2017年11月22日 曇り
連日の朝活!
水曜日も朝活の日。(笑)昨日に引き続き、今日も夜明け前に起きだして、三宮の朝のビジネスミーティングの会場へと向かいました。今日も多くのビジターさんが来られており、以前に(薄く)すみれとお付き合い頂いていた業者さんと初めてお会いしてご挨拶する機会が出来たりといいご縁をいくつも頂けました。犬も歩けばなんとやら、寒くなってくると朝起きはなかなか辛いものもありますが、人が集まるところに出て行けばそれなりに良いことがあるものです。ご縁に心から感謝いたします。
インプット&アウトプット@東京
メンバーさんにひとしきりご挨拶だけした後は、朝会の会場を早々に辞してそのまま新神戸駅から東京へ、住まいの電磁波対策に積極的に取り組む工務店、ビルダーが全国から集まるオールアースパートナー会の総会と、明後日の職人起業塾@東京の第12講の講師を務めるため新幹線に飛び乗りました。勤労感謝の日を挟んで東京に滞在することになり、話題の運慶展を観に行く企みもしておりまして、3日間インプットとアウトプットに精力的に取り組みたいと思います。年に一度しかお会いすることのない、オールアースパートナーの皆さん、よろしくお願い致します!
人生を変容させた3つの出来事。〜その3〜
さて、ひょんなきっかけから、九州熊本の名門工務店、手刻みで伝統を守りつつ、心に刻みつける家づくりを行なっておられる村田工務店のファイヤー村田社長に依頼されて氏が主宰するファイヤー塾なる勉強会で登壇の機会を頂くことになりまして、いつもの建築業界のマニアックな話ではなく、一般の方に向けてお話しすることということで、どうしようもない不良少年だった私が、人に喜ばれる仕事をしたいと真人間?に生まれ変わった経緯ときっかけをお話しすることにしました。50歳になって半生を振り返ってみると反省ばかりではありますが、人は変われる。ということをお伝えできればと思い、このブログでもその内容を3回に渡って書くことにして今日がその最終回です。どーしよーもなかった私が人生を大きく変容させたきっかけの出来事のご紹介を以下に続けます。
村田氏のブログ→こちら、
親友の死からの自分の死亡予告
その1では親友の突然の死に逢って、自分の人生を亡くなった彼が生きたかった、やりたかったことを代わりに生きる決意を固めたにも関わらず、短絡的に目先の刺激を求めてロクでもない生活を続けた10代の頃、昨日更新したその2では放蕩三昧の挙句、肝臓を壊して医師に死亡予告を宣告されて、まともな生き方に少しだけシフトした20代のことを書きました。今日は大工になって身を立てようと建築業界に飛び込んだ20代半ばから現在に至るまでにあった人生を変容させる大きな出会いについて書き進めたいと思います。それはズバリ、一冊の書籍との出会いで、それこそがこのブログにも数え切れないほど登場してきたスティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」です。
阪神淡路大震災。
全くの未経験から25歳の時に佐川急便を退職して大工見習いになってから、とにかく1日も早く一人前になりたい一心でお金も時間も関係なく仕事に打ち込みながら、将来の起業を夢見て二級建築士免許の取得のために「生きる目的」というくらい好きだったビールを絶って勉強するような毎日を送っていて、気がつけば日曜日も祭日も関係なく仕事のことばかりの生活にどっぷりと浸かるようになってしまいました。結婚して家族が出来たりもしましたが、ちょうどそのタイミングで起きたのが阪神淡路大震災で、神戸の建築業者は正月もクリスマスも関係ないくらい忙しくなり、当然、新婚生活なんかあったもんではなく、全く家庭を省みない暮らしに突入、20年以上経った今も尚、その流れの中にいるままです。。
押し出されて起業(苦笑)
佐川急便時代に寝る間もない、死ぬほど働くという経験をしていた私は昼も夜も休みもなく仕事をし続けることに対してあまり抵抗はありませんでしたが、それにしても大工のような職業で全く家にいない暮らしになってしまったのかというと、それは未来に対する不安を抱えていたからに他なりません。10年続くといわれた阪神淡路大震災の復興は全国からあらゆる業者が集まって助けてくれたお陰で3年でほぼ片がつきました。それと同時に起こったのは消費税の引き上げで3%から5%に上がって消費が落ち込んだのと震災復興が片付いたダブルパンチで神戸には全く建築の仕事が無くなりました。大げさではなく、小さな工務店は1/3くらい倒産したのではないかと思うくらい酷いことになり、私が勤めていた工務店もその煽りで受注が切れて、私は事実上の首となり自分で仕事を探さねばならなくなりました。これが私が「高橋組」として個人事業主で起業したきっかけです。
またもや放浪生活からの創業。
それから2年間、私は弟子を一人連れて知り合いのツテを頼って大阪、奈良、京都に慣れない店舗やマンションの現場の飯場に泊まったり、往復5時間かけて通ったりしながら造作工事をやり続けることになりました、キツイ期間ではありましたが、戸建住宅では触れることがない様々な工法や材料、やり方を教わる非常にいい勉強になったと思います。景気が少し回復してきて、神戸に帰って来てからは知り合いの紹介の数珠繋ぎで徐々に仕事を得ることが出来て、大工の若衆も少しずつ増えてだんだんと会社の体をなすようになり、2001年7月に有限会社すみれ建築工房として法人化、自宅マンションの一室を事務所にしていたのを移して倉庫付き事務所を借り、設計、事務方の女性スタッフを雇用しました。その時私は36歳、イケイケの勢いだけは誰にも負けない意気込みで大工集団の力を結集してなんの社会的保証もない不安定な職人という職業の地位を上げる会社を作るべく新たなスタートを切ったのでした。ちなみに「すみれ」は前の年に生まれていた娘の名前に由来しています。(笑)
資格無き経営者の罪
しかし、もともとロクに学校も行っていない、経営の勉強もしていない大工上がりの経営者が事業経営をうまくやれるはずはありません。常に仕事が途絶える恐怖に苛まされながら、仕事がある時に稼がなければと、日曜も祭日も昼も夜もなく働き詰めの毎日はどんどん酷くなっていきました。その当時、一緒に働いてくれていた大工達には本当に悪いことをしたと反省をしていますが、私には彼らに給料をちゃんと払うには他に選択肢が無かったのです。そんな時、消費税増税後、各地を転々としていた頃からずっとついて来てくれていた弟子に、「金じゃないんです、このままでは家庭が潰れます」と言って涙ながらに退職を言い渡されました。私は自分の不甲斐なさ、至らなさに砂を噛むような悔しさを感じながら、「申し訳なかった」と謝りました。
一筋の光は一冊の本。
そんなことがあり、このままではいけん、なんとかしないと。と私は必死で安定して受注が取れて、従業員が安心して働け、またちゃんと休んで家族との時間を持てるように出来るようにする方法を考えました。が、いくら考えてもそんな魔法のようないい考えが浮かぶことはありませんでした。そこで、子供の頃からの習慣で、困って悩んだ時にはヒントをくれる本を探しにジュンク堂に立ち寄り、そこで手に取ったのが「7つの習慣」だったという訳です。「成功には法則があった!」という大きな帯がついたその本に書いてあったのは当たり前のことばかり。しかし、確かに書いてある通りのことが出来れば、事業も人生も随分うまくいくのは間違いないと確信をしたのです。もっとも深く心に刻んだのは、金の卵を産むガチョウを殺してしまう愚かな農夫のたとえ話で、成果を求めるなら状態を整えることが必要で、それは日々の選択の繰り返しでやると決めたことを積み重ね、習慣になるまでやり続けるしかないということでした。習慣こそがなんの強みもない私が事業を、人生を変容させる唯一の武器になると理解したのです。
習慣化というベース。
それからの私は、試行錯誤を繰り返しながら種を撒き、水をやって作物を育てるように、当たり前のことをどこまでも当たり前にやりきることに意識を集中し、毎日小さな積み重ねを繰り返す、直ぐに結果が出ないことであっても習慣として続ける事にコミットし続けてきました。具体的には、10年以上も毎日書き続けているこのブログや読書をはじめ、何年にも渡って毎月欠かさず通い続けたマーケティングや理念構築の勉強会、茶の湯、書道のお稽古に1日5分の筋トレと週に1度のランニング、5年目に入った主宰している勉強会の開催、来年で9年目になる毎年の富士登山、他にもまだありますが、自分自身で「習慣の奴隷」と揶揄したくなるほど、続けること、習慣にすることに取り組んで来ました。そのベースを持てたからこそ、カネもコネも学もない職人上がりのダメダメ経営者だった私が、20年継続出来る企業は6%、1000社中6社しか生き残れない厳しい時代に個人事業主での起業から24年経った今でもなんとか事業を継続できているのだと思っています。我ながら奇跡としか言いようがありませんが、これは全て習慣に取り組んだ成果だと思っており、ちなみに、若い頃に壊した肝臓も筋トレとランニングの習慣を持って一切医者にかかることなく自力で治しました。(笑)
御礼。
3日間に渡り随分と長々と書きましたが、どーしようもなかった私の人生を世間様並みの真人間?に変容させることに至った3つの出来事はこの辺りで締めくくりたいと思います。もちろん、3日間に渡って書いたこの3つの出来事以外にも、私の人生の大きな転機となった人との出会いは数多くあり、教えを頂き、自省を促され、学びや気づきを与えて下さった方々のお陰で今の私があると思っています。本当に感謝しかありませんし、出来ることなら頂いたご恩は(なんらかの形で)10倍ぐらいににして返したいと思っています。しかし、もう既に先にあの世に逝かれた方もおられ、お返しできないご恩は次世代を担う若い人たちにご恩送りとしたいと思っています。
最後に、これまでの私の人生に関わって頂いた皆様、本当にありがとうございました。改めて心を込めて御礼を申し上げて、このシリーズをおしまいにさせて頂きます。
心謝。
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