平成30年3月14日曇りのち雨
東北、東京巡業より帰神。
6月開講予定の仙台、7月からスタート予定の東京での職人起業塾6ヶ月コースの塾生募集を兼ねたオープンセミナーも昨日の東京で一区切り、春のロードはこれで一旦終了となります。後はセミナーの日程が合わなかった数社への研修内容の説明に上京する予定ですので、マーケティング理論を切り口にした実践型現場マネジメント研修にご興味がある方はご連絡をいただければと思います。
ゆっくりと確実に広がる現場マネジメント改革
この春の東北、東京方面のオープンセミナーでは随分とたくさんの方とご縁をいただき、マーケティング理論を現場実務者に理解してもらい、現場で経営者と同じ価値基準を持ち、同じ判断をできるようにすることで顧客からの信頼を勝ち取り、未来の売り上げを作ることを目指す現場マネジメント理論に多くの賛同を頂くことができました。職人起業塾はすでに全国で100名を超える卒業生が活躍しており、年を追うごとにそれが加速していき建築業界を根底から変えるムーブメントになりつつあるのを肌で感じることができました。皆様とのご縁と私たちの取り組みへのご理解に深く感謝申し上げます。
知りたいのは「その後」
昨日のセミナー終了後の懇親会では様々な話が飛び交う中、参加頂いた経営者の方々に特に興味を持っていただいたのはやはり「研修に参加したその後」についてでした。毎回卒塾生には講座終了にあたっての感想を書いてもらっており、また、社員を派遣してくださった経営者の方々にもできるだけ研修受講前後の変化についての感想をお伺いするようにしています。昨夜も(口頭ですが、)その中のいくつかをご紹介させていただくと、「なるほど!」と我々が提供している研修事業の価値を認めていただくことができたようです。以下にそんな卒塾生の声をまとめたブログをご紹介しておきます。
心を決めれば未来が見える。@塾生の生の声
目先の金の卵をとらぬ選択@東京職人起業塾
曇り空の人生に見えた一筋の光。@職人起業塾卒塾生の声
思っていたのと違うリスク。
私たち建築を生業とするものは、出来上がった商品を販売するのではなく、形のないものを図面に書き、模型にしたり3Dパースにしたりして完成形のイメージの共有を図りながらものづくりを進めていきます。しかし、いくら詳細な図面を書こうとも、模型を作ろうとも実物を体感してもらえるわけではなく、完全に理解してもらえる事はやはりないと言わざるを得ません。現在も出来上がった建物の厨房排水設備が思っていたものと違うとお客様にお叱りを受け、ご納得頂ける様にとお客様にご迷惑をお掛けしながら手直しの対応しているところですが、何年たってもこの手の話は完全になくなることがなく、ずっと頭を悩ませるところです。
自分への無形の投資。
建築の世界で図面や3Dパース、模型等で示しても「その後」の完全なイメージができないのに、研修事業となるとそれはさらに輪をかけて厳しくなるように思います。そもそも研修自体が無形のものですし、その研修を購入した後も形になって見えるものではありません。非常に価値が見えにくいあやふやな商品といっても過言ではないと思います。しかし、私自身がこれまで(今もですが、、)数多くのセミナーや研修を受講して、感じるのは無形の自分への投資ほど効果性の大きいものはないと言う事です。今の自分を形作っている者は10年前の自分自身の選択であり、選択のキッカケはやはり人生の先輩や先人からの教えです。そこで得た学びや気づきを取り入れて習慣として身につけたものだけが血となり肉となり、今の自分の力となっているように思います。
学びを続けてやっと人並み。
もちろん、セミナーや研修、もしくは書籍などに費用を使って全て後悔したことがないかと言うとそんなわけはなく、無駄なことをしたと思ったことも数多くあります。それでも、失ったものと手に入れたものを秤にかけると手に入れたもののほうが十二分に価値が大きく、失敗もその成果を得るための糧と思えばそんなに悪くなかったのではないかと納得している次第です。そもそもロクに学校にも通っておらず、何にも知らないまま経営者となった私の様な者が自分に対する何の投資もせずに厳しい世の中を渡っていく力を持てる訳などなく、目にはなかなか見えない、しかし絶対に必要な経営や事業への知見を得る学びに時間と費用をかけずに上手く誤魔化しながら世間を渡って行くなど到底無理なのは火を見るよりも明らかで、若い頃に学ばなかった分、幾つになっても学び続けなければならないのだと思っています。そんなこんなで今年もXデザイン学校(大阪分校)の研究生として学ばせてもらうことになっています。
概念に価値はない、しかし実践すれば知恵になる。
私が様々な研修やセミナーに参加して得ようとするもの、また自分自身が研修事業を行なって伝えようとするのは小手先のテクニックやノウハウではありません。釣りに例えると釣れない時に魚をもらうのではなく、釣り方を教わることで繰り返し魚を手にいれることが出来る様に、応用が利いて自分自身の力になる考え方や概念を学ぶ、もしくは伝える様にしています。そして、常日頃から言い続けているのは概念を知ったところで何の意味も価値も無いと言うこと。昨日の東京でのオープンセミナーでも最後に申し上げましたが、「概念を実践で裏打ちしてこそ知恵になり哲学となる」と言う出光佐三氏の言葉通り、学んだ考え方を実践に生かして検証してこそ、無形の自己投資が効果を発揮すると思いっています。そんな自分自身もまだまだ道半ばではありますが、学ぶ事と教える事をセットと考え、全国に広がる職人起業塾に賛同を頂いた仲間と共に内面的な成長、事業の質を上げる取り組みを続けて行きたいと思っています。この度の東北、関東巡業でご縁を頂いた方々をはじめとする全国の皆様、宜しくお願い致します。
今日のアタリマエ
- 実体がないものを売るのは非常に難しい。
- 購入してもらうには購入後の「その後」の体験を示すべき。
- 建築はもとより、研修は特に得られるものがわかりにくい。
- しかし、自分自身に対する無形の投資ほど効果を発揮するものはない。
- 無形(概念)を学び有形(実践)に結びつける事で知恵が身につき、成果に結びつく。
- 生涯学習、学び続ける姿勢こそが陳腐化、現状維持と言う緩やかな衰退を防ぐ。
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