関帝廟に思う。

今日も朝から出ずっぱり。
朝の朝礼を終えてすぐ、創業間もない頃からお付き合いいただいているお客様の友達をご紹介いただいて業務のご相談に向かいました。

難しいと言えば難しい、やりがいがあるといえばやりがいがある。
今の建築基準法に照らし合わせてみると、とてもではないけれども建築確認が降りないような敷地に建っているお宅でした。
神戸はそもそも海と山に挟まれた猫の額と言われるような狭い土地を切り開いて広がってきました。
その過程でずいぶんと山を削って家を建てているところがたくさんあります。
まぁ山を削って宅地造成しているところはおおよそ地盤がしっかりしているので少々では大丈夫なのだということだと思いますが、、
大丈夫であろうとなかろうと関係なく今の法律では許可が降りないというのもまた事実。
『既存不適格建築物』というレッテルを貼られなかなか売却し難しいというのは現実の厳しい問題です。
それでも建物の作りは非常にしっかりとしていて、新築時に手がけた大工さんはかなり精魂込めて作られたのだな、と言うのがよくわかりました。
構造計算の偽装問題や阪神淡路大震災を教訓として徐々に厳しくなっていった建築基準法、それはそれで悪くないことも多いと思ってはおりますが、、
法改正で基準を厳しくするたびにそれまでにできあがっている建物は全てが『既存不適格建築物』となってしまうこともよく考慮して法律を整えていってもらいたいものです。
今年もまた、省エネ基準の見直しと法の改正案が可決されました。
とうとう新しい基準に移る過渡期に差し掛かったわけですが、気をつけて計画をしておかないと、新築で建てた家があっという間に既存不適格建築物となってしまうという事でもあります。
現行法で問題あるかないかと言うことと別に近い将来の見通しもしっかり持ってご提案をしていかねばならない時期に差し掛かっておりますが、エンドユーザーがその意識を持っているわけもなく、もっと言えば建築会社の中でもその意識が薄い会社は結構多いように思います。
本来の法というのは、『正しい』ことが大前提だと思いますが、複雑になった今の社会ではそんな理想論だけではまかり通らなくなっているようです。
先の選挙でねじれ国会を解消した与党の今の立法のやり方を見るとまるで免罪符を国民に与えられたと勘違いしているような印象を持たずにおれません。
それに声を上げて異議を唱えることも大事だとは思いますが、無理矢理可決されたからといって立法府の決定をないがしろにすることは法治国家に生きている私たちには許されません。
意見は意見、法は法。
すこうし納得しにくい部分はありますが、大人の判断を心掛けたいと思います。

そんなことを考えながら、夕方、敷地調査に向かった近くにある関帝廟で己の信念と忠義を通した先人に手を合わしておきました。

評曰 關羽 張飛皆稱萬人之敵
為世虎臣 羽報效曹公 飛義釋嚴顏 並有國士之風
然羽剛而自矜 飛暴而無恩 以短取敗 理數之常也
まあ、神に崇め奉られることとなった関羽も上の詩のように強過ぎたことに起因して、非業の最後をとげられたということですので、何事にも中庸の心を忘れずに当たるべきなのかも知れませんね。。
 

すみれ建築工房の目指すサイクル

 

創業時から変わらない私達の“想い”

それは作り手側から見た業界の悪習を断ち切りたいと言うその1点に尽きます。

しっかりと社会保障をされた職人が早く出来た事が儲かることではなく、完璧なものを作ることで評価されるシステムを作り上げ業界のスタンダードにしたい。

それがすみれが社員大工での施工に拘る理由です。





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それは工事を通してひとりずつのお客様の幸せの実現を果たして社会に貢献することを事業の目的としているから。


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