風の時代に対する誤解 #自己正当化と都合解釈

令和3年1月23日雨

設計の日

昨日の朝から降り出した雨は季節はずれの長雨になり今日も1日中振り続きました。今日は1日中事務所にこもって珍しく設計チームのサポートをすべく、CADを立ち上げて店舗の納まり図面や、新築の構造図等、(簡単な)図面を描き続けました。設計自体はそんなに得意ではないし、ずっと設計業務に携わって熱心に勉強している設計チームの担当者の方が間違いなく私よりセンスは良いのでしょうが、開口部の内法を揃えるとか、製材されてくる構造材の寸法に合わせて建物の架構を考えるとか、現場での経験を積んだ大工上がりの視点でアドバイスをしておきました。たまにやってみると完成をイメージしながら図面を書く作業は楽しいものです。

目指すべきは真の価値創造

夕方からは同業の若手経営者と(これも珍しく)サシ飲みで語り合うべく明石の老舗寿司店へと足を運びました。私は全国や地域の事業者団体に数多く参加しており、50歳も半ば近くになった年齢的なものあり、そのうちいくつかは会長職や副会長など運営側の役を拝命しています。商圏が重なる同業者とも「我々が目指すべきは競合他社を蹴落して、自社の受注を取りまくることではなく、真の顧客満足であるべきだ。」との考え方をもとに、近くの工務店やリフォーム会社とも競合として敵対視するのではなく、切磋琢磨しながら共に成長すべく、忌憚なくなんでもいい合える関係を長年築いてきました。そんな立場的な視点から今日はどうしても聞いて(言って)おきたいことがあり、年下の若手経営者を私の方から食事に誘いました。

地産地消の啓蒙活動

実は私、数年前に兵庫県の林務課から地域木材活用の啓蒙団体の運営を委譲されて代表を務めています。その運営資金の捻出のために第三者的な立ち位置で、建築知識のある事務局担当者による地元産財の活用とともに、地域で活躍する安心安全な住宅を適正な価格で請負い、工事を行っている工務店を紹介する仕組みを構築してきました。工務店でありながら、同業他社を紹介する仕組みを作ってきたと言うのは少しおかしな話ではありますが、規格化された大して性能も高くない住宅を注文建築だと言って高額で販売する営業会社である大手ハウスメーカーに比べて、資金力が脆弱で宣伝広告やプロモーション、莫大な費用をかけ続けて住宅総合展示場にモデルハウスを出店するなどの集客は出来ないけど、ハウスメーカーよりもずっと顧客に寄り添い、丁寧な良い家づくりができる工務店さんを多くの人に知ってもらいたいと思ってその団体を運営しています。

ボランティアじゃ無くミッション

ちなみに、私のような工務店経営者が代表務める工務店を紹介する団体で、私が自社の受注をとってしまっては、公平性が担保できないと言うことで、弊社はその団体からの紹介先として外しています。何年にも渡って1円の見返りもない事業に時間とお金を使い続けているのは、正直ばかばかしい話ではありますが、業界全体が少しでも良くなれば良いと思いますしし、何より夢のマイホームを取得しても後悔する人が後を絶たない現状を、モノづくりを生業にしている一人の設計士であり職人としての観点から改善できれば良いと思っています。住宅は人生を作る環境であり、建築にはものすごい力があると信じているからです。そして、私が創業以来からのミッションに掲げる職人の地位向上は、まず工務店が安定経営の基盤を整えて人材育成に取り組んでもらうことが不可欠で、そこには理解ある見込み客の集客が欠かせないと思うからで、ボランティア活動では無くミッションです。

人材育成の為の環境整備

そんな私の立場的なこともあり、余計なおせっかいとは思いつつも、メンバーの経営者向けにアドバイスやワークショップを開催したり、ときには厳しい批判をすることも少なからずあります。その根底にあるのは、自分だけが良ければ良いのじゃないってことと、住宅事業に携わるには常に今だけではなく、長期的な視野に立って経営を行わなければならないと言うこと、そして、事業を成り立たせる売り上げ利益は非常に重要ですが、同時にそれを継続させるための人材育成に取り組み金額だけでは計れない価値を想像するべきだと言うことです。特に、ものづくりの本質である作り手の育成は大きな先行投資が必要なだけに長期的なビジョンとともに覚悟を持って向き合わなければ絶対に前に進みません。一般社団法人職人起業塾で建築実務者向けの研修事業を行なっていることもあり、そこに取り組んで貰える状態を整えるお手伝いをしたいと思っています。

世の中はすべからず表裏一体

新型コロナによるパンデミックを機に、世界中の価値観がひっくり返り、風の時代になったと言われます。ロジックではなく感性重視の時代とのことですが、それは思いつきばったり、気の向くまま、嫌な面倒なことから逃げる、好きな事だけをやってればイイ、個人主義を貫く、周りへの影響を顧みない、今だけ良ければイイ、金だけ儲かればイイ、自分だけ良ければイイと言った価値観が正当化される時代という意味では決して有りません。むしろ、自由は責任とセットだと言われますし、自由を手に入れるためには力を身につける必要があるのは時代に関係無く通ずる真理です。世の中はすべからず表裏一体だと考えれば、風の時代にこそ、根本的な部分についての確固たるロジックとその理論を口先だけでは無く行動で示す信頼性が重要になったと言えると思うのです。今夜、次世代を担ってくれると期待を寄せている若手工務店経営者にはそんな在り方を今一度見直し、面倒で苦手な事から逃げるのは金輪際やめにして圧倒的な信頼性を持って工務店業界を盛り上げてくれ!と強い口調で言っておきました。もちろん、自戒を込めて。こんな一見無駄な事の積み重ねが、きっと、少しずつ四方良しの世界に近づいていくのだと信じつつ。(笑)


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