9月23日 秋分の日 曇り
蝙蝠退治!
昨日までの仙台〜東京の出張から昨夜遅くに最終の新幹線で帰ってきて、若干の疲れを引きずりながら今日は今日とて朝活。早朝6時から社内版職人起業塾なる社内勉強会を開催しました。名古屋で行なっている店舗改装工事への出張組や祭日につき休み、寝坊に体調を崩した者もおり、欠席者続出の随分少ないメンバーでのこじんまりとした勉強会になりましたが、大事なことはやり続けること、と煩雑な日常であまり考えることのない緊急性の低い、重要なことを考えてもらう時間を持ちました。
日中は事務所にてデスクワークと、(このところ頻繁にいただく)ご指名でのご依頼を頂いたお客様宅へ外装リフォームの調査にダンプにハシゴを積んで屋根と外壁の調査へと向かったり、夕方からは鉄骨造の店舗の新築工事の契約にクライアントにお越しいただいたりとガッチリ実務に勤しみました。特に、外装リフォームの調査では屋根に登ったついでにコウモリ退治をして大活躍、随分喜んで頂きました。(笑)
本当の理由を考える
話は変わって、、前述のように今朝は早くから社内勉強会を開催しました。私が行う勉強会は一風変わっており、考えてもすぐに答えが出ない難解な質問に対して考えてもらうようにしています。今回はある事例を取り上げて、工務店が大工育成に踏み込まない「本当の理由」について考えてもらったり、人はなぜ自分自身に対して嘘をつくのか?といった禅問答のような問いかけをして、自己欺瞞から抜け出す方法について思いを巡らせてもらいました。二つの質問には共通点があり、それは、「自分が良いと思うことを人はしない」ことに対するアンチテーゼです。
私自身を振り返っても、全く自己欺瞞をしないで生きているかというと決してそんなことはなく、日々良心の呵責や自分自身に対する憤りや不甲斐なさを感じながら過ごしておりますが、少なくとも自分自身を振り返り、自省する習慣を持っており、常に反省とリセットを繰り返しながら少しでも自分が良いと思うこと、行うべきことを実践できるように努力をする姿勢だけは保っています。
割り切りは魂を弱くする
文芸評論家の亀井勝一郎氏の遺された言葉に「割り切りは魂を弱くする。」という名言があります。なんの機会に聞いたのかは定かではありませんが、私の中でずっと引っかかっている言葉で、ことあるごとに思い出してしまいます。それは簡単に解決できない問題に直面した時であり、したい、けどできない。やるべき、でも後回し。といった自分の心に嘘をつき、そしてできない、やらない理由を正当化する自己欺瞞を発動する時に往々にして脳裏に浮かび上がってきます。
その度に、割り切ってさっぱりしてしまうのではなく、苦しみながらでももっと考えを深く、「できない→諦める」ではなく、違う解決方法や第3の選択に思いを巡らせ、リフレーミングを試みるように努力するように自分自身に発破をかけるようにしています。ちなみに、「割り切りは魂を弱くする」という概念に関連して繰り返し考察を重ねた過去のブログはこちら、→https://shokuninshinkaron.com/?s=割り切りは魂を弱くする
分かってる、けどやらない。
とはいえ、私自身いつも素晴らしい解決方法を見つけ、自己欺瞞を解消しているかというと決してそんなうまくは行きませんが、少なくとも割り切って諦めてしまうよりはましな着地点を常に見つけてきたとは思っています。社内勉強会をはじめ、様々な研修やセミナーで講師を務めるようになった今、常々思うのは、私が伝える原理原則論は誰にでも簡単に理解されるのに、実践して成果に結びつける人の少なさです。先日の仙台でのhasセミナーでも、「完工なくして売り上げなし、かき集めた職人での工事で顧客満足なし」と建築業では誰でも分かっている当たり前のことを今更ながら申し上げて、若者が職人を目指して働ける労働環境を整えること、職人を守り、育てることが工務店のマーケティング構築には欠かさないことを訴えました。ご参加頂いた皆さんは全員「言われなくても分かってる」と思われたと思いますが、実際に職人の育成に一歩を踏み出す工務店は全国的に見ても極めて希なのが現実で、10年後を考えると職人不足は解決すべき喫緊の問題であるにも拘らず、優先順位は低いまま先送りにされているのを肌で感じておりまして、そこにはある種の割り切りがあるのではないかと思ってしまうのです。
執着を持つことの是非
私たちが少年時代を過ごした根性論全盛の昭和に比べて今の平成の世の中は執着を持つのがあまりよく思われないというか、ダサいというか、悪いことのような印象が持たれているように感じてしまいます。今時のコンサルタントやビジネス書には「今出来ることに集中しろ」とか、「強みを磨くことに専念しろ」とか出来ないことに対して囚われ、執着することを無駄なことのように切り捨てる傾向があると思っていて、無一文から起業して出来ないことだらけの中でなんとか問題解決を積み重ねてきた私には(昭和思考だからかも知れませんが、)そんな風潮に違和感を持たずにはいられません。
正直、出来ないことをウジウジ考えてもしょうがないというのは分かりますが、切り捨て、割り切ってしまうことが人間的な成長を止めてしまうのではないかという危惧を抱いてしまいます。気合と根性論とはまた別に悩み、考え、苦しむことには成長の糸口があるのではないかと思うのです。
第8の習慣
私が敬愛してやまないスティーブン・R・コヴィー博士は世界的なベストセラー「7つの習慣」で人格主義とインサイドアウトという自分の内面の良心に向き合い、自身の在り方を律することが人生を成功に導く法則だと提唱されましたが、晩年になって「第8の法則」で再度、「ボイス」という概念を提唱され自分自身の内なる声に真摯に耳を傾けることで新たな境地を切り開くことができると言い残されました。もう10年以上前になりますが、コヴィー博士が来日された際の六本木ヒルズでのセミナーに参加してその概念に触れた時の衝撃というか感動は今も胸の奥のどこかに残っていて、自分が正しいと思うことと実際の行動との齟齬に対して整合できるまで向き合わなければと思ってしまうのかも知れません。世の中は矛盾に満ちていて複雑怪奇ではありますが、もっとシンプルにやるべきことを行うように出来れば、自分自身を含めて、周りの人をもっと幸せにすることができるのではないかと思うのです。
私が主宰する勉強会や研修ではスタッフや塾生さん達にややこしい質問を投げかけて随分と悩ますことが多いですが、悩むことを通して魂を強くしてもらえる一助になればこれ以上嬉しいことはありません。皆さん、上っ面を滑る簡単な答えに満足することなく、本質を見出す気概を持って気張って悩んでみてください。(笑)
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