9月15日 晴れ
朝夕は少し肌寒く感じるようになってきて、本格的な秋を感じる季節になりました。
今日の(個人的)トピック
昼からは三木市のお客様宅へエクステリアの着工前打ち合わせと一緒に軽トラに二連梯子を積んで行き屋根の10年点検を行いました。
屋根材は『カラーベスト』というスレート瓦で、外壁のガルバニウム鋼板に比べて、劣化スピードが速いのをお施主様は心配しておられましたが、さすがに10年程度では表面の塗膜もまだしっかりしており、塗り直しのメンテナンスが必要となるにはまだ5年程度時間がありそう、もう当分経過を見て他の部位のメンテナンスと一緒に工事をしましょうとご提案しておきました。
しかし、10年の歳月はそれなりで、点検してみると全く何もないわけではなくて、数枚のスレート瓦の割れと、雨押え板金を止めている釘の浮きを発見、雨が侵入し出す前に対処しておけば大きな問題にはならないので、エクステリアのリフォームの際に補修をしておくこととしました。
その後は同じ三木市の工場の事務所の建て替え、新築工事のラフプランと見積もりを提出。
川沿い(というかすぐそば)の建物ではありますが、省エネとイニシャルコスト、そして環境負荷の軽減を鑑みて木造建築で建ててみませんか、と提案させていただきました。
先日の北関東の水害で木造住宅が流される中、ヘーベルハウスだけが流されず建っていたと言うニュースが話題になりましたが、木造住宅もコンクリートの基礎ごと流されているわけではないのでホールダウン金物だけしっかり取り付けてメンテナンスを定期的に行なえば大丈夫、耐久性も鉄骨と変わらないと思います。と私の考えを述べさせていただきました。(減価償却の年数が違いますが、、)
敷地内に建っている周りの工場は全て重量鉄骨造ですし、お客様はずいぶん違和感を感じておられたようですが、、、
とにかく、体も家も定期検診、早期発見が非常に大事だということです。(笑)
経営者の仕事って?
さてお題目、今日はいい天気で張り切ったということもありますが、実は私、はしごをかけて屋根にのぼる事が結構、頻繁にあります。台風や豪雨の後の雨漏りの調査もありますし、今日のように予防の意味を兼ねた点検に登ることもしばしば。
自分自身でも経営者として軽トラにはしごを積んで走り回るのはどうか、と思いますし、実際、他にも行なうべきタスクをどっさり抱えて、焦る気持ちが無い訳ではありません。また、冷静になって周りを見渡してみれば私たちと同じ規模の会社で経営者が自ら軽トラで走り回って屋根に登ってるなんてあまり聞いたことがありません。(汗、)
「これって、どうなんやろ。」とつい考えてしまうのは、そもそも、(大企業ではなく)社員20名程度の中小企業経営者の仕事ってなんだという大変難しい命題が常に頭の片隅にあるからかも知れません。
経営者の仕事の1番はなんと言ってもやっぱり財務、その次は売り上げを作ること。
マーケティング、売上げを作る仕組みが出来上がっていなければ集客、クロージングとなるでしょうか。
モチロン、会社としてのミッションや理念の体現を捨て置いては事業そのものの意義を失ってしまいますが、『事業』として成り立つにはそもそも売上げ利益を上げて経営を継続させなければ意義の前に存在を無くしてしまうのも現実でして、、
その他にも人材育成、マネジメント、情報収集、地域の一員としての社会貢献活動と行なうべき重要な事は山のようにあり、挙げだすと枚挙に暇がありません。
そんな中で、私がいつも思うのは「本分」は何か?ということです。
江戸時代までの日本では、武士は本懐を遂げることが命をかけて貫くべきこと。との価値観があったとの事ですが、本懐とは本分という最も重要な在るべき姿を全うすることだと思います。
そんなことを思いつつ、建築会社、ものづくりを行う職人会社としての私たちの本文は、やはり建築業を通してご縁のあった方々の安心な暮らしを守ることだと思うのです。
それができなければ、山の様に積み上がる経営を継続する為の他の重要なタスクはすべて無意味となってしまいます。やもすれば卵と鶏、どっちが先か?というパラドックスに陥る話のようですが、存在意義とは存在と意義が両立して初めて叶うもので、違和感無く一体のモノだと思っています。
世阿弥の言葉、初心忘れるべからず。
能の世界を大成させた世阿弥の残した有名な言葉に、「初心忘れるべからず」というものがあります。何かに取り組んだ時の初心をずっと胸に抱き続けよ、と言う風にとられがちですが、実はもう少し奥が深く、世阿弥は3つの初心を忘れるな、と説いています。
それは、
是非初心不レ可レ忘。
時々初心不レ可レ忘。
老後初心不レ可レ忘。
というもので、初めはモチロンの事、成長するに従ってその時々に新たな出逢い、そして挑戦があるはずで、その時それぞれの初心、そして老いてなお、学び続け、その学びにも初心を持って謙虚にそして真摯にあたれとのこと。
そして、世阿弥が言うところの初心の重要さは、結局、突き詰めれば向かうべき『本文』につながるのだと思います。本分=本質を目指す初心を忘れずに物事の道を極めれば本懐を遂げる事が叶うことを示唆していると。
とは言え、創業時の想いを胸に、いつまで経っても何でもかんでも自分でやればいいというもんではありませんが、いつまでも本分を守っているという実感だけは持ちながら仕事に向き合いたいと思います。
ま、屋根の上に登るのははそろそろ活きのいい若衆の誰か代わってくれると思いますが…。(笑)
とにかく、(色んな事をやってはおりますが、)創業時の想いだけではなく、それぞれのステージに於ける、建築屋(職人)の本懐、果たしたいと思います。
おまけ、このところ、すみれで毎月開催している勉強会のレビューを多数頂いておりますので、コツコツと紹介させて頂きます。
職人起業塾参加者の声②
職人起業塾に参加させていただき、約1年間、ほんと多くのことを学ばせていただきました。
目先の利益ではなく、長期的な視点で日々コツコツと取り組むことの大切さを学びました。
また、継続して学ぶことでじわじわと原理原則に沿ったマーケティング理論が身についてくる実感を得ています。
人生を変えるには、まずは、行動です。
ぜひ、一度職人起業塾を体験していただくことをオススメいたします。
西宮市 生命保険営業マン T様
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T様、約一年間、毎月欠かさぬご参加を頂きましてありがとうございます。
これからも『行動』そして未来の『結果』にコミットして共に学び続けましょう。
素晴らしすぎるレビューをありがとうございました。