コトラー博士の予言。#アフターコロナのコミュニケーション

令和2年5月27日快晴

時間の有効活用。

水曜日は朝活の日。すっかりズームを使ったオンラインミーティングが定着してきて、今日も私は朝活の前、6時台には工事現場事務所に到着し、現場のチェックをしながらBNIの定例会に参加、その後は海外から一時帰国している友人というかお客さんと、介護施設のプランニングをご依頼いただいたクライアントと一緒に打ち合わせがてらゴルフ場でグリーンコミニケーション。コロナシフトの短時間でラウンドをさっさと終えた後はまた現場に戻って明日のコンクリート打設の最終チェックを行いました。コロナのおかげ?で時間を有効に活用できている気がします。(笑)

厳戒態勢が続く世界

全国的に緊急事態宣言が解かれて、徐々に普段の生活に戻っていくのかと思いきや、朝活BNIでは、対面式のミーティングは8月末までは行わないと言う決定を下されたようで、多分今期いっぱいの9月末までオンラインでの開催が続く見通しとの事でした。少し意外というか、全くの想像外で、緊急事態宣言が解除されて一安心して、普段通りの生活に戻ろうとしている私たちの感覚とは随分と乖離しているように感じましたが、BNIはアメリカ発祥の全世界に広がるコミュニティーだけに、世界の危機管理の意識はこんなにもレベルが高いんだと改めて思い知らされた感じがします。

後戻りできない変化。

中国では、新型コロナウィルスによる感染拡大がおさまり、外出制限が解かれた後は市街地も観光地も今まで外に出れなかったストレスを爆発させるかのように、多くの人で賑わう姿が報道されておりました。しkし、ヨーロッパをはじめ、その他の先進国においては警戒を強めながら段階的に制限を解いていく方向で、すぐに元どおりに戻ることはなくなっています。「普通の暮らし」の定義自体がは既に大きく変わってしまったのかもしれませんが、そうなれば二度と元に戻る事はない訳で、実際、私自身も早朝のミーティング、遠方で行われていた勉強会や会合がオンラインで参加できるようになり、ずいぶんと助かっていますし、この利便性を手放したくないと言う気持ちが強くあります。このままずっと、オンラインとオフラインの併用の開催になれば良いと思うのです。

コミュニケーションに対するパラダイムシフト。

とは言え、対面でのコミニケーションと、オンラインでのそれとはやはり同じではなくて、それぞれにメリット、デメリット、良い所と悪い所があると思っています。TPOに合わせて選択し、使い分けるべきだと思いますが、私の意識の中でこれまでと圧倒的に変わったのは、これまでオンラインはコミュニケーションの手法の一部との位置付けだったのが、コロナ後の世界ではオフラインと対等の地位を確立し、両極の選択になった事です。アフターコロナと言われる世界でこれまでの常識が大きく変わった、最も大きなパラダイムシフトの一つではないでしょうか。私達のように全国各地に足を運んで、研修講座や講演を行なってきた者にとっては事業形態の根本を見直さなくてはならなくなったと感じています。

コトラーの予言。

マーケティングの世界の大御所、コトラー博士はマーケティングの進化、成長についてその著書に著されておりました。作れば売れる時代を1.0、ニーズを汲み取って売り時代を2.0、モノではなくコト、顧客体験を提供するのを3.0として、その後、マーケティング4.0とは顧客の自己実現を叶えるスキームを備えれるようになるべきだと提唱されています。私は顕在化していない顧客ニーズを汲み取るために、顧客体験の観察調査と分析にその答えがあると考え、この数年間、熱心にUX(顧客体験)デザインを学んできて、現在、つむぎ建築舎では新築やリノベーションのプランに先立って、ヒアリングではなく顧客と一緒にワークショップを行うことを通して、その調査を行う様にしています。新たな仕組みは新たなコミュニケーションが必要になりますが、マーケティング4.0の中で、コトラー博士は「オンラインとオフラインでシームレスに顧客と繋がらなくてはならない」と書かれており、その意味が今、漸く理解できた気がします。

焦りと期待。

まだ、iPhoneが普及する前に現代のビジネスのあり方を予言したコトラー博士の凄さを改めて見直すとともに、対面と同等の意味や価値を持ち出したオンライン・コミュニケーションの使い方、向き合い方を真剣に考え、実践に落とし込まなければなければならないと感じています。同時に、時代に適合しながらも時代に流されず、そして時代の半歩先を進める気概を持って情報収集とその活用に努めなければ、気が付いた時には陳腐化の塊になってしまう危機感を強く感じており、若干の焦りも感じています。しかし、ピンチはチャンスを招くきっかけ、これが大きく良い方に転がる可能性もあるわけですから。この世の中が大きく変わる転換期、志を高く持って気合いを入れ直さないと、と自分に喝を入れてます。やる事はいっぱいだ。。


株式会社四方継(つむぎ建築舎、つない堂)のHPリニューアルしました!

株式会社四方継 – 建築、暮らしだけじゃない、その先に –

つむぎ建築舎

つない堂

株式会社四方継


一般社団法人職人起業塾オフシャルページ更新してます。

古典的マーケティング理論を学ぶ場、一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイトにセミナー、WS等の情報を集約しています。
原理原則系マーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。
全12回の実践型現場マネジメント理論のpdf、動画なども公開しています。
その他、研修のお申し込み、問い合わせ、補助金の活用などの情報も集約しています。
https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

良かったらお知り合いにご紹介ください。メルマガ【職人起業塾通信】
無料登録はこちら https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=ylTbGxqzg

 

Xデザイン学校2019 マスターコース#10プレゼンテーション 〜何を食べるかよりも誰と食べるか〜

令和2年2月8日曇り

Xデザイン学校マスターコース最終講。

昨夜の第16期職人起業塾@博多の開講と、その後に30日チャレンジの発表で大いに盛り上がった懇親会の余韻を若干引きずりながら、今朝も朝早くに博多駅前のホテルをチェックアウトして移動、そのまま大阪に。今日は生徒として1年間通い続けたXデザイン学校大阪分校マスターコースの最終講で、この1年間、課題として取り組んできた某食品会社大手の5年後のビジネスモデルを提案するプレゼンテーションを行う日でした。これまで4年間学び続けてきたサービスデザイン、UXデザインの理論を駆使して、試行錯誤を繰り返して導き出したサービス案でしたが、それを専門にやり尽くした大手企業のマーケティング担当をされている新規事業部の方に響いて、即、事業化に取り組むます!と言ってもらえた訳ではありませんでしたが、今後の事業展開において何らかのヒントにして頂ければ嬉しい限りです。

何を食べるかよりも誰と食べるか。

今回、私たちに与えられたテーマは、「食」を提供している超有名大企業に対して、激変する社会へ対応出来るゲームチェンジを行い、5年後に100億円の売り上げを作り出すビジネスモデルを構築できる案を考案すべし。との事でした。日本を代表する長い歴史を持つ優良企業の新規事業、そして全く畑違いの食品会社という事も有り、規模感を含めて非常にハードルが高い課題でした。UXデザインの手法に則って、私たちBチームが調査したのはまず、食の本質で、メンバーそれぞれが調べてきたリアルなユーザーの声を分析して分かったのは、食事は最強のコミュニケーションの手段であるという事で、「何を食べるかよりも誰と食べるか」の方が重要であるというインサイトです。

コミュニケーション機会の提供会社へ。

食事よりもその周辺のシュチュエーションの方が重要であるとのインサイトに立脚すれば、「食の提供で笑顔を作る」理念を掲げている企業が行うべきはその「機会」を増やす事で、もっとコミュニケーションの場である食事の機会を増やす事を世の中に提案し、その重要性が認知され、食事の時間はコミュニケーションの為の時間にすべきだと認識が広がり、行動様式になれば大きな市場を生み出せるのではないかと考えました。具体的には、①ランチミーティングが簡単に出来る食材とテーブルウェア、調理器具などのパッケージを配送する。②ミーティングの場所としてレンタルスペースとのマッチングをワンストップで行う。③ミーティングをしたい人や会社よ食を提供したい飲食店、場所を提供したい人や不動産オーナーのマッチング。の3ステップで食を通してのコミュニケーションのプラットフォーマー事業を提案しました。

広く、深いコミュニケーション問題。

私は全国で建設業界に特化した研修事業を行なっています。研修のスタート時に150名を超える卒塾生やその事業所の経営者に「社内の問題は何か?」を質問し続けてきました。その答えで圧倒的に多いのがコミュニケーション不足で、これは(私自身、長年留意してきたにも関わらず、)自社のスタッフに聞いても同じ答えがいまだに返ってきます。建築業界に関わらず、社員間のコミュニケーションをより改善したいと思っている企業は圧倒的に多いと思いますし、かと言って今どき、飲み会を頻繁に行ったところで、若い人たちは喜ぶどころか半分以上嫌悪感を示すのが統計データで示されています。この問題を解決する切り札の一つがランチミーティングだと思っている経営者が非常に多いのは想像に難くありませんが、会議室で弁当の持ち寄ったり、コンビニでしがない食事を買って来てランチミーティング をしたところで、気分が上がる訳も無く、(実際にやってみた実感として)大した効果も期待できません。

サービス案の自社での体験。

実は先日、今回のXデザイン学校の課題の調査の一環で、社内でランチミーティングを行ってみました。全員に弁当では無く、私が段取りした(インスタントですが、)高級カレーを振る舞う事にして開催したところ、非常に良い雰囲気で楽しそうに盛り上がり、(買出し程度ですが、)準備をした私もスタッフに喜んでもらえたことで非常に嬉しい気持ちになりました。これなら定期的に行おうと思った次第ですが、実際はインスタントカレーを鍋で温め、ご飯を炊くだけですが、忙しい毎日を過ごす中でその手間をかけるのはやっぱりなかなか出来ないのが実際で、アプリのワンタップで全部の用意が届けられたらどんなにか便利で、頻繁にランチ・コミュニケーションが出来るだろうか、と正直思いました。全国の中小零細企業は380万社あると言われていますが、その1%の企業が週に一度のランチミーティングを行う意義を理解して行動様式として定着したら、5000円/1回の経費支出で単純な計算ですが、100億円の市場は生み出すことができます。取らぬ狸のなんとやら、では有りますが、コミュニケーション不全解消の課題を抱えている企業が多いことを考えれば、無くはないですね。(笑)

マスターコース修了書。

そんな、ユーザー調査からインサイトを抽出し、事業所が目指すビジョン、創り出したい世界を掛け合わせ、本質的な課題・問題解決からイノベーションを生み出すタネを見つけるUXデザインの勉強も今日で4年目が幕を閉じました。来季はスタッフに参加してもらおうと考えているので、私が再度、同じ教室に通うかはまだ決めかねておりますが、この4年間の学びは本当に貴重な時間でした。ご指導頂いた浅野先生、佐藤先生には心からの御礼を申し上げたいと思います。UXデザインを学んだお陰でリブランディングを行いましたし、20年間親しんだ社名も変えて、建築だけの枠にとらわれない新たな業態へと変化することが出来ました。実践のステージはこれからが本番を迎えますが、今後はお教え頂いた概念を実践で裏打ちして、知恵に哲学に昇華させたいと思っています。人生はひょんなキッカケをチャンスに変えられるか否か、本当に出会いは人生の宝です。感謝。


【社名変更のお知らせ】

有限会社すみれ建築工房は「建築、暮らしだけじゃない、その先へ」をコンセプトに社名と業務内容を変更し「株式会社四方継」として再出発しました。
新会社「株式会社四方継」は「人、街、暮らし、文化を継ぎ「四方良し」を実現する」を理念に、
建築事業部「つむぎ建築舎」で「受け継がれる価値のある丁寧なものづくり。」
地域コミュニティー事業部「つない堂」では「人を繋ぎ、ご縁を紡ぎ、いい街を継ぐ」
二つの事業部で二つのビジョンの達成を目指します!
http://sihoutugi.com/index_teaser_test.html?fbclid=IwAR09vyCFomwoqGJkHnW07xj8IwORUgXLZAJXNwRYvhdRIeGRBndeNT0hLV0


【つむぎ建築舎 アシスタント大募集!】

新会社への事業移行に伴い、業務の精度を高めるべく建築設計業務のアシスタントを2名募集しております。業務内容はjwCAD、Walk in homeを使っての建築設計補助、データ入力作業、プレゼンテーションの作成などです。

【勤務地】  神戸市西区池上3丁目6ー7 つむぎ建築舎オフィス
【勤務時間】 出勤日数と共に自由。あなたが決めてください。自宅等でのテレワークも可。
【給与・待遇】時給1000円〜1500円、経験スキル等勘案の上優遇します。
【応募資格】 1級、2級建築士もしくはインテリアコーディネーターの資格要。
【その他】  社員登用制度あり、木の香りに包まれたオフィスです。


【好評につき再々開催決定しました!】
現場戦力化 職人キャリアプラン構築ワークショップ  インナーブランディング#2

実際の帳票や運用のファイル等を共有しながら、現場実務者に特化した人事制度の構築の足掛かりを掴んで頂けるワークショップです。職人育成に取り組まれている、もしくは今後、職人の採用、育成に注力したいと思われている経営者の方は是非ご参加下さい。

日時:2月17日(月)14時〜18時 終了後懇親会あり
参加費用:5000円 懇親会は別途5000円程度
場所:スペースアルファ三ノ宮
定員:10名
https://www.facebook.com/events/2480892465462062/


職人起業塾オフシャルページ&無料メルマガ登録してください。

一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイトにセミナー、WS等の情報を集約しています。 原理原則系マーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。 実践型現場マネジメント理論、動画なども公開しています。 その他、研修のお申し込み、問い合わせ、補助金の活用などの情報も集約しています。 https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

良かったらお知り合いにご紹介ください。メルマガ【職人起業塾通信】無料登録はこちら https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=ylTbGxqzg

X design academy TAIWAN stage day2〜テーマはvisionと文化〜

令和元年10月20日 曇り

テーマは文化

引き続きどんよりとした曇り空の台北からスタート。諸事情あって予定より帰国を一日早めて神戸に帰りますが、珍しく午後便のフライトにしたので午前中は少しゆっくりして、松山文創園界隈をランニング。誠品ホテルをはじめとする大都会らしい複合商業施設と対照的な緑溢れる公園の中の古い建物をリノベーションして最先端の台湾カルチャーの発信基地の界隈の通りを隈なくチェックしつつ、いい汗をかいて1日のスタートを切りました。安ホテルのスイートルームをチェックアウトして桃園空港に向かう前にももう一度立ち寄って開店後の悦楽書店に立ち寄ったりと、今回の訪台の私の中のテーマである文化を伝えるのと創り出すのを一体にする為のエッセンスを感じることが出来た様な気がします。帰国してから言語化そして事業への反映に取り組みます。

文化と意味。

最近の学びから、これからの激しい環境が変化する時代に生き残るには、存在に値する価値が必要なのは従前ですが、その価値を考える際には再度、サイモンシネックが提唱したゴールデンサークルにもあった、何の為に?という自分の在り方を見直す質問が重要で、それは同時に「意味」を考える設問であると認識を改めさせられておりまして、自分自身に問いかける必要を強く感じておりました。そして、リブランディングにあたって自問自答をする中で浮かんで来たのが「文化」と言うワードです。20年前の創業時に掲げたすみれのミッションステートメントにも「日本の伝統文化の担い手として次世代の人材を育成します。」と掲げてあり、文化とモノづくり企業とは切っても切れない関係ではありますし、私が茶の湯や書道を長年続けて学んでいるのも、そもそも興味はあったのでしょうが、最近は日本の伝統文化を学び、継承するだけではなく、新しい文化=意味を創り出す必要を強く感じており、今回の台湾で何かキッカケを掴めればとぼんやりと考えていました。

X design academy TAIWAN stage day2

そんな台湾でのX design academy TAIWAN stageの2日目は場所をMRT昆明站のコワーキングスペースに移して台湾人と日本人の混同メンバーでMaasの新しいサービスを考案し、提案するというワークショップでした。台湾のメンバーは娘とあまり年齢が変わらない学生さんも混じっており、文化と言語と年齢のトリプルギャップもありながらも、日本人チームメイトになったサイトーさんが超優秀なディレクターぶりを発揮してまとめて下さいました。フィールドワーク、ワークショップをそれぞれ1日程度行ったくらいで素晴らしいサービスを考案できた!とはならないのは致し方ないですが、ワークショップを通して台湾の若者の意識が良く分かったのは大きな収穫で、20歳そこそこからUXデザインを学び、新しい世界にチャレンジンジングに向き合っているのは凄いと思いました。gogoroの様なスタートアップ企業が生まれる素地を見せて貰った気がします。あとは、今回のワークショップに参加するまではっきりと認識していなかったMaasのサービスが如何にこれからの産業で大きな役割を持つのか、そして私たち住宅インフラの企業にも深い関連があることが分かったのは大きな収穫でした。

 

 

VISIONとインサイドアウトと意味のイノベーション。

今回の台湾での学びを振り返って、やっぱり圧倒的に良かったのは山崎先生の意味のイノベーションにかかる講義をワークショップに落とし込んだ事でした。UXデザインはユーザー体験の観察調査からインサイトを見出して新たなサービスデザインを生み出す手法であり哲学だと理解をしています。そこでは基本的に先入観を捨てて、作り手の強みからではないユーザー中心のプロダクトアウトであるべき、アウトサイドインの意識が必要だとと学んできた中で、住宅の様に自分たちにしか出来ない、この世に一つのモノづくりを目指したいと考えれば、インサイドアウトの思考が絶対的に必要になります。ちょっとしたマトリックスに陥っており、この熱い部分を無くして、私たちに勝ち目はないとそこはかとなく感じていたのが山崎先生によって言語化され、サービスデザイン創出のロジックとして組み立てられたのを聴けて、ワークショップで体験できたのは、リブランディングも大詰めに差し掛かってきた今のタイミングがあまりにもドンピシャで、本当に幸運でした。週末のday1のブログにも同じ様な事を書きましたが、day2ではそれをワークショップで体験することが出来て、ドスンと腹落ちさせてもらいました。

 

圧倒的なVISIONを掲げろ!

昨年もこのXデザイン学校の台湾stageに参加させていただき、非常に素晴らしい様々な体験をさせて頂きましたが、今回はそれを完全に凌駕する充実した内容で、特に、gogoroのCMO彭さん本人の熱くビジョンを語られた姿には、創業して20年も経つと起業家とは言わないのかも知れませんが、自分で事業を立ち上げた経営者としては感動すると共に、今一度心に火を灯された様な気がするくらい、熱い熱気を感じました。アイキャッチのEスクーターが明け方に大挙なして走ろうとしている画像が秘めた「意味」感じルことができたそのプレゼンテーションを裏打ちするかの如くの山崎先生の意味のイノベーション、インサイドアウトを磨き、高い志を掲げてビジョンを打ち出せと言うメッセージには正直しびれました。住宅業界と言うカテゴリーを飛び越えて、暮らし全体のインフラに関わる企業としてイノベーションを起こせるように精進したいと思います。素晴らしいご厚誼をいただいた山崎先生、佐藤先生、台湾の林先生をはじめとする講師陣の皆様と主催されている浅野先生には心より厚く御礼を申し上げます。またチームメンバーの皆さん、一緒にワークショップに参加してご縁をいただけた日本台湾両国の参加者の皆様にも多くの刺激をいただくことができましたありがとうございました。次回日本ステージが開催される福岡にもぜひ参加したいと思いますのでその際はよろしくお願いいたします。謝謝!


UXにのめり込むおっさん3人の図。浅野先生のfbより拝借しました。(笑)


現場改革・現場ブランド化理論 & 職人採用・育成・人事制度セミナー開催します!

□日程11月8日(金)14時~18時30分
□場所:パナソニック リビング ショールーム 福岡 2階会議室 福岡市中央区薬院3-1-24
□当日スケジュール
13時30分〜14時00分 受付
14時00分〜16時30分 現場改革・インナーブランディング オープンセミナー
16時45分〜17時45分 職人不足根治の為の環境整備と人事制度
18時00分〜18時30分 建築技術者向け実践研修と助成金活用のご案内
18時45分〜20時30分 懇親会(希望者のみ 別途参加費5000円程度)
□参加費:15,000円/人 (職人起業塾参画企業、関係者は5,000円/人)
□定員:25名(定員に達し次第締め切りと致します。)
申し込みイベントページ→https://www.facebook.com/events/2378078522508618/
メール申し込み/問い合わせ→http://www.shokunin-kigyoujyuku.com/application/


2020年1月東京塾2月福岡塾6ヶ月コース開講予定、塾生絶賛募集中!
助成金活用等、お気軽にお問い合わせください!

https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/wp-content/uploads/2018/08/f4f7901fe4fbf822cb614821800a2e7f.pdf


10月31日(金) 卓越の戦略 現場マネジメント改革【6ヶ月研修】
オブザーバー参加受付中!

https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/news/13th-nagasaki-2-4/


職人起業塾オフシャルページ&無料メルマガ登録してください。

般社団法人職人起業塾オフィシャルサイトに情報を集約しています。 原理原則系マーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。 実践型現場マネジメント理論、動画なども公開しています。 その他、研修のお申し込み、問い合わせ、補助金の活用などの情報も集約しています。 https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

良かったらお知り合いにご紹介ください。メルマガ【職人起業塾通信】無料登録はこちら https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=ylTbGxqzg

Xデザイン学校大阪分校マスターコース#5 中間発表会 〜何を食べるかよりも誰と食べるか〜

令和元年8月3日 快晴

エックスデザイン学校大阪分校マスターコース2019 中間発表会

今日は大阪。新たな学びの場を求めて通い出して、今年で4年目となるUXデザイン、デザイン思考を学ばせてもらっているXデザイン学校大阪分校マスターコースの研修に参加でした。今年も早、半期が終わったと言うことで本日は課題である某大手食品メーカーの5年後のビジネスモデルを構築する新しいサービスデザインアイデアの中間発表会でした。

新しい行動様式を創り出す会社。

私が所属するBチームでは、その大手食品メーカーを「新たな行動様式を提案する会社」と定義して、「食における幸せな行動様式とは一体どのようなものであるか」を調査、観察、分析を繰り返してきました。時代の変化とともに日本人の食生活、食の行動様式も大きく変化しており、孤食化、簡便化、多様化と、マス広告をフル活用してマーケットシェアを握ってきた大手メーカーにとっては非常に難しい、厳しい対応を迫られる環境になりつつあります。新規事業開発部のYさん曰く、「売り上げが下がり続けているメインの商材がこの調子で売れなくなると会社の存亡さえ危うい」とのことで、それに取って代わる収益モデルを考えるミッションを私たちは与えられており、改めて気合入れねばと気を引き締めた次第です。

単なる進捗報告。

今日の中間発表会ではせっかく東京本社から新規事業開発部の担当者さんに来て頂いたにもかかわらず、我々Bチームではメンバーのビジネスモデルをまとめることができず、4人それぞれが考えたアイディアを個別に発表すると言う、そのまんま進捗報告のみのふがいない発表になってしまいました。来年までの残りの期間で何とか1つのビジネスモデルにまとめあげて、良い提案ができるようにしたいと思います。

外食の双方向コミニケーションプラットフォーム。

ちなみに、私が考えたビジネスモデルは、地域の飲食店と利用者が双方向でコミニケーションができるプラットフォームで、お互いのニーズが可視化されることによって両者ともにメリットがある食事の体験を作れないか、と言うものでした。その背景には、ビジネス街でランチを食べるのにどこも混み合っているとか、ランチは予約ができないとか、同じものばかり食べているとか、消去法で選んでいる等、利用者の立場での課題があるのと共に、街の飲食店はランチ時の一回転しか売り上げが作れないとか、価格競争に巻き込まれて、過度なコストの削減を迫られているとか、そもそも開業して2年以内に半分の店が潰れるほど厳しい環境にあると言う大きな課題があります。このままでは地域の個人店舗は成り立たなくなり、誰も起業、開店しなくなってしまい地域の空洞化が進んでしまいます。

三方良しのマッチングプラットフォーム

飲食店と利用者の双方向で継続的なコミニケーションが取れるようになれば、お店側はランチ時間を避けて来店してもらえれば+@のサービスができるとか、ランチタイムの売り上げが伸びるとか、利用者側は予約注文で待ち時間なくランチが食べれるとか、食べたい料理をリクエストできるとか、事前にテイクアウトの注文ができるなど、双方の問題解決につながる可能性があると思うのです。
食品メーカーさんとしては、マッチングのサイトを運営することにより、エンドユーザーの思考やトレンドを吸い上げる事ができ、店舗開発やメニュー開発にそのデータを生かす事ができるようになります。また、そのメーカーさんは香辛料などの調味量の輸入や製造もしており、店舗への新メニューや店舗改装のコンサルティングと共にそれらの商材の販売促進の効果も得られます。

利益を吸い上げるネット広告の闇

既に現状でも食事に行く際にインターネットでお店を検索し、ホットペッパーやぐるなび等のサイトを利用する人は年々増え続けており、ネット上に無い店は存在が無いに等しくなっています。この傾向はますます加速の一途を辿るでしょうし、それに伴って飲食店側は以前はかかっていなかった宣伝広告費を払い続けることになります。既に飲食店や美容業界ではネット広告が経営を圧迫している、でもやめれない蟻地獄にはまっているのはよく耳にすることで、また、他店と常にサイト上で比べられることから、サービス合戦、価格競争が激化して、余計に収益を圧迫している事実もあります。私自身もやたらサービス旺盛なコースをネットから予約していってみたら、店員からあまり歓迎されていないように感じた経験が少なからずあります。。

社会を良くする行動様式を作り出す企業へ

今の飲食店が置かれている環境は、インターネット社会の良くない部分が増長されているように思えてならず、これをお互いが利便性を享受する、テクノロジーの進化が双方にとって良い方向に作用する様に変えることができなければ、弱肉強食の世知辛い、そして大手資本の企業が寡占する世界が加速してしまうと思うのです。今期のサンプル企業である某大手食品メーカーさんは圧倒的な知名度とともに、ナショナルブランド特有の「良い会社と言うふんわりとした強み」を持っており、社会を良くする行動様式を作り出す企業として、利用者、ローカルの飲食店、そして自社の三方良しのビジネスモデルを構築し、世に広めるにはうってつけの存在だと思っています。

何を食べるかよりも誰から食べるか

この度の食の行動様式の調査の中で我々Bチームが見出したインサイトの一つに「何を食べるかよりも誰と食べるか」という食事自体よりもコミュニケーションの方が重要だというインサイトがありました。私としてはその延長線上で「何を食べるかよりも誰から食べるか」もあると思っていて、そこは地域の真面目に頑張って美味しい食事を提供しようとされている店主の存在を知る機会がなかったり、コミュニケーションの場が無いことに原因があり、その部分を解消できれば地域の小さな飲食店は2〜3年で潰れてしまう現状をなんとか改善出来るのではないかと思うのです。
まだ、このサービスで収益をどのように作り上げるかと言うマネタイズの部分の課題は残っておりますが、何とか知恵を絞って利用者と提供側の両方が嬉しく感じる「三方良しの食の体験」をデザインしてみたいと思います。


***以下は告知です!***

東京オープンセミナー8.8にて最終です!

全国一斉、現場ブランディングと現場実務者育成に必要な6つのコンテンツ。 @職人起業塾オープンセミナー&フォローアップ研修開催します。

【東京開催】 □日程:8月8日(木)14時~18時30分 □場所:株式会社 Ship セミナールーム https://www.facebook.com/events/419618805307424/


今年がラスト!富士山ご来光ツアー、ご参加の方はお急ぎください!

10年連続11回目の富士登山、今年はきっと最高のご来光をみれると思いますよ!
https://www.facebook.com/events/1466882070118495/


第72回【元祖】職人起業塾&テラスBBQはホットシート!

なんと、ピックアップ企業は「すみれ建築工房」です。来年の20周年を迎えるにあたり更なる進化を目指してリブランディングの真っ最中、そのコンセプトのプレゼンを聴いて頂いてフラッグシップとなるサービスをビジネスモデルキャンバスを使って皆様に考えて頂きます。新社名も。(笑)
大きく期待しておりますので、宜しくお願い致します!
https://www.facebook.com/events/824069371381384/


職人起業塾オフシャルページ&無料メルマガ登録してください。

般社団法人職人起業塾オフィシャルサイトに情報を集約しています。 原理原則系マーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。 実践型現場マネジメント理論、動画なども公開しています。 その他、研修のお申し込み、問い合わせ、補助金の活用などの情報も集約しています。 https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

良かったらお知り合いにご紹介ください。メルマガ【職人起業塾通信】無料登録はこちら https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=ylTbGxqzg

 

 

Xデザイン学校 マスターコース#1 課題の抽出

平成31年4月13日 晴れ

春うらら。

春らしい穏やかな晴天の日が続きます。そろそろ4月も中旬、今週は冬に戻ったかと思う寒さでしたが、ここまでくると流石にもう寒さが戻ってくる事はないのでしょうか。あと2週間もすれば一年で一番気持ちのいい風薫る季節となります。寒さに強くない私としては本格的な春の訪れは嬉しい限り、と言うか、意味もなく気持ちがアガリ気味で、自然にあれこれとモチベーションが高くなります。相変わらずの単純さですが上向きの方向なのでよしとしましょう。(笑)

52歳で入学。

先週、近隣の小中学校では満開の桜の下で一斉に入学式が行われ、初々しい姿の子供や若者の姿を多く目にしました。SNSをのぞいてみると新入社員を迎え入れられた企業の入社式の模様が数多く投稿されており、大人も子供も大きな期待と少しの不安を抱きながら、新しい環境に飛び込んでいく季節なんだなー、なんて思いながらそれらを眺めておりました。実は私にとっても決して他人事ではなく、この度、入学願書を提出していたのが認められ、私自身も本日、めでたくX デザイン学校大阪分校のマスターコースに入学いたしました。

4年目の挑戦。

実在する企業に課題を出してもらい実際に事業としてリリース出来るようなサービスデザインの新規企画を考案することを目標にしてチームメンバーと1年間通してワークショップを行い、UXデザイン、サービスデザインを実務レベルで学ばせてもらえるこのXデザイン学校、私は今回のマスターコースでなんと4年目になります。そろそろデザイン思考、UXの哲学が理解出来て実業にも落とし込めないといけない時期に来ていると思うのですが、起業してからこれまでの、成功体験とまでは言わないですが、それなりに事業を立ち上げ、ビジネスモデルを構築してきた経験から染み付いている思考、バイアスに囚われたままで、なかなか新しい感覚への切り替えが出来ずにいるのが実際のところで、今度こそ、この一年で一皮剥けてみせるぞと気合を入れて今期のスタートの研修を迎えました。

 

課題。

この度、課題を出してくださったのは大手食品メーカーのH社で、新規事業開発部の担当者さんにお越し頂いてビジネスインタビューをするのが第一回目のテーマでした。私たちに課せられたのは、5年後に売り上げ10億円、営業利益20%の新規事業の考案で、第一回目の今日はその企業の担当者さんの説明を受けて「良い問いを立ててユーザーと会社の課題を解決する」ための課題抽出でした。業界トップの新規事業企画部の方が考え付かない切り口を持ってサービスデザインを考えねばなりませんが、普通に考えると、その業界に精通したプロが思いつかない様な課題を見つけ、唸られるようなサービスデザインを私たちのような畑違いの者がおいそれと思いつくなんて事は簡単なわけがありません。あえてその難問に取り組む訳で、ビジネスモデルキャンバスをメモがわりにして閃いた程度でいいアイデアが生まれるはずもなく、気合いを入れて臨んだはずの初日をまたもや悶々とした感情を腹の底に溜めたまま終えることとなりました。

イノベーションで文化を作る。

奇しくも、その企業の海外事業を切り開いた方の特集を少し前にTVで見ており、中国の上海で日式のカレー店を出店してそれまで中国には全くなかった日本式のカレーライスを広めて日本独自の進化を遂げたカレーの食文化を定着させることで、本業であるカレールウの販路を切り開いたり、アメリカに渡り豆腐をサラダと一緒に食べるヘルシー食品として定着させたりと食品会社でありながら食文化を作ることから事業を始めると言うすごい業績を叩き出しており、創業時の成り立ちもスパイスを混ぜ合わせて家庭向けのカレー粉を発売したと言うのも、ラーメンと並んで国民食といっても過言でないカレーライスを世に広めた立役者のすごい会社です。

靴屋モデル。

その特集番組を見て、アフリカの奥地で誰も靴を履いていない裸足の文化の地域に靴を売りに行く靴屋の話を思い出してました。誰一人靴を履いていない、靴を履く価値が分かっていない人々に対してただ単に「靴を買いませんか?」と言ったところで誰も見向きもしませんが、怪我の予防や快適さなど、問題解決や価値を伝える切り口を見つけることが出来れば靴を履く文化が広まり、靴屋にとっては巨大なマーケットが出現する事になります。H社は食品メーカーであり、日本最大量のスパイスを扱う商社であり、フランチャイズの本部を抱える外食産業でもあり、と全てが「食」に関するビジネスを展開されていますが、講師の佐藤氏はあえて、「H社のリソース、アセットを鑑みると同社は一体何屋さんですか?」と問われました。私はその本質はサバンナに靴を売りに行く靴屋的な思考が今も息づいているのではないか?新たな文化を広めるのが事業なのでは?とぼんやりとしてはいますが、今回の課題を考えるにあたっての私が持った解と言うかヒントです。

準備が全て。

今回のビジネスインタビューでの最も大きな気づきと言うか、反省点は「準備不足」に尽きます。事前にご協力いただく企業の社名を聞いていたにも関わらず、HPをさら〜と見た程度でろくに下調べもしていないままでビジネスインタビューに臨んだことを心底後悔すると共に、協力企業の担当者の方には申し訳ないことをしたと反省することしきりです。講師の佐藤氏にそのことを話すと、IR情報をはじめ、その企業がリリースしている情報は一通りチェックするのなど当たり前以前のことで、それじゃヒントを得ることなどできないよね、とやんわりした言葉で厳しく諫められました。こんなことだから、UXデザインを3年も学んでいるにも関わらず、上っ面の理解しかできていない状態なのだと、ハタと気付いた次第です。「準備とは「言い訳を排除する」こと」とは状態管理の教祖的存在のイチロー選手の言葉ですが、今年は言い訳をしなくていいように、勉強に励みたいと思います。Bチームの皆様、よろしくお願いいたします!


◆超久しぶりに地元神戸でセミナーします!

日時は4.23 場所は三ノ宮のオサレコワーキング「WAY OUT」です!

https://www.facebook.com/events/584553515377458/?ti=ia

絶賛募集中!ご興味がある方はお気軽にお声がけください!

建築実務者向け実践型現場マネジメント研修
□ 第14期生  【 東京会場   2019年6月24日~ 12月6日 】
□ 第15期生  【 大阪会場   2019年7月19日~ 1月16日 】

職人起業塾14期、15期募集

◆【元祖】職人起業塾は無料でご参加頂ける原理原則系マーケティングに特化した勉強会です。

次回の開催は4月17日(水) テーマは「タイムマネジメント」です。
時間(=人生)のマネジメントについて改めて考えを巡らす時間を持ちませんか?「今の時間の使い方で未来に手に入る成果は大きく変わるのは分かっている、でも、忙しいし、、」と私も長年悩み続けておりましたが、少しずつですがマネージ出来る様になって来ましたよ。(笑)

68回【元祖】職人起業塾&波動セラピー


◆一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイトリニューアルしました。

原理原則系マーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。 実践型現場マネジメント理論、動画なども公開しています。 その他、研修のお申し込み、問い合わせ、補助金の活用などの情報も集約しています。 https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

◆最新の情報と共に学び続ける場の提供としてメールマガジンを配信しています。

無料登録はこちらから→https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=ylTbGxqzg

学びの成果と反省と留年。@Xデザイン学校大阪分校 2018

平成31年1月12日 曇り

「すみれ暮らしの学校」餅つきでスタート!

今日はイベントの開催日、創業時から毎年欠かさず行っているお餅つきをTOTO西神ショールームのイベントスペースをお借りして行いました。私が子供の頃は、街のあちらこちらで年末年始にお餅搗きを近所の人が集まって行っておりましたが、徐々にそんな日本の伝統的な風習がなくなってきたのを寂しく思い、自分が子供の頃に楽しみにしており、嬉しかった経験を子供たちに体験してもらいたいと言う思いから続けています。残念ながら私は大阪での研修日と重なってしまい、朝の少しだけしか顔出せませんでしたが、ご参加いただいた方には楽しんでいただけたようです。すみれでは「家は建ててからがスタート」を合言葉に、今年も暮らしを豊かに彩るイベント「すみれ暮らしの学校」を毎月開催して参ります。よろしくお願いいたします。

赤点、落第、留年。

私といえば、昼前には大阪のグランフロントに移動して、Yahoo!大阪本社でのXデザイン学校の2018年度生の最終講座、研究生として1年間学んだ成果を発表する場へとチームの皆さんと最終のMTGを行なってから向かいました。UXデザインを学び初めてから3年目の終わりを迎える今回は、これまでのワークショップと言う練習ではなく、実業として事業化できる新たなサービスデザインを考案すると言うテーマを持って1年間、「建築× UXデザイン」と言うテーマを持って挑みました。その結果はと言うと、講師の浅野先生には「全くイノベーティブではない、ゲームチェンジになっていない、薄っぺらすぎる」と酷評を受け、講義の中で先生が提示されたサービスデザインを考える際に検証すべきチェックリストに照らし合わせると自己評価でも40点と完全に赤点、早々に留年が決定することになり、来年も改めて1から学び直す決意を固めた次第です。

類稀な幸運に恵まれた1年間。

また今回は、ベーシックコースの皆様のテーマも「豊かな暮らし」建築× UXデザインとしていただき、なんと、我がすみれ建築工房をサンプル企業として、10年後を生き残るためのサービスデザインを考案して頂くという素晴らしい機会に恵まれました。ベーシックコース4チームのプレゼンテーションを聞かせていただき、そのまますぐに事業化できるほど、完成度は高くないのは当然ですが、それでも今まで私が持っていた視点や、問題意識とは違う着眼点で解決すべき問題や、提供すべきサービスに大きな示唆を頂くことができました。お心遣いいただいた浅野先生、また私の事業の内容を研究し、提案くださったベーシックコースの皆様には心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。今回発表頂いたプレゼンテーションの内容を引き続き事業化に向けてチームを作って研究を重ねる話もあり、本当に素晴らしい機会を与えて頂けた事に感謝するばかりです。

Fail quickly and try it quickly

残念ながら、講師の浅野先生からは全く評価を得ることができなかった私たち研究生の“チーム1st place”が考案したサービスデザインをせっかくの機会だったので、備忘録がてら以下に記しておきたいと思います。UXデザインの根本的な思想は、ユーザの体験を調査してそこからユーザ本人も気づいていない問題点や改善点、願望等を抽出し、それを満たすサービス、デザインを見つけ出す(アウトサイドイン)と事業モデルとして成り立つ持続性やキャッシュポイント、マネタイズを整理する(インサイドアウト)の両面を統合すると言うものです。今日の講義の中で浅野先生が再度、強く訴えられたのは、観察調査とそこから抽出するインサイト(洞察、明察、物事の本質を見抜くこと)、イシュー(論点、争点)の重要性とその隠されたニーズ、表面化していない問題点を提案、解決するために考案するサービスデザインを出来るだけ早い段階で検証、評価、再構築を繰り返す事で、これまで何度もその重要性について示唆を受けて来たにも拘らず、利用状況の 把握と明示ユーザーの要求事項の明示ユーザーの要求を 満たす解決案の作成要求事項による設計の評価のサイクルを回す事なく今日の日を迎えてしまったのは本当に悔やまれますし、学びが身体化していないというか、表面的な知識に止まってしまっている事を強く反省させられました。浅野先生が最後のスライドに映し出された“Fail quickly and try it quickly”の言葉が突き刺さります。。

「ユーザーの声は聞くな、行動を見ろ」はデザイン過程における 鉄則です。
ユーザーはデザイナーではないので、自身の仕事や生活の中で 既存の道具がもたらしている意味性を言語化できないのです

。サービスの企画者は、ユーザーは何かを求めているはずだとい う根拠のない前提に立って要件定義をしようとしますが、 多くの場合、何かを求めているのはユーザーではなく、企画者本 人なのです。

上野学:ソシオメディア

Tryfe 〜Try the Life~

それでは、そのボツ企画というか、酷評を受けて自己採点でも赤点という情けない結果になった私達の企画を以下に書き残しておきます。私としては、建築業界こそUX(ユーザー体験)をデザインする必要があると思っており、同じ業界の方に少しでもUXに興味を持ってもらえればという想いもあり、恥ずかしながら、一応の成果物を公開したいと思います。

オブザベーション

まず始めに取り組んだのはオブザベーションとい言われるユーザー調査で、今回私達のチームではこれからの住宅市場の中心層となる上場企業に勤めており、(将来にあまり持っていないと思われる)不安を20代〜30代前半の若者にインタビューを行いました。その結果私が知らされた衝撃の事実は、「高額の住宅ローンを長期に渡って支払い、住宅を取得するなんてあり得ない」というシェアリングエコノミーに違和感がない世代の人たちの「マイホーム願望ゼロ」の志向です。住宅産業と一言で言ってもその内容は幅広く、私達が行なっている注文建築市場というのはその中のごく限られた一部です。その顧客層はある程度年収があり、安定した生活をされている大手、若しくは中堅どころのサラリーマン、または公務員が大半を占めます。その層の若者がこぞって住宅を取得したいと思わない(というかあり得ない)という言葉を口にされたのは本当に衝撃で、注文建築市場の消滅を意味します。そのイシューを解決すべくサービスを考えようというのが出発点でした。

多様化の極み。

また、インタビューを重ねる上で見えて来たのは、自分好みの家を大金をかけて建てるなんてあり得ないが、住まい、暮らし、インテリアを含めたデザインに興味がないのではなく、逆に同じ世界観を持つコミュニティーの中で話題になったものには実際に足を運んで見に行くくらいの強い興味を示すという事です。その対象はこれまで建築業界が提案、提供して来たキラキラ、ピカピカ、真っ白、真っ黒のデザインではなく、昔からある古ぼけた本格焙煎の喫茶店がInstagramで話題になるように、リノベーション専門業者が「どうやっ!」と張り切ってHPに写真を公開しているのを見て、「どーしようもないですね、」と強烈なダメ出しをするなど、建築デザイナーが作為的に設計したものよりも、もっと自分の世界観に合うもので、ユーザー志向の多様化がここに極まったという印象を持ちました。私達のデザイン提案では通用しなくなるのを実感として持ちました。

体験してから始める新しい生活。

そのようなユーザー調査からあぶりだしたイシューに対して私達が考えたサービスは、そもそも賃貸住宅は圧倒的に最低限の機能と家賃による利回り計算のみで建てられており、多様性を持ったユーザー層には全く相手にされない現状を改善する必要がある、また、今後、地方だけでなく都市部でも圧倒的な空き家が出てくる事を踏まえて、これまでと違うデザイン、機能性、世界観を持った賃貸へ転換するにあたってのデザインの根拠となるデーターを集めるべく、(住宅に限らず)ライフスタイルをユーザーが投稿、集約するプラットフォームの運営で、ユーザーが自分にあった世界観を見つけることができる、また、投稿する事もできるサイトを作って、その中のお試し体験の一つに賃貸住宅もあり、自分好みの写真を選択すると住宅の提案が行われ、こんな物件ならいいかも、と思える住宅に短期間お試しで住んで見て、実際に体験する事で、満足できる家探しができるというものです。体験→賃貸契約になる人気物件のアルゴリズムを抽出し、世にミレニアム世代の若者が殺到する賃貸住宅を次々に生み出すことができれば、空き家問題も家は持ちたくないけど、自分らしいライフスタイルを持ちたい若者の両方のニーズを叶えることができるのではと考えました。

Tryfe
写真はインターネット上で拾い集めたものです、不適切なものがあればご指摘ください。

プロトタイピング

サービスの実際の見え方、流れのプロトタイプとして作ってみたのが以下のスライド。アイデアを口で語り、文字でかくだけではなく実際の画面を作ってみるとサービスアイデアの実効性の難しさ、その欠点というか、改善点が浮き彫りにされます。今回も実際にこれはまずい、と気づいた点が多くありましたが、時間切れでそのままの発表になってしまった感は否めず、浅野先生の言う、“Fail quickly and try it quickly”(すぐに失敗してすぐに試す)の重要性、その理解の無さが今回の発表で酷評を受けてしまったのだと身に沁みて(今更ですが)よくわかりました。。

 

チェックリストを持て!

以上、こんなレベルのサービスデザインを考えるのに一年という年月を費やしたのか?と言われてしまいそうな内容ではありますが、これが私達が研究生チームとして今回、考えたサービスです。全体的には使いもんにならないですが、それでもこれからの建築業界が迎える大きな問題に対する解決策のヒントがあり、「若者は家を持たない、持ちたいとも思わない」というイシューを含め、大きな気づきを得させて貰うことができたと思っています。あと、最後の講義の中で浅野先生が自分たちが考えたサービスデザインの質は常に最新のチェックリストを更新しながら振り返り、その革新性、有効性、新規性、拡大性、運用性、等々をチェックするべきで、「自分自身でチェックリストを持っているか?」と問われました。学んだ事を実践に反映させるには学んだ要件をチェックリストに転換しておくというのは、当然といえば当然のことで、私が自分自身で行なっている研修でも最後にまとめのワークでチェックさせるにも拘らず、UXを学んで3年にもなるのに、自分のチェックリストを作れていなかったのには深く反省、当面は先生のチェックリストをそのまま流用させて頂きながら、ブラッシュアップを重ね続けたいと思います。
以上、2018年度の私のXデザイン学校大阪分校での学びのまとめです。チーム1st placeの皆様、ありがとうございました。そして浅野先生、来期も引き続きご指導の程、宜しくお願い致します。ありがとうございました。

 

職人進化論的原理原則(まとめ)

  • 新しいサービスはユーザの体験を調査、問題点や改善点、願望等を抽出し、それを満たすサービス、デザインを見つけ出す(アウトサイドイン)と事業モデルとして成り立つ持続性やキャッシュポイント、マネタイズを整理する(インサイドアウト)の両面を統合すべき。
  • “Fail quickly and try it quickly”(すぐに失敗してすぐに試す)こそが成功の秘訣
  • 「ユーザーの声は聞くな、行動を見ろ」が鉄則。
  • ミレニアム世代の一定層には「マイホーム願望ゼロ」志向が存在する
  • 情報化社会は「自分の世界観」を見つけられるようになりユーザー志向の多様化がここに極まった。
  • 学ぶなら、実践に落とし込む際に見直す、自分独自のチェックリストを作るべし。

____________________

以下は直近のセミナー、公開講座のご案内です。

◆鹿児島 実践型現場マネジメントで未来を創る」 鹿児島 職人起業塾オープンセミナー&入塾、助成金活用説明会

https://www.facebook.com/events/2203456009879206/
日時:2019年1月18日金曜日 14:00~17:00
場所:かごしま空港ホテル 〒899-6404 鹿児島県 霧島市溝辺町麓616-1

オープンセミナー鹿児島20190118

___________________________________________

◆仙台 建築業における真実の瞬間」職人起業塾オープンセミナー&入塾、助成金活用説明会

https://www.facebook.com/events/1136100266567134/
日時:2019年1月30日 水曜日 14:00~17:00
場所:PARM-CITY131貸会議室 Room 4H 仙台市青葉区一番町3丁目1-16

オープンセミナー仙台1.30

___________________________________________

◆長崎 職人起業塾公開講座 第13期@長崎開催  オブザーバー参加募集

https://www.facebook.com/events/1537966419636499/ 経営者、経営幹部の方に限り無料でご招待いたします。 ■1月10日 10:00~18:00 業務改革基礎研修2 スモールビジネスの鉄則 3.第2領域に取り組む 4.自分の強みを明らかにする 業務改革基礎研修3 信用と信頼で将来をつくる 5.ご縁を紡ぐ 6.大福帳こそ未来の鍵 ■2月7日 10:00~18:00 業務改革基礎研修4 リスクマネジメントと日本式マーケティング理論 7.弱みこそ胸を張って伝える 8.三方よしとWIN-WIN アクションプラン策定研修 ■2月28日 10:00~18:00 業務改革基礎研修5 目的と手段の明確化 9.なんのためにを考える 業務改革実務研修1 ■3月14日 10:00~18:00 業務改革検証研修1 ■4月25日10:00~18:00 業務改革検証研修2 ■5月23日10:00~18:00 業務改革検証研修3(卒業検定) 場所:長崎住宅センター株式会社〒854-0081 長崎県 諫早市栄田町20番31号

13期オブザーバー参加申込書チラシ

___________________________________________

◆大阪 職人起業塾公開講座 第12期 神戸・大阪開催 オブザーバー参加募集

https://www.facebook.com/events/282975708886246/ ■2019年2月1日 9:30~18:00 NLCセントラルビル 3階大会議室 業務改革基礎研修4 – リスクマネジメントと日本式マーケティング理論 – 7.弱みこそ胸を張って伝える 8.三方よしとWIN-WIN アクションプラン策定研修 ■2019年2月22日 9:30~18:00 NLCセントラルビル 3階大会議室 建設現場における生涯顧客獲得、クレーム撲滅スキルアップ 検証研修1 ■2019年3月22日 9:30~18:00 建設現場における生涯顧客獲得、クレーム撲滅スキルアップ研修5 – 目的と手段の明確化 9.なんのためにを考える ■2019年4月19日 9:30~18:00 建設現場における生涯顧客獲得、クレーム撲滅スキルアップ 検証研修2 ■2019年5月10日 9:30~18:00 建設現場における生涯顧客獲得、クレーム撲滅スキルアップ研修 検証研修3

 

お申し込み、お問い合わせはこちら https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/application/
オフィシャルページイベントまとめ=https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/news/
____________________________________________ ◆職人的マーケティングへの入り口:一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイト 建築現場におけるマーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。 実践型現場マネジメント理論、公開しています。無料公開のサンプルPDFはこちら 建築業界を現場の改革から変える志のある方、私達と共に未来の作り方を学びませんか!
こちらから→https://www.shokunin-kigyoujyuku.com
_______________________________________

 

Xデザイン学校2018 #04 質的調査合宿 day2

平成30年9月3日快晴

台風前夜。

嵐の前の静けさと言うのでしょう、今日の神戸は真っ青な青空が広がる気持ちの良い天気となり、今年最大の勢力を誇ると言われている台風21号が近づいているなどとは思えないような好天となりました。先々週に神戸を襲った台風20号の補修や復旧工事もまだ終えていないお宅がほとんどの状況で、今日は台風の来週に備えて前回の台風で一部破損したカーポートの屋根の撤去など「台風に備えたい」という依頼の電話が朝からひっきりなしに事務所にかかっておりました。神戸市内中に散らばっている工務スタッフにてんやわんやの対応に走ってもらいつつ、明日の直撃台風で大きな被害にならないことを祈るばかりです。

Xデザイン学校2018 #04 質的調査合宿 day2

さて昨日までの二日間は昨年に引き続きUXデザインの研修に京都合宿に参加してきました。実際にフィールドワークに出かけ、街中で行動観察を行い、そこで見つけた事象から共通する概念を抽出し、テーマに沿った「パターン」をもつけ出すことで潜在的な問題や、ユーザーが気づいていないニーズをあぶり出すというこの研修はインサイドアウトのマーケティング思考が染み込んだ私が、バイアスを捨ててアウトサイドインのUX思考を理解し身に付けるには絶好の機会だと大きな期待を胸に今年も参加してきました。研修の流れと概要は土曜日のブログに書いておりますので、今日は2日目を終えて気づいたこと、理解できたこと、そして反省を以下にまとめておきたいと思います。

デザイナー系女子へのエスノグラフィー

今回のフィールドワークのテーマは「人はどんな時に豊かな生活を感じるのか?」となっており、本来は京都の町に暮らす人々や、観光に訪れた人たちの行動を観察し、エスノグラフィー的な観点でその地域にある暗黙知や社会システムを見つけ出し、それを分析して概念化、パターンを見出すのを通してビジネスモデルに落とし込むヒントをつかむのが目的で、一切の先入観を捨てて目の前の事象に向き合い、「なぜだろう?」という問いが立ったものに対して質問を繰り返すことで、発想を転換させるような知見を得ることを目的にしています。ただ、私たち研究生チームは少し趣旨を変えて、本来の研究テーマに沿う形でペルソナの行動履歴から京都での豊かな暮らしを疑似体験するような場所や、ペルソナの趣味嗜好に合った場所に赴き時間を楽しまれる様を観察調査してみました。具体的にはアートホテル、本格飲茶、陶器作家さんの作品を販売する器屋さんなどで詳細は土曜日のブログに書いた通りですが、私の志向ではまず行くことがない京都のスポット巡りはなかなかのインパクトでイザベラバードのエスノグラフィーの世界を垣間見たような気持ちになったり、ならなかったり。(笑)ちなみに、イザベラバードの日本でのエスのグラフィーを取り上げた小説の紹介はこちら→ジャーニーボーイオススメです!

家を持ちたいなんて思わない若者達。

昨日は場所を京都からグランフロント大阪の最上階にあるYahoo!社のセミナー室に移してその調査を分析し概念を抽出して京都での行動にどのような価値があったのか、「豊かな暮らし」とはどのようなものか、そこで得た情報はどのようなパターンを持ち、ビジネスに活かすことができるのかをKA法と言うフレームワークを使ってディスカッションを積み重ねました。ちなみに、私たち研究生「チーム1st PLACE」の研究テーマは「建築×UXデザイン」となっており、ターゲット層というかペルソナとして設定したのは就職して間もない、これから結婚し家庭を持つ等ライフスタイルが大きく変わるであろう若者に絞っており、メッセージのインタビューで明らかになったのは「住宅を所有したいなんて微塵も思わない。」と言うことでした。これまで工務店経営者である私が考え実践してきた事は、すべて住宅に興味がある人たちを対象にしており、その所有欲がない人に対するアプローチなど考えたことがありませんでしたが、これから圧倒的に私たちの年代と違う価値観を持つ若者がマーケットの主役になることを考えれば、今のうちに(間違いなく増えてくるであろう)その層の若者に対してどのようなアプローチをするべきかを知っておくべきだと思っています。

分析、価値の概念を探す。

「家なんか欲しくない」と言う若者は、かといって全くどんなところに住むのでも良い訳ではなく、インテリアデザイン、空間に興味がないのではありません。逆にオフの時間をおしゃれで居心地の良い場所に行き、ゆっくりとした時間を楽しむような趣味嗜好を持っておられます。私たちが単なる物の提供者ではなく、「コト」や「空間」を提供する事業者にならなければならない考えれば、どこかで接点があるはずで、その接点さえ見つけることが出来れば必ず受け入れられる部分が見つかるはずだと思っていて、そのインサイトこそが工務店にとって次世代のビジネスモデルを形作るのではないかと思っています。そんなこんなでエスのグラフィーの事例を元に価値マップを作成して浮き彫りになった「豊かな生活を感じる価値」以下の通りで、端的に一文にしてしまうと私たちが持っている価値観と同じような印象を受けますが、実は全く違うという事がプロセスの中で思考に刻み込まれました。「あ、ここか」と少しだけ糸口が掴めたような感覚がありました。

  • 自分に合うもの(好きなもの)を発見できる
  • (制限のない、もしくは少ない)時間を贅沢に楽しめる
  • 気に入ったモノと暮らせる
  • 理想の暮らしを疑似体験してちょうどいいところを探す

パターン化とインサイト

上記の価値観をKA法というフレームワークを使い、豊かな暮らしをパターン化、そしてそのパターンからインサイト見つけてサービスデザインを考案するのが今回の研修合宿のゴールとなっておりました。が、しかし、私たちのチームは結局、具体的なサービスデザインを作る事なく終了の時間を迎えてしまうという不甲斐ない結果になってしまいました。浅野先生には「ワークショップは(質はともかく)時間内に終わらせる事が何より大事。」と言われ続けておりますが、研究生として参加している以上、リアルにビジネスシーンで通用して、事業として立ち上げられるアイデアを出さねばならず、時間通りに終える事が目標などと言っておれないのが実際で、頭から煙を出しながら考えを巡らしましたが、何一ついい案が浮かばなかったという情けない状態で終了時間を迎えることになってしまいました。。

豊かさを感じるパターン15連発。

ちなみに、ベーシックコースに参加されている大手有名メーカーや関西で新進気鋭と言われているWebデザイン会社のデザイナー、ディレクター、リサーチャー等々の皆様が見つけられた豊かさを感じるパターンはこちら、大いに参考にさせて頂きます!(笑)

・人は手に入れられないものを手に入れたとき

・主役だけじゃ物足りない

・目的以外のところに喜びがある

・謙虚な気持ちがあると強制の気持ちがない

・共存のための棲み分け

・継続する事(できる事)

・良い人の心

・信頼できる人から買う

・前向きな気持ちになる

・誇りを持てるものを持っている。

・追体験する事

・結果よりも継続が気持ちいい

・手間がかかる方が嬉しい

・伝統を人に伝える喜び

・季節の移り変わりを楽しむ

豊かな生活の(オレ的)インサイト。

ちなみに、私たちのチームで抽出した豊かな時間だと感じるパターンは「油断できるくらいの余裕を持つ」「リラックスのチャンネルを入れてくれる」「見て、知識を得る行動」となっており、価値マップで掴んだ糸口と合わせて考える中で私が個人的に得たインサイトは「憧れる世界観に近づける、もしくは世界観の中に浸れることで豊かさを感じる」ということです。(あくまで私見です、突っ込まないでください)。。要するに世界観を作る、作れるのは人としてある程度成熟した人の特権で「人として成長」という曖昧で主観的で、精神的で緩やかな「上質の人生」へ少しずつでも移行した時に得られる豊かさ、その成長するプロセス自体の豊かさに繋がる行動を持つことが「豊かな時間」だと感じているのではないかと考えました。少しニュアンスが難しいので、もう少し整理をしなければなりませんが、とりあえずは一度、このインサイトを持ってサービスデザインを考案して見たいと思います。「チーム1st PLACE」の皆様、結局、バイアスを排除しきれていない気もしますが、忌憚ないご意見をよろしくお願いします!

_____以下は告知です!_____

【締め切り間近!大阪開催 残席6名になりました!】

一般社団法人職人起業塾ボトムアップ式実践型現場マネジメント厚生労働大臣認定研修 受講絶賛申し込み受付中!

厚生労働大臣認定 建築現場における卓越の戦略実践研修6ヶ月コース絶賛募集中!
【第13期】職人起業塾@大阪 2018年11月16日開講(募集開始しました)
お問い合わせ、ご質問はこちら→shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/

https://www.facebook.com/shokuninkigyoujyuku/photos/a.1082316871821138.1073741829.1064332290286263/1899011160151701/?type=3&theater

研修へのお問い合わせ、お申し込みはこちらから。

_______________________________________

◆書籍「職人起業塾」(第2刷)絶賛発売中

品薄でご迷惑をおかけしていた(6ヶ月研修のテキスト本でもある)書籍「職人起業塾」も重版から日が経って漸く流通が復活する様になって来ました。最近はAmazonでも定価で買える様です。私の希望では出来ましたら、Amazonのカートに入れて、近所の書店で取り寄せて頂くのがいいかと思います。地域ビジネスの本だけに。(笑)
もちろん、私にお声がけ頂いても送料無料でお送り致します!

_______________________________________

◆職人的マーケティングへの入り口:一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイト

建築現場におけるマーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。実践型現場マネジメント理論、公開しています。無料公開のサンプルPDFはこちら

建築業界を現場の改革から変える志のある方、私達と共に未来の作り方を学びませんか!
こちらから→https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

_______________________________________

職人的マーケティング論、メールマガジン配信中

元祖職人起業塾での開催内容や最新のマーケティング関連の(個人的な)考察などを低頻度ながら配信しています。無料ですのでよかったら登録してみてください。https://1lejend.com/stepmail/kd.php?

_______________________________________

【建築士、店舗デザイナー、アシスタント募集!働く時間はあなたが決めてください!】

久しぶりに建築設計、店舗デザイン、リフォーム・リノベーションプランナー及びアシスタント大々的に募集しています。
建築を通して地域の方々に快適と安心を届けたい(のを手伝いたい!)という方、お気軽に応募してください!リクルートページはこちら→https://www.indeedjobs.com/有限会社すみれ建築工房/jobs

BMC(ビジネスモデルキャンバス)が順番通り使えない理由。

平成30年8月31日 晴れ

夏の終わり。

8月も今日でおしまい。子供達は明日から新学期なのでしょうか、私には全く関係ないですが日の出が少しずつ遅くなり、朝夕がめっきり涼しくなって来たこの頃、なんとなく寂しさを感じるのは子供の頃の名残なのか、幾つになっても子供っぽさが抜けきれないのか、夏休みがあった訳でもないのに過ぎ行く夏を惜しむ気持ちが芽生えるのは不思議なものです。そして夏が終わり、秋になると台風のシーズン。先週、神戸を直撃して多くの被害をもたらした台風20号に引き続き、21号も来週に直撃するとの予報が報じられ、今日もてんやわんや。事務所でしっぽりとデスクワークに勤しむつもりが雨漏りや台風被害の確認、次に迫る台風の対策の相談とひっきりになしに電話が入り、その度に走り回りました。来週やってくると言われる21号は日本を外れてくれれば良いのですが、、

BMCの間違った解釈。

さて、昨日のブログでは【元祖】職人起業塾で行なったワークショップ、BMC(business model canvas)でチャネルという伝え方、運び方を変えるだけで手にする成果は大きく変わる可能性があると書きました。その前々日のブログ「ホットシート#3×BMC@元祖職人起業塾」でもBMCの使い方、ダウンロード先のURLなどをご紹介したところ、数人の方がダウンロードされておられた様なので、誤解がない様に(間違った使い方のままにならないように)もう少し説明を加えておきたいと思います。私がUXデザインを教えて頂いているXデザイン学校の浅野先生によると、(解説書にももちろん書いてありますが、)ビジネスモデル・キャンバス(というフレームワーク)は順番が非常に大事だと言われます。そしてその順番の1番はじめにくるのは「顧客セグメント」であり、誰に対するサービスなのかをまず明らかにする事だと言われるのです。

BMCが順番通りに使えない。

実は、これが非常に難しい事でして、これまでマーケティングを学ばれて来た人は(私を含めて)新しいサービス、ビジネスモデルを考えるとき、まずはじめに①自分達が持っているリソース、強みを考えて、その次に②どの様な価値を提供できるか、そして③それは誰が求めているか、という順番で思考を巡らします。「それではダメだ。順番通りにしなければ意味ない」と浅野先生はいつも厳しい口調で言われます。それは、①顧客、②提供できる価値、③リソースの順番で上記の全く逆です。しかし、長年染み付いた思考はおいそれと変わるものではなく、私もずっと苦戦し続けているのが正直なところで、【元祖】職人起業塾でのワークショップでも順番通りに片付けられず行ったり来たりされているグループが数多く見受けられました、というか全員でした。(笑)
それはひとえに私の説明不足というか、BMCの使い方を詳しくレクチャーしていないのが悪いのですが、大人の学びの場なのである程度自習もされるのがフツーだという思いもあり、これまで流して来てしまっています。自習はこちら→https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798136967

(今は)逆の順番で良い理由。

なぜ、順番通りにできないか?というと、その理由はBMCはマーケティング思考ではなく、UX思考をビジネスモデルにまとめる為のフレームワークであるからで、UX(User experience=ユーザーの体験)から商品、サービスを考えようというスタンスが理解できていないとさっぱり訳が分からなくなってしまいます。ま、【元祖】職人起業塾はUXの勉強会ではなく、マーケティングの勉強会なので、USP(競合に対して優位な売りが効く強み)を見出してそれを最大限振り回す事で新たな顧客を得たり、既存の顧客との繋がりを強固にしたりするプランを考案する。というスタンスで問題ないし、それが先ずは出来ていないとUX思考で新たなサービスやビジネスモデルを考えても意味を為さないと思います。ただ、来月で6年目に突入する【元祖】職人起業塾に何年もかけて通い続けておられる方はソロソロ、マーケティングマインドと言われるあらゆる問題解決に対して常にマーケティング思考を発揮する力を身につけられて、実はじわじわと進んで来ている次のステップへの手がかりを掴んでもらいたいと密かに思っております。

逆になる理由は“inside out”ではなく“outside-in”だから。

私はマーケティングとUXは対極にあるわけではなく、マーケティングの次のステップがUXになると思っていて、この3年近く浅野先生に師事して熱心に学んでおるのですが、デザイン思考の入り口がリフレーミングだと繰り返し耳にし続け自分なりに考えて見た所、逆転の発想をしなければ、マーケティング思考からUXデザイン思考への脱皮は出来ないのだと(2年以上もかかって)最近になって漸く分かりかけて来ました。私達が実践しているジェイエイブラハム氏がまとめられたマーケティング体系はその根本をスティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」におかれています。そして、コヴィー博士が最も基本として提唱された概念は“inside out”であり、自分自身から変わる事から全てを始めようとその著書の冒頭に書かれています。対して、UXでは一切のバイアス、思い込みを排除して客観的にユーザーの行動を観察、調査してその分析からユーザーがまだ気づいていない潜在的なニーズや問題“insight”をあぶり出し、それを解決するサービス・デザインを提供するという“outside-in”のアプローチに他ならず、そりゃ、BMCの順番も逆になってしまうってもんです。

概念を実践で裏打ちして知恵、哲学を身につける。

そんな風に考えると、「マーケティングの勉強会とは別に、UXの勉強会を開催した方がいいのかも、」なんて考えたりもしますが、残念ながら私自身がUXを人様にレクチャーする程、理解出来てもいないし、学んだ概念も実践での裏打ちを始めたばかりのひよっこです。もう少し、UXデザイン思考を建築実務に落とし込み、「概念」を使える「知恵」に昇華させ、その「哲学」を経験の積み重ねから理解できるようになってから次のステップの勉強会を始めたいと思います。とは言え、新しい試みは時代の半歩先でしかマネタイズが取れず、遅れてしまうのは言語道断ですが、一歩先になってしまうと商売にはなりません。難しいタイミングですが、時代の流れと、他業態に比べて圧倒的に遅れているいまだに「モノ思考」が蔓延る建築業界の動向を見ながら、自分自身の知見の蓄積、思考の研鑽を重ねたいと思っている次第。でも、一人じゃなんとなく寂しいので、建築業界の方で一緒にUXに取り組もうという方がおられたら私(高橋)までお声がけ下さい。是非とも共に学びましょう!(笑)

_____以下は告知です!_____

【大阪開催 残席6名になりました!】

一般社団法人職人起業塾ボトムアップ式実践型現場マネジメント厚生労働大臣認定研修 受講絶賛申し込み受付中!

厚生労働大臣認定 建築現場における卓越の戦略実践研修6ヶ月コース絶賛募集中!
【第13期】職人起業塾@大阪 2018年11月16日開講(募集開始しました)
お問い合わせ、ご質問はこちら→shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/

https://www.facebook.com/shokuninkigyoujyuku/photos/a.1082316871821138.1073741829.1064332290286263/1899011160151701/?type=3&theater

研修へのお問い合わせ、お申し込みはこちらから。

_______________________________________

◆書籍「職人起業塾」(第2刷)絶賛発売中

品薄でご迷惑をおかけしていた(6ヶ月研修のテキスト本でもある)書籍「職人起業塾」も重版から日が経って漸く流通が復活する様になって来ました。最近はAmazonでも定価で買える様です。私の希望では出来ましたら、Amazonのカートに入れて、近所の書店で取り寄せて頂くのがいいかと思います。地域ビジネスの本だけに。(笑)
もちろん、私にお声がけ頂いても送料無料でお送り致します!

_______________________________________

◆職人的マーケティングへの入り口:一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイト

建築現場におけるマーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。実践型現場マネジメント理論、公開しています。無料公開のサンプルPDFはこちら

建築業界を現場の改革から変える志のある方、私達と共に未来の作り方を学びませんか!
こちらから→https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

_______________________________________

職人的マーケティング論、メールマガジン配信中

元祖職人起業塾での開催内容や最新のマーケティング関連の(個人的な)考察などを低頻度ながら配信しています。無料ですのでよかったら登録してみてください。https://1lejend.com/stepmail/kd.php?

_______________________________________

【建築士、店舗デザイナー、アシスタント募集!働く時間はあなたが決めてください!】

久しぶりに建築設計、店舗デザイン、リフォーム・リノベーションプランナー及びアシスタント大々的に募集しています。
建築を通して地域の方々に快適と安心を届けたい(のを手伝いたい!)という方、お気軽に応募してください!リクルートページはこちら→https://www.indeedjobs.com/有限会社すみれ建築工房/jobs

ジレンマを手法で突き破る。@Xデザイン学校#2オブザベーション

平成30年6月25日快晴

ハンパねえ!盛り上がり。

昨日の夜はサッカーワールドカップの日本VSセネガルの試合が開催され、2対2の引き分けと、息もつかせぬ展開の力の拮抗した非常に良い試合だったようで、日本列島は朝からすっかりその話題でもちきりのようですが、昨夜の私と言えばNHK大河ドラマの「西郷どん」の撮りためたVTRを見るのにどっぷりとハマっており、サッカーW杯日本代表の試合があることさえすっかりと失念しておりました。朝のTVの情報番組を横目で見つつ、「そんなに盛り上がったなら見ておいたほうがよかったかしら?」とも思いましたが、鹿児島での研修が終わる8月までには「西郷どん」をリアルタイムで見れるところまで追いついておく!と言う自分に課したミッションがあるので、これも致し方なしと思っています。てか、西郷どんも盛り上がってきたし。(笑)

Xデザイン学校研究生。

先週末の土曜日は今年から受講生ではなく研究生として参加させて頂いているXデザイン学校大阪分校に参加してきました。研究生と言うのは運営のお手伝いもしながら、講義にも参加させてもらいつつ、実際の実業に沿ったテーマを自分たちで策定し、UXデザインを実装としてのサービスデザインに出来るように研究すると言う、非常に実戦的なお得感いっぱいの立ち位置で、浅野先生の講義を聴いて2年前から学び続けているUXデザインの復習をさせてもらいながら、私が発案して一緒に研究頂いているテーマ「建築×UXデザイン」を研究生のグループメンバーと一緒に考え、進めて行こうとしています。

ユーザーは誰だ?

2回目となった今回はチームメンバーと建築業界の現状を共有し、今後のマーケットの動向を踏まえた上でターゲティングと呼ばれる、対象ユーザーを絞り込み、どの様な層に対してのサービスデザインを考えてアプローチするか、UXで最も肝となる調査・観察から分析を重ね、MOT(真実の瞬間)と言われるインサイトを見い出す対象を絞り込む方向性を確認しました。実務の第一歩目のステップとしてはターゲティングした対象ユーザーを調査してペルソナを作り込み、ぼんやりしたユーザ像を明確にすることで、私の悪い癖であるバイアスのかかりまくったサービスや商品の発案ではなく、ユーザー視点をチーム内で共有するところから。セミナーや懇親会の最中に早速インタビューを行ったりと少しずつ実務へと歩を進めており、これからの展開が楽しみでなりません。

ワークショップではなく実務。

UXデザイン学校大阪分校の今回の講義では「#2オブザベーション」と言うテーマで質的調査の中の手法である行動観察のワークショップが行われており、行動観察(ユーザーの行動をみる、聴く)から事実を並べて分析し、ユーザーのサービス(商品)へのタッチポイントと使いにくさ(ユーザーインターフェイス)を明らかにして既存のサービスの可否を検証し、修正点や改善点をあぶり出して、ユーザーが本当に求めているもの(インサイト!)を見つけて新たなサービスを考えると言うものでした。私も去年と一昨年の2回参加したフルーツゼリーを食べる行動観察でしたが、不思議なことに、毎回、モノ視点に囚われて失敗するチームと、コト視点からさらに踏み込んでインサイトを見つけるチームが同じ様に出現し、問題を解決すべく提案する商品も良いものも悪いものも例年のパターン通りにそれぞれ発表されていました。そんな浅野先生の罠?にハマる受講生の皆さんを見ながら、ワークショップではなくリアルに実務として調査の手法を活用する事のハードルの高さを感じずにはいられませんでしたが、マメに復習しつつ、なんとか表面的な部分に囚われる事なく進めていきたいと思った次第です。

シェアリングエコノミー世代の住宅

それにしても、今回改めて建築業界の市場動向等の資料を見直して決定的に再確認した(させられた)のは、私たちが行っている注文建築による新築需要はこれからも一定の数はあるにしても減少傾向にあるのは間違いがないことと、世帯数が減り続けて、中古住宅が圧倒的にダブつくようになること。またこれから住宅を取得しようとする若者は私たちの世代とは決定的に価値観とITリテラシーが違うということです。平成生まれの子供の頃からiPhoneをオモチャ代わりに持っている若者たちが私たちのお客様として市場を席巻する日はすぐそこに迫っており、今回の研究を始めるに当たって私としては、「これから家を建てたい人に向けて、モノではなくコトに焦点を当てて、住宅を取得した後の暮らしを素晴らしいものにしてもらえるようなサービスデザインを考えてみよう」と完全に今まで通りの建築屋的思考にどっぷりと嵌ったままイメージしていましたが、前回、チームメンバーの社会人一年生の若者に「そもそも住宅を所有したいなんて全く思わない」と言う衝撃的な意見を聞いて根本的に間違ってることに気づかさせれました。建築業界、ヤバイです。

こんな感じ→住宅もオンデマンドで。世界中に自宅が持てる月額制ホームレンタル「StayAWhile」

モノはここで管理→minikuraはだれもが箱単位で倉庫を持てるクラウドストレージです。

マーケティングのジレンマしかない。

「イノベーションのジレンマ」と言われますが、一度、新しい顧客を獲得して、ビジネスモデルを作ると、次からもその顧客に対してのサービスを考えるようになり、2度とイノベーションが起こらなくなるというもので、ドラッカー博士が事業の目的だと言い続けた「顧客の創造」とはもちろん、現顧客では無い新たな顧客の創造を指しているわけで、今の顧客のニーズをいくら探ったところでイノベーションなど起こる訳がありません。新しい顧客の創造をするには全く顧客になっていない人達、次のマーケットを担うと思われる世代や属性の人達に対する調査をしなければならないのが自明の理ではありますが、マーケティング的な思考さえ一般化されていない旧態依然の建築業界にあってこの部分の研究は非常に厳しいと言うか、正直、私の様な頭が硬い、凝り固まった工務店経営者にはとてもじゃ無いけど発想出来そうにもありません。しかし、そこを突破する為に2年間にも渡ってUXデザインの設計手法とその思考、哲学に触れてきたし、何より力強いのは(若くて)優秀なチームメンバーが一緒に研究をしてくれる事です。

ジレンマを突き破るのは正しい作法。

そして正しい手法や作法とは、太古の昔から(間違わずに←これが大きな問題ではあるがw)学んだ通りに実践できれば必ず一定の結果を生み出せると決まっておりますし、私自身、そこはこれまでの50年来の人生の経験則で間違いないと確信しています。なかなかハードルは高く、先は見えていないのが現状ではありますが、先ずは、愚直に習った通りの設計手法に従って観察、調査、分析、概念化、サービスデザインの立案とメンバーの皆さんに教えを請いながら進めて、今年中にはひとつ目のサービスデザインを作り上げて、来年にはリリースする所まで漕ぎ着けたいと思います。乞うご期待!と共に「チーム1st Place」のメンバーの皆様、よろしくお願いいたします!(笑)

_____以下は告知です!_____

大阪開催! 職人的マーケティング概論2018オープンセミナー参加者募集中!
〜ポスト平成への3つのキーワード〜

日時:平成30年7月3日(火) 14時30分~17時 (受付14時〜)
受講料:3,000円(ブログ見ました!で特典あり!) 懇親会費:5,000円
場所:総合生涯学習センター 大阪市北区梅田1-2-2-500 大阪第2ビル5F 第3研修室
イベントページ:https://www.facebook.com/events/219149128883362/?notif_t=plan_user_associated&notif_id=1529489280822606
お問い合わせ先:https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/

IT、情報革命による本物しか生き残れない時代に圧倒的な職人不足の到来、消費税増税後のマーケットの縮小と建築業界は非常に先行き不透明な状況です。混迷の時代を乗り越えるのは品質とコミュニケーション力を掛け合わせた現場力だと考えています。現場マネジメントの見直しでの根本的問題解決のアプローチこそ未来を開く扉です。

大好評頂いているオープン講座、鹿児島にて開催します!
オブザーバー参加受付中!目的と手段の明確化〜なんのためにを考える〜

日時:2018年7月6日(金) 10:00 – 18:30
場所:霧島市商工会牧園支所
お問い合わせ:www.shokunin-kigyoujyuku.com

ボトムアップ式実践型現場マネジメント厚生労働大臣認定研修 受講絶賛申し込み受付中!

◆厚生労働大臣認定 建築現場における卓越の戦略実践研修6ヶ月コース絶賛募集中!

【第12期】職人起業塾@福岡 2018年9月21日開講(締め切り間近です!お急ぎください)
【第13期】職人起業塾@大阪 2018年11月16日開講(先行募集開始しました)
お問い合わせ、ご質問はこちら→shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/

https://www.facebook.com/shokuninkigyoujyuku/photos/a.1082316871821138.1073741829.1064332290286263/1899011160151701/?type=3&theater

研修へのお問い合わせ、お申し込みはこちらから。

_______________________________________

職人的マーケティングへの入り口:一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイト

建築現場におけるマーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。実践型現場マネジメント理論、公開しています。無料公開のサンプルPDFはこちら

建築業界を現場の改革から変える志のある方、私達と共に未来の作り方を学びませんか!

こちらから→https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

_______________________________________

職人的マーケティング論、メールマガジン配信中

元祖職人起業塾での開催内容や最新のマーケティング関連の(個人的な)考察などを低頻度ながら配信しています。無料ですのでよかったら登録してみてください。https://1lejend.com/stepmail/kd.php?

Xデザイン学校台湾ステージ 〜その③ ワークショップ編〜

平成30年6月5日 晴れ

ミッションコンプリート。

昨日に引き続き台中の(おっさん1人で泊まるのはもったいない位オサレな)デザインホテルで朝を迎えました。目覚ましをかけているわけでもないのに、火曜日の朝起きの習慣が身についてしまったのか、いつも通り4時間の睡眠で目を覚まし台中市街を軽めのランニング、気持ちの良いスタートを切ることができました。昨日の昼から台中に入りホテルで少し仕事を片付けてからクライアント先に出向き、重要事項説明を行った後、設計契約を締結、今後の建築業界のスケジューリングのアウトラインを固めるなど、今回の訪台のミッションを全てコンプリートすることができました。。ほっと一息です。

感謝しかありません。

仕事を終えた後はクライアント等が運営されているカフェバーや、京懐石料理、そしてとりのすけ台中本店でおいしい食事とお酒をご馳走になり、いつもながら楽しい時間を過ごさせていただきました。本来接待すべきは私のほうなのに、ごちそうになってばかりで申し訳ない気持ちでいっぱいですが、この御恩には我々の本分である建築の仕事でお返しするようにしたいと思います。H社長、いつも本当にありがとうございます。またお集まりいただきましたスタッフの皆様にも心より感謝いたします。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。

日台混合チームでのWS

さて、非常に充実した時間を過ごすことができたこの度の台湾での滞在も残念ながら今日でおしまい、明日からの九州巡業に備えて、夕方のフライトで日本に帰国します。昨日、一昨日と綴ってきたXデザイン学校の台湾ステージでの研修の振り返りを今日ももう少しだけ書いておきたいと思います。前にかいのブログは物係で足をした講義についてのまとめと所感を書きましたが、今回の研修のメインのコンテンツであり、概念を聞いて学ぶだけではなく学んだことを実際に自分でやってみる、ワークショップのヤマ場?として取り組んでの気付きを備忘録として書いておきます。

Moment of Truth

今回のWSのテーマはグループ毎に台北市内をランチタイムを含めて3時間の小旅行に行き、その間の被験者の体験観察を通して私達日本人が「台北の街に来てよかった!」と喜ぶ「真実の瞬間(MOT)」を見つける事で、私も言わば観察される側というか、台北市内を案内され、おもてなしされる側でした。前日の研修1日目の最後に出された宿題は「日本の人は台湾で行きたい場所、体験したいこと、台湾メンバーは日本の友人を案内したいところを考えて来るように。」との事で、まずは私と若い日本人女性デザイナーの行きたいところ、食べたいもの、体験したい事を聴いてもらい、台湾メンバーが「それならここと、ここ!」とサクサクと行き先を決めて出発しました。

ご当地の歴史に触れる。↑

研修会場を出て、まずはMRTに乗って台北駅の隣の北門へ、その昔、台北市街は高い城壁に囲まれており、東西南北の門からしか市内に入ることが出来なかったとの事で、最近、この北門が修復されて観光スポットになっているとの事でした。台湾メンバーに促されるまま、北門を潜ると「ようこそ台北へ!」と門を通って市内に足を踏み入れたことにウェルカム〜!と歓声をあげてもらい気分はアップ!大勢で旅行する気分を味わえる楽しい瞬間でした。(笑)

観光客イエーイ!(笑)↑

北門で少しだけ台湾の歴史を学んだ後は、台北駅の方に歩き、生地と塩と茶を販売する店が多く集まっている市場へと向かいました。観光地としても有名なところで、私は以前に来たことがありましたが、現地の詳しい方にアテンドされたことは無く、いきなり観光客モードで屋台で焼いている焼き鳥を頬張り、目の前でオレンジを絞る生搾りジュースを飲んだり、妊娠した女性に食べさせる?超人気の油飯のお店を見に行ったり、気の良いおばさんにほだされて食べる気もないチマキを買ったり、今が旬のライチを一房だけ買ってみたりと、いつに無くはしゃいでみました。(笑)

本場の本物体験。↑

ランチの前に情報通の?Amyに案内されたのは、漢方薬屋さんで、お店のおじさんに身体の調子が悪いところを伝えると目の前で漢方薬を処方してくれるという、全く日本語も(多分)英語も通じない観光客向けではないお店で、隣に来ていた親子連れは何やら紙に書いた処方箋らしきメモを見せて漢方薬を調合して貰っていました。後で教えて貰ったのですが、中医という脈診をしてくれる医者の様なところで脈をみてもらい、処方箋を書いて貰うのがスタンダードらしく、薬嫌いというか薬を飲まない私としてはその日本には絶対無い漢方薬のシステムは非常に魅力的に思えて、はじめにもっと詳しく訊いて中医で脈診をしてもらい、自分の身体の状態に合った漢方薬を手に入れたら良かったと、少し後悔しました。(日曜日だったので多分やってなかった)

観光客向け王道の体験。→

その後は、台湾茶のカフェでランチを摂り、(私は当初の希望の流れで一応、ラーメンを食しましたが、ラーメン専門店じゃないし、大したことない割にいい値段だった。↓)食後にはチャイナドレスのお姉さんに台湾茶を入れてもらい、また、お茶の淹れ方を教わり自分でも淹れてみる台北観光の王道の体験をしてからタクシーに飛び乗って研修会場への帰途に着きました。

UXデザイナーのプロの実力。

研修会場に戻ってからは、CJM(カスタマー・ジャーニー・マップ)のフレームワークを利用してまずタッチポイントと言われる行動を時系列に並べて、そのポイント毎に観察した内容、被験者が感じた気持ちの上がり下がり、良かった、もしくは悪かった事柄などを大きな模造紙に整理して、その中でインサイト、もしくは「真実の瞬間」を見つけ出し、良い部分についてはピックアップして、悪い部分については問題解決のソリューションをサービスデザインとして提案するショートプレゼンテーションを作成する。というのが当日のゴールでした。このワークは私も何度もやっていますし、行動と感情を整理する程度のことは何ら難しいことは無いのですが、(インサイトを見出すのは難しい)それでも今回のメンバーの皆さんが全く澱む事なくテキパキと作業を進めていく速さは驚きに値するものがありました。

ゴールイメージが違う!

それは「慣れていらっしゃる」というようなレベルでは無く、まさにUXデザイナーのプロの実力をまざまざと見せつけられました。また、それだけでは無く、CJMをほんの30分ほどの短い時間でサクサクと一瞬にして片付ける間に、台北の街を歩いている間、プロデューサー役?のモニカがポイント毎に動画を撮っておられたのを早巻きのショートムービーにして作り上げておられました!それをさも当然のようにリーダー格?のPEIがプレゼン時にスクリーンに投影しちゃうという完成後の高さというよりも、スタート時点のゴールイメージの違いには本当に驚きました。恐るべし台湾UXチーム。と驚嘆しましたが、実はもう一人の日本人のミホさんもスマフォで文字のガイダンス付きの動画を作っておられたようでして、私一人だけレベルが違うのをまざまざと見せつけられ、己の実力を知らされることになりました。。
https://www.facebook.com/yunxiao2/videos/pcb.10156137083572535/10156137070937535/?type=3&theater

本物の体験のジレンマ。

で、ほんの短い時間で直感的に見出したと言わざるを得ない、ワークショップのテーマについてのPEIの発表でのインサイトはやはり漢方薬のお店のくだりで、現地の人しか利用できない(観光客向けになっていない)本物の現地体験を台北に来た日本人は求めている。漢方薬店に行って漢方を購入して喜んでは貰ったが、本物志向として考えれば中医に行ければなお良かったのに、、」との事でした。被験者としての私としては、全くその通りですが、ここで見出すべき問題点は、私たち日本からの(まるっきり観光に来た訳でも無い)日本人が行きたいところは、行きやすいところでは無く、現地の人しか行けないようなところで、私達には特別でも、現地の人には日常生活に馴染みすぎて日本人をアテンドしたいと思わない。行きたいところが分からない、探しても出てこない、特別ではない所ほど特別であるというパラドックスというか、ジレンマの存在こそがインサイトだったのでは無いかと私自身は思った次第。このあたりの感覚をもう少し研ぎ澄まして、実業のアクションプランに落とし込めるようにならねばですが、今回の台湾行でその辺りも大きくヒントを頂けました。

まとめ

そんなこんなで、ワークショップは所詮練習なので短い時間で見出したテーマの精度のことはさておき、私的には若くしてUXデザイナーやUXリサーチャーとして第一線で活躍されている日台両方の若い人達のスキルと能力の高さをひどく確認させて頂くワークショップとなりました。私ももっとスピードをあげて、理論を実装に転換して失敗を繰り返しながらもブラッシュアップする様にしたいと思った。というのが私の今回研修に参加しての所感です。ちなみに、講師陣による各チーム発表の後に話された総括的な講評は以下の通り。

  • 浅野先生:観察的、モノに偏りすぎ、観察というのは個別の行動やモノに囚われてはならない、パターンを見出し、汎用性を持たせるのを、サービスデザインに繋がる。
  • 佐藤先生:調査の報告も経過報告にしても共感を持ってもらうことは非常に重要、やりすぎのきらいもあったけど、グルーピングや視覚的な工夫があればなおよし、
  • 山崎先生:違う文化の者同士がコミュニケーションをとって理解し合うのがサービスデザインの根幹に繋がっている。

兎にも角にも、英語も中国語もロクに話せるレベルに無く、しかもUXデザインに対する概念の理解はさておき、実務で全く使えていない私としては正直おっかなびっくりで今回の研修に参加しました。その結果は2日間の研修とは思えないくらい多くの示唆と気付きを頂きましたし、何より海外のデザイナーと触れ合った時間は大きな刺激を頂けました。心の底から参加して良かったと思いますし、次は台湾メンバーを京都にお招きしてのワークショップがあるらしいので、次も絶対に参加したいと思います。
お誘い頂きました浅野先生をはじめ、Xデザイン学校関係者の皆様、本当にありがとうございます。
そして、引き続きよろしくお願い致します。  See you again Kyoto!

_____________以下は告知です!_______________

いよいよ明日開催!ドタ参加大歓迎です!
職人起業塾 福岡2018オープンセミナー「ポスト平成の歩き方」

日時 :平成 30年6月 6 日(水) 14時~17時
会場 :エイムアテイン博多駅前貸会議室 5F
福岡市博多区博多駅前3-25-24
八百治ビル5F https://aimattain.jp/pg330.html
参加費:3000円/人

※セミナー後、懇親会を開催します、是非ご参加ください。(費用別途)

お申し込みはこちらから→https://www.facebook.com/events/143160606540179/

ブログ見ました!といって頂くと特典あります!

_______________________________________

一般社団法人職人起業塾からのお知らせ。

ボトムアップ式実践型現場マネジメント厚生労働大臣認定研修入塾説明会絶賛申し込み受付中!

仙台、東京は大臣認定人材開発助成金活用での受講は締め切りました。一般型、キャリアアップ型は継続して受け付けております。

福岡開催の受講申し込み受付開始しました。

https://www.facebook.com/shokuninkigyoujyuku/photos/a.1082316871821138.1073741829.1064332290286263/1899011160151701/?type=3&theater

研修へのお問い合わせ、お申し込みはこちらから。

_______________________________________

職人的マーケティングへの入り口:一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイト

建築現場におけるマーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。実践型現場マネジメント理論、公開しています。無料公開のサンプルPDFはこちら

建築業界を現場の改革から変える志のある方、私達と共に未来の作り方を学びませんか!

6月仙台開講、7月東京開講締め切り間近!
ご興味がある方は詳細の説明致します。お気軽にお問い合わせ下さい!

こちらから→https://www.shokunin-kigyoujyuku.com

_______________________________________

職人的マーケティング論、メールマガジン配信中

元祖職人起業塾での開催内容や最新のマーケティング関連の(個人的な)考察などを低頻度ながら配信しています。無料ですのでよかったら登録してみてください。https://1lejend.com/stepmail/kd.php?