金の卵を産むガチョウの腹をかっ捌く、そんなバカいる?

3月10日 曇り

いやー、朝から晩まで忙しい一日でした。

朝から顧問社労士の川西先生にお越し頂いて、昨年の新入社員のキャリア形成助成金の支給申請の書類の最終チェック、次々と申請する次の段取りの打ち合せ等をみっちり。(苦笑)
助成金が好き!という訳ではありませんが、とにかく企業は人なり、スタッフの成長がそのまま、すみれの成長です。

私達の様な小さな会社が若いスタッフに技術研修や人間力向上の研修等(富士山山頂に連れて行ったりと、笑)盛りだくさんの社内研修を通じてスタッフを育てる時間と費用を捻出するには国のサポートを頂かなければなかなか難しいのが現状でして。。
『社員教育』に対する助成を頂けるのは有り難い限り、という事で毎年欠かさずフルに活用させて頂いてますし、これからも続ける予定です。

川西先生、宜しくお願い致します。(笑)

 

 

プチ衝撃なニュース

昼からは新たな鉄骨の耐震補強の案件の資料をお持ち頂いたり、メーカーさんの引き継ぎの挨拶に来られたりと次々と来られる来客に対応しつつ、明日講師を務める研修の資料の見直しをしたりと昼食もカミカミでPCに向いました。

そんな忙しいなかでも、どーしても行なわなければいけないのが、メールチェックです。
毎日100通くらい来る(ほぼゴミ箱に直行の)メール達を一応、チェックしなければなりません。ざーっと流し読みをしていてたまたま目に留まったのは日経新聞電子版から来るニュースメールです。
こちら→東芝メディカル売却先、キヤノンが優勢 9日取締役会

96958A9E93819596E2E39AE7938DE2EAE2E1E0E2E3E49F9FEAE2E2E2-DSXMZO9803319004032016000001-PB1-5

 

2つの道

私が主宰する勉強会、『職人起業塾』では良く『2つの道』という話をします。
イソップ童話の金の卵を生むガチョウの話を引き合いに出して、

『未来を作る道』と『未来を食いつぶす道』のどちらを選びますか?

という質問と共に。
以前にも何度かこのブログに登場している金の卵を生むガチョウの話とは、

__________________________________________

以前にアップしているガチョウの話のまとめはこちら。

https://shokuninshinkaron.com/?s=金の卵を生むガチョウ

ちなみに、そのストーリーは、

昔々、毎日一つずつ金の卵を生むガチョウがおり、飼っていた農夫は大金持ちになったそうな。

image

調子に乗った農夫は、もっとたくさんの金の卵を手に入れたくて、ガチョウの腹を切り裂いて見たが、中には金の卵が入っているはずも無く、農夫はそれ以来、金の卵を手に入れる事は無くなった。

という、目先の利益に惑わされて利益を生む本体を潰してしまったと言うバカな話。

___________________________________________

 

 

この農夫の様なバカ、います?

と、勉強会に参加される皆さんに訊くと「そんなやつおらんでしょ、」と誰もが言います。

ですよね、と、私も流しますが、リアルなこの世の数多くの企業(しかも大企業でも!)を見ていると、全くもってこの農夫と同じ選択をして、信頼を無くし、業績をガタガタにして消えてなくなったり、企業再生機構の支援を受けたり、買収されて吸収合併されるニュースが後を断ちません、というか枚挙に暇がありません。

そして、それをあざ笑っている人も、普段の小さな選択で目先の利益や簡単さ、楽さを選んで顧客の信頼を失う事が決して無いかというと、実はそんな事はありませんし、すみれでも未だに根絶し切れないクレームの根本的な原因は程度の差は有れ、やっぱり目先に囚われて本質を見失っているからなのです。

 

東芝メディカル売却のニュースも然り。

東芝メディカルは2015年3月期の連結売上高が約4000億円。コンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)など画像診断機器の分野では国内で3割近いトップシェアを持つ。

キヤノンは眼科領域の検査装置などを手掛けるが、CTやMRIは持たず、事業規模はまだ小さい。東芝メディカルの技術を取り込んで医療分野を拡大し、事務機やカメラに次ぐ柱に育てる。

東芝は会計不祥事後の業績悪化が深刻で、東芝メディカル売却はリストラの目玉。連結収益は目減りするが、7000億円規模の現金を手に入れるのに加え、会計上も多額の売却益を計上でき、再建が一歩前進する。

出典:日経新聞電子版

まさに、あの農夫。目先を誤魔化す為に不正会計を働き、それがバレて業績の更なる悪化を招いたのをなんとかする為に業界トップのシェアを誇るガチョウを売り飛ばして現金を手にしようとしています。

 

 

徳よりも得を取ったシャープ

そう言えば、少し前にもこんなニュースがありましたね→シャープ追い詰めた「社徳」のなさ

■信頼より目先の利益優先

旧シャープ堺工場(堺市)

旧シャープ堺工場(堺市)

2010年春ごろからソニーと東芝の幹部は「客をなんだと思っているんだ。あの会社(シャープ)だけは絶対許さない」と怒りの声を上げ始めたという。

両社はシャープの堺工場(当時)から液晶パネルを購入する契約を結んでいたが、前年に導入された家電エコポイント制度の追い風で液晶テレビが飛ぶように売れ始めると、シャープは自社製テレビへの供給を優先し、ソニーと東芝への供給を制限したのだ。

他社との信義や業界内での評判より、目先の売り上げやシェアを優先する。こんな振る舞いの結果、堺工場は有力な顧客を失い、エコポイント特需が終わると業績が悪化、最後は台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業グループの出資を仰ぐことになった。

出典:日経新聞電子版

完全に金の卵を生むガチョウの寓話と同じ話です。

 

 

日本の再生の鍵は「中小企業ぉぉぉぉぉーーっ」

「そんなヤツおらんやろー」と思う様な事件?を日本を代表する大企業が次々と起すのを見て、本当に心配になります。

その原因は?と考えた時、思い当たるのは企業が掲げる事業の目的です。
なんの為に?誰の為に?という事業の目的が株主利益のため、自社の時価総額の膨張の為になってしまっているのではないかと。欧米式の短期決算方式で株主に逐一業績を報告することを繰返すうちに目先の金の卵しか見えなくなって来るのではないでしょうか。

そんな風に考えると、構造的に私達の様な地域にへばりつく様に密着した中小零細企業の方がその目的を見失いにくい様に思います。そして、倫理観を持つ経営こそが超寿命経営の要諦である事を世界一企業の寿命が長いこの国の昔の経営者達は教えてくれています。

日本の企業の97%が中小企業だと言う事実を見れば、我々が矜持を正す事がひょっとして日本の将来に大きな影響があるのじゃないか、なんてコトも。

ただ、一社では存在が小さすぎるのもまた事実。いくらまともな事を言って、まともな経営をしたところでなんの影響力も無いコトを考えると、これからは同じ志を持つ仲間を募り、持続継続可能な経営、そして社会を目指すことが大事なのだと思うのです。
中小企業!の皆様、ニッポンの明るい未来の為に、ガチョウを育てる経営、是非とも一緒にやっていきましょう!

景気付けに、(お時間があれば、)モンスターエンジン、西森さんの名曲をどうぞ!(笑)

 

仲間になってもらえませんか!(告知です。笑)

 

■工務店経営者の為の職人起業塾ワークショップ

明日はいよいよ京阪神木造住宅協議会にてJBNの青木会長とご一緒させて頂き、経営者の為の職人起業塾のワークショップを行ないます。(もうさすがに無理かも知れませんが、笑)JBNの会員以外の方のオブザーバー参加も受け付けてくれると思いますので、ご興味があれば問い合わせを頂ければ幸いです。

お問い合せはこちら→http://keihanshin-mokuzou.jp/news/2015.html#n160311

■春はイベント盛りだくさん!『すみれ住まいの学校』イベント情報続々!

春はイベントの季節!ご都合が合えば、是非ご参加下さい!

3月12、13日TDY春のリフォームフェア 住まいの予備

3月23日(水)究極の一歩手前味噌作り教室

3月25日(金)【第三回】 7つの習慣ボードゲームで成功の鍵を学ぶイベントNEW!

3月25日(金)第31回職人起業塾

4月23日(土)【すみれ暮らしの学校】愛犬家座談会NEW!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください