「赤色」は危険の赤ではなく「意思」を示す赤。

JUGEMテーマ:読書

先日、出張から帰って来て、デスクを見ると、真っ赤な表紙の見慣れない本が机の上に、
「気候変動+2℃」

弊社事務所の下の階で営業されている治療院「和み堂」さんが貸してくれましたよ~。
との事、ありがたいことです。私の拙いECO活動を気に掛けてくれている様で・・・、
お昼休みを利用して一気に読ませて頂きました。(コレがまた、半分写真というか、CGで、これまでの地球の平均気温分布図と、22世紀までのシュミレーションがパラパラ絵本のように載せてあります。しかも、事例、現象の歴史も重ねて掲載されてあり、もの凄く分かりやすく、引き込まれます。)

なぜ、温暖化対策が必要か?、ECO活動は何の為か?持続できる社会とは?
新聞や雑誌で、論評や根拠は良く目にしますが、整理して考える機会はそうそう無く・・・、
先日も、急になんでECO活動なんかやってますの~?と、聞かれて、反射的に子供らの為に決まっとうやろ。と、なんの数値的根拠も危機感も無い答えをしてしまった所でして、もう少ししっかりとした答えをしないとナ、と反省していたのでした。

うってつけの良い本でした。しかも、アクションへの入口がたくさん示してあり、実際の行動に役立ちます。
和み堂さん、ありがとうございました。アップルケーキも頂きながら読ませて頂きました。おいしかったです。
今日のECO=セヴァン・スズキのスピーチを読んで、泣いた。ちょっと長いけど、泣いてください。
92年6月。ブラジル、リオ・デ・ジャネイロ。
環境と開発に関する国連会議(環境サミット)に集まった世界の指導者たちを前に、12歳の少女、セヴァン・スズキは語り始めました。
こんにちは、セヴァン・スズキです。エコを代表してお話しします。エコというのは、子供環境運動(エンヴァイロンメンタル・チルドレンズ・オーガニゼェーション)の略です。カナダの12歳から13歳の子どもたちの集まりで、今の世界を変えるためにがんばっています。あなたがた大人たちにも、ぜひ生き方をかえていただくようお願いするために、自分たちで費用をためて、カナダからブラジルまで1万キロの旅をして来ました。
今日の私の話には、ウラもオモテもありません。なぜって、私が環境運動をしているのは、私自身の未来のため。自分の未来を失うことは、選挙で負けたり、株で損したりするのとはわけがちがうんですから。
私がここに立って話をしているのは、未来に生きる子どもたちのためです。世界中の飢えに苦しむ子どもたちのためです。そして、もう行くところもなく、死に絶えようとしている無数の動物たちのためです。
太陽のもとにでるのが、私はこわい。オゾン層に穴があいたから。呼吸をすることさえこわい。空気にどんな毒が入っているかもしれないから。父とよくバンクーバーで釣りをしたものです。数年前に、体中ガンでおかされた魚に出会うまで。そして今、動物や植物たちが毎日のように絶滅していくのを、私たちは耳にします。それらは、もう永遠にもどってはこないんです。
私の世代には、夢があります。いつか野生の動物たちの群れや、たくさんの鳥や蝶が舞うジャングルを見ることです。でも、私の子どもたちの世代は、もうそんな夢をもつこともできなくなるのではないか?あなたがたは、私ぐらいのとしの時に、そんなことを心配したことがありますか。
こんな大変なことが、ものすごいいきおいで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらいいのかはっきりわかりません。でも、あなたがた大人にも知ってほしいんです。あなたがたもよい解決法なんてもっていないっていうことを。オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう。死んだ川にどうやってサケを呼びもどすのか、あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのかあなたは知らないでしょう。
どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。
ここでは、あなたがたは政府とか企業とか団体とかの代表でしょう。あるいは、報道関係者か政治家かもしれない。でもほんとうは、あなたがたもだれかの母親であり、父親であり、姉妹であり、兄弟であり、おばであり、おじなんです。そしてあなたがたのだれもが、だれかの子どもなんです。
私はまだ子どもですが、ここにいる私たちみんなが同じ大きな家族の一員であることを知っています。そうです50億以上の人間からなる大家族。いいえ、実は3千万種類の生物からなる大家族です。国境や各国の政府がどんなに私たちを分けへだてようとしても、このことは変えようがありません。私は子どもですが、みんながこの大家族の一員であり、ひとつの目標に向けて心をひとつにして行動しなければならないことを知っています。私は怒っています。でも、自分を見失ってはいません。私は恐い。でも、自分の気持ちを世界中に伝えることを、私は恐れません。
それでも物を浪費しつづける北の国々は、南の国々と富を分かちあおうとはしません。物がありあまっているのに、私たちは自分の富を、そのほんの少しでも手ばなすのがこわいんです。
カナダの私たちは十分な食物と水と住まいを持つめぐまれた生活をしています。時計、自転車、コンピューター、テレビ、私たちの持っているものを数えあげたら何日もかかることでしょう。
2日前ここブラジルで、家のないストリートチルドレンと出会い、私たちはショックを受けました。ひとりの子どもが私たちにこう言いました。
「ぼくが金持ちだったらなぁ。もしそうなら、家のない子すべてに、食べ物と、着る物と、薬と、住む場所と、やさしさと愛情をあげるのに。」
家もなにもないひとりの子どもが、分かちあうことを考えているというのに、すべてを持っている私たちがこんなに欲が深いのは、いったいどうしてなんでしょう。
これらのめぐまれない子どもたちが、私と同じぐらいの年だということが、私の頭をはなれません。どこに生れついたかによって、こんなにも人生がちがってしまう。私がリオの貧民窟に住む子どものひとりだったかもしれないんです。ソマリアの飢えた子どもだったかも、中東の戦争で犠牲になるか、インドでこじきをしてたかもしれないんです。
もし戦争のために使われているお金をぜんぶ、貧しさと環境問題を解決するために使えばこの地球はすばらしい星になるでしょう。私はまだ子どもだけどこのことを知っています。
学校で、いや、幼稚園でさえ、あなたがた大人は私たちに、世のなかでどうふるまうかを教えてくれます。たとえば、
争いをしないこと
話しあいで解決すること
他人を尊重すること
ちらかしたら自分でかたずけること
ほかの生き物をむやみに傷つけないこと
分かちあうこと
そして欲ばらないこと
ならばなぜ、あなたがたは、私たちにするなということをしているんですか。
なぜあなたがたがこうした会議に出席しているのか、どうか忘れないでください。そしていったい誰のためにやっているのか。それはあなたがたの子ども、つまり私たちのためです。あなたがたはこうした会議で、私たちがどんな世界に育ち生きていくのかを決めているんです。
親たちはよく「だいじょうぶ。すべてうまくいくよ」といって子供たちをなぐさめるものです。あるいは、「できるだけのことはしてるから」とか、「この世の終わりじゃあるまいし」とか。しかし大人たちはもうこんななぐさめの言葉さえ使うことができなくなっているようです。おききしますが、私たち子どもの未来を真剣に考えたことがありますか。
父はいつも私に不言実行、つまり、なにをいうかではなく、なにをするかでその人の値うちが決まる、といいます。しかしあなたがた大人がやっていることのせいで、私たちは泣いています。あなたがたはいつも私たちを愛しているといいます。しかし、私はいわせてもらいたい。もしそのことばが本当なら、どうか、本当だということを行動でしめしてください。
最後まで私の話をきいてくださってありがとうございました。
これが、すでに、15年前。

「「赤色」は危険の赤ではなく「意思」を示す赤。」への5件のフィードバック

  1. 今日のブログを読むまでECOの本当の意味を知らなかったです。
    むしろ勘違いしていた所もたくさんありました。
    何より驚いたのがスズキさんは僕と同じくらいの年で15年も前に今回ブログに載せて頂いた事を思っていた事にびっくりしました。
    自分の15年前を振り返ってみてもECOの存在すら知らず青春を楽しんでました。
    なぜそのような時期にスズキさんはそう思ってたのか、何がスズキさんをそう思わせたのか。
    考えれば考えるほど答えが出てこないです。
    ただ1つ思った事は自分達の地球という大きな家族を生かすも殺すも自分達しだいなんだなぁと思いました。
    今回読ませて頂いたブログはこれからの自分の中で忘れられない物になりそうですm(__)m

  2. この本は、友人から勧められて即アマゾンで購入しました。
    読んですぐ娘たちにも勧め、家族で回し読みしたあと待合スペースに置いていたのですが、【あ!そうだ!!この本は社長さんにぴったり♪】と思いまして…(*^_^*)
    一気に読める分かりやすい本ですよね。よかったら社員の皆さんもどうぞ。
    それから、15年前という12歳の少女の言葉が心に沁みます。私達大人は何をすべきか深く考えさせられます。

  3. この本は、友人から勧められて即アマゾンで購入しました。
    読んですぐ娘たちにも勧め、家族で回し読みしたあと待合スペースに置いていたのですが、【あ!そうだ!!この本は社長さんにぴったり♪】と思いまして…(*^_^*)
    一気に読める分かりやすい本ですよね。よかったら社員の皆さんもどうぞ。
    それから、15年前という12歳の少女の言葉が心に沁みます。私達大人は何をすべきか深く考えさせられます。

  4. 環境への意識なんか、体験、体感して危機感を体で感じないと、根付かないのかもしれませんね。
    あとは、自分自身の生活を離れて、次の世代の事を考えれないと・・・・。
    国土が焼け野原になった終戦からまだそんなに経っていないと云う事かもね、リアルに戦争体験を持った一世代がやっと入れ替わるぐらいしか、まだ経っていない・・・。まだ身近に戦争体験を話してくれる方がいるもんね。
    考えられへんよね。僕らの親の世代でも学童疎開していたなんか・・・。
    焦土と化した国を復興させて、先進国並みの生活水準まで引っ張り上げた余韻がやっと醒めて、廻りを見渡せるようになったと、やっと、今。
    間違いなく僕達が子供の頃は、今とは全然違う昭和の日本だった訳で、今の豊かさを考えると、やっぱり成長途中だったんだとつくづく思います。
    15年前、一般市民に環境に取り組める心の、(経済の?)余裕はやっぱり無かったと思うのです。
    この、心の豊かさや、地球全体の環境に気を留めだして、やっと成熟した社会への扉が開かれるのかも知れませんね。

  5. 受付嬢?様
    ぴったり。でした。
    ありがとうございました。
    只今、僕の隣の席のゆーこリンに回覧板と共に行っております。
    全社員用の回覧板つけちゃったンですが、良かったでしょうか?
    かなりの日数が掛かりそうですが・・・。
    いつも、体と、脳と、胃袋へのお気遣いありがとうございます。
    スタッフ全員を代表して、御礼申し上げます。

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