×プロダクトアウト、×マーケットイン、○マーケットアウト。

5月26日 晴れ

 

インプット×アウトプット

昨日まで空を覆っていた雨雲が消え去り、今日は夏を思わせるような真っ青な空が広がりました。
今日と明日は京都。昼からは楽しみにしていたXデザインフォーラムのワークショップと講演会で盛大にインプットして、明日は半年に一度開催されている長岡京での職人起業塾@女子会でワークショップのファシリテーターを務めます。インプットとアウトプットのバランスが取れた週末となり、どちらも非常に楽しみです。アウトプットこそが学び、だと思っていますので、ガッツリと学ばせて頂きたいと思います。(笑)

 

 

兵庫県産木材のブランド化への取り組み

昨日の夕方からは日置建設さんが運営されているアンテナショップ、明石のwakutasu+にて私たちひょうご木の匠の会と兵庫県の職員さんと、宍粟の県産木材利用活性化のグループ3社にて意見交換の会議、途中で場所を居酒屋に移して長時間にわたり熱い議論をたたかわせました。

意見交換会の趣旨は、新たに開発を進めている木材の強度測定のシステムを広く使うことで地元産の木材の品質を明らかにしてブランド化を図りたい、また、需要の受け皿として工務店団体との連携を探りたい。とのことでした。私としては木造住宅でも許容応力度計算をして計画をすることも少なくなく、強度数値が曖昧だとされる無垢材のヤング係数がリアルに明らかになるのは大歓迎で手放しで満点評価、是非とも進めて頂きたい、とお願いしました。そもそも同じ理念、同じ方向性を持った団体同士、手を取り合って協力、提携するのになんの問題もないと即答しておきました。(笑)

 

 

禁断のダメ出し。(笑)

居酒屋での議論はずいぶん盛り上がり、山の問題、素材師の問題、工務店の問題それぞれの問題解決に必要なのは何か、木材の品質の測定、選別といったメインテーマと共に全員がそれぞれの立場から熱く語り合いました。が、途中で私がふと感じたことを口にしてしまい、一瞬、場が凍りついてしまいました。(笑)
それは、「こんな議論いくらしたって不毛や」と、絶対に言ってはならない超ネガティブ発言で、今までの議論を全て水に返してしまうとんでもない一言。自分でも言っちゃいけんと分かっておりましたが、つい(正直なので)口をついてしまいました。(笑)

 

 

ユーザー目線の無いプロダクトアウト

一生懸命に地元の木のブランド価値を高めるための取り組みをして、広げようと議論している場でなぜ私がそんなことを言ってしまったかというと、全くもって顧客目線が無かったからです。全てのコストは消費者が負担している大原則を無視するかのような木の性能や品質、流通の話を延々としたところで需要が広がる訳ではなく、なぜそれを行うべきなのかを顧客目線に立って価値を考え、説明出来なければ、全体的な需要を喚起することはできません。全くのプロダクトアウト的な思考ではこれまでと大きく変わらない結果しか出ないことは誰しもが薄々感じていたところだったのです。

 

 

マーケットインするマーケットが無い!

では、顧客目線を持ってマーケットイン的思考で商品を考えなければならないのか、と話の流れになりましたが、残念ながらそれでもだめです。と一刀両断にしてしまいました。(笑)
私は元大工で、現場でバリバリと働いていた頃、兵庫県産の杉材なんか、使えたものじゃないとボロクソに言っていた一人です。品質だけを見ればもっといい素材はいくらでもある訳で、何もふわふわに柔らかい杉なんか使う必要がないという事ですが、その当時から比べると木材乾燥機の整備なども行われ品質もマシになったこともあり、現在はすみれで建てる全ての木造新築住宅では兵庫県産木材を構造に使っています。何よりも、地域に住まう一員として、地域の森林が廃れ、荒れていく現状を見て品質だけではなく地域を守らなければイケんとの想いの方が強いのが正直なところです。実際にすみれと一緒に家を建てようと言ってくださる顧客には、地域のためにも地元の木材を使います。と説明をしていますが、実は顧客にとってはどーでもいい話なのが実際で、ありがたいことに皆様理解をしてくださいますが、私たちのゴリ押しに近い部分があることは否めません。要はマーケットなどないのです。

 

 

ひょうご木づかい王国学校の役割

じゃあどうすんねん、となりますが、その答えは明白で、顧客視線の無いプロダクトアウトは意味がなく、顧客調査をすべきマーケットさえも無いから需要が生まれ無いのなら新たなマーケットを作るしかありません。マーケティング的に言うと、(あまり使われませんが、)マーケットアウトと言う概念になります。新たなマーケットを作るってそんな簡単にできるものではありませんが、地元の木材を使い、地域の一員として環境保護、地場産業の活性化に興味を持つ人を増やすしかなくて、当面は地財地消の意味と意義を伝える地道な草の根運動的な啓蒙活動を継続するしか無いと思っており、その一環として神戸ハーバーランドのひょうご木づかい王国学校で50社ものメンバーが集まって様々な取り組みをしているのです、とお答えしておきました。

 

 

マーケットアウトはUXから。

そして、ここでやっぱり重要なのはユーザー体験だと思うのです。インタビューやアンケートなどの信憑性に疑問が残る薄っぺらい情報ではなく、ユーザー体験からニーズを抽出してサービス、商品のデザインを考える思考が重要だと思うのです。

そんなこんなで、UX KANSAI、HCD-Net 関西支部が共催している本日参加するXデザインフォーラム、とても楽しみです。ひょっとしたら、県産木材の需要を生み出すマーケットアウトへのヒントを得られるかも知れません。(笑)
素人ですが、がっつり、学ばせて頂きます!

 

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