すっかり冬に舞い戻った立春。
今日は昼から大阪本町へ。
久しぶりに建築関係のセミナーを聞きに行きました。
若きパッシブ住宅の雄、松尾先生の講演ということで、関西中から250人もの住宅関係の人が集まる大人気のセミナーでした。
すみれもメインにして採用しているYKK AP社の高断熱の新商品のサッシが発売されることを記念して、と言うことだったようですが、もちろんサッシだけの話ではなく、住宅の基礎的な設計の優先順位について熱く語られておりました。
医療の現場での臨床や実際の建物での計測した数値等しっかりと統計に基づいたエビデンスを示され、何が間違っており何が正しいかを歯に衣を着せずズバズバと話されており、久しぶりにとても刺激的な時間でした。
住宅の気密と断熱の重要性については私たち住宅の専門家にとっては当たり前で、12分にわかっていることではありますが、一般のユーザーにはまだそこまでの意識がないのは現実です。
夢のマイホームともいわれる住宅の取得にあたっては人それぞれ多様な価値観があり、それを叶えるのが夢なわけですから、ユーザーの優先順位を入れ替え、私たちの提案を押し通すのが果たして正しいかと言うとやっぱり疑問は残ります。
しかし、何十年も先までの事を考えて、言うべき事は言っておくべきなのだと松尾先生の話を聞いて改めて感じた次第です。
忙しい中時間を割いて行っただけの事ある、大変良い気づきをいただきました。
ありがとうございます。
夏見社長との再会もできましたしね。(笑)
そのYKK AP社の新商品のことについて少しだけ、
AW430という樹脂製のサッシは今まで先進国の間で遅れをとっていた日本製のサッシの断熱性能を大きく超えるEUの基準に一歩近づく優れたもののようです。
温熱環境のことを真面目に考えるとサッシの性能の果たす役割は非常に大きく、高性能のサッシを使うだけで住宅の性能は大きく変わります。
メリットは枚挙に暇がありません。
デメリットとしては、今普及している商品に比べて値段が高いこと。
次に樹脂が本当に耐候性に優れているかどうかの検証が終わっていないこと。
北海道ではすでに20年以上の実績があるようですが、夏の日差しの強さを考えると日本全国どこでも大丈夫かと言われると若干疑問が残るような気がしています。
もちろん、メーカーの対抗試験は十分な成果を出しておりますが、??キスイの防災瓦のように20年大丈夫なはずのものが7年で紫外線により、ボロボロになったケースも今までにあります。
何となく嫌な予感がするという直感は当たったりするものでして、 、
後は完全工場生産なのでガラスの入れ替えがおいそれと簡単にできないこと。
そんなデメリットを鑑みても有り余るメリットがあるという判断をすれば採用してもいいのだと思います。
しかし、この世はすべからく表裏一体。
メリットとデメリットは背中合わせということをよく理解しながらお施主様と一緒に悩んでみたいと思います。
○か×かと簡単に割り切れるほど世の中は単純ではありませんよね。
本町でもう一つ今日よかったことはこちら、
たまたまなのですが、噂のスーパータバコ屋さんに立ち寄ることができました。
ついうれしくなって買っちゃったのはこれ。
紙巻きタバコセットです。 (笑)
長い間の禁煙期間を経て、喫煙復活して1年を過ぎたぐらいだと思いますが、煙を戻してよかったなぁと思えた出来事でした。
タバコについては、百人聞けば100人ともすわないほうがいいと言うと思います。
所謂、百害あって一理なし。と、
○か×かというと、間違いなく×です。
しかし、体に悪いことなんていくらでもあると思うんです。
私個人的には、マクドナルドのハンバーガーの方がタバコより悪いと思っているし、コンビニの弁当もそうです。
もっと言うと砂糖も体にいいと言えません。
ダイエットするには摂取のカロリーを控えるのがいちばんいいのは世の中の常識ですが、一生食欲を抑えたまま生き続けることが果たして幸せなのかどうか、という疑問が残ります。
要するに、??か×かだけでは判断しきれないことが世の中にはたくさんあり、だからこそ人生は面白い。
簡単すぎる詰将棋が、答えが分かりすぎるクイズ番組がつまらないように、人は悩むからこそ面白いと感じるのではないでしょうか。
まぁ、私の場合はいろんな理屈を並べても結局タバコが好きなだけなんですけどね。(笑)
楽しめる、と言う環境に心から感謝をしつつ、これからも様々なことを悩み続けたいと思います。
まずはサッシ。(笑)