他責と自己欺瞞が未来を叩き潰す。

平成30年5月24日快晴

提供するのは工事ではなく安心。

神戸は雲1つない五月晴れ。これ以上ない現場日和となり今日は予定していた通り、がっつり現場実務の日として朝から昼にかけて職人さん達と共にあちこちの屋根に登ってこれからスタートするリフォーム工事の着工前確認を行いました。自分の家なのにほぼ自分の目で見ることがない屋根の上の状況を説明されるのは、お客様としては随分と安心ができるようで、問題箇所の指摘と対処方向について屋根の上で撮った画像を見てもらいながら丁寧な説明を心がけました。地域密着の工務店として、工事だけではなく安心を提供できれば幸いです。それにしても昼一番に屋根に登った須磨海岸近く、天神さん裏の屋根からの景色は最高、一日中作業していたいくらいでした。(笑)

目覚めの悪い朝

今日は木曜日と言うことで、1週間の中でも珍しくゆっくり寝ていてもいい日だったのですが、明け方に変な夢を見てやっぱり早朝5時前に飛び起きることになりました。私の場合、朝目覚めてから眠っていた時に見ていた夢を覚えていることなど、ほぼないのですが、あまりに衝撃的に目を覚ましたので起きたあとも、少しの間、夢と現実が混同してしまっており、しかも大体、夢を見て飛び起きる時など良い夢を見ているわけがなく今朝も案の定「やってしまった!」と大声で言いながら飛び起きました。こう言うのをいわゆる目覚めの悪い朝と言うのでしょうか。。

気分を重たくする記者会見問題。

重たい気分で目を覚ましてから筋トレをしたり歯磨きをしたりと朝のルーティンをこなしましたが、より一層気持ちを重たくしたのは朝のテレビの情報番組で延々と映し出された日大の元監督とコーチの記者会見の映像とそれについてのコメンテーター達があれこれと言う意見です。

悪質ファールをした選手の記者会見の方が潔く、信憑性もあり、監督やコーチの会見は口先では私の責任と言う言葉を吐いてはいるが実際は保身に走っているばかりだとメディアでもインターネット上のSNSでも指導者側に対して避難轟々ですが、反対に実際に手を下したのは選手であり、指示があったとしてもやってはいけないことを行ってしまった事実はいくら謝罪をして反省をしても消えるわけではなく、学生とは言え選挙権もある20歳にもなった大人をあまり強制的にやらされたとかばい立てするのもどうかと言う声も聞かれたりと、一応、賛否両論様々あるようでした。。

責任者が全ての責任を負うべし。という定石。

私の感覚からすると、全ての責任は最高責任者である監督が潔く引き受けるべきだと思いますが、記者会見を見ていて思ったのは選手と指導者側のどちらの会見も根本的にはあまり変わらないということです。選手の会見では、謝罪→反省→指示された→反則しなければならないと思った。という流れで、彼の中では真実を語っていると思います。しかし、悪質な反則から怪我を負わせたと言う犯罪行為をやれと具体的に言われた訳ではなく、あくまで自分の判断であからさまルール違反のボールとは関係ない歩いている選手の背中からタックルしたのでしょうし、これは自己判断と言うしか有りません。

どう思っていたか、なんかどーでもええわ。

元監督、コーチ側からすれば確かに反則スレスレのラフプレーでも相手のクオーターバックをつぶしにかかられと言ったのでしょうが、ボールが近くにないゲームとは全く関係ない選手を後ろから突っ込んで怪我を負わせるまであからさま悪質な反則をさせるところまで考えていたかどうかは非常に疑問(ネットの上ではここは既に疑問視されていない様ですが、)ですし、実際そのように弁明をされておられました。しかし、そんな事は別にどっちでもいいことで、起こってしまった事実に対して原因を自分に認めるかどうかが問題だと思うのです。

自己正当化への甘い誘惑。

人間誰しも自分の行いを正当化したいし、何か問題が起きれば自分の身を守ることを真っ先に考えてしまいがちです。もちろん私もそんな人間ですし、だからこそ記者会見を見て自分自身の心の奥のほうにある黒い部分を見せつけられるような思いがして気持ちが重たくなったのではないかと思います。そんなことではいけないと長年かけて自己欺瞞との戦いを続けて自分自身の責任を正面から受け止めるようにと心して日々を送るようにしておりますが、しかし、実際は今なおそれが完璧にできているのかと質されると、残念ながら胸を張って「はい」と答える自信はありません。(涙)

正義や真実は100通りある。

そんな観点から見ると、反則した選手は「監督から相手のQBを潰せと指示があったが、それを受け取った自分が拡大解釈もしくは間違った認識であからさまに過ぎる悪質なファールをやってしまった。」と言うべきですし、監督とコーチは「自分たちはあくまでアメリカンフットボールのルールの範囲内でクオーターバックを潰していくと言ったつもりだったが、伝え方が悪く選手があんなことをしでかしてしまった、指示の伝え方が悪く、誤解を招いた自分たちにすべての責任がある。」と言うべきだと思います。メディアの人たちは真実を明らかにしろと言われるかもしれませんが、真実なんてものはそれぞれの人の中にあるもので、思った。や、感じた。が真実になるならいくら探しても唯一無二の真実など明らかにされることなどありません。記者会見を開く当事者が「そんなつもりじゃなかった」と自己正当化した上で上っ面で謝罪を重ねるのを見ていて、そこの部分の意識を変えなければ記者会見の司会をしていた日大の元教授が言う通りいくら質疑応答送り返しても確かに無駄な時間になると思いました。

時代の変化に気付かないオヤジ達。

と言っても、もちろんですが私も謝罪会見の司会をして、「1時間半もやったらもうええやろ、時間の無駄や」と強制的に会見の幕を引いた爺さんの擁護をするつもりはさらさら無くて、時代の劇的な変化に全く気づかない人がまだまだ沢山いるのだと再認識した次第です。舛添元東京都知事や籠池さんや神戸製鋼等々、以前では強引に押し切れていた事が、情報革命によって執拗に追跡と暴露が繰り返され、そしてバレるわけがないやろ、とたかを括っていたあらゆる事が白日の下に晒され、最終的に社会的に追放されるまでその追撃の手を緩められなかった多くの前例に全く学んでいないと言うか、自分たちは特別だと思っているのかも知れませんが、不用意な一言が炎上してどこまでも燃え広がるネット社会の恐ろしさに気づいていないとしか言いようが有りません。私としては憤りを感じるよりも、「やっちゃったねー」と可哀想な思いで見てしまいました。

自己欺瞞を考えるきっかけになった本

ちなみに、私が自己欺瞞(本当は正しいと思うことを行わずに他責にする事で自分自身を騙してしまう)との戦いを始めるきっかけになったのは2007年に読んだ「自分の小さな箱から脱出する方法」と言う1冊の本で、奇しくも同じフットボールつながりのラグビーの日本代表だった五郎丸選手が愛読していると言うことで数年前に話題になり人気が再燃したビジネス小説です。また、最近は高橋克彦さんの東北を舞台にした「陸奥4部作」と言う長編小説群で、ことあるごとに武将たちが「すべての責は我にこそある」と言って自分の首を差し出して責任を全うする物語を読んで、人の上に立つ者かくあるべきと、やもするとすぐに自己正当化と他責にしたがる自分自身の気を引き締めるようにしています。日本人は今一度、自分の首を差し出して蝦夷の民を救った阿弖流爲の生き方に学び直すべきではないだろか、なんて思ってしまった一日でした。
以前の自己欺瞞との戦い関連の書籍のご紹介などのブログはこちら↓良かったら手にとって見て下さい。

自己欺瞞との戦いはつづく。〜日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則〜
リバイバル!オンリーワンの歌と箱の本。
マーケティング構築の(ややこしい)入口。

陸奥の武将に学ぶトラブル対処法。
火怨 北の燿星アテルイ
炎立つ。
「天を衝く」高橋克彦の世界への憧憬。

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