4月9日 曇りのち晴れ
神戸は昨日の寒さからすると少し暖かくなり日中は春らしい陽気となりました。
今日は朝から阪神間の湘南へ。
エクステリアと外構工事の打ち合わせにお客様先へと向かいました。
先日、湘南に行って、いいなー、なんて言ってましたが、よく考えると私達の住む神戸にもすぐ近くに海岸があったんや、と改めて。
昼からは、大変お世話になっている先輩経営者のお仕事のお手伝い。
少しでもいただいたご恩が返せるように頑張りたいと思います。
夕方からはいよいよ取り掛かる新築工事の着工前打ち合わせ、2階、3階は木造、1階はコンクリート造の混構造の建物と言うことで慎重な施工計画を立てるべく、現場で綿密な打ち合わせを行いました。
4月ってやっぱり新しいことがあれこれと動き出し、なんか慌ただしい季節です。
こんな時こそ目先のことばかりに振り回されないようにしっかり自分を持つことを意識したいと思います。
【工務店向け(高額)受注システム販売の必要性。】
さて、お題目はめっちゃ業界ネタで恐縮ですが、少し前に来社されていた建築コンサルト会社の営業マンとの話から、、
7年ほど前にお付き合いがあり、結構な費用を払ったにもかかわらずあまり機能しなかったシステムを販売された会社です。
その当時の私は、まだ実務に追われ受注の仕組み化というものについてやりたいけど作り上げる時間がない!というジレンマを抱えておりました。
仕組みができてない=効率が悪い。
そのことがスタッフへの引け目となっており、なんとかしてスタッフの負荷を減らしたいのと、安定した受注を取りたい一心でその会社から高額なシステ購入したをしたのでした。それはそれで全く役に立たなかった訳ではありませんが。。。
で、このたび久しぶりに近くに来るので、最近どうかなぁと思って寄ってみたということだったのですが、その営業マンとのやり取りで気づいたことをまとめておきたいと思います。
【工務店コンサル会社の質問】
1時間強にわたりいろんな話をしたのですが、大まかにまとめると、営業マンに質問され私が答え、それに対して相手が提案をするというパターン。
「最近どうですか」
「どの事業を伸ばしたいですか」
「将来に対する事業計画を立っていますか」
「成長できる戦略がありますか」
「社長がいなくなっても大丈夫ですか」
「継承できる事業になってますか」
といった質問です。
まぁ、セオリー通りですね。
当初は近況を話すぐらいなので何ら問題は無いですが、だんだんと質問の内容がコアになってきて、、工務店に限らず、一般的な中小零細企業の経営者にとってはすっきりと答えれるような内容ではないような非常に難しい質問へと入って行きます。
そこで答えに詰まると、それを解決する提案がされるわけですがその提案とは大体、「集客とクロージングのノウハウを購入しませんか?」となります。
しかも、その集客の方法は相変わらず受けの良いチラシの作り方とか配り方のノウハウです。
【社長が突然いなくなって継続できる会社なんてそんなにない】
人は誰しも必ず死にます。しかも、それがいつかは誰にもわかりません。
なので、人は誰しもおぼろげな不安を抱いているものだと思います。しかし、だからといってその不安を解消することなどそんな簡単にはできません。
「社長がある日突然いなくなって大丈夫ですか?」
と聞かれて、そもそも大丈夫と答える人が圧倒的に少ないわけですが、(大企業でもだめなところはいくらでもあるし、)そこを切り口に営業を組み立てるというのはなかなかすごいと言うか、、
少し驚きました。
このままの調子で話にのってるとまた高額のシステムとやらを購入する羽目になるんやろなぁと。(苦笑)
【圧倒的な集客が問題を解決する。】
中小零細企業にとって、確かに集客ができると多くの問題が片付くと言う一面は確かにあると思います。しかし、一時的にたくさんの集客ができることとそれが永続的に続く事とは全く別物です。
反響の取れる「集客ノウハウ=短期間の成果」に頼って、長期的な展望をするとずっと薬の処方をし続けてもらわないとならない慢性的な疾患を持った病人の様になってしまいます。
それは、長期的な観点で見ると逆に経営をを圧迫しつづけることになる可能性もあるというか、宣伝広告費をかけ続けることで経営がダメになった会社は枚挙に暇がありません。
短期的な成果も必要だと思いますが、本来、重点を置くべきは肉体でも経営でも薬に頼らない健康な体づくりではないでしょうか。
【難しい問題に対する向き合い方】
あらゆる所で、しかも突然大きな変化が起こる現代において10年先20年先まで見通せること自体がそもそも不自然です。先行きが不安、将来が見えないというのは、経営者で無くても誰もが持つことで、そもそもそんなことを完全に解決するなんて不可能だと思います。
どんなに良い立地でどんなに人気を博しているラーメン屋さんでも明日の売り上げが確定しているわけではありません。一年先なら尚の事、ですが人気を博し来店したお客さんが喜んで帰るという『本質に則したサービスの徹底』を地道に継続していけば毎日の積み重ねできっと10年後も行列が絶えない店であり続けることができるでしょう。
【まとめ】
そもそも、工務店は地域に密着したストック型のビジネスです。
地域の顧客に愛され、頼られる存在であれば将来の売り上げのめどが立っていないなんて事は大きな問題ではないと思いますし、元々工務店のビジネスモデルってそんなものだと思います。
私たち工務店が取り組むべきは、簡単に多くの顧客を集めて効率よくクロージングして手っ取り早く今期のキャッシュを稼いで、次々やって来る外部環境に備えて内部留保を溜め込むことではなく、顧客に提供する自分たちの価値を高め、長い付き合いをしていただけるように工事が終わった後のアフターケアをしっかりとして地域で信頼を勝ち取りながら、スタッフや協力会社に気持ちよく働いてもらえる環境を整えていくことだと思います。
今当たってる、アツイ広告のデザインや配布の仕方は広告制作の会社に問い合わせてみると意外とコストをかけずに教えてくれます。
集客の仕掛け方や、仕組み作り、商品化などは全国の工務店が集まった研究会や組織がたくさんあり、頻繁に情報共有を行っています。
そんな所に加入して成功事例を聞かしてもらうのもそんなに難しいことではありませんし、コストは大してかかりません。
例えば、こんなところとか、→http://www.e-jack.net
こんなところとか→http://keihanshin-mokuzou.jp
将来に漠然とした不安を抱えているなんて、私をはじめほとんどの経営者が当てはまります。
答えられなくて当たり前のような難しい質問に不安をかき立てられ、そのままの勢いで高いコストを払って目先の処方箋のようなコンサルティングと言う名のノウハウ購入ははやめておいたほうがいいと思います。
その昔、私もずいぶん後悔しましたしね。(笑)
そんな思いもあり、これから工務店を立ち上げる職人、もしくは事業始めて間もない起業家の方向けに一緒に仕組み作りを学ぶ勉強会を行っています。
http://sumireco.co.jp/craftsman-seminar.php#ACTIVITY
少し辺鄙な場所で遅い時間ですがこれなら完全無料で長期的に視野に立った本質的な仕組み作りを一緒に学んでいただけます。
そもそも無料なので、売り込みもないのですが、高額のコンサルティングを申し込もうかしら、と悩まれている方はその前にいちど「職人起業塾」に遊びにきてみてください。
次回の予定はこちら
https://www.facebook.com/events/633408923460432/
相談だけでも受け付けていますのでお気軽に。
地道に努力を重ねている同業の方が、(工務店業界は特に多い!)調子のいい営業マンに引っ掛からないことを祈るばかりです。
ご安全に。(笑)