職人上がりの経営者的中庸思考。

平成30年3月5日 雨のち曇り

今日は仙台へ。

昨日までの気持ちのいい晴天とは打って変わって今日の神戸は朝から雨。が、しかし、気温は昨日にも増して高くなり、なんと朝から16度!と言う4月下旬の暖かさ!仙台も暖かかったらいいなーなんて呟きながら神戸空港に向かうバスに飛び乗りました。神戸空港からフライトする時点で神戸は土砂降り、「雨の日の出張は億劫やなー」なんて思いながら機上の人となりましたが、仙台空港に着いたら全く雨は降っておらず、「ツイテル、今日も良い日になりそうや」とポジティブシンキングに浸りました。(笑)

イベント来場ありがとうございました!

昨日の日曜日は土曜日に続き『トッザニア』と称した子供向けの超体験型イベントを開催、私は2日間共イベント会場に詰めて子供上棟体験の手伝いをしておりました。昨日も子供達の楽しそうな笑顔に包まれて私自身にとってもとてもいい時間を過ごさせて貰いました。沢山の御来場を頂きまして誠にありがとうございました!

超職業体験イベント

私達すみれは上棟体験ブースをメインに担当しましたが、その他にも様々なブースで盛りだくさんの企画で子供達に楽しんでもらいつつ、建築の仕事に慣れ親しんで貰おうとイベントメンバー各社さんが頑張っておられました。TOTO社の提供による水栓組み立て体験や電気回路組み立てセットを使ったテスターを製作して電気が通るモノ、通らないものを計測してもらったり、少しマニアックではありましたが、子供達にはモノづくりの楽しさを色々な側面から感じていただけたのではないかと思います。

子供が書いた絵が持つすごい力

YKK ap社からは窓から見た景色のスケッチを子供達に描いてもらう企画も。なかなかの秀逸な作品が集まっておりました。子供が描いた絵は見る者の心を和ませる偉大な力があるものだと改めて感じながら見入ってしまいました。それにしてもこのブースもあっという間に用意していた額が足らなくなるくらいの盛況ぶり、たくさんの子供達が参加してくれたものです。本当にありがたいことです。

子供の絵で交通事故撲滅運動!

今回はもう一つ、子供に絵を描いてもらうブースがありました。それはこのTOTO西神店会のメンバー主催で毎年行なっている自主上映会からの繋がりで、ひょんなご縁を頂いた「子供ミュージアムプロジェクト」で、わざわざ大阪からコラボ企画としてご参加いただきました。このプロジェクトは大阪の運送会社が自社のトラックで起こした死亡事故をきっかけに二度とこの様な悲しい出来事が起こらないようにとの願いを込めて、トラックに子供達が描いた(主にお父さんを応援する)絵をラッピングシートで貼る事で運転手に優しい気持ちになってもらい、安全な運転をしてもらうことで交通事故を撲滅しようという素晴らしい試みで、元トラック運転手でもある私としては甚く共感して即、プロジェクトに参加することにしました。その取り組みを広く知ってもらおうと今回、イベントへのご参加をお願いした次第です。

小さかった頃の娘との思い出

子供達が書いたお父さんへのエールを添えた絵を見て、私も起業したての頃、娘にもらった言葉を励みにして仕事に没頭していたことを思い出しました。個人事業主から法人に組織変更する直前のタイミングで娘が生まれ、自分の命よりも大事なものがこの世に出現したことに驚きながらも、全く先行きの見えない駆け出しの職人の親方だった私は娘を無事に育てることができるのか?と自問自答を繰り返しながら、自分自身の頼りなさ、見通しの無さにに慄いたのを今も鮮明に覚えています。それでもなんとかせねばと、昼も夜もなく(家庭を顧みず)働き出したのもその頃からで、実は今もその延長線上で走り続けています。

 

 

親の責任のパラドックス

人生の目的を考えた時、人の親であるという立場は非常に大きな割合を占めており、子供を立派に育て上げたい、というよりも絶対に子供がひとり立ちできる様になるまで責任を持って育て上げなければなりません。その為に必死になって働き続けて来ましたが、家庭を守る為に家庭を顧みずに働き続けるという大きな矛盾に陥ってしまいました。娘がある程度大きくなった時に家族で遊びに言った写真が皆無なのに気がつき、長年、本末転倒の間違った生き方をしたのではないかと随分と悩み、苦しみましたが50歳を過ぎた今は私の様な学もなく無一文で、徒手空拳から起業家として生きていくには致し方なかったのかな、と素直に思える様になりました。実際、後悔しても何にも始まりませんし。。

 

目的を果たす人生を目指したい

ライフワークバランスを整えることが人生を豊かに過ごす為には大切だとよく言われますが、私の様なプライベートが全くなく、仕事との区切りがないボーダレスな働きかた、生き方が不幸かというと別段そうでもないと思っています。事業を起こし、スタッフやその家族に対する責任を背負い、顧客との約束を守ることは人生を賭けて行ってもいいと思えるくらい意義があることですし、目の前の人を幸せにすることに命を使っても勿体ないとは思いません。人それぞれの価値観によって違うとは思いますが、私は一度しかない人生を目的を持って、その目的を達することに使いたいと思うのです。手段である毎日のワークライフバランスなど些細なことです。(笑)

 

とはいえ、結局は、自分一人で何も出来ていない

数年前まで、(ていうか最近も、)家庭をほったらかして仕事に没頭し続けて来たことに後悔の念を持っていましたが、娘もこの春から大学に進学することになってホッと一息ついたこともあり、子供と雖も彼女には彼女の人生があり、私の人生とは別物だと改めて認識することになりました。ただ、妻に対しては20年に渡って家庭のことを全て丸投げし、迷惑をかけ続けたのは本当に申し訳なく思うと共に、支え続けて来てくれたことに感謝するばかり、偉そうに仕事に没頭して来たと言っても彼女の助けがあってこそだと思っています。結局、一人では何も出来ていないということです。

 

プライオリティー思考自体がナンセンス

そんな私に最近ちょっとしたパラダイムシフトがありました。長年に渡って限られた人生の時間の配分、仕事での志、家庭、子育て、個としての自分、それぞれのプライオリティー(優先順位)について悩み続けておりましたが、そもそも優先順位などつけなくても良いのだと閃いたのです。私の人生は一つですが、そこにある役割は幾重にも重なっており、それぞれの役割に置いてなすべきことがある訳で、プライオリティーを考えるとは役割の重要度を決めることに他なりません。しかし、父親としての役割と経営者としての役割を並べて比べること自体がナンセンスだと(今更ながら)気づいたのです。

 

中庸とは決めつけないこと。

「割り切りは魂を弱くする」という(人生は魂を磨く道場だと思っている)私が大好きな言葉の観点から見ると優先順位を明確にして緊急度、重要度の高いものから順番に片付けていくなどという思考はある意味割り切りであり、優先順位の低いものに対して慮る心を押し殺してしまうことになりかねません。AI(人工知能)にないもので人間にあるものは『心』であり『魂』です。機械には出来ない、思い悩み、思考を巡らし、日々刻々と変わる状況の中で、自分が受け持つ全ての役割に対して心を残し、常に全体の最適を探索することこそ、人として、職業人としてあるべき在り方、考え方ではないかと思う様になりました。それが2000年以上も読み継がれ、語り継がれている論語にある中庸の考え方に結びつくのではないかと思ったのです。決めることも大事ですが、決めないこと、心を残すことも魂を磨くという人生の大命題を考えればそれ以上に大事だと思う今日この頃です。

 

今日にアタリマエ

  • 親としての責任を全うするのは人として最低限
  • 人生における様々な役割を果たそうと足掻くことは人生の意義を深く、大きくする
  • 様々な役割に対して優先順位をつけるのは割り切りにつながる
  • そもそも人生における役割とは並立すべきもので順序をつけるべきものではない
  • 思い悩み、思索を重ねること、心を残すことで機械には出来ない人間としての存在意義が見いだせる。
  • 中庸とは決めないことでもある。

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