Q:若い職人が辞めて行くんです。A:解決は方法は、、

平成30年6月30日晴れ

水無月の梅雨明け!

関東甲信越地方では観測史上初めて6月中の梅雨明けが発表されたとのこと。「関西は一体どうなったんや?」と不思議に思いつつ、日中は完全に夏の日差しと不快指数100%の蒸し暑さでした、きっと関西も梅雨明けになっているのでしょう。昨夜は梅雨の終わりを惜しむが如くの激しい雷雨に見舞われて神戸の西区ではプチ停電もあったらしく、その影響で、朝からお客様からあれこれと不具合が出た等の連絡があり、私も家づくり学校にご紹介されたお客様宅にインスペクションの結果の報告とその問題解決の為のリフォームのご提案に伺ったりの実務に追われながら、メンテナンスに駆り出される週末のスタートとなりました。

One to Oneマラソン

さて、気づけば2018年も今日で半分がおしまい。すみれでは(暦通りですが年末決算なので、)明日から下半期に突入します。現在、半期に一度のOne to Oneの個人面談マラソンを絶賛開催中で、本日で(出張で延期になった者以外は)大方終了しました。年頭の経営計画発表会の際に掲げた全体目標に対して、部署ごとの売り上げ、個人の技術、知識等を伸ばすそれぞれの目標設定に対する取り組みの結果や、大工による自主運営体制の半期での総括を行い、下半期に向けて事業計画の修正と改善をこれから大急ぎで策定して、実行に移して行かなければと慌ただしくなっていると言うか、7月も殆ど社内に居ない過密スケジュールを睨んで焦っております。ここはやっぱり、寝ないことやな、と。笑

若い大工が辞めて行く・・

話は変わって、先日、東京で開催されたJBN代議員総会に参加した際に全国各地から集まった多くの工務店経営者とお話させて頂く機会に恵まれて、様々な意見交換を行いました。その中で、若手大工が辞めて行くのが多くてみんな頭を悩ませている。と言う声がありました。大体その話題の次には「我々が修行時代は・・、」と、今時の若者との意識のギャップを口にされるのがいつものパターンですが、今回もやっぱりそのような声を耳にしました。その工務店経営者さんも昔気質な徒弟制度ではなく、大工の社員化に取り組まれており、研修に送り込むくらい自分の若い頃とは全く違う大工育成に踏み込まれているにも拘らず、若い大工が去って行くのを本当に辛そうに語られておられて、「こんなに(自分たちの頃に比べて)いい待遇にしているのになんでやねん」と、臍を噛む思いを悔しそうに語られておられました。

輝かしい未来が待っている職人。

私的には、若い大工が辞めてしまうのは(そろぞれ個人的な事情もあるのでわかりませんが、)基本的には未来が標榜出来ないからだと思っています。見習いで職人の門を叩き、5年、10年、20年とその仕事を続けて行くことでどんな将来がひらけるのか、結婚をして子供が出来て、家を建ててどんなオヤジになるのか、その未来のイメージがワクワクする楽しいものであれば、キツイ現場仕事を乗り越えて技術を習得し、知識を身につけて、経験を積み重ねることで会社からも地域からも必要とされる人材へと成長して行くと思いますし、それが突き抜けたら起業して工務店の社長になれるかもしれません。今後、圧倒的な職人不足になることが確定している現状を考えると、職人を目指す若者は非常に重用される人材になる可能性は高いし、大工になり手がない今こそ大きなチャンスを手にすることができると思うのです。

技術だけじゃ道具と一緒。

しかし、職人は基本的に肉体労働者です。年齢的、肉体的に衰えると稼げなくなるリスクがつきまといます。大工として長年に渡り働いて、年齢を重ねた後、肉体的なピークが過ぎて生産能力が落ちてくる50歳、60歳になっても、もしくは病気や怪我で現場に出れなくなっても収入を落とさずに豊かな暮らしを続けようとすると、大工は現場での技術以外の能力を身につけるべきで、工事現場全体の施工管理を行うマネジメント力であったり、お施主さんとの折衝ができるコミュニケーション力であったり、見積もり積算、そして設計やそれらを全てを兼ね備えた営業ができる様にならないと未来を見れないと思います。これらのスキルは、現場で設計図書に決められた通りの作業をするだけでは絶対に身につく事はなく、資格取得を含めてそれなりの学びの時間を持ち、意識を変えて習慣に取り組まなければなりません。ただ、若い時からその意識を持って大工見習いをしていけば必ず明るい未来は見えてくると思うのです。

職人は使い捨てにしたい、じゃダメ。

せっかく大工を目指そうと工務店の門を叩いた若者が辞めてしまうと言うのはその未来を見れないからと言うのが一因にあると思っています。その根本的な原因は「大工が習得すべきは技術のみでいい」と言う悪習が建築業界全体に蔓延っているからだと思っています。酷い工務店経営者は「大工にいらんこと教えたら独立して競合会社になるから、技術以外の事は教えたくない。」と言いますし、これは工務店に限ったことではなく、厚生労働省の助成金の規定にも建設職人向けの助成金対象は技術と実務に関する事のみに限り、意識改革もマネジメントもコミュニケーションスキルも対象外とすると明記されています。使い捨ての作業員を自分たちの都合で育てたいとばかりの勢いで、これでは、ただでさえ入植者の少ない若い職人が、若いうちはこき使われて年寄りになったらまるで古くなった道具のようにポイ捨てされると思い辞めて行くのも致し方ない様に思います。

若者が学び、実践し、成長し、豊かになるスキームを作れ!

ちなみに、私が主宰している職人起業塾は元々、社員大工の独立支援のための勉強会で、マーケティング理論を切り口に上述の未来を切り開く方法を伝え、実践するように行動を促してます。どのようにして信頼を勝ち取り、安定的に仕事の受注をできるようになるかを、自分の在り方を正し、相手の立場に立って物事を考え、信頼を得る為に自分に欠落している部分の改善を日々の習慣に落とし込み、成果をあげる目標達成能力を身につけるように若手からベテランまで全ての大工に取り組んでもらっています。その積み重ねで新卒採用で入社した大工見習いも3年目で水周り(のみですが)リフォームの担当者として現場管理も含めて任せて下さい!と言うようになりました。当然、稼げるようになれば給与体系の位が上がり、給与もアップ、次はもう少し大きな現場を任せられるようになればまたステップアップすると言う仕組みになっています。最終的にはマネジメントの専任者や経営幹部への道、もしくは(厳しい時代なので勧めてませんが、)起業して経営者になることも選べます。技術はもちろんですが、その他に建築会社として必要な事を学び、実践し、経験を積む事で単なる作業員ではない人材に育ってくれています。もちろん、施工管理をする以上、資格取得は必須なので来年は必ず建築士資格を取得するようにときつく言い渡しています。(笑)

まとめ。

要するに、工務店が若者の職人をつなぎとめるには、フューチャー・ペーシングと言われる未来を見せることが必須であり、事業者は正規雇用はもちろんのこと、安心して働ける環境整備と同時に未来へのキャリアプランを明示すること、そしてスキルアップのサポート、技術以外のスキルについて学ぶ機会を与えると共に成長に従ってその評価を行い、昇級するステップを明らかにして実践の目標設定を自ら検証させて自省と改善、チャレンジが出来る場を作ることに取り組むべきだと思います。ま、ここまでやっても結局、辞めて行く若者はいるでしょうし、絶対に人材が育つとは言い切れませんが、まずはとにかく、若者大工の身になって「この仕事を続けていて、先があるのか?」を考え、「ダメだ、、」とならないようなスキームを組んであげてもらいたいと思います。そんな風に考えると若手大工の離職を防ぐのも簡単ですね。(笑)
あと、技術以外のスキルを教える時間もタイミングもノウハウも無いぞ、と言われる方、職人のキャリアプランの作り方がよく分からないと言う方は一般社団法人職人起業塾でお手伝いしますのでお気軽にお声がけ頂ければ懇切丁寧に対応します!詳しい話に触れてもらう機会も設けておりますので、ご興味があれば以下の案内ををご参照ください!↓(笑)

_____以下は告知です!_____

◆大阪開催間近! 職人的マーケティング概論2018オープンセミナー参加者募集中!

〜ポスト平成への3つのキーワード〜

日時:平成30年7月3日(火) 14時30分~17時 (受付14時〜)

受講料:3,000円(ブログ見ました!で特典あり!) 懇親会費:5,000円

場所:総合生涯学習センター 大阪市北区梅田1-2-2-500 大阪第2ビル5F 第3研修室

イベントページ:https://www.facebook.com/events/219149128883362/?notif_t=plan_user_associated&notif_id=1529489280822606

お問い合わせ先:https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/

IT、情報革命による本物しか生き残れない時代に圧倒的な職人不足の到来、消費税増税後のマーケットの縮小と建築業界は非常に先行き不透明な状況です。混迷の時代を乗り越えるのは品質とコミュニケーション力を掛け合わせた現場力だと考えています。現場マネジメントの見直しでの根本的問題解決のアプローチこそ未来を開く扉です。

◆大好評頂いているオープン講座、鹿児島にて開催します!

オブザーバー参加受付中!目的と手段の明確化〜なんのためにを考える〜

日時:2018年7月6日(金) 10:00 – 18:30

場所:霧島市商工会牧園支所

お問い合わせ:www.shokunin-kigyoujyuku.com

https://www.facebook.com/events/222157958569000/

◆ボトムアップ式実践型現場マネジメント厚生労働大臣認定研修 受講絶賛申し込み受付中!

厚生労働大臣認定 建築現場における卓越の戦略実践研修6ヶ月コース絶賛募集中!

【第12期】職人起業塾@福岡 2018年9月21日開講(締め切り間近です!お急ぎください)

【第13期】職人起業塾@大阪 2018年11月16日開講(先行募集開始しました)

お問い合わせ、ご質問はこちら→shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/

https://www.facebook.com/shokuninkigyoujyuku/photos/a.1082316871821138.1073741829.1064332290286263/1899011160151701/?type=3&theater

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◆職人的マーケティングへの入り口:一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイト

建築現場におけるマーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。実践型現場マネジメント理論、公開しています。無料公開のサンプルPDFはこちら

建築業界を現場の改革から変える志のある方、私達と共に未来の作り方を学びませんか!

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