今日はシクミ研究会新築部会ということで仙台でデザインに特化しつつ、性能でも付加価値をつけて受注を伸ばしておられるスタップ社を訪問です。
景気の低迷が長く叫ばれる中、どうしても高額になりがちなデザインと性能の両立を図って顧客からの支持を得ているモデルはニッチマーケットだとはいえ、クライアントの要望に真摯に取り組んだ、『あきらめない住宅』だと言えると思います。
私たちは住宅という箱を売るのではなく、より良い住環境を手に入れて、気持ちよく、楽しい生活をしたいというクライアントの希望を叶えるお手伝いをする事を目的にしておりますので、あきらめない、という姿勢を絶対に崩してはいけないと思うのです。
そんな意味で、今回の企業訪問は大きなヒントを得られる予感がいっぱいです。
大川社長、よろしくお願いいたします!(笑)
さて、お題目は昨日の昼から参加した京阪神木造住宅協議会での振り返りです。
研修会ということで、外部から講師を呼んでご講演をお願いするのと、協議会に参加している会社が工務店発表をする時間があり、各社の代表が順番に講師に成り、自社の取り組みを紹介することになっています。
外部講師は国交省とも強い繋がりを持ち、街の工務店ネットやびおハウスなどの地域工務店の活性化に長年尽力されてきた小池十三氏、これからの住宅業界のあるべき姿についての持論を熱く展開されており、なるほど、と勉強になるところが多々ありました。
特に『原発にさよなら言える家』というコンセプトは、先日政府が行った民間調査の結果が脱原発を求める声が70%もあった事を考えたら、確実に世の中のニーズになるだろう、と思った次第です。
とてもいいお話を聴いた後は、すみれも採用している軽量鋼製天井下地の紹介を、以前から別の勉強会でご一緒させて頂いているM社長達が行われ、自社製品の強みを熱心にアピールされていましたよ。

そして、最後の工務店発表の担当は私、慣れない上に拙いながらも1時間強のお時間を頂き、諸先輩を前にお話をさせて頂きました。
そのお題は、
「もし、工務店のオヤジがジェイ・エイブラハムのハイパワー・マーケティングを読んだら。」
という昨年社会現象とまで言われた『もしドラ』をもじった(若干)おちゃらけたタイトル。(笑)
しかし、内容は至って真面目に、マーケティング書を読んでそのスキームに当て嵌めて作って来た自社のサービス事例をご紹介させて頂きましたよ。
私が考えるマーケティングというのは事業の目的を叶える為の手段であり、その目的があやふやでは全く機能しないツールだと考えています。
そして、世の中の誰が見ても違和感の無い原理原則に基づいたアタリマエの事の積み重ねがそのスキームの土台を成すのだとも。
建築会社のサービスの1丁目一番地はしっかりとした施工です。
いくら契約金額が安くても出来上がりが悪ければそこにかけたコストはまさにどぶに捨てる様なものになるし、そしてそれは建物が出来上がるまで分かりません。
中小零細の工務店の経営の要は集客である。
と、コンサルタントをされている方の言葉で耳にしますが、それも間違いなく顧客との約束が守れる施工力があるという大前提に立たねばなりません。
その為に、自社で大工職人を正規雇用して、彼らが安心して働ける環境を整える事と、現場の細かなところまで会社として目が行き届くようにすることを土台に顧客サービスに取り組んでおります。と言った事を熱く語らせて頂きました。
それにしても、京阪神一円から集まった50社近くいた(と思われる)工務店さんで大工の正規雇用をしている会社はなんと3社のみ、一昔はそんな事は無かったはずですが、私が提唱するそのビジネスモデルの難しさを現実として垣間みた気がします。
大きくなったら、大工さんになりたい!
子供達がそんな風に言ってくれるようになるように、まだまだ私たちすみれの挑戦は続きます。
なかなか険しい道ですけどねー、(^^;