2月6日 曇り
カタチが出来ないのは心が未熟。(涙)
今日は茶の湯のお稽古に滋賀県、和邇へと向いました。1月の初釜の流れ?で長板のお稽古を付けて頂きました。詳細は割愛しますが、とにかく茶の湯の設えは私ごときでは底が見えない程、幾多のバリエーションがあり、それぞれに合わせたお点前をするのが当たり前なのですが、これがなかなかうまく行きません。道具が少し変わるだけでお点前の順番が混乱して、いつも出来ている事さえもサッパリ出来なくなってしまうのは、単に私の精進が足らないだけではありますが、道を学ぶというのは本当に難しいというか、なんと言うか、、
ま、いつまで経ってもなかなか上達しませんが、めげずに頑張ろうと思います。(苦笑)
町家リノベーションの御相談。
茶の湯のお稽古を終えて、帰りは京都へ、あまり乗る事のない嵯峨野線に乗り換えて学生の街?円町へと向いました。昔の取引先に在職されていた若者が独立起業されて、この度ビジネスの拡張をめざして、町家のリノベーションでコミュニティーの拠点を作る計画を立ち上げ、その建築についての相談を頂いた次第です。将来有望な若者に、むかしーのお付き合いを思い出してお声掛けを頂いた事は私にとって非常に嬉しいことで、喜び勇んで現地の確認と計画のヒアリングに伺いました。
インバウンドとは本質的な価値から
京都の古い町家のリノベーションは最近非常に脚光を浴びており、昭和の風情を遺ししつつ、建物を再生、再利用するリノベーションは私たちが推し進めるインバウンドマーケティングの見地から見ても、非常に素晴らしい方法論だと思います。
が、しかし、、昭和初期の建物の構造的な剛性や強度、そして断熱性能の低さによる省エネ性能、室内の温度ムラによる気管支系の疾患へのリスクについては大きな問題を抱えており、快適な空間を提案するとどうしてもイニシャルコストが嵩みがちです。その辺りの問題を棚上げしたまま、表面だけ取り繕うのは建築のプロとしておススメ出来ませんし、住宅ではなくビジネスユースとなればなおさら償却期間と共にキッチリと試算しなければならず、バランスを取るのが非常に難しいところ。とにかく、リスクと選択肢をしっかりと提示する事にまずは注力したいと思います。
社会起業家のビジネスプラン
現地での打ち合せを終えて、久しぶりの再会を祝して?(笑)食事に行き、昔話に花を咲かせつつ、彼のこれからのビジネスプランの展望や、今抱えて居る問題点について悩みなども聞かせてもらいました。聞けば田坂広志先生が主催する『社会起業家コンテスト』に応募したとの事で、昔からそのうち起業するであろう、と思っていた優秀な若者でしたが、彼の話は聞けば聞く程素晴らしいプランで素直に私も応援したいと思ってしまいました。
それでも、起業してまだ1年も経っておらず、全てが思い通りになる訳でもなく、起業して誰もが陥る理想と現実の間でのジレンマというか、不安に思う事も少なく無い様で、絶対にイケル!と思っていたプランに対してもすこし懐疑的になってしまったりもしてしまう様でした。
仮説と検証よサラバ!
私も起業してまだ18年、ひよっこと言えばひよっこですが、彼に比べると社会経験だけは数倍ありますし、何より昔は一緒にマーケティングの勉強をしていた関係もあり、偉そうに少しだけのアドバイスをさせて頂きました。それは、やっぱり原理原則に立ち戻ったビジネスを目指したらどうか?という事で、仮説と検証を繰り返すトライ&エラーではなく、入口から出口までを細分化して、1つずつ丁寧に積み重ねて見てはどうでしょうか、と進言してみました。
当たり前の積み重ね。
ビジネスは仮説と検証だ!と、さも当たり前の様に言われる人は少なくありませんし、私も昔はそんな風に思っていました。「やってみないと分からない」のがビジネスだと。
しかし、マーケティング理論を深く学ぶにつれ、それを実践に落とし込み始めて大きく意識は変わりました。うまく行くかどうか分からないが、とにかくやってみる。ではなく、絶対に喜ばれる、とか、絶対に正しい事を繰り返していくと、当たり前の結果がついて来る様になるのです。
集客ありき、ですが。
どんな商売でもまず始めには集客ありき。どんなにすばらしいサービスも顧客がいなければ意味がありませんし、知られないと始まりません。まず多くの人に知られる事に誰もが集客に心を砕きます。そしてありがちなのは、マス広告を使ったり、多くの人が集まるウェブサイトに登録したりと業界で定番といわれる競合他社と同じ販売促進を使って仮説と検証を繰り返す血みどろの戦場に参戦して、コピーライティングなどの小手先のアイデアで違いを出してはトライ&エラーを繰返すのです。
逆先制のマーケティング
私たち起業家は先行している、実績も資本力もある同業者と同じ土俵で戦うのではなく、出来れば違うところで戦うべきです。それは集客のチャンネルを根本的に変えることで可能だと思っています。難しそうに聞こえますが、難しい事は分解すると実はそうでも無かったりします。多くの集客が必要なのは、結局一人ずつの集合体である事を認識して一人ずつ丁寧に自社の持つ価値や強みを伝える事をキッチリと繰り返す事でリピーターが生まれ、紹介者が生まれ、コミュニティーの形成へと進んで行きます。マス広告等を使って外へ外へと認知を広げる従来の集客方法=アウトバウンドから、自分自身、自社の強みや価値を見つめ、情報発信、情報開示をする事で価値観が合う興味がある人に見つけてもらう=インバウンドマーケティングにシフトするべきだと思うのです。
もう一度、原理原則に!
今日話を聞かせてもらった『社会起業家』の若者のビジネスプランはそれが出来る価値があるし、人が集まるだけの社会的要請も十二分に認められると思います。「絶対にイケルはず、絶対に良いと思う事を繰り返す努力をもう一回してみては?」との私の進言に対して優秀な彼の事ですので、本来ならば私がこんな事をわざわざ言わなくても知っていた理論だったと思いますが、「もう一度、原理原則に立ち戻ってガンバって見ます!」と言ってくれました。
次の日本を背負って立つ若者の前途に多くの幸があります様に!と祈りながら京都を後にしました。
将来の不安を消し去るのはやっぱり、神の領域か。
残念ながら、インバウンド・マーケティングは不特定多数の人達に一斉に告知して反響を狙う一攫千金的な集客は臨めませんが、勝った、負けた、当たった、外れたといういつまで経ってもどこまで行っても不安定なままの状態から確実に抜け出す事が出来る様になるります。時間はかかりますがその事を心に刻み込んで地道に、コツコツと取り組みを進めて行けばそれなりの結果は必ずついて来ると思います。
それにしても、、当たり前の事を当たり前に行ない切るのが、如何に難しい事か、、
それって、やっぱり管子が言う様に神の領域なのかも知れません。でも、やるしか無いね(笑)
おまけ
このようなマーケティングについての解説や実践するためのヒントをメールマガジンでも配信しています。決して建築業界だけに当てはまる理論ではありませんので、良ければ登録してみて下さい。モチロン、登録は無料です!(笑)
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宜しくお願いします!(笑)