平成30年6月25日快晴
ハンパねえ!盛り上がり。
昨日の夜はサッカーワールドカップの日本VSセネガルの試合が開催され、2対2の引き分けと、息もつかせぬ展開の力の拮抗した非常に良い試合だったようで、日本列島は朝からすっかりその話題でもちきりのようですが、昨夜の私と言えばNHK大河ドラマの「西郷どん」の撮りためたVTRを見るのにどっぷりとハマっており、サッカーW杯日本代表の試合があることさえすっかりと失念しておりました。朝のTVの情報番組を横目で見つつ、「そんなに盛り上がったなら見ておいたほうがよかったかしら?」とも思いましたが、鹿児島での研修が終わる8月までには「西郷どん」をリアルタイムで見れるところまで追いついておく!と言う自分に課したミッションがあるので、これも致し方なしと思っています。てか、西郷どんも盛り上がってきたし。(笑)
Xデザイン学校研究生。
先週末の土曜日は今年から受講生ではなく研究生として参加させて頂いているXデザイン学校大阪分校に参加してきました。研究生と言うのは運営のお手伝いもしながら、講義にも参加させてもらいつつ、実際の実業に沿ったテーマを自分たちで策定し、UXデザインを実装としてのサービスデザインに出来るように研究すると言う、非常に実戦的なお得感いっぱいの立ち位置で、浅野先生の講義を聴いて2年前から学び続けているUXデザインの復習をさせてもらいながら、私が発案して一緒に研究頂いているテーマ「建築×UXデザイン」を研究生のグループメンバーと一緒に考え、進めて行こうとしています。
ユーザーは誰だ?
2回目となった今回はチームメンバーと建築業界の現状を共有し、今後のマーケットの動向を踏まえた上でターゲティングと呼ばれる、対象ユーザーを絞り込み、どの様な層に対してのサービスデザインを考えてアプローチするか、UXで最も肝となる調査・観察から分析を重ね、MOT(真実の瞬間)と言われるインサイトを見い出す対象を絞り込む方向性を確認しました。実務の第一歩目のステップとしてはターゲティングした対象ユーザーを調査してペルソナを作り込み、ぼんやりしたユーザ像を明確にすることで、私の悪い癖であるバイアスのかかりまくったサービスや商品の発案ではなく、ユーザー視点をチーム内で共有するところから。セミナーや懇親会の最中に早速インタビューを行ったりと少しずつ実務へと歩を進めており、これからの展開が楽しみでなりません。
ワークショップではなく実務。
UXデザイン学校大阪分校の今回の講義では「#2オブザベーション」と言うテーマで質的調査の中の手法である行動観察のワークショップが行われており、行動観察(ユーザーの行動をみる、聴く)から事実を並べて分析し、ユーザーのサービス(商品)へのタッチポイントと使いにくさ(ユーザーインターフェイス)を明らかにして既存のサービスの可否を検証し、修正点や改善点をあぶり出して、ユーザーが本当に求めているもの(インサイト!)を見つけて新たなサービスを考えると言うものでした。私も去年と一昨年の2回参加したフルーツゼリーを食べる行動観察でしたが、不思議なことに、毎回、モノ視点に囚われて失敗するチームと、コト視点からさらに踏み込んでインサイトを見つけるチームが同じ様に出現し、問題を解決すべく提案する商品も良いものも悪いものも例年のパターン通りにそれぞれ発表されていました。そんな浅野先生の罠?にハマる受講生の皆さんを見ながら、ワークショップではなくリアルに実務として調査の手法を活用する事のハードルの高さを感じずにはいられませんでしたが、マメに復習しつつ、なんとか表面的な部分に囚われる事なく進めていきたいと思った次第です。
シェアリングエコノミー世代の住宅
それにしても、今回改めて建築業界の市場動向等の資料を見直して決定的に再確認した(させられた)のは、私たちが行っている注文建築による新築需要はこれからも一定の数はあるにしても減少傾向にあるのは間違いがないことと、世帯数が減り続けて、中古住宅が圧倒的にダブつくようになること。またこれから住宅を取得しようとする若者は私たちの世代とは決定的に価値観とITリテラシーが違うということです。平成生まれの子供の頃からiPhoneをオモチャ代わりに持っている若者たちが私たちのお客様として市場を席巻する日はすぐそこに迫っており、今回の研究を始めるに当たって私としては、「これから家を建てたい人に向けて、モノではなくコトに焦点を当てて、住宅を取得した後の暮らしを素晴らしいものにしてもらえるようなサービスデザインを考えてみよう」と完全に今まで通りの建築屋的思考にどっぷりと嵌ったままイメージしていましたが、前回、チームメンバーの社会人一年生の若者に「そもそも住宅を所有したいなんて全く思わない」と言う衝撃的な意見を聞いて根本的に間違ってることに気づかさせれました。建築業界、ヤバイです。
こんな感じ→住宅もオンデマンドで。世界中に自宅が持てる月額制ホームレンタル「StayAWhile」
モノはここで管理→minikuraはだれもが箱単位で倉庫を持てるクラウドストレージです。
マーケティングのジレンマしかない。
「イノベーションのジレンマ」と言われますが、一度、新しい顧客を獲得して、ビジネスモデルを作ると、次からもその顧客に対してのサービスを考えるようになり、2度とイノベーションが起こらなくなるというもので、ドラッカー博士が事業の目的だと言い続けた「顧客の創造」とはもちろん、現顧客では無い新たな顧客の創造を指しているわけで、今の顧客のニーズをいくら探ったところでイノベーションなど起こる訳がありません。新しい顧客の創造をするには全く顧客になっていない人達、次のマーケットを担うと思われる世代や属性の人達に対する調査をしなければならないのが自明の理ではありますが、マーケティング的な思考さえ一般化されていない旧態依然の建築業界にあってこの部分の研究は非常に厳しいと言うか、正直、私の様な頭が硬い、凝り固まった工務店経営者にはとてもじゃ無いけど発想出来そうにもありません。しかし、そこを突破する為に2年間にも渡ってUXデザインの設計手法とその思考、哲学に触れてきたし、何より力強いのは(若くて)優秀なチームメンバーが一緒に研究をしてくれる事です。
ジレンマを突き破るのは正しい作法。
そして正しい手法や作法とは、太古の昔から(間違わずに←これが大きな問題ではあるがw)学んだ通りに実践できれば必ず一定の結果を生み出せると決まっておりますし、私自身、そこはこれまでの50年来の人生の経験則で間違いないと確信しています。なかなかハードルは高く、先は見えていないのが現状ではありますが、先ずは、愚直に習った通りの設計手法に従って観察、調査、分析、概念化、サービスデザインの立案とメンバーの皆さんに教えを請いながら進めて、今年中にはひとつ目のサービスデザインを作り上げて、来年にはリリースする所まで漕ぎ着けたいと思います。乞うご期待!と共に「チーム1st Place」のメンバーの皆様、よろしくお願いいたします!(笑)
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〜ポスト平成への3つのキーワード〜
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場所:総合生涯学習センター 大阪市北区梅田1-2-2-500 大阪第2ビル5F 第3研修室
イベントページ:https://www.facebook.com/events/219149128883362/?notif_t=plan_user_associated¬if_id=1529489280822606
お問い合わせ先:https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/
IT、情報革命による本物しか生き残れない時代に圧倒的な職人不足の到来、消費税増税後のマーケットの縮小と建築業界は非常に先行き不透明な状況です。混迷の時代を乗り越えるのは品質とコミュニケーション力を掛け合わせた現場力だと考えています。現場マネジメントの見直しでの根本的問題解決のアプローチこそ未来を開く扉です。