JUGEMテーマ:日記・一般
今日は花所望というお稽古でした。
要するに茶の湯の席で、何らかの理由がある時に亭主が客人に花を活けてもらうというお稽古です。
で、所望された主客、もしくは次客が茶席にて花を生ける。
細かな所作や順序、間の取り方と、学ぶべきことは色々とあるわけですが、今日のお稽古はそのカタチを教えて頂くだけでなく、日本人としての心、気持ちとしてどうあるべきか?という
茶の湯の根底に流れる価値観に触れることになり、頭を花入れで殴られたような衝撃を受けました。
いつもお稽古に行く前には教本を読んで予習をしていくのですが、書物には型と所作の他に余分なことは一切書いておりません。
正直、よくわからんしきたり?やなー、なんて不届きなことを考えたりしてしまっていたのですが、
実際にお稽古をつけて頂くと、なるほど!と目から鱗のご教示を頂きました。
そこで教えられたのは、絶対に文字や書物に著してはしてはならない暗黙知としての価値観であり、『きまり』や『ルール』と言った見える化をすることによって価値を失ってしまうもの。
形式の奥深くにある心の在り方としての価値観が悠久の歴史を超えて現代まで受け継がれており、私の様な無学で無知で粗雑な若輩者に対しても、その門戸を開けて教えを受けることが出来るようにして頂けることに今更ながら驚きと感謝の念が込み上げました。
決して見える様にすることが出来ない価値。
それこそが日本の伝統文化の根底に流れている価値観なのだと少しだけ気がついた気がします。
見えないものを見る、
もしくはカタチになることの無いものの価値を認める
極めて東洋的な思考になりますが、ずいぶん難しい世界に足を踏み入れようとしている様な気がします。
しかし、大げさにいうと、この部分の真理を読み解くことが、行き詰まり感に包まれている欧米式自由資本主義を越えて、日本独自の次の社会の価値観を作って行くことになるのではないでしょうか。
ま、大げさすぎました、スミマセン。。
すみれ建築工房 ミッションステートメント
創業時から変わらない私達の“想い”
それは作り手側から見た業界の悪習を断ち切りたいと言うその1点に尽きます。
しっかりと社会保障をされた職人が早く出来た事が儲かることではなく、完璧なものを作ることで評価されるシステムを作り上げ業界のスタンダードにしたい。
それがすみれが社員大工での施工に拘る理由です。