一貫性の法則の罠。

1月16日 曇り

スカッとしない天気が続きます。

昨夜も遅くまでクライアントにお越し頂いて打ち合せさせて頂いた流れで午前中の所用を済ませた後は今日もそのまま現場へ。

店舗のインフラを担当して頂く設備系の業者さんと実施計画の打ち合せをガッツリとしつつも、その合間(というか間隙)を縫って神戸HDC(ハウジングデザインセンター)にリフォームの打ち合せとドタバタした一日となりました。

 

元町〜神戸間の移動中にちょうどお昼時という事で昼食を摂りました。

やっぱり、ラーメン。(笑)

春陽軒ロゴ
春陽軒ロゴ

神戸の中心地は今ではすっかり三宮に移ってしまいましたが、元々は神戸、元町がその中心地であったこともあり、歴史のある飲食店も数多くあり、美味しいと評判のお店や、若い頃通っていた名店も数多くあります。

にも拘らず、ラーメンの看板に釣られてお店に入ってしまったのですが、隣の席の人が『酢豚定食』を注文しておられ、美味しそうな匂いに若干の後悔をしてしまいました。(苦笑)

いつもいつもバカの一つ覚えの様にラーメンばかり食べる事無いのに、、と。

 

老詳記
老詳記

最近読んだとある心理学の本に書いてあったのですが、『人は一貫性の法則に囚われる』とありました。

一貫性の法則とは、自分が一度決めたことに対して、その後の行動でその決定を守り、支持することを付け足してしまうというモノで、当初決断したコトが正しいか、正しくないかの検証をするよりも、その決定を守ることに執着したり、焦点が向きがち、という事でした。

特に、『コミットメント』というカタチを取り、文章に書き残す様なことをしてしまうと、前言を翻すことが非常に難しくなる傾向が認められるようです。

 

たとえば、
「ラーメンブログを書き始めました。」と、コミットメントすると、とにかく機会があるごとにラーメンを食べる自分へと自ら変化させて、しかもそれが時間と共にエスカレートすることで、「ラーメンブロガー」の自分を形成していくようになる、と言うのがその理論で、そのようにセルフイメージを作り上げることで、どんどんその自分から抜け出せなくなる。

どうやら、そんな流れ(一貫性の法則の罠)で今日もラーメンを食べちゃった、という事のようです。(^_^;)

 

私もですが、多くの人は『一貫性』という言葉に対してネガティブなイメージを持たないと思います。どちらかと言うと逆に高い評価、素晴らしいことの様にインプットされていると思うのですが、今日の私の様に、食すべき素晴らしいお店やおいしい料理がキラ星の様にある状況で、一貫性を発揮するのはほぼ無意味だと隣の席の酢豚を見ながら思いました。

 

老詳紀
老詳紀

昨夜も、打ち合せの合間に、先輩経営者であるクライアントから業績が急激に良くなったきっかけを聞かせて頂きました。

その中に、店舗のイメージをガラッと変える程、取扱商品を変えたというお話が有り、興味深く聞かせて頂きました。

いわば、一貫性の放棄によって大きく経営改善を行った、ということ。

 

習慣、一貫性をつい重要視することによって、逆に間違ったセルフイメージに縛られて、間違った決断に執着することによって、失敗してしまうことも結構あるのかも、と思った次第です。

 

その本の著者、心理学者のロバート・B・チャルディーニによると、一貫性の影響で失敗に足を踏み込もうとする時は心の奥の方から声なき声が聞こえて来るはずで、その声に耳を傾ければ間違った判断に引きずられて深みにハマる事はない。との事ですが、これって非常に難しいリフレーミングだと思いました。

私流に言い換えると、「そもそも」とか、「元々」とかの本質に立ち返る言葉を頻繁に使いながら、やもすればすぐにごっちゃになりがちな目的と手段の線引きを振り返ることで一貫性の罠から抜け出すことができるのでは無いかと思います。

まぁ、ラーメン好きというコミットメントから抜け出すのは容易ではなさそうですが…。(^_^;)

 
今日の様に、自分自身が生み出す一貫性の罠に囚われることの無い様に気をつけたいと思います。

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