7月17日 海の日 曇り
海の日。
このところ、既に梅雨が明けた?かの様な好天が続いておりましたが、夏本番を前にしてイベント目白押しの本日、海の日は朝から曇天の上に神戸では雨の予報となりました。ま、別段遊びに行く予定もなく普段通りの仕事をこなす予定だった私には、自転車で現場に行くのをやめて電車に変えた程度であまり影響がありませんでしたが、海やプールに遊びに行こう!と張り切っておられた方には残念な天気でした。結局、あまり雨は降りませんで結果オーライな空模様の1日になりましたが、楽しい3連休の最終日となりましたでしょうか。(笑)
人生=仕事?!
毎年(というか毎回)のことですっかり慣れてしまいましたが、今年も3連休は全くもって普段通り。午前中は昨日の日曜日の振替で出社を少しゆっくりにして、太山寺まで12kmのランニングをしましたが、その後はスタッフとの面談や店舗改装工事の打ち合わせに三宮に出かけたりと忙しく走り回りました。朝の間、ランニングをしながらふと思ったのは、起業してから此の方、ゆっくりとした休みって殆どとってないよなー、ということで、実は趣味と思われがちなランニングやサイクリング、登山にゴルフ、茶の湯や書道、読書なども実は全て仕事のための状態管理をためであり、休みという感覚はありません。(元大工としては)刃を研ぐ時間が仕事のパフォーマンスを高めるのは自明の理で、心と体の状態を整えるために趣味の様な時間にスケジュールを空けているに過ぎません。
ちなみに、すみれ事務所は水曜日が定休日ですが工務部は工事を進めておりますので、緊急の連絡があった際の対応のため私が(神戸にいれば)電話番で出社しております。要するに私には定休日はなく、年中常時仕事、いや人生=仕事といったボーダーレス思考がすっかり染み付いてしまっています。(苦笑)
自分探しの旅の終わり。
今朝のランニングの途中、そんなワーカホリックな自分を振り返りつつ、なぜに仕事にそこまで執着するのかを思い返して見ました。もちろん、起業の当初はお金を稼いで家族を守ることに我武者羅になるところからスタートしていますし、とにかく受注が切れることの恐怖から逃れることに必死になっており休みどころではなかったのが正直なところです。しかし、だんだんと事業が軌道に乗り始めてからもその傾向は弱まるどころか益々強くなった様に思います。スタッフやその家族、お手伝い頂いている職人さんや協力業者さんと事業に関わる人が増えて責任が重くなったことも、もちろんありますが、実のところは若かりし頃、自分探しの旅を始めてから見出せずにいた答えを今の仕事に見出し始めたのではなかったかと思っています。
徒手空拳、ロクに学校にも行かず、なんの取り柄も強みもなかった私が世間様に必要とされ、仕事をすることで感謝される様になるなどとは夢にも思っていなかったですが、大工として建築の仕事を覚え、現場を知り、お客様に対して真摯な対応をすることでこの世にいてもいなくてもどーでもよかった自分の存在意義を見出せる様になったからではなかったか、と。
次のジレンマ。
そんな人生と仕事が同義語になり始めた頃から、(想いの部分に限ると)自分たちよりもまともな建築屋は世の中におらず、自分達が工事を請け負うこと、現場でその想いを発揮することが何よりもお客様のためになると信じてきました。しかし、すぐに次のジレンマに突き当たります。それは自分の身体は一つで、大工として現場で働くには同時にいくつもの現場を進める訳には行かないこと、そして建物が出来上がった後の責任を負うには事業を継続できる様にしなければならないことの2点です。その解消は自分の想いを現場で共有してくれるスタッフを育てること、その一点に尽きました。人を育て、私と同じ判断基準を持った大工を現場に常駐させることで、ある程度の事業規模を保ちつつ、また私に何かがあったとしても事業を継続してお客様に対する責任を全うできる体制を作らなければならないと考えたのです。社員大工の内製化、育成と私たちが目指したのはまるで農業の様に種を植え、育てて成果を得続ける持続循環型のビジネスモデルであり、自立循環型社会への貢献です。
自立循環型社会への建築としての貢献。
際限の無い規模の拡大ではなく、持続、継続しながら責任を全うできる事業規模を目指した結果、今のすみれの規模に落ち着いた訳ですが、根底に据えた価値観はビジネスモデルだけに止まらず、資金計画から設計やプランニング、そして地域との関わりにも共通して反映する様になりました。新築住宅をsumika+という規格にまとめ自然の力を最大限活用して環境負荷の少ない自立循環型住宅の設計概念を取り入れたのもその頃で、神戸ならではの海からの風を利用した通風計画や冬の間の日射取得による暖房負荷の軽減、そして断熱、気密性能を高めてエネルギー消費を抑えることと太陽光発電による発電でエネルギーバランスをとり、電気の供給を受けなくても自立できる住宅を目指す様になりました。この数年、毎年供給を続けているゼロエネルギー住宅sumika zeroはそれを誰にでも手に届く価格で提供したいと考えて規格化した商品です。
想いをカタチに。
そんな想いから、長年、本当の自立循環型住宅を作りたいと考えてエネルギーだけではなく食までも自給自足ができる提案がしたいと思い、会社として農業に携わってきました。そして、昨日工事を終えてお引き渡しをしたお宅は脱サラして新たに就農された農家さんの住宅であり、借り入れをすることなく手持ち資金で建てられたBELS(建築物省エネ性能表示制度)で最高等級となるゼロエネルギー住宅でした。住宅で消費するエネルギーは太陽光発電で賄い、豊かな六甲山系の水脈の井戸が利用でき、もちろん食物は畑で収穫する完全な自立循環型住宅です。
デザインや素材など私たち建築会社が拘るべきことは多々ありますが、何よりも執着すべきはお客様の「その後の暮らし」です。そのコンセプトを掲げてこれまで建築に携わってきましたが、今回完成してお引き渡しをした物件は私たちが目指してきた一つの大きなマイルストーンとなりました。本当に素敵なご縁を頂けたことに心から感謝すると共に、想いをカタチにしてくれる設計・施工を担うスタッフにも感謝したいと思います。
ありがとうございました。心謝。
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