11月13日 金曜日 曇り
名古屋にて。
国が目指す方向を知る。
昨日に引き続きJBN(日本工務店協会)の全国大会に参加。今日は政府関連の各関連省庁の方々を講師に招いてのシンポジウムでした。
林野庁、資源エネルギー庁、環境省地球温暖化対策課、国交省住宅局、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局と、建築業界に関わる4つの省庁の方々からまとめて現状の問題点や今後の政策の方向性を聴けるという希有な機会に恵まれました。(表面的ではありますが、)業界のこれからの動向、政策で誘導される全体的な流れを知る事が出来たのは非常に良かったと思います。
国の施策が全て正しいとは言いませんが、それはそれ、政策とは予算を配分して、法律を作って産業を誘導する事だと考えると最低限その内容を理解、把握して消費者にしっかりと説明を出来なければ話になりません。情報収集としてはこれ以上いい機会は無かったと、満足出来る内容ではありました。
大工100人の工務店
昼からは北名古屋市に本社を構える『新和建設』さんへ企業訪問。
100人以上の大工を抱え、大工の学校を運営しながら次世代の大工育成にも注力されている業界トップクラスの工務店です。
自社で育てた大工による施工を全面に押し出したプロモーションで、今年度はグッドデザイン賞を受賞されたり、そのビジネスモデルをワールドビジネスサテライトで取り上げられたりと、名実共にトップランナーとして走り続けれている企業です。
工務店のやるべき事
吉村副社長に昼からガッツリと半日お時間を頂き、大工の育成、その後のキャリアプラン、そして大工工務店として創業していまや売上高80億円を越して100億円を目指すと言われるビジネスモデルの全体像の説明まで細やかに御対応頂き、非常に多くの事を学ばせて頂きました。
とにかく、子飼の大工の仕事を確保する事を考え続けて今では大工百人、従業員二百人という工務店の枠組みを飛び越した規模にまで成長し、そして売上げを維持されているそのシクミとプロモーションには圧倒的な強さを感じました。
常に告知、認知を広げ、消費者の需要が顕在化した時にすぐに思い出されて声がかかる様にするべき、というマーケティングの王道を実践すべく、総合展示場への出店、数多くの個別展示場の運営、TVCM、雑誌、チラシなどのマス媒体も駆使して圧倒的な集客をされているのは、既に中小企業という枠に収まり切れていない程で、おいそれと真似の出来ないレベルには正直驚かされました。
そして、自社でも取り入れられる事、と言うより出来ていない事があまりにも多い事に愕然としながらも、モノづくりの本質を守る、職人を守り、育てることで世の支持を受けられる事が改めて確認出来たことは今まで私たちが行なって来た事業の方向性が間違っていなかったのだと、大きな勇気を頂けた気がします。
ちなみに、圧巻のHPはこちら。
しぶーいTVCMも。
責任と覚悟と目指す方向。
規模拡大が全て良い事だとは思いませんが、吉村副社長の、「大工の仕事を確保する為に必死でやってたらこの規模になった。」という言葉には正直胸が熱くなりました。そして、「若い大工を育成して循環し続けるモデルにするにはもう少しやらないとだめ、」と、その為にまだまだ新しい事に貪欲に挑戦し続ける姿勢は工務店経営者としての大きな責任と覚悟を感じさせられました。
それにしても、、世の中は広く、凄い人はまだまだたくさんおられるもんです。
規模感はずいぶん違いますが、私たちすみれも自分達にあった、三方よしを叶えながら自立循環出来るちょうどいい事業規模の確立を目指してこれからも気張っていこうと心に誓う大切な日となりました。
吉村副社長、新和建設の皆様、本日は本当にありがとうございました。
心から御礼申し上げます。
心謝。