2月19日 晴れ
週の半ばにずいぶん厳しく冷え込ませた寒冷前線もまた北上したのか、暖かい朝になりました。
現場実務者の為の接遇研修
今日は朝から職人起業塾@京阪神木造住宅協議会の第一期の第5講、今回は私のマーケティングについての講義ではなく外部から接遇研修のスペシャリスト、JALアカデミー出身の横山先生をお迎えしてコミュニケーションについての研修を行ないました。
私も復習?を兼ねて塾生さん達と一緒に参加させて頂きました。
「職人や現場監督を集めた建築会社の団体で実務者研修に接遇?なにそれ?」
と思われる方もおられると思いますが、私達が行なっているマーケティングの研修には無くてはならない、切っても切り離せない非常に重要なファクターです。
職人起業塾で目指すもの
私達がマーケティングの構築で目指しているのは、必死になって売り込みをしなくても自然と売上げが上がるシクミづくりです。ドラッカー博士が言われたマーケティングの定義、
『マーケティングの究極の目的はセリング(売り込み)を一切なくす事』
に従って、ご縁を頂いた顧客全てに、「一生あんたんとこにお願いするわ」と言ってもらうコト、それを蓄積する事で将来が見えて来るというのが大まかな理論です。そこでは何より顧客満足が重要となります。
その顧客満足というのは工事を終えて引き渡した時のアンケートの結果ではなく、工事を終えたあと5年、10年と住み続けた中で「やっぱり、あの会社で建てて良かった、」と想い続けてもらえる様になる事です。いわば本質的な現場顧客満足。全て現場で答えを出さなければなりません。
建築に関わる全ての『人』とその『意識』
それを叶えるには設計、施工の両方の精度を上げる事はモチロンですが、そのようなスキル以前にもっと重要な事があります。それは全て『人』によって作られるということでモノづくりに携わる全員が同じ顧客に対する『意識』を持つ事です。
建築会社の仕事は多岐に渡ります。設計、営業、施工と多くの人の手を渡りながら建物を作って行きますが、『意識』への教育は現場でのモノづくりの実務に携わっている職人や現場監理者に対してすっぽりと抜け落ちて来たのがこれまでの建築業界の現状です。
何をやるか、と、どうやるか。
職人起業塾はそんな現場実務者に対して顧客接点としての意識改革のプログラムです。そして、何よりも重要な事は、研修を受けて知識を得る事ではなく、それを行動に起こせるか?そして、その行動を如何に習慣化して定着させる事が肝になります。
要は、何をやるか、と、どうやるかのセットですが、顧客接点としての力を発揮するにはその為の技法も必要となります。そこで、キャビンアテンダントとして日本最高峰の接遇を学ばれ、実践され、それを伝えるアカデミーで長年実績を積まれてきた横山先生にお願いして接遇の心と技を講座の中で3回にわたって塾生に叩き込んで頂くプログラムを組んだ次第です。
『おもてなし』が世界に冠たる日本の文化であるとするなら、JALアカデミーで教わる研修はいわば世界一の接遇の研修です。それを現場実務者に教え込んで頂くというこの試みは顧客接点としての現場を圧倒的に変えると考えています。
理解されてから理解される原則
実は、私は以前にも接遇の研修を受けたことがありましたが、この道を50年近く歩み続けられている横山先生の講座は今までに受けたものとは次元が違う素晴らしさで、カタチ、技法を教えながらも絶対的に重要な事は『相手の立場に立つ』事であると何度も繰返し訴えられました。
コヴィー博士の7つの習慣で言うところの『理解してから理解される』をあらゆる場面で実際にどのように行なうかを示して下さるもので、私も塾生と一緒に講座を受けながら、不覚にも少し涙してしまいました。
逆説は所詮逆説。
以前に接遇の研修を受けた時の私の気付きは、心が、気持ちがいくら有ったとしても、それを表現するカタチが出来ていなければ全く顧客に伝わらない、という事でした。
元々、大工上がりの私は、キッチリした仕事だけやればそれなりに評価されるし、伝わる。と考えており、「それではもったいない」と言われて大きな衝撃を受けました。
その影響もあり、茶の湯を習い始めて、カタチを徹底的に学ぶ事で、心が備わってくる事を学ばせて頂いており、最近になっておぼろげながらそれがやっと理解出来る様になって来た様に想っていました。
しかし、今日の横山先生の講座はもう一度根本に立ち返る衝撃的な内容でした。
カタチありき、というのがあくまで逆説であり、相手の事を思いやる事が出来ない人間に接遇もなにも有ったものではない。とキッパリと言い放たれたのには身体に電気が走る様な感覚を覚えました。そして、建築現場にこの考え、この立居振る舞い、この所作が定着すればどんなに凄い事になるのかと想像して鳥肌がたちました。
日本の建築現場を変える!
半年にも渡る研修講座の職人起業塾はまだ第一期の途中ですが、もう既に第3期まで定員近くまで申し込みを頂いています。この勢いで現場実務者への意識改革が進めば、本当に日本の建築現場が大きな変革を迎える事になる可能性があるのでは、と本気で思えてきた次第です。
横山先生、素晴らしい講座、本当にありがとうございました。
塾生の皆様、学んだ事を早速実践に移し、先生が繰返し言われた『思いやりの心』を顧客に伝えて頂く様にお願いします。
生涯顧客の創造に共に邁進して行きましょう!
おまけ
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