11月28日 晴れ
今日は今年最後の京阪神木造住宅協議会の研修会と理事会。
我ながら、よくぞまぁこれだけ毎日毎日行事があるものだな、と思いますが、定期的に学ぶ事の重要さと、曲がりなりにも理事という立場をお引き受けしている以上、事務所にこもって実務に向かい会いたい気持ちをぐっとこらえて出かけました。
今回の研修会議は建築家の伊礼智先生をお招きして、設計の標準化、設計コードについてのお話をしていただきました。
私たち工務店経営者にしてみると伊礼智先生の設計作法をお手本とする会社も非常に多い有名建築家であり、現在の住宅設計業界の第一人者と言っても過言ではないと思います。
私もずいぶん以前に「伊礼智の設計作法」という本などを一生懸命読みふけっていた覚えがあります。
ディティールに神が宿るとよく言われる言葉ではありますが、伊礼智先生の設計の標準化と言うのは1つずつのパートのディティールを突き詰める事の積み重ねなのだと感じました。
ちょうど、すみれでも今設計コードをまとめるという作業をしていることもあり非常にタイムリーで良いお話を伺うことができました。
もう1人のスピーカーは伊礼智氏ともよくコラボレーションをされて、彼の設計でモデルハウスを建てられている北播磨、山崎の地域no1工務店のやまひろの三渡社長。
会社の沿革とともに今まで苦労をしてきたマーケティング戦略や仕組み作りについて熱く語ってくださいました。
工務店と言うのは結局、いろんなことを1つずつ積み重ねで行かなければならない、問題が1つ解決するとまた次と、新たな問題を解決する繰り返しなのだと言われておりました。
最後の締めくくりは今まで問題解決を繰り返してきてやっと一息つける様になったと思いきや、ここに来てまだ、とてつもない大きな問題が待ち構えていた、という話でした。
それは私が日ごろ良く口にしている近い将来に起こる職人不足の時代の到来のこと。
工務店としては本当はやるべきだとみんながわかっていて、しかし手をつけることができなかった『禁断の果実』である大工の内製化と育成にこれから取りかかると決意を新たにされておられました。
職人の正規雇用そしてその教育と育成は非常に高いハードルではあると思いますが、そう遠くなくやって来ることが分かっている、大きなリスクに立ち向かえる様に頑張っていただきたいと心から思います。
本当に今日は素晴らしい研修会でした。
最後に、伊礼さんの講演の締めくくりの言葉、
人生と言うものは
同じイメージを繰り返しながら
変わっていくものではないか?アンディー・ウオーホール
繰り返しながら変わっていく。含蓄に溢れた言葉でした、
ありがとうございました。
心謝。