『花燃ゆ』に学ぶ、安定と不安定の絶対バランス。

8月10日晴れ

野地板本締め
野地板本締め

神戸では先週末の港花火大会を境に世間様はなんとなく夏休みモードに入られているように思います。

すみれでは今年もやっぱりお盆の間も(というより、お盆休みに行なう突貫)工事が数件入っており、会社としての休みは一切なし。スタッフの皆にはうまくローテーションで休みを取ってライフワークバランスを保ってもらいたいと思います。

私も終戦記念日に行く事にした広島の墓参り以外の休みはこれといって取っておらず、秋口から始まる研修事業のカリキュラムの組み立てに没頭することになりそうです。

 

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汗をかいたら働いた気分になる職人の性

そんな盆休み前の慌ただしい月曜日、今日も朝からやっぱり、現場回り。

盆休みを利用して行なう漏水による補修工事の着工前打ち合わせ、

解体が始まった店舗改装現場の着工打ち合わせ、

秋口に予定している新規案件の店舗改装の現場確認、

新築現場にて設計事務所さんとの納まり打ち合わせ、

屋根の改修工事の防水業者さんへの現場説明、

と、神戸中を所狭しと走りまわりました。

汗を流しながら現場を走り回ってみると非常に充実感を覚えます。

 

仕事をした!ような気になるというか、忙しく実務で走りまわることで安心できるというか、、

しかし、それとは裏腹に現場に出る事が重なると、経営者としてやらねばならない事に時間を割けてないことに少しの焦燥感を覚えたりもします。

事務所にこもっていたらこもっていたで、現場のことが気になってしようがなかったりするわけで、目先の安定した状態に執着することは不安定であり、不安定な状態を受け入れて認識することが安定を作る。

つくづく人間てややこしくて面倒な生き物だと思ったりします、(笑)

結局、今年はすべからず表裏一体って言うことなのでしょう。

 

外部合板張り
外部合板張り

 

ロシアが南下する様に起業家は安定を目指す。

私のような徒手空拳から起業した者は、そもそもずっと不安定極まりない人生を歩んでいます。

そしてやっぱり、そこから抜け出して、安定した状態を目指すコトを大きな目標に掲げる訳です。不安定から安定した状態に移行するために必要な事は仕組み作り。計画の策定であり、検証であり、修正やブラッシュアップの時間を持つことです。

それらが実効性を発揮するには「行動」が欠かせないわけですが、行動だけに注力しすぎてしまうと、実は、それは安定から不安定に移行する逆の構図となってしまいます。

今日の私の「現場を走り回って仕事したー」っていう感覚が如実に物語っていると思いますが、実働、行動というのはただそれだけで安定の状態に向かっている錯覚を覚えがちです。

そんなふうに考えると、目先が忙しい忙しいと高い収益を上げていた会社は消えて無くなったところがたくさんありますが、将来の長期的なビジョンを一生懸命仕込みすぎて潰れた会社って私の身の回りには見当たりません。

まぁ、クレーム処理やキャッシュフロー等、絶対的に緊急性の高い重大なことを見過ごしていたのではどうにもならないのは自明の理ではありますが、長期的な視野を持っている経営者はその辺りの基本的過ぎるタスクを見過ごさないのかも知れませんが。。

とにかく、理念をしっかりと固めて、事業の目的は理念の体現である、と明確に答えられる経営者は皆さん安定した、素晴らしい業績を上げておられる様に思います。

 

 

 

幕末の騒乱は安定への行動

昨夜、久しぶりに玉利吉田NHKドラマ『花燃ゆ』の録画をまとめてみました。

吉田松陰が処刑され、久坂玄瑞が禁門の変で殉死し、主人公、井上真央ちゃん扮する松陰の妹が大奥に入ってしまいたことからすっかり大奥物語になってしまうのかと危惧をしておりましたら、高杉晋作が挙兵、やっと大河ドラマらしいスケール感に立ち戻ってホッとしていると共に喜んでいます。(笑)

しかし、相変わらず視聴率は低迷しているようで、ネット上の評価も芳しく無いようですが、明治維新を大きく動かした日本の原動力となった長州藩の幕末に於ける危機と再興の軌跡は非常に興味深く、楽しみに観ています。この後、御家取り潰しになりかけた長州藩は結局、薩摩藩と江戸に攻め上がり、徳川家の天領をことごとく接収してしまうのですから、日本の歴史のクライマックスと言っても過言ではないと思っています。

 

 

吉田松陰が唱えた『狂』の思想は安定への道標

太平の世と謳われた徳川幕府の時代は安定、しかしその安定こそが世界情勢の大きな渦の中にあって一つ間違えば植民地化させていたかもしれない程の不安定の要素となり、『狂』の思想を持って幕末に不安定を巻き起こした吉田松陰をはじめとする幕末の志士達がその後の日本の近代国家への礎を築いたと考えると、『安定』と『不安定』のそれぞれの状態が如何に曖昧で、また、密接な関係にあるのかを思い知らされるような気がしました。

 

 

『志』が安定と不安定を包括する。

『安定』と『不安定』は表裏一体である以上、どちらがいい、悪いという事ではなく、相互依存の関係に近い、お互いがお互いを内包しているとも考える事ができます。

昨夜、花燃ゆを観ていて感じたのは、安定に向かうのも不安定に向かうのも『大義』を尽くすと言う意味、もしくは本質にとっては同じ意味だったのではないか、という事でした。

翻って、私たちの仕事について考えてみたとき、『実務』と『シクミづくり』は相対するモノではなく、『何のために』という命題に立ち向かう事で、同じ意味を持つという事。

シンプルにまとめると、『志』を掲げ、目指す事で自然と安定と不安定のバランスが産まれるのではないかと感じた次第です。

 

まとめ(笑)

ネットの上で叩かれているからと、別に肩を持つ意味も義理もはありませんが、個人的な感想として、『花燃ゆ』結構いいですよ、おススメします。(笑)

 

おまけ、台湾は最強の台風に来襲されて大変みたいです、ポストがこんな事に!

台風後の台北のポスト
台風後の台北のポスト

でも、台風が過ぎ去ったあと、台北で一番人気のポストになって皆に愛されているとの事。

まさに、世の中は振り子の法則で安定と不安定、光と影、すべからず表裏一体、ですね。(笑)

 

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