平成30年6月23日 曇りのち晴れ
朝起き習慣良し!
昨夜はまた、娘の長風呂を待ちながらリビングで本を読んでいるうちに眠ってしまい、目覚めたのはやっぱり朝の4時半、期せずして朝起きの習慣が身について来ている様です。(苦笑)
せっかく早起きしたので、いつもの筋トレを済まして出勤前にランニングに出かけ、一汗かいてシャワーを浴びて気持ちよく出社、今日も張り切ったいい1日になりそうな予感を抱きながらグランフロント大阪で開催されるXデザイン学校大阪分校に研究生として参加すべく、事務所を飛び出しました。
職人の奥さんからのご相談。
さて、私はエンドユーザー向けの新築、リノベーション、リフォーム、店舗改装などの建築事業を生業としておりますが、同時に社内外の職人育成、職人の社会的地位の向上を目指した職人支援事業をボランティアで長年行っておりまして、全国から様々な相談を受けることが少なからずあります。昨日からもある相談を受けており、これから同じ様な悩みを持つ職人やその家族が増えるだろうな、と感じて今までよりももっと、情報発信の頻度を増やしていかなければと思った次第です。
職人の苦しい見通し。
今回相談の連絡があったのは、ハウスメーカー専属の断熱施工の職人をしている方の奥様で、「最近になって主人の仕事の量がめっきり減り、収入も激減して将来が不安でしょうがないんです。どうしたらいいでしょうか?」との事でした。詳しく聞いてみると、断熱職人をされているご主人の意見は、「ちゃんと仕事していたらそのうちまた忙しくなるから大丈夫」とあまり危機感を表に出されていない様ですが、その言葉を聞いて私が思ったのは、きっとその彼は奥さんや子供に心配をかけない様にそんな言い方をしたのだろうという事です。
建築は衰退産業という不都合な事実。
来年、消費税が増税されると建築業界はガタガタになると思われますが、それ以前に、日本は人口、世帯数が激減していくステージに差し掛かっており、構造的な需要の低下を鑑みるとこれから10年後には建築会社は半分あればいいという意見もあります。少し長い視点、全体像をみると私たち建築事業は衰退産業であり、これから大きく需要が伸びて忙しくなることはありません。特に大きなパイを持っている大手ハウスメーカーは全体の市場の縮小の影響をモロに受けるのは想像に難くなく、専属の職人がちゃんと仕事をしていたらそのうち忙しくなるというのは幻想としか言いようがありません。
新しい職人時代の幕開け。
相談をくださった奥さんにその事実を伝えると、「そうですか、、」と暗澹たる空気感を醸されておりましたが、その後に私が伝えたのは市場の縮小よりも職人不足の方が激しくやってくるので、専門職の職人としての未来は決して暗いものではないという事で、「大手ハウスメーカー一社にぶら下がっていては先細りしかないが、断熱施工の専門家として知識と経験を積んで、その分野に関してのどの様なオーダーにも対応出来るくらいのスキルを身につければ、引く手数多の人気職人として起業して自営業として立派に稼げる様になるよ。」という事です。
既に理屈は伝えている。
実はこんな話は以前から私が主宰する勉強会では事あるごとにしていて、実際に断熱、気密施工のスペシャリストと言われる工務店経営者に参考書や書籍をどっさりと借り受け、勉強し始めておられる断熱施工の職人もおられます。仕事が少なく、時間があるときに死に物狂いで理論を学び、知識を身につけて今まで手掛けた事の無いありとあらゆる断熱施工の現場に赴き、実践で理論や知識を裏打ちする事が出来れば、自分と家族の未来を大きく開く、またと無いチャンスだと思うのです。努力を重ねた先の未来の自分自身、その時の家族の幸せな笑顔や、多くの工務店経営者から信頼され頼られる自分の姿を詳細にイメージする事が出来れば今の努力など軽いものだと思います。
職人は働き方を変えろ!
現在、世間では働き方改革が盛んに叫ばれておりますが、他のどの様な業種よりも人材不足になると言われている建築現場こそ、最も働き方を変えるべきであり、大手にぶら下がり、指示された現場にいき、決められた通りの作業をするだけの職人はその職をロボットに取って代わられます。機械には出来ない、臨機応変に細やかな気遣いで期待を超える施工を行えるプロフェッショナルとしての実力を体現できる職人となるべきで、その為には高い志を掲げ、学び、実践する不断の努力を重ねるしかありません。
行動には理由がいる。
私が「職人の社会的地位の向上を図る」との創業時からのミッションを遂行すべく、ライフワークとして取り組んでいる職人支援事業である職人起業塾では、上述の様な「何をやるか」と「どの様にやるか」を伝えるのももちろんですが、その手前の「やる気を起こす」「やる気を持続させる」部分を重点的に伝え、実践への喚起を行なっています。毎月すみれ本社で開催している無料の勉強会【元祖】職人起業塾では毎回の冒頭に、「P:成果(Performance)を得るためには、PC:目標達成能力(Performance Capability)を高めなければならない。」というスティーブン・R・コヴィー博士の言葉を引用し、成果を手にするには状態を管理する事、それは絶対的に習慣が担うと繰り返し言い続けています。
学ぶにはまず志。
もし、人生を良い方向に変容させたいと思うなら、まずは習慣を持つことを選択する。そして、状態を高めることを継続する意識を持ち続けるべきで、その根幹には自分自身を奮い立たせる理由を明確にすべきだと言い続けています。今回、「どうしたらいいですか?」とご相談を頂いた職人と結婚して家庭を築いた奥様には何としても旦那さんに気合いを入れて行動に踏み切って貰い、安心して暮らせる自信を持ってもらいたいし、「職人と一緒になって良かった。」と思って貰いたいと思います。私としてはこれからも、これまで以上に「職人よ、大志を抱け!」と吠え続けることにします。
志しを立てて以って万事の源と為す。
By吉田松陰
おまけ、
ちなみに、今月の無料の勉強会は来週の火曜日、6月26日です。テーマは「守るもの、変えるもの」今回も熱くお届けしますので、職人の働き方改革にご興味がある方は是非遊びに来てください。
https://www.facebook.com/events/191820051654109/
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場所:総合生涯学習センター 大阪市北区梅田1-2-2-500 大阪第2ビル5F 第3研修室
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お問い合わせ先:https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/
IT、情報革命による本物しか生き残れない時代に圧倒的な職人不足の到来、消費税増税後のマーケットの縮小と建築業界は非常に先行き不透明な状況です。混迷の時代を乗り越えるのは品質とコミュニケーション力を掛け合わせた現場力だと考えています。現場マネジメントの見直しでの根本的問題解決のアプローチこそ未来を開く扉です。