7月4日 曇り後雨
半夏生過ぎて一日置いてなお降り続く雨はやっぱり半夏雨なのでしょうか?
梅雨らしい空模様が続きます。
今日は朝から大阪へ。
この秋からスタートする新規事業の打ち合せにすみれの顧問社労士でもあり、研修事業の講師としてコラボもして頂く川西先生と待ち合わせた堂島のANAクラウンプラザの最上階の面談室へ。
職人向けの研修カリキュラムにどうしても織り込んでおきたかった『接遇』の研修講師さんとの打ち合せでした。
今日もまた、(暑苦しく、)今回の事業についての想いを語りました。(笑)
工務店にとって大切なこと。
工務店にとって、重要なことは数々ありますが、最も重要なのは結局『モノづくり』です。
どんなに素晴らしいデザイン、設計をしても、いくらコストパフォーマンスに優れた見積りをしても、それが現場で反映されなければ、一切の努力が水泡に帰してしまいます。
モノづくりの企業として、最低限出来なければならないことであり、最も重要なこと。
そして、もう一つの問題は、『出来りゃ良いってもんでもない』ってことです。
要するに、出来映えはモチロン重要ですが、そのプロセスも同じくらいに重要ってこと。
一つの建物に多くの職方が携わり、文字通り建設的に前行程の上に次の職人が仕事を重ねていく。そんな中、出来映えとそのプロセスの両方をキッチリと担保するのは非常に難しいことでして、現場監督が優秀だからと言って簡単に出来るものではありません。1mmも無い釘の浮を感じ取って、玄能で叩いて最後まで締める、そんな意識が現場全体に必要です。
その意識とは、なんの為にこの工事を行なっているか?という問いと、答えを常に持っているかどうかにかかっており、まずはそのようなことを考える習慣を身につけなければ叶いません。
非常に、難しい。
必要ない、と思われていたスキル
その難しさの一つに、職人の持つスキルの問題があります。
職人としてプロである以上、技術者としてはスキルを持っていてアタリマエなのですが、その他のことについてのスキルは今まであまり求められてきませんでした。
「大工なんて口べたでいいよ、」的な。
特に、私が問題だと思って来たのは、『コミュニケーション能力』です。
建築現場は多種多様で、詳細までしっかりと設計図書に書き込まれた新築工事の場合は、図面が見れれば設計者の意図通りの建物が出来上がります。しかし、リフォームやリノベーションの現場の場合、既存の建物を利用しながら新しく創り変えるのですから、現場での計画の修正が必要になることも珍しくありません。
現場での確認と修正を繰り返しながら、お施主様の想いをカタチに反映する作業は、その想いを共有することが出来なければ侭なりません。そして、常時現場にいるのは設計者ではなく、職人です。
その職人が、設計者がお施主様にヒアリングするのと同じレベルでコミニケーションを取れるスキルがあれば、現場はずいぶんスムースに進んで行きますし、元々、現場でのイレギュラーへの対応は設計よりも職人の方が得意分野です。
技術力に長けた職人がお施主様の想いを汲み取って現場に反映させるコミュニケーション能力と、顧客満足を優先に考えることが出来る経営者感覚を持ち合わせていれば、どんなに安心して工事を進めていくことが出来るだろう。
そんな風にずっと思い続けてきて、すみれではコーチング研修をはじめとするコミュニケーションスキルの向上に長年取り組んできました。
その成果は、、お客様の声を聞いてみるしかありませんが、やっただけのことはある。やり切れていない部分は届いていない、という事だと思っていて、まだまだブラッシュアップの余地はてんこ盛りです。(苦笑)
自分には出来ない、どうしよう。
この度、JBNの下部団体である京阪神木造住宅協議会が事業主体となり、職人、現場管理者向けにマーケティング理論を基礎から学ぶ『職人起業塾』を研修事業として立ち上げることになりました。当然の流れで、私がメイン講師として拝命頂いたのですが、上述の通り、非常に重要である、と言うより絶対必要なコミュニケーションスキルを飛躍的に向上させる研修を、残念ながら私には行なうことが出来ません。
だからといって、
出来ない→しょうがない。
で、済む訳も無く、何とかしなければと解決策を探りました。
結論は、
出来ない→相談する→出来る方を紹介してもらう→お願いする→出来る。
と、簡単に解決。(笑)
ま、今回の場合は相談するまでもなく、川西先生が必要性を感じて(先回りして)接遇のスペシャリストのプロ講師にオファーを出してくれていました、、流石です。
いちいち言わなくても同じ認識を持っている同志がいるって本当にステキです。川西先生、ありがとうございます!
そんな訳で、今日の打ち合せの際にご紹介頂いた接遇コンサルタントの先生にも私たちの取り組み、「職人の社会的地位の向上」と「建築業界の土台を担う地域工務店の底上げ」という趣旨をご理解頂けて、研修のカリキュラムの足らなかった部分も補完して頂けることになりました。
まさに、他力本願。(笑)
親鸞聖人が説かれたその教えの意味あいとは違いますが、自分の力が小さく限定されている以上、出来ないことは出来る方にお願いすることで、自分が目指すことの可能性は無限大に広がると思いますし、これこそ問題解決に向き合う根本的な考え方の一つだと改めて。
まとめ:桃太郎的人生って素晴らしい。
それにしても、、人生って、旅をしながらご縁にふれて、仲間や協力者を増やして、自分一人の力では到底叶うはずの無い大きな夢を叶える力を蓄えていく、まるで桃太郎のおとぎ話の様です。
今日の出逢いなんか、自分をおとぎ話の中の主人公と錯覚してしまいそうです。(笑)
そんあんこんなで、今日もまた、そして今まで沢山の良きご縁を頂いたおかげさまで、私にとっての、『鬼が島』少しずつ見えてきました。(笑)
ご理解、ご協力を頂いております皆様には心から御礼申し上げると共に、コレからも引き続き益々のご支援、ご鞭撻の程、宜しくお願い致します。
心謝。
おまけ、
すみれのシンボルツリー、シマトネリコは満開のピークを迎えています。
お陰で、季節外れの雪が積もった風情を感じさせてもらってますよ、、
トホホ、、