カスタマー・ジャーニー・マップで探るアクティビティ・ベースド・ワーキング

令和元年12月5日 晴れのち曇

設計事務所が設計する設計事務所。

昨日からスーツの上にコートを着ていない人が皆目おらず、神戸でもマフラーと手袋に出番が回ってきて、段々と師走らしい寒さになってきました。今日は昼から設計スタッフ全員勢ぞろいで緊急mtgを行いました。いつもの案件や工程等の確認や整理ではなく、この年末から計画している事務所の改装工事のプランを考えるにあたり、全員で事務所改装の目的や、工事を行うことによって得られる効果、改善できる(したい)ことを共有し、プランニングに生かすべく、情報共有の時間を持ちました。先日、メンバーに要望を募りながら書き進んでいる事務所改装のラフプランを見てみると、建築士事務所登録をしている設計のプロが集まっている事業所ですから、自社の改装プランはさぞかし素晴らしいモノが提案されているだろうと思いきや、今の事務所の延長線上の使い方で少し広くなった分、働きやすくなるだろう、と言った感じのレイアウトが書かれていて、これはまずいと再度、皆で目的やイメージの共有をすることになりました。

ヒアリングの手法を間違うと全くダメ。

現在進んでいたプランは全くダメ、という訳ではなくて、事務所メンバーに改装工事で叶えたい要望を回覧で回して書き込んでもらい、その内容を汲み取って図面に落とし込むという手順を踏んでいたのがそもそも間違いで、一人で回覧に書き込むのは不便に感じている事を書く程度に留まり、目先の改善案に終始してしまっています。プランニングの問題ではなく、ヒアリングに大きな問題があると気がついて、設計メンバーが全員集まる日程で再度、ワークショップ形式で事務所をどの様に改装したいかについて話し合い、表面上に出ていない課題を見つけ出すことで、全く新しい視点でレイアウトを考えるきっかけを掴んでもらいたいと考えました。

効率ではなく効果性。

そもそも、事務所改装の目的は、来年からのリブランディング、社名変更、新規事業のサービスインに合わせてそれに沿った雰囲気の事務所に変えようと言う事で、今の不便を解消するのはあくまで「ついで」に行う程度です。皆が働きやすい、良い職場にしたい!と言う前提条件はもちろんですが、効率ではなく効果性を高めるのもリブランディングの大きな指針であり、自然素材、木づかい工務店として、詳細の収まりを考える大工チームと設計チームのコミュニケーションの質と量を向上させるのが今回の改装の中心にあります。そして、気軽で社内でプチmtgが行えるように出来るだけワークスペースを自由に使い分けられるように、15年前に行なっていたフリーアクセス席に戻したいと思っています。

オフィスはコミュニケーションによって組み替える。

今の本社ビルが竣工した当時、事務所内は誰がどの机とはを決めないフリーアクセスとしておりました。まだ人数も少なかったこともあり、中央の超大きなテーブルの周りに各自好きなところに思いおもいに座ってデスクワークをしておりましたが、人数が増えて組織を2つのチーム制に割ったのをきっかけに、チーム内でのコミュニケーションが良くなるようにと大テーブルを二つに切り離して今の固定席制に変わったのでした。そして、今期は大工と設計をごちゃ混ぜにして、さらにチームを細分化して大工と設計の二人ひと組のペアチーム制へと更に細分化しており、事務所内での小mtgが増えるようになっています。事務所の改装はコミュニケーションの取り方、組織の組み立て方に合わせて行うべきで、その部分をまずは皆で共有しておきました。

カスタマー・ジャーニー・マップ

目的を明確にした後は、現状の表面化していない潜在的な問題点についてメンバー間同士で観察調査を行うことになりました。せっかくなのでUXデザイン的な手法を使おうと、先日のブログにも書いた、お客様のマンションリノベーションのプラン打ち合わせ時に行なったカスタマー・ジャーニー・マップを使って、回覧を回すだけでは知り得なかったインサイトを探そうと言う事で、メンバーを2チームに分けて、その中でインタビューアー、インタビューイ、ライターと役割を設けて、出社してから退社までのタッチポイントと事象、その時の感情の変化を聞き出しグラフ化してもらいました。そこで出てきたのはランチに自分の机で食べているとか、その匂い、後は湿度の調整等、結構意外な課題も有り、願望としては、事務所らしくないデザイン、緑が多い、コーヒーマシンつき休憩コーナー、お昼寝コーナー、木木しい内装、などなど、斬新なデザインのオフィスで働きたい願望が浮き彫りになり、今までの延長線上のレイアウトでは満足してもらえないのが良くわかりました。

目指すはアクティビティ・ベースド・ワーキング

後は、プロの建築士さんがどっさりいるので、カッコイイプランを考えてくれると思います。最近のオフィスのトレンドはなんでも仕事に応じ、働くのに最適な働き場所を選ぶ「アクティビティ・ベースド・ワーキング 」になっているらしく、単なるフリーアクセスからもう一歩踏み込んで、もっと幅広い働き方ができる環境づくりに移っているとの事です。そう考えると、今回の改装は事務所内だけに止まらず、昼間はあまり使っていない3階のセミナー室や、広いけど物でいっぱいの倉庫のスペースなども見直して色んなバリエーションのスペースを作ってみてはどうか?なんて思っています。とにかく、来年には事務所改装が進み出しておる筈です。私も久しぶりに大工仕事に没頭しようかなんて思っていて、密かに楽しみにしています。改装の進捗状況もfbページなどで配信しますので、お楽しみにしていてください!

#アクティビティ・ベースド・ワーキング の解説

ABWは元々オランダから始まったワークスタイルで、グローバル企業で採用するケースが増えています。ノートパソコンなどのモバイルツールを駆使しながら、働く人がいまやるべき仕事に対して、いつ・どの場所でやるのが最も効率がいいかを自分で決めることができます。
日本にも場所を選べる働き方として「フリーアドレス」という概念がありますが、固定席をもたずに、モバイルツールを活用して自分の好きな席で働けるオフィスに限ったスタイルのことです。
ABWの場合は、オフィスの内外を問わず働く時間を自由に選べるので、時間をかけてオフィスに行かずとも、自宅やカフェなどを働く場所にすることができます。
会社のメリットのひとつは、ずばりコスト削減。オランダの電力会社エッセントは、ABWを採り入れて自宅勤務を推奨。その結果、オランダ国内にある13ヵ所のオフィスを4ヵ所にまで集約し、不動産とオペレーションコストの削減を実現しました。また、自由な働き方に惹かれて人材が集まりやすいというメリットもあります。社員にとっては、仕事と生活のバランスが取りやすくなるというメリットがあるようです。通勤時間の削減による生産性の向上や、病欠の減少などの効果も期待できます。
出典:WORKSIGHT 07


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日時:12月16日(月)15時〜18時 終了後懇親会あり
参加費用:3000円 懇親会は別途5000円
場所:WAY OUT
定員:10名
https://www.facebook.com/events/473115289984977/


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