左官職人取締役就任。@阿久津左官店

10月1日 曇りのち晴れ

fbのチカラ。

50年間近く生きて来て、これまで縁もゆかりも無かった土地、那須塩原初めて来ています。
栃木県の最北、もうすぐそこが福島というだけあって、さすがに少し気温は低くひんやり、そして雨上がりの凛と澄んだ空気の中、朝を迎えました。
東海道から東北新幹線に乗り継いで神戸から5時間、さすがに午前中に到着は出来ないので、今日の予定に合わせ昨日から前乗りでやって来ておりまして、昨夜は予定していなかったにも関わらず、fbで私の訪栃を知った現地の工務店の田村建設の鈴木社長にお声掛けを頂き、会社訪問とその後食事をご一緒頂くというオマケ?もあり、私の本来の目的である創業45周年記念式典を本日開催された阿久津左官の阿久津社長にもお忙しい中駆けつけてもらい職人会社の経営者3名で熱く語らう時間をもらう事が出来ました。鈴木社長、阿久津社長、お付き合い頂きありがとうございました。

それにしても、、縁は異なもの乙なもの、fb恐るべきもの、味なもの。です。(笑)

 

見知らぬ街でのお朔日ラン。

今朝は1日と言う事で、朝は恒例のお朔日参りに。
全く訳が分からないまま、ホテル近くをランニングがてら走り回り、結局、波切り八幡宮にて先月の感謝と後残すところあと3月の今年の無事をお願いしておきました。

毎月は自宅近くの神社、総社にお参りしておりますが、勝手が分からない土地と言う事で結局今日は真言宗のお寺にお参りすると言う事になり、神仏一如やんな、なんて勝手に納得。いつもは神様に参るのに仏様ってどうかしら、と若干の迷いもありましたが感謝の気持ちさえ述べれれば別に良いですよね、(笑)

 

阿久津左官店45周年記念式典&感謝祭

その後、ホテルで少し仕事を片付けてから、阿久津社長を御紹介下さった株式会社SHIP社の小松社長と合流して、この度、那須塩原に来た本来の目的である阿久津左官店の創業45周年記念式典&感謝祭に参列すべく向いました。

正直、45周年という(それも十分すごいんですが、)50周年をあと5年に控え、記念式典をするにはちょっと中途半端な感じがするなー、なんて少し思っておりましたが、参加させて頂いてその意味がよーーーーく分かりました。

モチロン、45年の長きに渡り事業を継続されて来た事は素晴らしく、それを支えて来た先代の社長、従業員さん、取引先や勉強会の仲間などに感謝の気持ちを表したいという社長の気持ちはあったと思いますが、どうやら今日のメインは左官職人として活躍している従業員さんの取締役への就任のお披露目が大きな目的だった様です。

 

 

辞令、取締役工事部長に任ずる。

こいつ、大丈夫か?と思いつつ採用した茶髪の若者がなんとか会社に定着し、14年の年月をかけて学び、技術を身につけ、人間力を高め、社を引っ張って行く存在に成ったことを認められ、この度めでたく取締役工事部長に就任されたとのことで、次世代の職人育成を目指す企業としては非常に大きな一歩を踏み出されたのだと思います。職人の社会的地位の向上ってこうゆう事なのだと感じ入り、私も胸が熱くなりました。

遠山部長、取締役へのご就任、誠におめでとうございました。これから益々若い従業員さんを引っ張って、社長の目指すいい会社作りの大きな支えとなって下さい。

 

壁の匠。

この阿久津左官店は左官技能士一級の職人が3名、後の若い職人もその後を追い、技術を極めんと左官道場なる事業所内の施設で切磋琢磨、修練に励んでおられます。以前は全国のコンテストで優勝される程の実力を誇り、文字通り日本一の技術を全国的に示されている会社であります。
そしてその伝統を守り、次々と若い職人を育て上げて職人会社として事業を45年間の長きに続けて来られています。

勉強熱心な社長の影響で社員さんも様々な研修に出られているとの事でしたが、職人は技術職だという原点を忘れること無く地道に修練を積まれている姿勢には本当に頭が下がります、職人会社の鏡ですね。。

 

職人時代がやって来る。

先日、このブログでも紹介した阿久津社長の書籍の中で、職人の意識改革の重要性、職人の育成の重要性を繰り返し書かれており、その理論、意識は私と殆ど同じです。大工と左官と言う職種の違いはあるにしても、若者の職人を育てなければ日本の未来は無いという確信と危機感を持ち、実業において実践を積重ねながら様々な苦しみも味わいながらもしっかりと未来を見て歩みを進めておられる阿久津社長の姿は、まだ知り合って間無し、今回でお会いするのも二回目と浅い付き合いではありますが、完全に同志だと(勝手に)思い込んでおります。(笑)

これから間もなくやって来る超職人不足時代は今までの建築業界の常識を根底からひっくり返すと思っておりますが、そんな中、勝ち残るのはやはり、実際に現場でモノを作れる者であり、職人を育てる会社だと思うのです。
今、その事を真剣に考え、理解し、実践に移している会社、経営者は全国的に見ても極めて少数で、未だに職人は誰かが勝手に育ててくれて、都合のいい時だけ使えばいいと思っておられる人が殆どです。
残念ながら、そんな都合のいい時代はもう間もなく終わりを告げ、職人がイニシアチブをとる時代がやってきます。

 

 

要は自助の精神と環境整備。

記念式典の中で、先代の社長へ感謝状を贈呈されておりました。私達からするとひと世代前の職人経営者が築き上げた卓越した技術を更に磨き、今の工法を確立された先達の教えを引き継ぎつつ、圧倒的な大きな変化に晒されるこれからの時代にあった変化、対応をしながら次世代を担う職人を育てる事が私達、過渡期に生きる経営者の大きな務めだと思うのです。

どーしよーもないような若者が現場で汗を流し、厳しく教育を受けて立派に会社を背負う人財へと成長を遂げて行く。職人の地位向上は職人自身の自助努力を持って叶える。そしてそれを支える職場の環境を整える事が何よりも重要であると、今回その素晴らしい 実例を見せて頂けた事は私にとっても自分自身の方向性に対する確信を持てるかけがえのない学びとなりました。

ご招待頂きました阿久津社長、そのご縁を頂きました小松社長、本当にありがとうございました。今後共、よろしくお願い致します。

 

エール。

記念式典の中で一生懸命制作されたDVDの上映があり、甚く感動させられました。その中で、新取締役に向けてのエールにオカリナで歌を送られた方がおられました。私の中で非常に印象に残ったのでその歌詞を以下に転載し私から松野新部長へのエールとさせていただきます。
「若者たち」

君の行(ゆ)く道は 果てしなく遠い
だのになぜ 歯をくいしばり
君は行くのか
そんなにしてまで

君のあの人は 今はもういない
だのになぜ なにを探して
君は行くのか
あてもないのに

君の行く道は 希望へと続く
空にまた 陽(ひ)がのぼるとき
若者はまた
歩きはじめる
空にまた 陽がのぼるとき
若者はまた
歩きはじめる

藤田敏雄作詞・佐藤勝作曲

遠山部長、いっちょ気張って阿久津左官店を盛り上げてください。

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「左官職人取締役就任。@阿久津左官店」への2件のフィードバック

  1. 高橋社長にご挨拶頂いた事を肝に命じ、職人育成をし、精進します。今後もご指導よろしくお願いします。ありがとうございました。(^^)

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