10月18日 晴 すみれママの誕生日であり、阪神が巨人を倒して日本一への歩みをひとつ進めた日。
今日は朝から外回り、気持いい青空が広がり、うってつけの秋の一日となりました。
このところなぜか東の方の現場が続きます。
朝一番は今日から着工する東灘区のリノベーション工事現場へ、同じビルのテナントに計画されているバレエ教室の打ち合わせも済ませて、HAT神戸にマンションのリノベーション工事の調査。
岡本に戻って、完成間近の新築現場で進捗と左官の漆喰仕上の確認等。。
不思議なくらい、同じ地域での案件ばかり、かたまるときは固まるものですが、、、
さてお題目は、少し前から何かもやもやっとずーっと引っかかっていたことです。
それは台風19号が接近してきたときのJR西日本の対応。
台風の進路が西日本を通過するのが確定した時点で、前日から早々に夕方からの運休を決められました。
予定が前日に立ってよかったと言う声も多く、電車の遅延で振り回されることがないと喜ばれた方もたくさんおられたと思います。
決して悪い判断だったとは思いませんが、何となくモヤモヤした感じが残りました。
そんな中、最近読んだ本に「割り切りは魂を弱くする」という文章があり、以前に私もこのブログでも全く同じことを自分でも書いた記憶があったので目に留まりました。
その時の私のブログはこちら→
割り切りは魂を弱くする。
その本には、同じ結果を導いたとしても、割り切って判断するのと、悩みぬいたあげくに判断することの違いが書いてありました。
そして、難しい命題から逃げる様に、言い訳的な理由を付けて安易な割り切りをするのではなく、魂の声に耳を傾けて判断するのは『腹を決める』こと、だとも。
腹を決めた判断をした場合、その選択に全責任を持つ事が必然的についてきます。
JR西日本の判断はそのどちらであったかは知る由もありませんが、今までにあまり例を見ない大きな判断だった事は間違いないと思いました。
そして、判断に対する責任を持つという事は、結果を検証し、その検証結果に対して責任を持つ行動を持つ事。結果が成功したか失敗だったかを発表し、今後に活かす事をしなければ、割り切った判断だったと言われても致し方ないのではないかとも思います。
私個人としては、台風19号は確かに大型で強い台風でしたが、全ての便を止めてしまわなければならないほどだったとは正直思いませんでした。
元JRに勤められていた方に災害遅延時のダイヤの調整は未だにコンピューターではなく、手作業で調整しなければならず、 その時の管制室は戦場の様になる、と聞いた事もあり、前日からその状況を回避するのは非常に楽になる選択だったのは間違いないと容易に想像出来ます。
誰かが楽になる分、苦しくなる人が同じだけいる事を考えずにはおられません。
私が思ったのは、今回の判断が悩み抜いた上で、利用者の為を思っての事だったとしても、次から同じ規模の台風がくる度に同じ判断をする事になり、それは結局『割り切り』に繋がるのではないかと思うのです。
前日から電車が運休するのが分かっていれば、それに対応して当日の予定を変更する事が出来る人もでしょうが、どうしても予定を変えれない人もきっといるはずです。
「例え1時間に一本だけでも、ノロノロ運転でも動いて欲しい、」
そんな風に思われる方もきっとおられると思います。
このまま、『割り切り』が交通機関を運営する会社に定着してしまう様な事になると、公的な交通機関という立場で交通インフラを支えている企業としては大きな問題になるなるのではないかと、少し危惧を抱いています。
JR西日本には、本当に今回の全休という判断は正しかったか否か、しっかりと検証して腹を決めた選択であったことを示してもらいたいと思います。
生きる事は魂を磨く事。
右か左か、白か黒か、2者択一に見える設問も実はその他の数多くの選択肢を秘めています。
世界は常に矛盾と共にあり、答えの無い問いに満ちあふれています。
えいやっ、スパッと割り切ってしまうのではなく、最後まで最善の選択を探し続ける姿勢を保ちながら、魂の声に耳を傾けたいと思います。
大変ではありますが、それこそが魂を磨く、絶好のトレーニングになると思いつつ。