熱の基礎知識と断熱。

 JUGEMテーマ:日記・一般

立秋。
ですね、
空を仰げば夏真っ盛りの青空が広がっていましたが、暦の上では(一応、)季節は秋。
二十四節気を細かく分けた七十二候では、立秋の初候は、
涼風至 : 涼しいが立ち始める(日本・中国)
ということで、そう言えば朝の散歩に出掛けたら心無しか風が涼しかった様な気がします。
とはいえ、まだまだ残暑厳しいということで、現場で汗を流しているスタッフには熱中症に気をつけてあとひと月程頑張って、夏を乗り切ってもらいたいと思います。
今日は昼からNPO法人新住協関西支部の研修会に参加して来ました。
題して、「熱の基礎知識と断熱」ということで、分かっている様であやふやな部分をソフトに頼って計算してしまっている住宅性能の数値化についてもう一度、おさらいをして頂きました。
熱の伝わり方を大きく分けると、
◇対流・・・流体の循環による伝熱
◇伝導・・・個体中での伝熱
◇輻射・・・電磁波による伝熱
が有り、それぞれについて数値に置き換えて検証する事によって住宅の性能をコントロールすることが出来る、という基礎の基礎です。
熱伝導率の定義:(材料の両面に温度差が1℃ある場合に1mの厚さの当該材料を時間当たりに流れる熱量)が、測定する温度によってその数値が変わるという、分かっているようで分かっていなかった細かな部分を実際のグラフで解説を頂いたり、
熱抵抗値:(熱伝導率の逆数)や熱貫流率:(通過する熱量)の手計算による例題に取り組んだりと、数字の世界にどっぷりと入り込みました。(笑)
『数字の罠』
住宅の性能を数字で表す事によって、どれくらいのエネルギーを消費して室内温度を保つ事が出来るか、ということは確かにわかるようになりました。
このような数式を駆使する事によって、断熱材の選択や、施工方法の検討もいわゆる現場任せの勘ではなく、論理的に行なえるようになった事は非常に素晴らしい事だと思います。
しかし、数字は所詮数字であり、住み心地までを表現するものではありません。
大手住宅メーカーのように複雑な計算を駆使して大臣認定の型式をとっても現場での施工が計算通りに行かないのは建築現場を知っているものとしてはごくアタリマエのことです。
自立循環型の住宅を目指す以上、自然エネルギーの利用と並んで断熱性能は非常に重要です。
数値を検証して性能をコントロールする事で、出来上がる住宅の住み心地をある程度、お客様にも説明し易くなるのも事実です。
しかし、数字は所詮数字、という考え方を根底に持って、現場でのモノづくりに真摯に向き合う事がやっぱり一番大事なこと。
と、(苦手な)数式に脳みそをパンパンにしながら思った次第です。
決して負け惜しみではなくね、(苦笑)
講師の大槻さん、非常に分かりやすいいい研修会でした、ありがとうございました。
っていうか、すみれの社内勉強会でも宜しくお願いします!
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