令和2年8月17日快晴
盆明け
楽しかった昨日の多可町への研修で私も夏休み気分に決別。世間的にもお盆休みも終わりほとんどの企業が今日から通常営業に戻られる月曜日。今日は新しく設計部に変わってくれることになったアシスタントさんが初出社され、午前中は新入社員オリエンテーションと設計チームの定例ミーティングで女性たちにまみれてどっぷりコミュニケーションをとる時間となりました。これでつむぎ建築舎、つない堂合わせて女性スタッフは10名、このところよく中途採用への応募をいただいておりますが、そろそろこれぐらいでスタッフ募集は締め切ろうと思います。
目指しているのは四方良しの世界。
新卒、中途を含めて新しいスタッフが入社する度に私が意識的に行っていることが2つあります。1つはみっちり時間をかけたオリエンテーションで、私たちの事業の目的や全体像を丁寧に伝えるように心がけています。大工の正規雇用と育成、地域コミュニティー事業、社員で畑に通っての野菜作り、同業者向けの研修事業等々、一般的な建築会社、工務店とは随分と毛色の違う変わった事業をいくつも手がけているその理由を知ってもらうことが目的で、すべては、自分たちだけが良かったらいい、金だけ儲かればいい、今だけうまくいけば良いと言う考え方から脱却して、四方良しの世界を作る。その実現のために必要な事業を積み重ねていると言う理解をしてもらいたいがためです。
新しいコミュニティーに身を投じる不安。
もう一つは、新人と、既存社員の社員間での1to1ミーティングの推奨です。新しく組織に加入するメンバーは、なかなか前からいる人たちの人となりが掴めず、恐る恐る話しかけたり、もしくは業務の絡みが無いとほとんど話すことがないまま時間が過ぎ去っていったりします。人間関係の良し悪しで職場が楽しかったり、息苦しかったりするのは誰もが少なからず経験があると思いますが、新人として新しいコミュニティーに身を投じる際の不安な気持ちを払拭させられるように、周りの人に話しかけやすい環境を整えておくのは非常に重要なことだと思っています。そんなこんなで、今日も設計チーム内でキャッキャと笑い声の絶えない雑談のような1to1ミーティングを延々と行って貰いました。新しいアシスタントさんがこれで緊張がほぐれ、リラックスして明日から出社してくれれば幸いです。
問題は人間関係の中にある。
ベストセラー本「嫌われる勇気」で有名な心理学者のアドラーは人が抱える課題や問題は全て人間関係に起因する。と断じられました。幸せであるとか無いとか、楽しいとか面白くないとか、満足している、不満がいっぱいとか、気分が良い悪いとか、およそ人が生きていく上で持つ感情は人との比較であったり、関係性で生まれるウェイトが大きく、それは自分自身の状態に影響します。人は人、自分は自分と割り切って、自分独自の価値観を持って考え、行動しようとしたところで、山の中の一軒家で自給自足で暮らしているわけではあるまいし、社会との関係を断ち切るわけにはいかない以上、好む、好まない関係なく、結局、世界を見るパラダイムは人間関係に何らかの影響を受けざるをえません。
四方良しの入り口。
仕事をする上ではなおさら人間関係の及ぼすウェイトは大きくなります。お客様との関係、取引先との関係、社内での関係が全て良くなれば、当然気持ちよく働けるわけですし、仲の良い相手に喜んでもらえる仕事をすると、自分自身も嬉しいし、モチベーションも上がります。それが相互間で行えるようになれば四方良しの世界に近づいていきます。そのように考えれば、チームのリーダーである私がまず行うべきは何をさておいても、コミュニケーションが取れる場づくりではないかと思うのです。まず同じ価値観を共有し、目指していく方向性を指し示した上で何でも話し合えるような関係性を築いてもらえるようにすることが、同じチームで働いてもらうメンバーになる最低限のルールとして明確に示すことが重要だと思うのです。
自己正当化、自己欺瞞からの脱出
私も含めて、スタッフは全員、期限が限られているタスクを抱えており、いつも決して暇ではありません。新しいメンバーが加入したからといって雑談している暇があったら、お客様のために早く仕事を片付けたいと思ってしまうのも人情だと思います。しかし、我々の事業の目的がみんなが良くなる世界、四方良しであるならば、まず不安を抱えながら入社してきた新しいメンバーに安心して働いてもらえる様にする方が緊急度は低いにしても、重要度は非常に高いと思うのです。人は誰しも自分に都合の良い言い訳を考えては自分を正当化し、やったほうがいいと思うことも責任を他人に押し付けることでやらなくていい自分を認めてしまいがちです。自己正当化、他責、自己欺瞞に満ち溢れた会社に四方良しの実現などあり得ません。新メンバーの入所はそんな我々が大事にしている原理原則、あり方をスタッフとともに今一度見直す機会でもあると思っています。
コロナ禍の下、大きく世界が変わってしまった今、生き残るには、マス・マーケットに広く浅くアプローチするセールススキルではなく、狭く、深く質の高い顧客との関係を築くマーケティング思考です。理論と想いを仕組みに転換し、社内に落とし込んで運用できる様にリーダー向けに少人数での研修を開催する事にしました。経営者、経営幹部、リーダー候補の方に一緒にご参加頂き、マーケティング思考のマネジメントを社内に根付かせて頂きたいと思います。
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