概念と実践と習慣。NGワードは「高い意識を持ってやります」

平成30年3月22日 神戸雨のち鹿児島晴れ

今日は鹿児島。

【第九期】職人起業塾@鹿児島の第4講の講師として夜明け前、AM4:00に起き出して始発の電車に飛び乗って伊丹空港からの1番便で今話題沸騰?の霧島連山新燃岳近くの鹿児島空港に飛びました。前回の鹿児島(霧島)での講座は新燃岳が噴火した当日で、研修会場のある霧島市牧園集落では火山灰で一面灰色になったとのことでした。(歴史的な瞬間でしたが、私の担当ではありませんでした、、)今回もあまり激しく噴火すると飛行機の発着陸を取り止める可能性があるとのことで、若干の心配をしましたが、今日の新燃岳は何とか大人しくしてくれて無事に講座を終えて明日の東京でのオープンセミナーに備えて飛行機に乗り込むことができました。

立入禁止区域縮小

ま、活火山の爆発など、人智を遥かに超えて我々には到底予測も出来ない大自然の気まぐれのクシャミの様なものなのでしょうが、桜島が身近にある鹿児島の人と違って火山の噴火に慣れていない私にとっては結構ドキドキの体験でした。新燃岳はこのところ小康状態を保っているらしく、今年の夏には新燃岳のすぐ隣に位置する高千穂峰に天の逆鉾を見に行くべく登山の予定をしていることもあり、不安半分、興味半分で鹿児島に向かいました。いざ到着してみると遠くに少し水蒸気が立ち上っているのが見える程度でいつもと変わらぬ風景に少し拍子抜けしてしまいました。夏の登山は大丈夫そうです。笑

LTV

今日の鹿児島でも一日中、グループコーチングのコーチ役で熱く語り、問いかけ続けました。第1講に続き2回目となる今日の私の講義ではマーケティングの最も基本、顧客のLTV(ライフタイムバリュー;顧客生涯価値)を引き受けることで未来の売り上げを創ることができる。と非常に簡単な、しかし、実際に(建築業界では特に)事業で実現している事業者は稀な理論を1日かけて何をやるか?ではなく、実際にどの様にやるか?に焦点を当てて、塾生の皆さんに考えてもらいました。
常日頃からマーケティングとは理論構築だと私は言い続けており、前回の「在り方」を正すことから始めるという入り口からこの講座の目的であり、一見非常に難しそうに思える「未来の売り上げを創る」ところまでの基本的なロジックを丁寧に説明しました。今回の鹿児島講座では20代前半、もしくは未だ未成年の社会経験の浅い若手実務者が多く見られ、彼らの腹に落ちているかをマメに確認しながらの講座となりました。

5つのステップ

ちなみに、LTVに焦点を合わせて未来の売り上げを創る考え方とは、

  1. 在り方を正し、信頼されるべき人物になれる様に欠けてるところは補い、良いところは伸ばす習慣を持つ。
  2. 知識や経験、技術面はもちろん、それ以前に人として認められる様な行動を自らに課す。
  3. ご縁が合った人と良縁になれる様に自社及び自分の強みを磨き、それを顧客接点で発揮する。
  4. ご縁を頂いた顧客に最終的に評価され認められるのは現場での成果とプロセス。施工の精度とコミュニケーションで高い品質を保つ。
  5. 工事終了後も顧客から現場で得た信頼、評価を保つべく接点を持ちニーズを汲み取りご縁を紡ぐ。

以上の概念、ステップをそれぞれの役割に応じてブラッシュアップして各人が実践にて裏打ちしていくことのみです。非常にシンプルですが、これを社内の仕組み、ルールとして具体化し、全員が同じ方向を目指して取り組むのはそんなに容易いことではありません。鹿児島での職人起業塾では経営者からベテラン大工、屋根職人、新卒ほやほやの若手大工見習いや施工管理見習いまで幅広い職種、年齢層の塾生が集まっており、全員に自分の立場、役割に合わせて上述のステップについてどの様に行うかを問い、発表してもらいながらあやふやな部分を研ぎ直していきました。

概念と実践

そんな研修を進めていく上で冒頭に大好きな出光佐三氏が残された2つの言葉を紹介しました。それは、

概念なくして動き回るのは「行動バカ」

概念を実践で裏打ちしてこそ知恵、哲学が生まれる

By 出光佐三

という至言で、学ぶことに価値はなく、行動、実践してこそ学びに価値が生まれる。「まずは行動に移してなんぼやで」と私が繰り返し言い続けているのと同時に、実践の前に概念を座学で学ぶ意味を非常に分かり易く言い表してくれていると思っていて、意味も意図も無く、ただ単に闇雲に行動することの馬鹿らしさ、方向性を持たずに、行き当たりばったりにまずはやってみる、という価値を生み出さない無駄な動きを制して、研修に参加してじっくりと概念を理解し、腹に落として行く先、戦略を定めた上で理論、概念に沿って戦略立てて実践を積み重ねる重要さを繰り返し熱く説きました。

役割を広げる。

入社間もない大工見習いの若者や屋根職人さんの意見をざっくりまとめてみるとこんな感じ、

  1. お客様や職人さん、近隣の方にに対して元気よく気持ちのこもった挨拶をする習慣から始めます。
  2. 現場で教わった新しい知識はノートにとり復習、また同じ工程になったら前回の工程を予習して作業のシュミレーションを念入りに行ってから現場に出向く。
  3. 施行中にお客さんのイメージ通りに進んでいるか問いかけ、棟梁に工程の確認を自ら行なって清掃や養生などの準備を行う。
  4. 1日も早く仕事を覚えられる様に予習、復習を絶やさない。
  5. 雨の仕事の手が空いた時に以前の顧客を訪問してその後の様子を聞いてみる

上述の概念を自分ができる範囲、もしくはそれを自ら広げて実践に結びつけ、事業の目的の達成に向けて成長することに皆さん積極的にコミットされていたのが非常に印象的でした。この高い意識を維持して毎日の業務に取り組めばそれは目覚しい成長をされると思います。そして、この研修では「意識を持って」という言葉は禁句になっており、長い期間に渡って意識を持ち続けることなど出来る者はまずおらん、意識を持ってやるのはいつ、何を、どの様にやるかが肝心で、習慣に落とし込みなさいと厳しく問い詰めます。(笑)
19歳、施工管理見習いの若者は毎朝6時に出社して施工管理の資格試験の勉強をこの1ヶ月欠かさずに行なってきたとのことでしたが、明日から更に30分早く出社して勉強のスピードを上げると言ってましたが、この習慣が定着すれば「高い意識を持って」なんていうあやふやな言葉など使う必要は無くなります。第2回目となる鹿児島での職人起業塾、まだ始まったばかりですが行く末が非常に楽しみです。第九期生の皆さん、第2領域への時間の投資、頑張ってください!

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