くっだらない職人の誇り、捨ててみたら。

12月24日 クリスマス・イブ 曇

クリスマス・イブの朝
クリスマス・イブの朝

想定外&ハプニングな聖夜

私はクリスチャンでもありませんし、聖なる夜にさほど興味はありませんが、今日と言う日はもうキリスト教云々は関係なく国民的行事となった前夜祭の夜。
なんとなくこんな日の夕食は家族団らんで食卓を囲むのかしら、悪く無いね、なんて思っていたら、にゃんと、高校生になる娘は終業式を終えてそのまま新幹線に乗って名古屋にジャニーズのなんとかってグループのライブに行くとかで、「今夜はお泊まりですから。」とキッパリ。
おまけに、朝早くから、「荷物いっぱいあるから送ってー」とせがまれて駅まで車で送らされる始末。やっぱり、私にはクリスマス・イブなんて縁の無い代物の様です。。

おまけに、愛猫のにゃろは夜に(勝手に)一人でお散歩に出掛け、にゃかにゃか帰って来ないし、結局、すみれママ☆と2時間近くも夜中にニャーニャー言いながらニャロ捕獲に奔走する散々な夜になりました。(苦笑)

クリスマス・イブの朝
クリスマス・イブの朝

 

幸せをもらったクリスマスプレゼント。

そんな年末も押迫った今日は、一日中事務所に籠りきって、ぐちゃぐちゃに書類が積み上がったデスクの片付け、年末年始のタスクの整理、来年の事業計画のアウトライン、ラスト一人まで漕ぎ着けたスタッフとの個人面談、会計事務所さんに来社頂いて月次決算報告会と完全に内向きの仕事に時間を費やしました。

これでスッキリと新年を迎えることが出来る、と言うには未だやり残したことが多くありますが、少しは片付いて少しだけ気分はスッキリ。まあ、今年も年末ギリギリまで、というか年始にかけて資料作りに励むことになりそうです。(苦笑)

溜まっているタスクの1つに自身が主宰している勉強会の振り返り、まとめの資料を作っておりました。受講者さんの振り返りを読んでいると、意識を変えて前向きに仕事に、人生に取り組んでいこうと言う意志が見えて非常に嬉しくなりました。
また、SNSから頂いたメッセージでは自分が意識を変えて行動を起こしたことで、周りの人が変化を見せてくれた、という喜びの声を複数頂くことが続き、不慣れ、拙いながらも研修事業に注力して来たこの2年間の蓄積が漸く少しずつ成果を見せてくれたことを素直に喜びました。
今日頂いた感謝のメッセージはちょっとしたクリスマスプレゼントでした。(笑)

心理学者のアドラーは『他者貢献こそ人間の幸せ』と言い切っておられましたが、自分が学び、実践して来たことを伝えることで、人に良い影響を与えることが出来たのは何事にも代え難い幸せを感じる瞬間であり、その対象が間接的であれ『職人』であれば職人出身の私としたらその喜びもひとしおです。

 

職人と商売人と経営者

そんな中、今日は一人の職人上がりの経営者に苦言を呈しました。
私は、職人は意識を変え、行動に移すことで経営者になれる、もしくは会社の顔として経営者にとって変われる経営幹部になれると思っていますし、肉体を酷使する職業であるが故、年齢と共にそんなキャリアアップを目指すべきだと考えています。
自社の社員大工でも、外部の職人さんでもそれは同じで、そのステップを示す為に始めたのが職人起業塾というマーケティングの勉強会です。

職人は今日から独立起業します!と言うだけで簡単に社長になることが出来ますが、あちらこちらの現場を渡り歩くだけの流れの職人で終わってしまうことも少なく無く、どこかで経営者になるのだ、という強い意識を持たなければならないと思っています。
ソレは、職人から商売人に転換することでもあり、閉鎖された狭い建築業界の悪習から抜け出すことでもあります。

 

職人の誇り?ほかしてまえ、そんなしょうもないプライド

「人にバカにされた様なことを言われて、そんな相手と仕事が出来ますか?」

ずいぶんと悔しいことがあったのでしょうが、私にそんな質問をされたという事は、その彼は「バカにされてまで仕事をする必要なんか無い」と思っておられるのは間違いないと思います。

私の答えは、

「なんぼでもするわ、なんやったら頭を下げてでも仕事をもらうし、今までもそうやって来たし、今でも必要が有ればいくらでもバカにされてでも仕事をもらいにいくで」

「経営者になろうと思った時から、そんなしょうもないプライドなんかとうにほかしとるわ、自分の誇り、プライドなんかより、若衆、その家族の暮らしの方がずっと大事やし、そんな決意も無しで商売はでけんやろ」

と、ちょっとヒートアップ気味で話しました。

「仕事自体に対する誇りは忘れへん、誰に対しても胸を張れる仕事をするし、して来たつもりやけど、ソレと嫌なことを言われた人をぶった切って仕事を無くすのとは全然話が違う」

 

やらねばならないことに向き合う

私の言葉をどの程度理解してくれたかは彼のこれからの行動を見るしかありませんが、しょうもないプライドを頑に守るのも建築業界の悪習の一端だと思うのです。
本当に重要な事、自分自身が(死ぬ程嫌でも)やるべき事に向き合うことが出来なければ、いつまで経っても本当の意味での経営者にはなれないと思うのです。

経営者は、人の人生を背負って生きることの重さを感じること、経営幹部、会社の代表として顧客の前に立つ者は会社の将来を担っていることを自覚することから全ては始まると思います。
そんなこと関係ない、と、決められた作業だけをこなせばいい、それだけをしていたいという職人は結局、身体が動く間だけ重宝されて使い捨てになる運命を辿って来たのを私はこの目でいくらでも見てきました。

 

変えれるのは自分自身

職人が社会的地位を向上して、まともな暮らしを手に入れるには、一昔の職人は腕があればいい、という価値観を捨て、顧客や取引先から信頼を得て稼げる職人に変容することが必須だと考えて、この十年かけてコミュニケーションやコーチングといった研修を大工に受けさせて意識改革を計ってきました。

知識を得るだけではなんの役にも立たない。

行動に移して始めて入口に立ち、

行動を繰り返し、習慣に定着させてこそ、人生は大きく変化する。

そして、他人は変えることが出来ず、変えることが出来るのは自分自身のみ。

そんな原理原則をもう一度胸に刻み込み、人生の扉を開いてもらいたいと心から祈念します。

私からの苦言をクリスマスプレゼントとして前向きに受け取ってくれていれば幸いです。

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