3月5日 曇り
気持よく中国でのミッションを終えて、昼の便で関空へ帰ってきました。
海外での面接とあって、ワンチャンスを逃さない様に、短い時間で集中しすぎたのか、それともフルマラソン完走後のリカバリータイムのピークが来たのか、長い晩餐のあとホテルに戻るとそのまま寝落ちしてしまいました。。
寒くて目覚めたら明け方、ベッドの上。こりゃいかん、と二度寝をしたら寝過ごしてしまいましたが、珍しくしっかりした時間寝たような気がします。。
疲れてたんやなー、なんて思いましたが、よく考えると直接の原因はこれ?
大陸の北部では乾杯!と杯を重ねる古式ゆかしい習わしが共通してある様で、南国のキツい酒とは若干違う飲み方をなされるということで、、
2日続けてずいぶん飲んだことに原因が有ったのかしら、なんて、、(笑)
なんと言っても(今密かに流行っているらしいスピリタスの様に、)ライターの火を近づけると燃えるくらいのキツさですので、(苦笑)
とにかく、疲れを癒しながらの移動の一日となりました。
さて、お題目は、今回の面接で実習生の採用に際して私が投げかけた質問から、
簡単な実地試験と個人面談を終えて、6名の中から3名を選び二次面接へと進んで私がその3名に質問したのは、
「日本で働き出して、指導係の先輩と一緒に現場に行き出して、もし、その先輩がルール違反を犯したのを見たとしたら、どうしますか?」
実習生の3人とも、「先輩にそれはいけないことなのでやめましょう」と言います。と、模範的な答えです。
「そして、上司に報告します。」とも。
「では、先輩に、上司に告げ口したら二度と一緒に現場に連れて行かないと言われたら?」
「上司にはだまっておきます。」とこれも3人とも(笑)
「では、社長に呼び出されて、現場でルール違反が有ったのではないのか、と問われたら?」
これには意見が割れました。
「しりません〜」とシラを切るのが一名、「先輩を裏切る事になるが報告します。」と言ったのが二名。
私はどちらが正解とは言いません。
現場での人間関係も重要ですし、組織としてルールの遵守が無ければならないのは自明の理。
そして個人的な倫理観や正義感に従った行動も重要です。
ただ、正義ってそんなに単純なものでもないし、そもそも大げさに正義を振りかざしている時に限って間違いを内包していたりします。
大事なことは『大きな目的』で本来目指すべき方向に向いて判断をしているか?という事であり、その方向性が間違っていなければ、社長に少々隠し立てする位のことは別段構わないと思っています。
だまっていることで、結果がいい方向に進み、『大きな目的』に向かっているのであれば。
今回の面接で私がこんな質問をしたのは、言葉が分からないので彼らが出す解答の細かなニュアンスが理解出来ないこともあり、質問を聞いてから、答えるまでの時間を見てみたかったからです。
どちらを裏切るか?という悩ましい問題はそんなに簡単に即答出来るものでは有りません。
こんな「もしも」の質問なんかバカバカしいと少しでも思うと、それはやはり態度に表れますし即答に近い返事が返って来ることになります。
仮定の話では有りますが、考えて、整理して、選択するその過程でどれだけ真剣にイメージをして、どれだけ真摯に悩んだかは言葉は分からなくても目の前で見ていれば分かります。
そんな彼らの態度を見ていて、今回もいい採用が出来たのではないかと満足した次第です。(^^)
迷い、悩み、決断する。そしてその選択に責任を負う。
その選択には成功も失敗もモチロン有るでしょうが、そんなプロセスを繰り返すことで魂が段々と強くなって行くと思っています。
人はお金や名声や快楽の為だけに生きているとはどうしても思えませんし、人生は魂を磨く為にある。と真剣に思っています。
『今』をいい人生になる様にコツコツと魂を磨きながら、半年後に日本にやって来る彼らと共に大きな目的に向かって進んで行きたいと思います。
おまけ、
煙台からの出国の際、ライターを全て没収されました。。
空港の喫煙室ではたぶんそのライターの再利用だと思えるこんなものが有りました、鉄の掟ですね、恐るべし。ですが、ちょっとディティールがね、、(笑)