4月17日曇りのち雨
春の嵐。
なんでも神戸界隈は昼から台風並みの大荒れの天気になるとの天気予報でした。結果は昼からはそんなにひどい風は吹きませんでしたが、それでも夜は嵐の様相を呈し昼からは本当によく雨が降りました。
そんな一週間の立ち上がりの月曜日、朝から夜までびっしりと打ち合わせの予定が詰まっており今日も1日よくしゃべりました。ものを作るわけではなく、図面を書くわけでもなく、結局、人としゃべることが私の仕事になったんやなと改めて気づいた次第です。(苦笑)
今日もたくさんの人と様々な話をさせていただきましたが、その中でもここ最近力を入れているひょうご木づかい王国学校の運営に絡んで兵庫県林務課が組織した兵庫木の匠協議会の活動で第一回目の総会の基調講演をお願いした森林コーディネーター能口さんとの打ち合わせは、ずいぶん考えさせられるところが多くありました。
同じ目的の団体。
ひょうご木づかい王国学校は山と街と人をつなぐ拠点として活動を行っておりますし、兵庫木の匠協議会は県産木材を利用する工務店を兵庫県林務課が募って組織した団体で地元の木材で家を建てると言う実質的な活動の方向性はほぼ同じと言っても過言ではありません。両方に登録しているメンバーも少なくなくこの度活動内容を整理整頓してコラボレーションをしながら同じ目的に向かって進む体制作りをすることになりました。
その記念すべき第一回目の総会の基調講演で木づかい王国学校メンバーでもある株式会社ウッズの代表でもあり、木材コーディネーター養成講座の主催者でもある能口さんにお願いして、現状の林業が抱える問題、それを解決すべく地域工務店が果たす役割について木材コーディネーターのフラットな立場からお話を伺う事となり、今日はその講演の下打合せでした。
山が抱える問題。
豊かな森林資源の活用は兵庫県だけでなく日本全国で目指すべきことであり、木材自給率の増加は国を挙げての政策でもあります。しかし、戦後植えられた木材を活用して木を伐採した山にまた苗木を植えて60年から70年もの歳月をかけて育てる非常にスパンの長い森林事業は今の超スピード化された社会構造とは大きなギャップがあり、難しい問題が山積みです。
(乱暴かつ)簡単にまとめると、日本の山には戦後の住宅が圧倒的に足らない時期に植林され、立派に育った木がたくさんあり、供給しようと思えば大量の資源が送り出される能力を持っています。しかし、建築資材に利用するには新築需要の減少、安い輸入材にコスト面で負けていることもあり、供給過多になってしまい生産が進んでいないのが現状です。そこで、(もともとは)間伐材を利用することを目的にバイオマス発電が開発され、木材を使って発電する施設が全国に作られてきました。兵庫県でも随分と大型の施設が出来上がっています。
親子2代、3代にも渡って育ててきた立派な杉やヒノキを燃料として燃やしてしまうのは忍びないと言うこともありますし、単なる燃料として材木を使うと建築資材と同じような値段で売れない事は火を見るよりも明らかです。しかし、技術力の発達や生産性の向上はそれなりに生産コストを抑えることが出来て、木材のバイオマス利用もビジネスとして全く成り立たないわけではないと言います。しかし、ギリギリまでコストを削減せねばならず、そのコストの圧縮を最終的に、かつモロに被るのはやはり山主で、バイオマス燃料として木材を供給すると次の植林では良質の木材を育てる費用の捻出は難しくなるとの事でした。
自立循環型システムに意義がある。
植林されて育った山の木を使う利点は伐採した後にまた植林を行い、次世代の木を育てることで枯渇することがない自立循環型の仕組みが出来上がることであり、あくまでも伐採と植林はセットです。その循環ができてこそ資源の活用となるのですが、バイオマス燃料としての利用を前提とした植林をすると良質の木材の供給が難しくなりますし、そもそも安価でしか売れず、稼げることが難しい事業に取り組む山主はいなくなります。やはり、山から切り出された木材を選別し良質のものはそれなりの単価で建築資材として利用しなければ山の未来はなくなるのです。
現在兵庫の森林にもまっとうな値段で取引されるべき良質な木材が数多く育っています。そして木材の価値を認め、適正価格での利用は結局エンドユーザーがそのコストを負担することになることを忘れてはなりません。地元で産出される木材の価値を消費者に伝え、生かす役割は顧客接点を持つ地域の工務店に託されていると思うのです。「すべてのコストは消費者が負担する。」マーケティングの原則論ではありますが、顧客接点を持つ我々工務店の責任と役割を強く感じる打ち合わせとなりました。
5月12日の兵庫木の匠協議会の記念すべき第一回総会ではそんな森の問題と私たち地域に根ざした工務店の役割をわかりやすく能口社長に話していただきます。ご興味がある方はお気軽に兵庫県林務課か私までお声掛けください。
兵庫県のHPはこちら→https://web.pref.hyogo.lg.jp/nk14/kinotakumi_tourokuseido.html
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山と街をつなぐ活動を通して森林の保全を目指すクラウドファウンディング多くの方の温かなご支援のおかげでプロジェクトの目標達成できました!
本当にありがとうございました!心から感謝いたします。
これから活動は本格化!引き続きご支援宜しくお願い致します!
神戸ハーバーランド木育施設「ひょうご木づかい王国学校」を存続させたい!https://camp-fire.jp/projects/view/21237
山と街を繋ぐ拠点『ひょうご木づかい王国学校』存続プロジェクト、目標達成しました!https://camp-fire.jp/updates/view/26884
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