8月8日 立秋 晴天。
暦の上では季節はもう秋。
とは言え殺人的な暑さが続く中、今日は朝からガッツリと現場廻りでした。
たまにはドライブがてら、もいいかと思い、車で出かけてみたら、朝早く出たにも拘らず、あちらこちらで事故渋滞に巻き込まれ全くもって思い通りにいかず。
時間が押しまくりましたがそれでも何とか今日のタスクは達成。せっかく滋賀まで行くので、とお願いしていた茶の湯のお稽古もなんとかつけて頂く時間も持つことができました。
久しぶりに屋根の上で活躍(笑)
夕方急ぎ帰神して、上棟工事中の現場に行ってみると、思いの外現場の進みが芳しくなく、聞いてみると途中でスコールのような通り雨に遭い、1時間近く作業をストップしていたとのコト。
それはついてないなー、なんて言いながらも、屋根の野地板までは仕舞をつけてしまわないと、雨養生も出来ない訳で、、
久しぶりに腰袋を巻いて玄能を振ってしまいました。(笑)
この酷暑の中、上棟、屋根仕舞をするのは体力的に本当に大変です。
スタッフの皆は既に極限状態だったと思いますが、諦めの悪い私に付き合って、真っ暗になるまで必死に踏ん張ってくれました。
お陰でなんとか、屋根仕舞まで済ませて、もしも急に雨が降っても建物を濡らさないところまで漕ぎ着ける事が出来ました。
ありがたや。
道具を下ろして片付け始めた頃には、みなと神戸花火大会がメリケン波止場で始まり、ドーン、と爆音が響き始めました。
神戸の夏の一大イベントであるみなと花火大会、そう言えば長い間見ていません。
昔から、神戸の花火大会の時って仕事追われ、現場作業をしながら遠くでその音を聞く事が多く、その度に、なにかやるせないような気持ちを抱いていた事を思い出しました。
今はもう、娘も友達と花火大会に行く年齢になり、そのような感情をあまり感じる事もありませんが、なんとなく、ほろ苦いモノが胸に去来しました。
若者達にはチト、キツかったかな。。(笑)
茶筅通しという所作の意味
さて、お題目は今日の茶の湯のお稽古でのことです。
お濃茶の点前をさせていただいたところ、私が点てた茶の湯の茶碗の中に茶筅の先が折れて混入していたとの指摘を受けました。
「とんだ粗相をして申し訳ありません」
と平謝りして続けさせていただきましたが、自分の未熟さを痛感することとなりました。
時代が時代で、相手が相手なら大事になっていたかもしれないようなあってはならないことです。
茶の湯を点てる際、茶筅通しという所作があります。
茶碗の中で茶筅を反転させ持ち上げてぐるりと見渡すのを3回繰り返します。
茶筅の先の折れやささくれが無いか、茶の湯に混入する様な事は無いかを調べる所作であり、もちろん私もそれを行ないました。
しかし、カタチのみに気をとられ、本当に大事な中身、(茶筅の劣化を調べる)を全く出来ていなかったと言う事になります。
本末転倒も甚だしい、、これでは全く意味のない無駄な事ですね。
中身とカタチ、心と技の関係性
10数年昔の私はカタチはさして重要ではなく、中身こそが大事だと思っていました。
しかし、ひょんなご縁を頂いて、JALアカデミー出身の方の接遇のセミナーを受講して、カタチを整えるだけで人に対してどんな大きな印象の変化があるかを学ばせて頂いて、根底から考え方を改めました。
カタチを整えるコトに真剣に取り組めば、おのずと心は、中身はついて来るものだと今では思っています。そして、カタチを整えるのに集中しても目的意識だけはしっかり持ち続けなければならないとも。
それが事業の上でシクミを作って行く際でも、最も気を付けるべき根本的な部分だと思って来たつもりでしたが、今回の粗相はその辺りの思考がすっぽりと抜け落ちているのを露呈させた訳で、恥ずかしながらその原点に今一度回帰するべく、きっかけを頂けたような気がします。
目的意識を持って、カタチを徹底的に身体に覚え込ます。
今一度気を引き締めて、取り組みたいと思います。
本日、慌ただしい中、お稽古をつけて頂き、誠にありがとうございました。
感謝致します。
おまけ、
上棟工事後はやっぱりこれ、
流した汗の分取り返しました。(笑)