おらが街の公共事業、その3。

 JUGEMテーマ:日記・一般

今日は大寒。
暦の上では寒さが一番厳しくなる頃、となってますが太陽が顔を出してくれていたお陰もあり、そんなに寒い一日ではありませんでした。
年明けから週末はセミナーイベントがあったり、上棟祭があったり、風邪を引いてしまっていたりと、すっかりいつものリズムを崩してしまい、週に一度の刃を研ぐ習慣であるランニングうおーきんぐに行けておりませんでしたが、今日はやっといつものリズムに戻れたという事で午前中はお休みを頂き12km程のランニングにいつもの国宝太山寺まで出掛けました。

大寒を七十二候に分けると、

初候:款冬華(ふきのはな さく) 

次候:水沢腹堅(さわみず こおりつめる) 

末候:鶏始乳(にわとり はじめて とやにつく)

となり、寒いながらも蕗の薹の花がさく、となっており小さな春の息吹を見つける季節に差しかかったのかもしれません。
(Wikipediaより拝借、)
考えてみれば大寒の後は立春!
実際の寒さはこれから本番を迎えますが、寒いながらも命の芽生えを感じる事の出来るいい季節に向かいます。
川沿いの街路樹の辛夷はそろそろと冬芽を膨らましておりました。
辛いように思う寒い中を走るのもこんな季節の移り変わりにすこし目をやるだけで結構楽しく走れたりします。
豊かな自然の中に暮らしているのだと、感謝することしきりです。
この恵まれた環境の大きな要因に街の真ん中を川が流れているというコトがあります。
河川敷があるお陰で、鷺や鴨、雲雀やセキレイなどの鳥達が集まり、鯉が悠々と泳ぎ天気のいい日はハヤが水面を光らせながら踊ります。
春は桜が咲き誇り、夏はケヤキが木陰を作り涼ませてくれます。
毎日ワンコと散歩する事もあり、毎日その表情の移り変わりを楽しませてもらっているといったところです。
本当に川があるって素晴らしい、と思いながら今日も河川敷を調子良く走っていた訳ですが、
途中から風景はガラッと変わってこんなことに、
伊川を愛する会の『伊川を美しく』という看板の真ん前でなんと川は無くなっておりました。
見慣れたはずの毎年恒例の護岸工事ではありますが、ここまで徹底的に川を堰き止めているのは珍しく、完全に川は途切れてしまっておりました。
それを見て、なにかしらやるせない気分になりました。
ちなみに、2009年にも同じようなブログを書いているのですが、その時の記事はこれ、
*****ここから以前の記事の転載です*****
明石川は昭和20年の阿久根台風の時に決壊して、3万人の被災者を出したことがあり、
その後の昭和28年から中小河川改修事業に、そして昭和51年からは「工事基本実施計画」を策定し、築堤と、河道の拡幅などの整備に本格的に進めてきた。 とのこと、、

そんなこんなで伊川は昭和28年から今現在の工事まで、継続して行なわれてきた模様です。
気が遠くなるような長い計画で、こんな小さな川の相手をしているのだな、とも思いましたが、

まてよ、と、気付いたのは、、伊川の工事の趣旨はこの計画書によると、上流の流量不足による河道の拡幅が目的となっています。

それならば、前にも、一回やってます。

一度は護岸工事はやってます、というのは、今掘り返しているところは、すでに法面がコンクリートの堤防になっていたのです。

まさか!半世紀以上前の計画を継承して、計画ありきの事業を進めているのではないでしょうな、

*****転載ここまで*****
なーんて書いてました。
要するに、延々と護岸工事はやり続けられ、その為に市民の税金が使われ続けていることにどうなのか?と疑問を呈している訳ですが、今日はそんな事よりこの川に住まう動植物達のスミカをここまで徹底的に殲滅することに非常に違和感を覚えた次第です。
3年程前にこの河川工事を見て感じていた事は、(建築屋としての目線から)理由や計画、リスク評価など工事に対する内容の是非に焦点がいっていましたが、今思うのは、そもそも川を堰き止め、底を掘り返して一切の動植物を居場所を奪ってしまう事への怒りです。
川に慣れ親しみ、四季を過ごして行く中ですっかり川の住人と同じ目線になってしまったようなのです。
思い出したのは映画『アバター』のラストシーン。
何年も前に映画館で見たときよりも、先日TVの再放映で見た方が感情移入が激しかった訳が判ったような気がしました。
自然と共に生きる。
そんな価値観に移っていくのは歳のせいなのか、それとも本質的なものの見方に成長しているのか、良く分かりませんが、明日もそう言えばそんな勉強に丹波の里まで行くことになっています。
本当に大事な事、沢山あると思いますが一つずつ見極めて行きたいと思います。
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