緩やかな破滅への道から抜け出す方法論。

9月16日 雨

大型台風来襲!

昨日までの博多での【第7期】職人起業塾アクティブ・ブレイン・セミナーのオブザーブ参加の余韻を若干引きずりながらの週末、世間様は今日から3連休のようですが大陸に行くはずだった台風が急遽日本に襲いかかるルートに進路を変えたらしく、終日生憎の雨空となりました。大型で強い台風の直撃とのこと、私たち人間のちっぽけな文明の力では自然の前にひれ伏すしかないのかも知れませんが、あまり大きな被害を引き起こすことなく過ぎ去ってもらいたいものです。。

 

 

指名に次ぐ指名。

今日は昨日までと打って変わって工務店のオッサンらしく、がっつりと建築実務に勤しみました。午前中は降りしきる雨の中、仲良し同業の方の紹介で身内の方のご自宅の外構工事のご依頼を頂き、長靴にカッパの出で立ちで神戸市北区の現場まで要望のヒアリングと現地調査、昼からは先日、事務所に電話を頂いて「高橋さんいますかー」とご指名を頂いた12年前に工事をさせて頂いたお客様宅のリフォームのご相談を伺いに。水周りの機器の交換等もあるとのことで最近の機器事情が全くわからんので、プランナーかなちゃんに同行をお願いして現地の芦屋市まで向かいました。

 

 

一期一会が未来を作る。

それにしても、10年来の知り合いの遠方の同業の方から「神戸にいる身内が工事をしたいと言ってるなら、高橋さんに頼むしかないと思って」とか、「12年ぶりです!覚えてますかー」と新婚当時に工事をさせて頂いたことを未だに覚えてくれていて、ご指名を頂けるなんて本当に幸せなことというか、ありがたいというか、地道にコツコツと現場仕事をやってきて良かったというか、スタッフのお陰というか、、とにかく一日中、感謝をしながらご機嫌でお客様に向き合いました。
一人ひとりのお客様に、そして現場に真摯に誠実に向き合うことが未来を作るのだと改めて実感した次第です。

 

 

伝わっているようで伝わっていないことに気づく。

夕方、帰社してからは、(図面作成や見積もりはスタッフにバトンを渡し←結局、実務やってない、笑)少し頭を切り替えて、来週に迫った一般社団法人職人起業塾主催の大阪でのオープンセミナーの資料作りに勤しみました。基本的にはいつもと同じ職人的マーケティング理論と実践型マネジメント論ではありますが、最近新たに学んだこと、気づいたことが多くあり、理論構築の抜けていたというか、明文化していなかった重要な部分について付け足しと説明を付け加えながら経営者向けに内容を刷新しようとしています。ま、同じ話をし続けるのも飽きてくるということもありますが、「マーケティング論」自体が建築業界には馴染みが薄く、より理解してもらうためには全体の流れが非常に重要だと今更ながら気づいたのです。

ちなみに、職人起業塾でのマーケティングの定義は、ドラッカー博士が残した「マーケティングの究極の目的はセリング(売り込み)を不要にすること」であり、実際に何を行うかと言うとこれもドラッカー博士が示唆してくれている「事業の目的は顧客の創造である」を高い精度で行うことの一点に尽きます。

 

 

マーケティングはセールスの対極にあり。

刷新した!と言っても実際、本質的には何も変わらないのですが、改めて今回以降のオープンセミナーで強く訴えなければならないと思ったのは、マーケティングを学ばねばならない理由の説明です。14年くらい前から建築業界とは関係のないところでマーケティングを学び、そこで学んだ理論を実践し続けてきた私としては、事業プランはマーケティングの理論構築ありきですが、実は世の中の建築会社は未だにそうでもなく、また10年前くらい時からマーケティングという言葉が一般的によく使われるようになったせいか、マーケティングの定義が曖昧なまま、未だにセールスノウハウをマーケティングと勘違いして一生懸命に取り組まれる方も多くおられます。この部分の説明をもう少し丁寧にしないとイケン、と気づいたのです。

 

 

折り込みチラシは消費者への強制介入。

戦後の復興、高度成長期、そして土地バブルと需要が大きかった時代が長く続き供給側はなんの努力もせずに受注出来るのが当たり前になっていた建築業界は30年ほど前からバブルが弾け、人口減少局面に入って急激に業態の変化を迫られました。そこで登場したのがセールスに特化した訪問販売とチラシ反響で売り上げを作るリフォーム業態です。訪問販売は強引な事業者も多く悪徳リフォーム会社が社会問題になった事もあり、規制が厳しくなり水面下に潜って表面的には下火になりました。チラシ反響のリフォーム業態は今も(反響は減ってきたにしても)健在でリフォームだけでなく新築もチラシ集客が工務店の集客として定着しました。しかし、基本的にはチラシは消費者への強制介入でありあくまでもアウトバウンドのセールスの一環です。持続継続的なビジネスモデルにはなり得ません。

 

 

 目指すべくは持続継続型ビジネスモデル。

他の業界に目をやると、10年以上前からあらゆる業態で持続的なビジネスモデルを作る根幹となるライフタイムバリュー(顧客生涯価値)に焦点を合わせ、モノ(商品)からコト(体験)へのシフトを進めてきています。建築業界でも一部の大手ハウスメーカーがカスタマーサービスを充実させることで新築、リフォームともに大きなシェアを獲得するなどマーケティングもしっかりと行ってきた会社はありますが、本来、マーケティングに取り組むべきスモールビジネスである資本力の弱い中小零細工務店は売りっぱなし、建てっぱなしで自社のマーケットを作る事に背を向けて、目先の販促に力を注いできたのが現状です。冷静に考えればチラシにしてもWebにしても同じ土俵でセールス合戦をすると資本力の強い会社に最終的には負けてしまう事は明白で、関東の中堅リフォーム会社フレッシュ○ウス社がM&Aをされたという衝撃的なニュースが示すように自社独自の強みを生かしたフィールドを作らなければ最終的には吸収統合されてしまうようになるかもしれません。

 

 

 これからは、これまでの延長線上にない。

要するに、今までの一般的な工務店が取り組んできた手法やノウハウをいくらブラッシュアップしたところで、結局はその場しのぎにしかならず、また、Iot(インターネット・オブ・シングス=あらゆるものがネットに繋がる)やAI(人工知能)の技術革新、情報革命による時代の大きな変化を鑑みるとこれまでの建築業界になかった概念や手法を学び取り入れなければ生き残っていけないのではないかと思います。これからはこれまでと全く違う世界であり、その変化に対応するにはこれまで通りでは通用しません。ただでさえ建築業界は衰退産業であり、まさに現状維持は緩やかな破滅への道なのです。私たち建築業界の中小零細企業は変化に対応すべく、自らも変化しなければならないし、その為には他の業態、異業種の成功事例から学び取ることが必要ではないでしょうか。

 

 

不易流行的思考。

12年前に私がマーケティングを学びだした頃、セミナーや勉強会に足を運ぶとそこには工務店経営者は1人もおりませんでした。(現在、私が懸命に学んでいるUXデザインの研修もそうですが、)マーケティング理論を学び、咀嚼した結果、原理原則に立ち戻り建築事業の本質に根ざすべく大工職人を正規雇用して顧客接点強化を図る取り組みをスタートさせたときは周りから「馬鹿や」とか「頭がおかしい」と言われました。マーケティング的な観点や概念が同業者や関連業種の人々には誰にも全く理解されなかったのを今でもよく覚えています。そんな中、私のビジョンに太鼓判を押してくれたのは日本マーケティング協会の当時の理事長であった故水口健二先生でした。現在、私が職人起業塾で提唱している現場での顧客接点強化から生涯顧客を作り出し未来の売り上げを生み出す自社独自のマーケットを創造すると言うのは実は決して新しい理論ではありませんが、最新の手法や概念を学ぶことも重要ですが、その前にまずは基本的な素地としてマーケティングマインドを経営に取り入れるべきだと思うのです。

 

 

 マーケティングとは質の高い集客のデザイン。

結局のところ、どんな商売でも最も重要な事は集客で、とにかくお客さんがいなければどうにもならないもの。売り上げとは、顧客数×単価×購入頻度につきますが単価アップやリピート率向上は顧客がいてこそです。そして集客は絶対的に量ではなく質が重要で、無料のイベントに人はたくさん集まりますが顧客へのステップを上がらない集客をいくらしたところで一切売り上げにはなりませんし、競合他社と血みどろの戦いをしたところで結局は価格勝負に陥りがちです。そんな観点から見るとマーケティングとは集客の質を圧倒的に向上させる方法論といっても良いかもしれません。

そんなこんなで、これまでよりより丁寧により詳しく、よりわかりやすく、工務店、リフォーム業界で実際に使えるマーケティングの総論をオープンセミナーでお伝えしていきますので、9月25日大阪、10月3日鹿児島にご都合が合う方は是非ご参加ください。
長文お付き合いにいただいた上に結局、売り込みみたいなってしまいすいません。詳しくはフッダー告知のURLをご参照ください。(笑)

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【現場マネジメント革新×マーケティング構築】職人起業塾総論セミナー&受講説明会

大阪にて久しぶりにオープンセミナー開催します。

時代に対する認識を新たにする最新の事例と共に職人的マーケティング総論、そして4月に抜本改革を行った厚生労働省の助成金活用についての留意点、活用事例についても詳しい説明を致します。

お申し込みはこちら

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オープンセミナー大阪第8期

オープンセミナー大阪第8期

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現在、来年開催の鹿児島、大阪の先行予約開催受講者を絶賛募集中です!

現場の改革から業界を変える取り組み、ご一緒出来ることを心から楽しみにしつつ、多くの方のお申し込みお待ちしております!

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HASセミナー仙台

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