リフォーム産業フェア day2 〜イベント商法におけるモノからコトへの移行〜

令和元年7月31日快晴

リフォーム産業フェアday2

昨日に引き続きリフォーム産業フェア2019の2日目です。今日も1日中、会場に詰めて来場者に熱い口調で「職人の意識を変え、働き方を変え、現場で付加価値を生み出し、事業所の利益と職人の所得の両方を押し上げることが職人不足の根本的な解決につながる。そのためには技術だけでは無い積極的なコミニケーションや経営者感覚を持つような継続的な教育が必要であり、その実現をサポートするために全国で研修事業を行っている。」と熱く語り続けました。熱心に耳を傾けてくれた数多くの方々に心から感謝します。

地道な啓蒙活動。

今回のイベント出店でも多くの新たなご縁をいただくことができました。私が行っている職人の意識改革、現場マネジメント改革による付加価値の創造を呼び起こす研修事業は「職人の社会的地位の向上」と言う創業時からのミッションを叶えるための地道な取り組みで、なかなか一足飛びでその価値を広く業界内に浸透させるには至っておらず、まだまだ力不足です。しかし、少しずつ我々の取り組みを理解してくれる経営者が全国に増えているのも事実であり、時間はかかりますが、あちこちに出張って行って話を聞いてもらう機会を増やすしかないと思っています。

問題解決の宝庫。

特に、先週登壇させてもらった新建ハウジング社主催の「工務店経営カンファレンス2019」や、このたびの「リフォーム産業フェア2019」には最先端の情報を収集に来られる意識の高い経営者さんが数多く集まられており、そのニーズに応えるかのように展示ブースではここ数年、建材などの商品だけではなく、近年急激に普及が進み始めたクラウドを使った現場管理や顧客管理のシステムをはじめ、建築業界が抱えているありとあらゆる課題に対する解決策が展示されています。その中には、昨日のブログにも書きましたが、職人不足問題の解消へのアプローチを示す企業ブースもあり、私たちもその一翼を担っていると言う位置づけです。

「モノからコト」への移行

長年、このリフォーム産業フェアを見続けてきて感じるのは、建築業界にも少しずつ「モノからコト」への移行が進んでいると言うことです。一昔前はまるで建材フェアーと名前を変えた方が良いのではと思う位、新商品や新しい建材を販売するメーカーや商社が軒を連ねておりましたが、最近はライフスタイルをテーマにした展示が多く、モノだけではなくそれをどのように使うか、体験を提案する出展が増えているように感じます。しかし、それとは裏腹にやはりイベントのスタイルなのか、ブースの前にはチラシを配るキャンペンガールが並び、通りすがりの来場者に一生懸命売り込みを行っています。

声をかけてひっ捕まえる販売手法。

「モノからコト」と言うのはコトラーが提唱したマーケティング3.0への進化の流れであり、それに呼応して「マーケティングとは売り込みをなくすことである」と言われたドラッカー博士の言葉を理解してその移行を推し進めて新しい提案のスタイルを確立しようとする会社は非常に少ないように感じました。マーケティング3.0を提案する会社の販売手法が、旧態依然のバリバリの営業系と言うのには私としては少し違和感が否めなくて、新しいプレゼンテーションで来場者にアプローチするブースは無いのかな?と思いながらあちこちの展示を見ておりました。

ハッタリ販売。

そんな中、キラリと光っていたのは私たち一般社団法人職人起業塾のブースの斜め前に出展されていたイオグランツ社で、毎年大きな注目を集める手描きパースの巨匠による実演とともに、今年は新たにプロの実演販売士によるハッタリ(専門用語:観客の興味をひくネタ?)の利いたプレゼンテーションを行っておられました。実は、昨日のイベント終了後、東京ビックサイト近くの居酒屋でイオグランツ社のメンバーさん達と偶然一緒になり、山中社長とプロ実演販売士のカリスマ、ムッシュ中島氏と現役世代のエースと呼ばれるジャンプ中澤氏と食事をご一緒させてもらえる機会に恵まれ、その際にプロ実演販売士の実力の凄さと独特の世界感を覗かせてもらうことが出来ました。

物売りではなく、夢売り。

ガマの油売りやバナナの叩き売りなど、実演販売というとフーテンの寅さん的なイメージを持っていましたが、実演販売士の世界は近年、独自の進化をとげ、今ではテレビ通販等でも売り上げを担う欠かせない存在となっているようで、お二人に話を伺うと「売っているのはものではなく、それを買った後のイメージであり、体験である」と言うようなことをおっしゃってました。売り込みの手法ではありますが、モノからコトへのシフトを体現されていたのには大いに驚かされました。

女性を口説くには心の中を覗くべし。

イオグランツ社のブースではすみれでも導入している「ウオークインホーム」なる3D CADソフトを販売しておりましたが、同社のブースの店頭でプレゼンテーションをしていたのは、簡単に図面が書ける、すぐに3D画像に立ち上がりeopanというアプリと連動してVR体験ができる、と言ったモノの良さではなく、クラウド上に記録される閲覧履歴を確認することで、ユーザーの興味の度合いや声をかけるタイミングがわかると言った営業支援面での価値でした。ジャンプ中澤さんはその意味を伝えるのに、合コンのイラストを用意してきて、観客に「誰を口説きたいですか?」という際どい質問から、対象の異性の心の、興味のHOTさが分かれば簡単に口説けますよね、と、eopanというソフト顧客体験を説明しておられました。

ソフトウエアではなく売り上げ支援。

ジャンプ中澤さんの超わかりやすい体験からの強烈に印象に残る説明で「提供しているのはソフトウエアではなく売り上げを作る営業支援」なのだというメッセージは、多くの人の心に刺さった様で、イオグランツ社のブースは2日間とも大変な賑わいを見せておりました。そして、その反対側で美しい手書きパースを書き上げる巨匠による実演がソフトの内容が陳腐なものではないことを言葉少なに語っており、絶妙なバランスを保って多くの来場者が足を止め、ブースの中に誘って行かれたのだと思います。大阪舟場商人のそこはかとない上品さと人懐こいコミュニケーションを兼ね備えた山中社長の真骨頂が体現されたブース出展には舌を巻いた次第です。いつもとは違った意味で非常に勉強になりました。山中社長、いつも御心遣い頂きましてありがとうございます!(笑)


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