信じる事で人は変わる。#お前の親になったるで

令和3年1月26日 晴れのち雨

怯え過ぎない、ナメ過ぎない。

火曜日は朝活の日。今朝は寒さもずいぶん緩みましたがまだまだ夜明けが遅いまま、今朝もまだ夜の延長のような真っ暗な内から神戸市倫理法人会のモーニングセミナーの会場であるポートピアホテルへと向かいました。緊急事態宣言下ではありますが、倫理法人会の兵庫県支部は感染予防に留意しながらもリアルな対面式のモーニングセミナーを果敢に開催を続けています。風邪やインフルエンザと同じ感染症であるコロナに対して怯え過ぎず、侮り過ぎないフツーの感覚に従って判断している感じが素晴らしいと感じて、私も毎週参加する様にしています。特に今日はコロナ第3波の前から計画していたスペシャルセミナーで、100名近くの参加者が集い熱心に学びの時間を持たれている様はなかなかの壮観でした。

苦すぎる経験。

本日の講話者は様々なメディアにも取り上げられている、職親プロジェクトの立ち上げメンバーで、受刑者の更生を支援すべく、刑期が明けた受刑者を引き取り、仕事と住宅を提供されているカンサイ建装工業の草刈健太郎氏でした。不良少年に生き甲斐とやり甲斐を持って働ける環境を整え、一人前の職人に育てることをミッションに掲げている私としては非常に興味をそそられるどころか、完全に感情移入してまるで自分のことの様に深く聴き入ってしまいました。草刈氏の講話は全体を通して笑いも挟みながら明るい雰囲気で運ばれてはおられましたが、その言葉の奥に隠された壮絶で苦難の連続であろう実際の事業運営をイメージしてしまったのは自分自身が何度も若者に裏切られてはまた受け入れることを繰り返してきた苦い経験を嫌という程してきたからだと思います。

決断。

草刈氏は以前、アメリカに渡っていた最愛の妹を同居していたアメリカ人の彼氏に惨殺されるという厳し過ぎる経験の持ち主で、被害者の親族として犯罪に手を染めた者を忌み嫌うのが一般的だと思いますが、震災ボランティアなどの活動を続けていたご縁で刑務所に拘留されている受刑者の社会復帰をサポートする団体と関わり、日本の再犯率の高い事を知って、更生の手伝いをする事で自分と同じ様な悲しい思いをする人が少しでもいれば良いと考えたと言われます。とは言え、再犯率が40%と言われる受刑者を、親代わりとなって引き取り、社員として受け入れるのはやもすれば事業所の存在さえも危うくする位大変なことで、理屈でわかったからといっておいそれとできることではありません。ご自身の悲しい経験もさることながら、周りの人にも大きな迷惑をかける可能性がある受刑者の採用は簡単な決断ではなかったと思います。

人は変われる。

正直に申し上げると、私には前科はありませんし犯罪者ではありません。しかし、まだ中学生の子供の頃ではありますが、警察のご厄介になったことが数回あり、今となっては世間様に顔向けできないような面倒を起こし、ご迷惑をかけた経験があります。社会に出て、数多くの先輩方に支えられ、教えられて漸く人並みに真っ当に働いて生業を立てることが出来る様になり、今では偉そうに研修事業を行ったりして若者に上から人の道を説いたりしておりますが、元々そんな大した人間じゃないし、そんな資格もありません。ただ、私が信じてやまないのは、人は(程度の差はあれ)誰しも過ちを犯すし、その過ちを悔い改めて変わる事が出来るという事です。そんな自分自身の経験から、今の日本の試験に合格するための学校教育に馴染めない、学歴社会からドロップアウトせざるを得なかった若者達に夢と誇りを持って働く場を提供したいと思い、これまで何度も少年院や児童相談所からの若者を引き受けてきました。

男子の志は塩の様に溶けやすい。

私が今までいわゆる非行に走ったと言われる不良少年達を受け入れてきた結果は、正直あまり芳しくありません。当然、引き受ける時は親代わりのつもりで預かりますし、大工の見習いに入る事で人生を大きく変える転機にしようぜ、と将来のキャリアプランを提示して、今までと違う世界で生きていく事を本人の口から聞いて、それをサポートすることを約束します。しかし、残念ながら人の意思はそんなに強いものではななく、昔のことわざで「男子の志は塩の様に溶けやすい」と言われる様に、少しの時間で初心を忘れてつい、安易な方に流れてしまいがちなのは、若者だけではなく、50歳も半ば近くの初老になった私でさえも、未だにその傾向を払拭できずに悩む事があります。いわんや、未成年の子供にそれを主体的に継続させることも強制することも出来ようはずもありません。遊びたい盛りの若者をダメだボケだカスだと言ってもしょうがありませんし、言えないのが現実です。

信じる以外の選択肢はない。

今日の講話者の草刈氏は、刑務所から引き取った若者が何度も逃げ出してもまた受け入れ、違う職につきたいと言えば斡旋し、何度でも際限なくチャンスを与え続けると言われません。そこまでしないと人は簡単には変われないし、またそこまでしても離れていってしまう人もいるのでしょうが、受け入れてくれる人や場があるだけで、犯罪を犯す一線を越えるのを踏みとどまる人は必ず出てくると思います。私も今一度、若者との関わり方を考え直す素晴らしい機会を頂けました。今までも結構な数で裏切られてきましたが、まだまだこんなもんじゃない、信じて信じて信じ切る姿勢を持つことを改めて覚悟したいと思います。それが私のミッションの根本でもある事を思い出させてくれる素晴らしい講話でした。草刈社長、本日はありがとうございました。


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信頼は現場からしか生まれない。#一期一会と四方良し

令和3年1月25日晴れ

至福の日曜日。

久しぶりに青空が広がる気持ちの良い月曜日の朝になりました。昨日の日曜日は台湾での事業でご縁を頂いてスタッフ共々何かとお世話になりっぱなしのクライアントと朝から日本での新規物件の設計打ち合わせ、そのまま昼から知り合いの茶人が開かれた茶事、初釜にご一緒した後、夕方からは神戸では唯一無二の本格的なBarを併設した江戸前寿司のお店に食事に行き、新進気鋭の寿司職人による日本の食文化の最高峰を丁寧な仕事で出してもらい最高に幸せな時間を過ごしました。期せずして、これから計画する建物に和の文化を取り入れる提案にもなったようで嬉しい限りです。幡社長、本日は長時間お付き合いいただきましてありがとうございました。

現場からの引き合い。

朝一番に店舗の改装工事の現場に立ち寄って担当者に注意点の説明だけしてから出社すると、先日寿司店の工事をご依頼いただいたクライアント先の製造業を営んでおられる本社の総務課から事務所に電話がかかってきました。たまたま居合わせたので電話を取ってみると、寿司屋さんの工事をすごく丁寧に良い仕事をしてもらい満足しているので事業所の他の部署の案件でも是非とも工事を頼みたいと社長が言っているので来てほしいとの事でした。もちろん喜んでお受けしたのですが、実のところそのお寿司屋さんの工事は私は紹介を受けて予算だけを聞いて担当の大工にデザインから予算組みまですべて任せきりでその社長とも契約時はもとより完工後も結局一度もおお会いできていないままでした。スタッフの努力で現場で結果を出し、クライアントの信頼を勝ちとって、きっちりと次の仕事に繋げてくれたのは本当に嬉しい限りです。

紹介に頼って大丈夫ですか?

ひと昔前、小さな工務店に営業ノウハウを販売するとの触れ込みで荒稼ぎしていたコンサルタント会社は「紹介やリピートに頼った営業で大丈夫ですか?」と工務店経営者に対して危機感を煽りました。そして、新聞折込チラシの反響の取り方や現場見学会でのクロージングのやり方、そしてハウスメーカーと同じような企画商品の開発の必要性を訴えて、先行きの見通しが明確に立っていない工務店はこぞってそのコンサル会社の支援パックをリースを組んで購入しました。今考えたらむちゃくちゃですが、その当時、宣伝広告に長けたハウスメーカーやリフォーム会社の台頭によって地域密着の工務店経営者は危機感を持っており、こぞって「やり方」を教えてもらうのに大金をはたいたものでした。もちろん、それをきっかけにして大きく成長した会社もありますので、一概に詐欺まがいの悪徳商法だとは言いませんが、そこから蟻地獄のように次々と出されるやり方、ノウハウばかりを大金をはたいて追い続けてダメになった会社は数知れません。。

あり方への回帰。

私が建築の世界に入った30年近く前くらいからこの業界は大きく変わり宣伝広告やプロモーションに多くの費用をかけれる会社、もしくは上手な会社が数多くの仕事を集めるようになり、昔ながらの良い仕事をしていたら次々仕事はきれずにやってくるものだ。と言っていた大工工務店は自分では仕事が取れず、下請けをするようになってしまいました。時代の流れについていけず、消費者に安心で頼りがいのある存在だとの認知を広げることができなかった工務店にも問題はありますが、そこにつけ込んだコンサル会社が跋扈することによってトドメをされた会社も少なくありません。そんな経緯があって、住宅業界ではやり方ばかりが取り沙汰され、あり方を正し、本質的な価値を高める風潮がなくなったのと、圧倒的な職人不足に陥っている現状とは深い関係性があります。

一期一会の現場

そんな中にあって、今回のように大工スタッフに全て任せて工事を行い、圧倒的な信頼を勝ちとって次の仕事の依頼をとってきてくれるのは私にとっては非常に嬉しいことで、社員の大工をを信じて全てを任せて良かったと思うとともに、その私の期待に応えてくれるスタッフには心から感謝をしています。30年ほど前までは、ごく当たり前だったことではありますが、その当たり前が全く通用しなくなった今の世の中で、地域に密着する工務店としてあるべき姿に引き戻せているのは、ひとえに現場担当者がお客様の立場に立った選択を行い、その喜びを真剣に考え、同時に関係する職人さんや、協力業者さん達と良いものづくりをしようと心を1つにして努力してくれているおかげだと思っています。その根底には四方の皆によくなってもらいたいと言う経営理念に対する理解があるのだと感じられ、とても嬉しい1日となりました。引き続きスタッフとともに一度のご縁を一生の付き合いにできる丁寧なものづくりを進めていきたいと心から思います。


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風の時代に対する誤解 #自己正当化と都合解釈

令和3年1月23日雨

設計の日

昨日の朝から降り出した雨は季節はずれの長雨になり今日も1日中振り続きました。今日は1日中事務所にこもって珍しく設計チームのサポートをすべく、CADを立ち上げて店舗の納まり図面や、新築の構造図等、(簡単な)図面を描き続けました。設計自体はそんなに得意ではないし、ずっと設計業務に携わって熱心に勉強している設計チームの担当者の方が間違いなく私よりセンスは良いのでしょうが、開口部の内法を揃えるとか、製材されてくる構造材の寸法に合わせて建物の架構を考えるとか、現場での経験を積んだ大工上がりの視点でアドバイスをしておきました。たまにやってみると完成をイメージしながら図面を書く作業は楽しいものです。

目指すべきは真の価値創造

夕方からは同業の若手経営者と(これも珍しく)サシ飲みで語り合うべく明石の老舗寿司店へと足を運びました。私は全国や地域の事業者団体に数多く参加しており、50歳も半ば近くになった年齢的なものあり、そのうちいくつかは会長職や副会長など運営側の役を拝命しています。商圏が重なる同業者とも「我々が目指すべきは競合他社を蹴落して、自社の受注を取りまくることではなく、真の顧客満足であるべきだ。」との考え方をもとに、近くの工務店やリフォーム会社とも競合として敵対視するのではなく、切磋琢磨しながら共に成長すべく、忌憚なくなんでもいい合える関係を長年築いてきました。そんな立場的な視点から今日はどうしても聞いて(言って)おきたいことがあり、年下の若手経営者を私の方から食事に誘いました。

地産地消の啓蒙活動

実は私、数年前に兵庫県の林務課から地域木材活用の啓蒙団体の運営を委譲されて代表を務めています。その運営資金の捻出のために第三者的な立ち位置で、建築知識のある事務局担当者による地元産財の活用とともに、地域で活躍する安心安全な住宅を適正な価格で請負い、工事を行っている工務店を紹介する仕組みを構築してきました。工務店でありながら、同業他社を紹介する仕組みを作ってきたと言うのは少しおかしな話ではありますが、規格化された大して性能も高くない住宅を注文建築だと言って高額で販売する営業会社である大手ハウスメーカーに比べて、資金力が脆弱で宣伝広告やプロモーション、莫大な費用をかけ続けて住宅総合展示場にモデルハウスを出店するなどの集客は出来ないけど、ハウスメーカーよりもずっと顧客に寄り添い、丁寧な良い家づくりができる工務店さんを多くの人に知ってもらいたいと思ってその団体を運営しています。

ボランティアじゃ無くミッション

ちなみに、私のような工務店経営者が代表務める工務店を紹介する団体で、私が自社の受注をとってしまっては、公平性が担保できないと言うことで、弊社はその団体からの紹介先として外しています。何年にも渡って1円の見返りもない事業に時間とお金を使い続けているのは、正直ばかばかしい話ではありますが、業界全体が少しでも良くなれば良いと思いますしし、何より夢のマイホームを取得しても後悔する人が後を絶たない現状を、モノづくりを生業にしている一人の設計士であり職人としての観点から改善できれば良いと思っています。住宅は人生を作る環境であり、建築にはものすごい力があると信じているからです。そして、私が創業以来からのミッションに掲げる職人の地位向上は、まず工務店が安定経営の基盤を整えて人材育成に取り組んでもらうことが不可欠で、そこには理解ある見込み客の集客が欠かせないと思うからで、ボランティア活動では無くミッションです。

人材育成の為の環境整備

そんな私の立場的なこともあり、余計なおせっかいとは思いつつも、メンバーの経営者向けにアドバイスやワークショップを開催したり、ときには厳しい批判をすることも少なからずあります。その根底にあるのは、自分だけが良ければ良いのじゃないってことと、住宅事業に携わるには常に今だけではなく、長期的な視野に立って経営を行わなければならないと言うこと、そして、事業を成り立たせる売り上げ利益は非常に重要ですが、同時にそれを継続させるための人材育成に取り組み金額だけでは計れない価値を想像するべきだと言うことです。特に、ものづくりの本質である作り手の育成は大きな先行投資が必要なだけに長期的なビジョンとともに覚悟を持って向き合わなければ絶対に前に進みません。一般社団法人職人起業塾で建築実務者向けの研修事業を行なっていることもあり、そこに取り組んで貰える状態を整えるお手伝いをしたいと思っています。

世の中はすべからず表裏一体

新型コロナによるパンデミックを機に、世界中の価値観がひっくり返り、風の時代になったと言われます。ロジックではなく感性重視の時代とのことですが、それは思いつきばったり、気の向くまま、嫌な面倒なことから逃げる、好きな事だけをやってればイイ、個人主義を貫く、周りへの影響を顧みない、今だけ良ければイイ、金だけ儲かればイイ、自分だけ良ければイイと言った価値観が正当化される時代という意味では決して有りません。むしろ、自由は責任とセットだと言われますし、自由を手に入れるためには力を身につける必要があるのは時代に関係無く通ずる真理です。世の中はすべからず表裏一体だと考えれば、風の時代にこそ、根本的な部分についての確固たるロジックとその理論を口先だけでは無く行動で示す信頼性が重要になったと言えると思うのです。今夜、次世代を担ってくれると期待を寄せている若手工務店経営者にはそんな在り方を今一度見直し、面倒で苦手な事から逃げるのは金輪際やめにして圧倒的な信頼性を持って工務店業界を盛り上げてくれ!と強い口調で言っておきました。もちろん、自戒を込めて。こんな一見無駄な事の積み重ねが、きっと、少しずつ四方良しの世界に近づいていくのだと信じつつ。(笑)


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同じ資金計画で中古リフォームから新築? #卓越の戦略

令和3年1月22日雨

記念日決め放題。

いい夫婦の日と言えば11月22日と思ってましたが、1月22日もどうやらいい夫婦の日らしくて、〇〇の日と言う記念日は思いついた人が勝手に作りたい放題なんだと改めて。ついでになぜかカレーの日でもあるらしく、今日のランチは自作のカレー。ではなく、少し悲しい気分になりつつも、大好きなカレーカップヌードルをすすってしまいました。深い意味があるなしにかかわらず、単純に記念日だと言うだけで何かしら人の行動を促すもの、私も何か語呂合わせを考えて何とか記念日を作ってみようかと思ってしまいました。と言っても、あまりいいのが思いつかないので、社内でスタッフに募集してみたいと思います。

何を伝えるかよりもどう伝えるか。

金曜日は朝活の日では無いのですが、スタッフ佐藤君が参加しているBNIアルバトロスチャプターでメインプレゼンテーションの担当が彼に回ってきて、昨年末まで私が主催する一般社団法人職人起業塾で行っていたリーダーシップ研修の内容から「事業の棚卸しと細分化したマインドマップをもとにプレゼンテーションを行います。」と彼に報告を受け、興味があったので私もゲストとして参加させてもらいました。口下手の佐藤君にしては、(結構練習したのでしょうが、笑)なかなかしっかりと私たちの新しい事業内容について説明をしておりました。ただ、今は風の時代、何を伝えるかも大事ですがどのように感情に訴えて聴き手に伝えるかが非常に重要です。上手に話すことに集中し過ぎて、熱い思い、パッションが伝わりにくくなってしまっていたのが少し残念でしたが、我々の事業の目的をよく理解してくれている感じが伝わり、わたし的には合格点をあげたいと思います。(笑)

契約とは約束。

朝活の後は今年初めてとなる新築工事の契約に設計担当のまゆみさんに同行して、設計事務所としての重要事項説明(一応、管理建築士です。)と、工事請負契約書の約款についての説明をさせて貰いました。資金計画と土地探しを終えて、設計、プランニングの段階になるとほぼ私はノータッチで設計スタッフと大工スタッフに任せてしまうのですが、これから始まるお客様との長いお付き合いの節目となる契約にはできる限り立ち会わせてもらうようにしています。スタッフとともに誠意を持って理想の暮らしづくりに精一杯の努力をいたします。との思いを込めて、末長いお付き合いを約束して契約書を締結してきました。

信頼関係からのスタート。

私たちつむぎ建築舎は、一切の宣伝広告を行っておらず、基本的にご紹介とリピートのお客様だけで事業を成り立たせています。ごく稀にホームページからの問い合わせもありますが、検索で上位に表示されるSEO対策も随分前に切っておりますし、ブログでの情報発信はしていますが、インターネット上のプロモーションも一切行っておりません。京都のお茶屋さんのように一見さんお断りと言うわけではありませんが、ご縁を頂く当初の段階から信頼関係の構築ができやすい方と仕事をしたいと言う思いがあり、とにかく工事を終えてお引き渡しする際、その後のお付き合いを通してご縁をいただいた方にご納得、ご満足頂いて、つい知り合いに紹介したくなるように、現場での顧客満足を最大限まで高めるようにスタッフとともに様々な努力を重ねています。

同業者からの紹介

紹介で生業を成り立たせているので当然ですが、いろんな方からお客様をご紹介いただきます。本日ご契約いただいた方は、いつもとは少し毛色が違い同業者の工務店さんからご紹介してもらいました。紹介してくれた工務店さんは私が主催する塾の塾生でもあり、数年前から新人営業マンの彼に資金計画の組み立て方からマーケティングまでさまざまなレクチャーをしてきたこともあり、自分が忙しすぎて対応できないこともあって弊社のスタッフに連絡をくれたようです。ただ、紹介された当初は新築ではなく中古物件の一戸建てを買ってリフォームをして住み変える計画になっており、ほぼ決めかけていると言う候補の中古物件の調査に行ったのがきっかけです。

中古を買ってリノベーションの是非。

近年、中古物件を買ってリノベーションするのが少しブームになったこともあり、新築にこだわらず住み替えの中古物件を探される方も多くなってきました。私もよくそんな相談を受けるのですが、十中八九、物件購入をお勧めしません。とアドバイスしてしまうのが実際で、中古物件を購入してリノベーションしましょうと実務に進むのはほんの稀な案件のみです。正直なところ、私としては目の前に仕事がぶら下がっているのにそれをなくしてしまうような選択は、少し残念ではありますが、長い視点で物件の価値を見たり、耐震や断熱の性能面とイニシャルコストだけではなくランニングコストや、住宅ローンの適用金利など、トータルコストを考えると、やめておきましょうとアドバイスする結果になってしまいがちです。仲介をされる不動産屋さんには随分と嫌われますが、良心に従った結果ですので致し方ありません。(笑)

ご縁に感謝。

今回ご契約となったお客様も、結果的に(ほぼ決めかけていた)築浅の中古物件を買ってリフォームをするのをやめて、神戸市から外れた少し西にエリアを変更して広めの土地に必要な間取りを兼ね備えたコンパクトな新築住宅のプランに変更することになりました。全体の資金計画的には、国交省の補助金の活用などもご提案したこともあり、中古物件を購入するのとほぼ同じ金額ではるかに使いやすい、住みやすい家が出来上がると随分とお客様には喜んでいただいています。契約後に、「当初出会った頃のリフォームプランから考えるとずいぶん大きな変更になりましたね」と申し上げると、「本当にあなた達に出会えて良かった」と嬉しい言葉をいただくことができました。ご紹介いただいた工務店さんにもきっと喜んでもらえると思います。(笑)

目指すのは四方良しの世界。

私たちが信奉する原理原則に則ったマーケティング理論を如実に表す「卓越の戦略」と言うものがあります。それは戦略というよりも世界ナンバーワンマーケターと言われていたジェイエイブラハム氏が提唱した「あり方」で、株式総額を含めて押しも押されぬ世界一のブランドApple社も取り入れているその戦略(在り方)の中に、「まだ顕在化していない顧客の真のニーズを汲み取り導くリーダーとなる」と言う一文があります。私たちはプロフェッショナルとしてお客様に言われたことをそのまま鵜呑みにして行うだけではなく、本質的な願望や要望を汲み取り、それを実現するための提案をできなければならなくて、出来る限り綿密なコミニケーションとUX的な観察・調査を行うことで、潜在的に眠っているニーズを汲み取り、それを実現して初めて事業の目的に沿った仕事ができると思っています。そんな思いをプランを作る設計担当から実際に現場でものづくりを行う大工、そしてアフターフォローを行う担当者までの全員で共有して初めて工務店としての強み、存在意義を発揮できると思っています。また一歩、四方良しの世界の実現に近づけたような気がした良い1日でした。(笑)


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言ったもん勝ちの世界の終焉 #本物の時代

令和3年1月21日晴れ

新大統領就任。

雨降って地固まる。と言う表現が適当かどうかは分かりませんが、とにかく大きな混乱もなくアメリカはバイデン新大統領に政権が移行しました。ここ数日、アメリカ大統領就任までにクーデターまがいの大きな波乱があるとあちこちで耳にして、これをみたほうがいいと紹介されるYouTubeを見てみると、これが真実だ!との触れ込みでバイデン新大統領こそが巨大な悪の中枢で、トランプ元大統領は長年不正を続けてきた闇の組織を暴く正義のヒーローの扱いになっている動画がたくさんでした。一昨日配信された動画にはメキシコとカナダの国境から250,000人の人民解放軍が国境を越えて侵攻したとの情報を大手メディアは隠しているが真実だ、いよいよ戦争が始まったのだ。と気勢を上げる方までおられました。それはないやろう〜、と、その動画を見て私は一気に冷めてしまいましたが、少なからずバイデン新大統領に選挙戦での不正があったと思っている方はきっと今でも多くいるし、これからまだ不安定な政治状況が続くと言う話題はネットの中で拡散され続けるんだと思います。

沈黙は金か?

中国の古いことわざで雄弁は銀、沈黙は金と言うものがあります。私は20年以上建築会社の経営を続けてきて、ペラペラと必要以上によくしゃべる男がいかに信用できないかと言う事例を数多く体験し、言葉ではなく行動でしか人を評価してはいけないことを骨身に染みて知っています。なので、上述の沈黙(してても行動で示せる人)は金、と言う価値観が人を見るとき、評価するときの根本にあります。もともとのことわざの意味合いとは少しズレるかもですが、言ったもん勝ちの世界にだけは絶対になってはいけないと思っています。しかし、インターネットの発達で誰もが自分のメディアを持ち、自由に情報発信できるようになった今の世の中では、フェイクニュースが蔓延しているだけでなく、少なからずオーバートークやポジショントーク(自分に有利なロジックを並べる)がそこここに散見されます。今は、言ったもん勝ちの世の中になってしまったと少なからず嘆いています。

メッキだらけの世界。

しかし、薄っぺらいメッキは必ず剥げるのは物事の理。今は時代の大きな変化の過渡期にあり、大容量のデーター通信が誰にでも簡単にできる様になった事でブレイクしたYouTubeが目新しいこともあり、大きな人気を博して情報配信による認知拡大、集客ツールとしてもてはやされています。アメリカ大統領選挙にまつわるフェイクニュースが繰り返し拡散された事でもわかる様にYouTubeこそ言ったもん勝ちの最たるメディアになっていると思います。フェイクニュースもまさかここまで嘘を堂々と言わんやろーと思うくらい堂々と繰り替えされると、だんだんとそうかしら?と思ってしまうのは人間の心理の怖いところですが、これはフェイクニュースだけではなく、利益誘導のためのボジショントークでも同じで、建築業界でも専門家として一般消費者に正しい知識を身につけてもらいたいとの思いで客観的事実を配信している様でも、結局それが自社にとって都合のいい側面だけを述べてしまっている動画の多い事に少しうんざりしています。

言ったもん勝ち、やったもん勝ち。

今日、紹介で相談に来られたお客様は一年ほど前に新築で夢のマイホームを手に入れられた方でしたが、予定していた二期工事を新築を発注した施工業者には頼みたくないと、私たちのところにお越しになりました。話を聞くと、その業者の経営者は契約するまでの態度と契約後のそれとは全く180度変わり、細かなニーズをくみ取って一緒に満足できる家づくりを行います、とか、家は出来上がってからのメンテナンスも重要です、頻繁にコミュニケーションをとって、維持管理をしていきましょう、などと耳障りのいい事を並べていたにもかかわらず、結果的には電話をかけてもメールを送っても返信もなく全く連絡を取り合わない様になってしまったとのことでした。私としては双方のお話を聞いたわけではないし、同業者のことをジャッジする立場ではありませんが、同じ建築業者として、住まい手側の契約の履行(請求通りの代金の支払い)が誠実に行われたのであれば、長年に渡って責任をとる義務があると思います。これもまるで言ったもん勝ち、やったもん勝ちの世界です。

本物の時代がやってくる。

私が原理原則に則った経営を行う古典的マーケティングを学び出した15年前に、まず始めにやり方では無く在り方を学び、自ら正せと当時まだご存命だったメンターに教わりました。そして、まず作ったのは、私たちが何の為に、どの様な想いでこの事業に取り組んでいるかをリアルな自己開示と共に言葉に表す事と、それを言葉だけでは無く、仕組みに組み込んで実業で必ず実現できる体制(状態)づくりでした。この地道な取り組みこそが、自分から売り込む事なく安定的な売り上げ、利益を上げ続け、事業を存続させる力でありロジック(マーケティング)だと教わりました。その時の文面は今は新しくなった株式会社四方継のHPからは見ることが出来なくなっていますが、その文末に私が書いていたのは「本物に時代がもうすぐやってきます!」との言葉でした。現在の言ったもん勝ちが蔓延る風潮に抗う意味を込めて、初心を忘れることがない様に近いうちに社名等の修正を行ってからHPに戻してもらおうと思います。当たり前のことが当たり前に為す人と人との繋がりこそが四方良しの世界を作ると信じてやみません。以下に、創業の想いの文章を改めて再掲しておきます。

ご縁を頂いたあなた様へ

私のことについて。

はじめまして、すみれ建築工房の代表取締役 高橋剛志と申します。初めてのご挨拶として自己紹介がてら、少しだけお話をさせて頂いてもよろしいでしょうか。
私は生まれも育ちも、今までの人生のほとんどをこの地で過ごして来た、根っからの神戸っ子です。その性分と言いますか、特徴はと言いますと、片田舎の小都市であるにも拘らず、古くから港町として栄えて新しいもの、珍しいものを早くから取り入れてきたことの名残りが街の随所に見られるように、異文化を柔軟に受け入れることだと思っております。目新しいものにはなんでも興味を持って、すぐに飛びつく、と言ったあまり良くないような風にも言われますが、本当に価値があるものか?使えるものなのか?広く受け入れられて定着するものなのか?と言った、本質に目を向けて判断するバランス感覚は知らず知らずのうちに養われてきた様に思います。関西に在って、大阪のような経済の中心でもなく、京都のような歴史の中心、表舞台だったような風格もなく、港が栄えたことによって幾ばくかの産業をもたらされただけの小さな町はとても窮屈な感じがして、若い頃はあまり魅力的には感じずにこの地から離れて暮らすことを選んだこともありました。しかし、離れてみると、住んでいた時には感じなかった良さが見えてくるもので、神戸の小さい町特有の仲間意識や、海と山がいつもそばにあり気軽に自然に親しめるロケーションが実は好きでたまらないということに気付き、何年も経たずにこの神戸の地に舞い戻ってくることになりました。

被災地での経験。

神戸に帰ってきてからの私は様々な仕事につきました。学歴も、資金も、コネクションも持たない自分が将来を切り開いていく方法を懸命に考えました。そして、たどり着いたのは、ありきたりですがやはり手に職をつけるということでした。それからは大工の見習いとして小さな工務店に働きながら、将来の独立を夢みて独学で建築の勉強をする日々が続き、数年後には建築士の資格を取得することができました。そして、奇しくもその翌年に、あの大震災が起こったのです。その時、私も被災者の中の一人でした。水道もガスも一月以上復旧せずに、神戸市外の親戚の家までお風呂を使わせてもらいに通いました。母親が住んでいた団地は玄関ドアの開閉が出来ないほどの損傷を受けて、全壊の判定を受けましたし、震災の当日に見舞いに行った長田地区の友達や知り合いの家や事務所は瓦礫の山と化していました。あの地震でたくさんの方が尊い命を亡くされ、神戸の経済が壊滅的な打撃を受けたのはご存知の通りです。実は、震災前の神戸の建築業界は構造不況とも言える大不況の真っ只中にありました、小さな工務店などは息も絶え絶えな状態のところが本当に沢山ありました。それがあの震災を期に、捌き切れないほどの仕事が突然舞い込んできて、神戸の建築に携わる者全員が息を吹き返したのもまた事実なのです。まずは仮設住宅の建設、次には膨大な数の倒壊した家屋の解体撤去、そして街が少し落ち着くと資金がある人は我先にと新しい家を建てたり被害にあった部分を直したりしました。私はその頃はまだ大工職人として工務店に勤めておりましたので、休みも無くがむしゃらに働くだけだったのですが、今考えると、そんな中でより忙しくしている会社に転職をしたりもして、独立への基礎を固めた時期でもあったようです。私の人生もあの地震で大きく変わったのは否定することは出来ません。『すみれ建築工房は、阪神・淡路大震災がきっかけで出来た工務店である。』というのもまた事実なのです。

私たちの存在意義。

私たちはとても小さな会社ではありますが、その誕生のきっかけの底辺に神戸の人たちの大きな悲しみがある以上、ほんのちっぽけなことでも、何かお返しをしなければならないと考えます。そして、その悲しみの原因は天災だけではなかったのです。震災後、私たちは瓦礫の山になった住宅を押し分けるようにして家を建てていきましたが、倒壊しなかった家というのは特別な構造の住宅では決してありませんでした。現在では震災の教訓を生かして建築基準法は改正され、検査での技術的な水準は大きな進歩をしましたが、その当時でも、昭和56年に制定された新耐震基準と言うものがありました。実際、倒壊した建物のほとんどがその基準を満たしていなかったのですが、それはただ、築年数が古かったというだけの理由ではなく、構造的な根拠を持たない建築業者や大工が安易にリフォーム・増改築を行ったことに起因して壊れてしまった建物も沢山あったのです。それは完全に旧態依然の悪しき慣習にどっぷりと浸かった建築業者による人災だったのです。震災の復興事業は誰が想像したよりも早く進みました。しかし、それは表面上だけで、被害が大きかった地域に少し入ると基礎だけが残されて、更地にもならずに放置されたままになっている土地が未だ随所に見られます。それと同じように日本全国から建築業者が集まってドサクサの中で行われていた建築の震災復旧では、実は表面上だけの繕いに終始して、本質的な問題解決をなされないままになっている建物もいまだに多くあるようです。震災前までの長年の間、神戸の産業の中心だった港湾関係の活気は震災前の面影には戻りません。真の震災復興と言うのはありえない、と言っていいほどあの地震は取り返しのつかないほどの深い爪あとを神戸に残して行きました。そんな表面的な震災復興が終ったタイミングで創業した私たちは自分たちの存在意義を考えます。建物の作り手として、設計者として、建設業者として、人として、何のために存在しているのか、何のために存在を許されているのか、その答えを探すことが、神戸で震災後に生まれた建築業者としての事業そのものであると考えております。
・私たちは、お客様の命をお預かりしていることを、認識しています。
・私たちは、お客様の生活の基盤を作るお手伝いをしていることを理解しています。
・私たちは、お客様の楽しく、明るい、幸せな家庭を築くために神戸の地で建築の仕事を続けていきます。

ご縁を頂いた方との約束。

小さな町神戸で、私をはじめ、すみれ建築工房のスタッフ一同は、生涯をかけて、私たちに関わって頂く、すべての方々の楽しく心地よい暮らしと、安心と安全の住まい、そして明るい未来に向かえる生活の基盤つくりのお手伝いに情熱を傾けることを決意すると共に、固く約束致します。この約束を守ること、この約束を継続し続けることが私たちの存在意義となって行くのだと思います。そして、この約束を守るために、私たちは考えうること全てに取り組んでいきます。まずは、はじめの接客窓口からご希望を真摯に伺うヒアリング。そして設計、プランニング、積算、見積りを一貫して行える設計部門の内製化と、スキルの向上への絶え間ない努力。次に、思いをカタチに具体化する、建築現場での作業を自社の社員で行う内製化と、技術基準の平準化、そして厳正な社内検査による品質の確保。工事が終わってからも、普段からお住まいに関するあらゆる問題点をいち早く解消出来る様に、常時専任の担当者が半年に一度以上の頻度で定期的に無料メンテナンスに巡回する仕組みも構築してきました。私たちはとてもちっぽけな会社ではありますが、ものづくりを自らの手で行うことにより、私たちと関わり合いを頂く皆様に安心・安全・ココチよい、を確実にお渡しすべく、固い志をもってこの神戸の地にゆっくりと、そしてじっくりと根を張ってきました。あなたさまが私の思いを聞いて下さったこと、そして、このような出会いがあったことに心から感謝致します。ありがとうございます、そして今度は私たちにあなたさまの思いを是非お聞かせください。ホンモノの時代がもうすぐきっとやって来ます!


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フツーの感覚。#アメリカ非常事態宣言の行方


令和3年1月19日 曇り

重要緊急案件。

松坂に来ています。すっかり毎年の恒例行事となった、松坂の経営者仲間の上月社長にアテンド頂いての伊勢神宮参拝に今年も参加すべく松坂駅近くのホテルに前乗りしました。県を跨ぐ移動、不要不急の外出を自粛する様にとの井戸知事からのお達しで、緊急事態宣言下の兵庫県ではありますが、一年に一度しか無い外宮、内宮、そして数々の別宮を一気にお参り出来る貴重な機会なので、絶対に感染しない、させない様に感染対策に万全を期して参拝に来ることにしました。そもそも、日本の最高神と言われるアマテラスの大神に四方良し成就の本願を祈るのは非常に重要ですし、毎年の習慣は欠かさず重ねてこそ習慣、重要緊急な案件です。(^^)

コロナの地域格差

夕方からは松坂に集まられた久しぶりに会う遠方から来られた経営者仲間と食事をしながら、近況報告しあったり情報交換の時間を持ちました。話題の中心はやっぱりコロナによる影響と厳しい環境をどの様に切り抜けるかの情報交換となりましたが、私が改めて強く感じたのはコロナに対する意識は(当たり前ですが)地方によって大きく違うことで、メディアでは毎日、これでもかというくらい医療壊滅だとの危機を伝え続けていますが、コロナに対する認識は日本全国同じじゃないし、感染者数が少ない地域は全く他人事としてしか捉えられていない様でした。地方都市の首長が大人数の会合に出席したと叩かれていますが、本人には全く悪びれた様子も無いのも致し方ないと思った次第です。

事実は小説より奇なり?!

コロナ以外の話題としては、非常事態が発令されたワシントンでいよいよ明日に迫ったアメリカ大統領の政権移行が平和裏に終わるか、それともネット上を大いに賑わしている様にトランプ側がバイデン側を一斉検挙して負けたはずの政権を維持して闇の組織を暴くか?でした。トランプ大統領はそもそも軍部の中枢と深く関わっており、大統領就任式の警備と称して展開した州兵は実はバイデン一派の検挙の為に市中に繰り出しているのだとのまことしやかな情報が流れ、そんなことないやろー、と思いつつも事実は小説よりも奇なりって事もあるし、もしかすると、と思ってしまう人も少なくない様でした。

日本ユダヤ道祖説

今回、お伊勢さん参りに行く道すがら私が読んでいた本「アマテラスの暗号」は「日本人、ユダヤ人同祖説」をテーマに扱っていて、小説ではありますが、実際に学術的にも認められている事実も織り交ぜられており、どこまでがフィクションでどこからが本当のことなのか、読み進める内にさっぱり分からなくなってしまいました。以前から日本人とユダヤ人の共通点は数多く指摘されておりましたが、私は縄文時代に遡って祖先が同じって可能性くらいは有るよねー、程度に思っていました。この本を読み進めていく内に、今後イスラエルやロスチャイルド家をはじめとする西欧のユダヤ系財閥との関係が劇的に変わるとんでもない事実が明らかになったのではないか、なんて思いはじめてしまいました。(笑)

緊急事態よりも非常事態。

いわゆるトンデモ系と呼ばれる陰謀論や神話に隠された秘密、徳川埋蔵金等々歴史に残された暗号を読み解くのはロマンがあるし、ワクワクします。明日の大統領就任式を控え、アメリカで軍部主導の大々的な新政権関係者の一斉検挙が始まるとの噂も、それを信じている人は現代の大手メディアは悪の中枢に抱え込まれて真実を一切伝えないと言って仕事も手につかないくらい、YouTubeの関連動画を見漁っておられます。私としては可能性がゼロとは言いませんが、確かなエビデンスを示されたとしても盲信する事なく、(楽しむのは自由ですが、)フツーの感覚で対応するのが一番だと思います。

フェイクニュースの温床

ただ、スマートフォンの普及によって一気に加速して世界が一変した情報革命は、ここに来て大容量通信スムーズになったのを受けて、Twitter、ブログ、メルマガ、Instagramとトレンドの変遷を重ねてきた挙句、テキストを読まなくて良い、簡単手軽にしかもわかりやすい情報収集が出来るYouTubeが主役に躍り出ました。そこで配信されている情報は玉石混交で言ったもんがちの世界になっているのが現状で完全にフェイクニュースの温床になってしまっています。少々無茶な事を言っても、世界に公開しているメディアだけになんとなく信じてしまいそうになるのはこれ迄のTVであからさまな嘘情報が流されなかったからかも知れません。

さすがに無いわー。

明日の大統領就任式については、実は私もひょっとしたら、ひょっとするかも、と思っていたのですが、昨日、知り合いからわざわざ情報提供を受けて観たYouTubeで「カナダとメキシコの国境から中国の人民解放軍がアメリカ国内に侵攻した、実質戦争が始まったのだ!」って配信されているのを見て流石にこれはないわ。と一気に冷めてしまいました。その動画を紹介してくれた方にもその様に返信しておきましたが、その方は「フェイクだったらいいんだけど〜」と、どちらかと言うと信じちゃってる方に傾いておられました。ま、全ては明日はっきりとするのでしょうが、今回のアメリカ大統領選のドタバタ劇で明らかになったのは、私達が認識しているよりも遥かにインターネットの中はフェイクだらけ混沌としており、性善説で見ることが出来ないくらいになっているという事実です。

フェイクニュースとポジショントークが大前提

厄介なのは、日本ユダヤ道祖説の様に、もしくはアメリカ大統領選でのバイデン候補(だけでなくトランプも?)の不正があったなど真実と想像や予測が混在し本当の事と嘘がはっきりと切り分けられない事です。一つのニュースソースの中に多少なりとも真実の側面がある事が殆どで確かなエビデンスを示された上でフェイクを乗せるとつい信じてしまいそうになるのは人の性、あからさまな嘘を積み重ねる単純なフェイクニュースの方が既に珍しくなっている様に感じます。また、フェイクでなくても情報発信という名のポジショントークが非常に多く、事実を積み重ねてはいるものの、完全に客観的な分析だけでは終わらずに配信者の利益を誘導する動画になってしまうのは、無料での動画制作、配信を行う元々の動機な訳で、それを悪だとは言いませんが観る側は前提として認識しておく必要があります。とにかく、面倒な時代になったものです。やっぱり、インターネットに頼らず、信頼出来る人と人の繋がりで渡っていきたいものです。

 

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緊急事態宣言発出に際して。

令和3年1月13日晴れ

小春日和。

強烈な寒波も少し弱まった水曜日。今日も早朝から朝活のビジネスミーティングに参加すべく夜明け前のまだ真っ暗な時間から外に出ましたが、先週末からの冷え込みに慣れていたのか、少し寒さが緩んでいるのを感じました。ミーティングに参加しながら窓の外を見ると、日の出とともに青空が広がり、暖かな日差しが差して日中は随分とうららかな小春日和っぽい1日になりました。本日はとうとうというか、やっぱりというか、私たちが住む兵庫県でも緊急事態宣言が発出され、予定していたイベント事をどうするか、出張の予定を変更するか、そして事業所としてどの様な対応をするのかをスタッフに対して改めて発信、共有するなどの対応に追われることになりました。

緊急事態宣言発出についての対応

私が緊急事態宣言発出に際して社内に向けて伝えたのは、基本的に井戸知事が公的に出した要請に基本的には従うということです。感染拡大をこれ以上悪化させたくないのは誰もが同じ想いだと思いますし、私も同じです。ただ、不要不急の定義は人それぞれであり、そこは各人の判断を尊重するのを基本姿勢としており、何でもかんでも全て止めてしまうのは決して良い事ではないとも思っています。なので、リモートワークの割合や少人数でのイベント開催や参加、日常業務については細心の注意を払いながら、経済活動を継続させていくべきだと社内グループサイトに書き込んで一斉に配信しておきました。私達、株式会社四方継の基本姿勢として以下に転載しておきます。

緊急事態宣言際発出についての株式会社四方継としての見解

明日からの緊急事態宣言際発出についての弊社としての見解を以下に記します。解除されるまでの行動選択の基準にしてください。基本的には知事の公式な要請を受け入れます。

緊急事態措置徹底要請(知事メッセージ)(令和3年1月12日)
兵庫県は、年明け以降の感染拡大状況を踏まえ、今月9日、京都府及び大阪府とともに国に対して緊急事態措置実施区域への追加を要請し、今月13日から、緊急事態措置実施区域に指定されます。したがって、今月14日から以下の取組を行うことにしました。県民の皆様、特に若い方々には、緊急事態宣言下であることを強く認識していただき、県民のいのちを守るため、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、さらなるご理解、ご協力をお願いします。

営業時間の短縮等

  • 飲食店は、20時までの営業、酒類提供は19時までとすることを特措法に基づいて要請します。

  • 劇場、集会場、運動施設、遊技場などの施設は、20時までの営業、酒類提供は19時までとすることについてご協力をお願いします。

  • 営業時は、業種別ガイドラインを遵守し、感染防止対策宣言ポスターの掲示、新型コロナ追跡システムの導入をお願いします。

外出自粛等

  • 緊急事態宣言対象地域をはじめ、リスクのある場所への出入りを自粛、20時以降の徹底した不要不急の外出の自粛を強くお願いします。

  • 毎日の検温、マスクの着用などの健康管理や換気を徹底してください。

  • 発熱、息苦しさ、味覚の異常など症状のある場合には、出勤、通学等を控えるとともに、すぐにかかりつけ医などに電話相談してください。

テレワーク等の推進

  • 人と人との接触機会を減らすため、在宅勤務(テレワーク)やテレビ会議などにより「出勤者の7割削減」をお願いします。

イベント開催要件の見直し

  • イベントは、人数上限5,000人かつ屋内にあっては収容率50%以下、屋外にあっては人と人との距離の十分な確保をお願いします。

この井戸知事からの要請で我々に関係するのは、外出自粛、テレワーク、イベントですが、体調管理に留意するのはもちろん、対面で会話する際のマスクの着用は現場であっても心がけてください。テレワークについては公共交通機関利用者がほとんどいないので7割減には応じる必要はないと判断します。3階のTUGIスタジオの活用等で今までと同じ様に距離をとって業務を行なってください。少人数のイベントについては予定通り開催します。何が不要不急かの判断については分かれるところですが、必要か否かは人それぞれですので、個々の判断にお任せします。

株式会社四方継 代表取締役 高橋剛志

コロナに対しての私の対応はこの様なものなので、結局、普段通りの生活とあまり代わり映えしませんが、それでも経営者が多く集まるお祝い事のイベントを一件延期を決定するなど、忙しく各所と連絡を取り合う事になりました。

急を要して重要なこと。

緊急事態宣言で真っ先に大きな影響を受けるのは飲食業の方々だと思います。昨年の年末に三宮の一等地、北野坂にある有名なビルで10数件の退去が決まっていると聞き及び、神戸の夜の街は灯が消えてしまうと本気で危機感を覚えました。年末年始のの書き入れ時もガタガタで、これまでなんとか持ちこたえていたお店も時短要請というより休業要請に近い今回の処置はかなりヤバイし、あまり萎縮せずに出て行ってあげないとまずいのではないかと思っています。なので、少人数の会合などは出来るだけ、キャンセルする事なく予定通りに粛々と行いたい、むしろ(感染しない様に細心の注意を払いながら)積極的に利用したいと思っています。大体、マスク、手洗い、ソーシャルディスタンス、そして普段から運動や食事で免疫を高める様に心掛けていたら、(20年以上風邪さえ引いてないし)コロナに感染することなど無いはずです。知り合いのお店を支援する方が急を要して重要な気がします。

失敗するしかない政府の対応。

今回の関西での緊急事態宣言発出を遅すぎたと言われる専門家の方が多くおられます。また、死亡率から見ると例年のインフルエンザとたいした変わりがないので、特定感染症から外して全く普段通りの生活をした方が良いと言う意見もあります。難しい舵取りを迫られる菅総理は、結局何をしても批判にさらされるわけで、コロナの感染拡大とともに内閣の支持率が下がるのは当然のこと、こうなることを見越して次期総理だと目されていた岸田氏が見送って、派閥に属さない菅氏が火中の栗を拾う覚悟を決めて総理大臣になったのではないかといるかってしまいます。翻って、それは私たち経営者にも同じことが当てはまります。何が正解かはわからない、それどころか正解自体がないのが今の時代なのかもしれません。自分が正しいと思える信念や心情、感性に従って選択、行動していきたいと思います。

謎の白い粉が出続ける家具を作ってしまった件。#クレーム発生

令和3年1月9日 曇り

豪雪お見舞い申し上げます。

最強寒波の影響で寒い週末となりました。信越や東北では何十年に一度と言われる豪雪に見舞われているようで、昔、信州に住んでいた時いくら除雪しても雪を除けた尻からドカドカと雪が降り積もり、朝起きて外に出ようとすると玄関が開かずに恐怖したことを思い出しました、今日は私たちの住む瀬戸内に面した温暖な気候の神戸でさえ、日中の気温が3度程度までしか上がらず、寒さが骨身にしみました。大雪に見舞われている方には心よりお見舞い申し上げます。

クレーム対応mtg

そんな寒さに震えた今朝もやっぱり早朝から起き出して工務スタッフとの1to1mtgをみっちりこなし、そのまま午前中は昨年末、造作家具を収めたお客様先で起こった面材の不具合のクレーム対応で材料メーカーとの協議の結果の報告と今後の善後策の提案をさせて頂きました。今まで長年使ってきた化粧面材が思わぬ商品特性を持っており、収納家具としての目的を達せるものでは無かったのは、完全に私たちの落ち度であり、材料に対する勉強不足で大変なご迷惑をおかけしてしまいましたが、担当したスタッフの真摯な態度をご評価いただき、前向きなご回答を頂けたのは本当によかったと胸を撫で下ろすと共に、理解ある顧客に恵まれていることを深く感謝した次第です。

謎の白い粉。

今回発生したクレームは、衣服の収納用の造作家具のご注文を頂き、多機能なオーダーメイドの収納家具の製作と取り付けをさせた頂いたお客様先で、家具の面材から白い粉が出続けるとの連絡を頂いたのがきっかけです。その材は建築面材のトップメーカーであるアイカ社の製品でBBボードと言われる耐摩耗性に優れた面材で、建具や腰板などにもよく使われている商品です。私としてはこれまで何十年もその材を使って来ており、そのようなクレームは初めての経験で、きっと製品不良だろうと思い、メーカーに問い合わせるように指示しました。しかし、アイカ社の担当者からの返事はその製品に不良などの問題があるのではなく、そもそもそのような商品です。との回答が返って来ました。これには私も随分と驚きました。

耐摩耗性が強すぎる面材。

実際に現場にアイカ社の担当者と一緒に出向きお客様への説明を聞かせてもらうと、このBBボード、非常に表面が強化されていて、10円玉で擦ると白い粉が表面に付着するのですが、それは面材ではなく10円玉の方が削れてピカピカになるのです。なので、指や衣服で擦れると摩擦で擦れた方の物体が削れてボードの表面に付着するとの事でした。BBボードが摩耗性に優れ、傷がつきにくいことは知っていましたが、ここまで強いというか、擦れた相手を削ってしまうとは知りませんでしたし、この事実を目の当たりにして私も随分と驚きました。お客様も同様に驚かれておられましたが、製品不良とかではなく、化学物質が出て来ていないことにとりあえずご安心頂けたようでした。

使えない家具。

BBボードの表面が強すぎて接触した相手を削って白い粉を出してしまうことは理解したのですが、今回の場合、引き出しの内面などにも全て同じ面材を使用しており、BBボード同士が擦れ合う部分にも多くの白い粉が発生しており、これでは、使い方云々以前に収納家具として使えないということで、全て引き上げて全て作り直すという判断をさせて頂きました。お客様には随分とご負担頂くことになり、収納されている中の衣類を全て出して頂いて年末に撤去させてもらいました。もちろん、設計の段階で面材の選定を行ったのはつむぎ建築舎の設計スタッフであり、全ての責任は私達にあるということで、当然ながら、撤去、作り直し、再設置にかかる費用は全て私どもで負担することになります。

家具に使えない家具面材。

ただ、長年使って来た材料が思わぬ特性を持っていたのを知らなかった不勉強、知識不足を悔いるのと同時に、面材同士が接触するような部位に使用する場合の注意喚起くらいはしておいて然るべきではないかとの疑問が湧いて来て、カタログや  HPを確認して見たところ、「耐摩耗化粧合板 マーレスボードという表記と「低価格でハイクオリティ。耐摩耗性、耐汚染性、耐薬品性、耐溶剤性に優れた高機能の化粧ボードです。」という説明書きがあり、webカタログで商品検索をしてみると、商品で選ぶ→家具・木工向け→化粧ボード→耐摩耗化粧合板となんの違和感もなく、商品選択に進んでしまう作りになっていました。昨日、アイカの担当者と支店長にお越し頂いてこの辺りの説明と、注意喚起の必要性を私の方から示唆しておきましたが、反映されるかどうかは今の時点ではなんとも言えません。

犯人探しではなく責任の所在。

また、私達が家具の内部にBBボードを選択した時点で使用に耐えないものになったと認めて全面的に仕様を変えて作り直す判断をした件についても、メーカー側に責任の所在は無いか?今回の件は全て私達の知識不足、勉強不足だけの問題として処理されるのかも問うておきましたが、まだ結論は出ておらず、まずはお客様に納得いただける状態になってから最終的な話し合いをして判断しようということになりました。とにかく、引き出しを出し入れする度に白い粉が出続ける収納など使い物にならないし、その責任の所在が誰にあるかなどはお客様には全く関係の無いことであり、出来るだけ速やかに注文通りの家具が使えるようにしなければなりません。ただ、使えない家具を作るような誰も喜ばない様な今回と同じような事が2度と起こらないようにすべきだと思いますし、実は表面に現れていないだけで、すでに全国各地で同じような問題が起こっている可能性も無きにしも非ず。お客様にご納得頂いた後に、その辺りもしっかりと煮詰めなければと思っています。

届きそうで届かない、近そうで遠いクレーム撲滅

私達株式会社四方継はこの新年から21期目をスタートさせました。創業からずっと私が目指し、言い続け、取り組んできたのはご縁を頂いたお客様に一生付き合ってもらえるくらいの圧倒的な顧客満足を提供する事、そしてその大前提としてのクレームゼロです。その為にこの20年間様々なことに取り組んできました。が、しかし、結果的に今回もまたお客様に多くのご負担をおかけする問題を発生させてしまいました。今回、お客様には担当しているスタッフに対して非常に好意的に接してくれて頂いてはおりますが、せっかく使えると思って衣服を収納した家具を撤去して、衣類を全て洗濯し直してまた収納し直す、本日もとても冷静に、建設的にお話いただきましたが、不便さと、そこに付帯する苛立ちや怒りは表面的に出されていなくてもきっとあると思います。私達はそのことを忘れることなく、不満を「良かった」に転換してもらうくらいの意識を持って真摯な対応を心掛けねばならないと思いました。クレーム完全撲滅、絶対にやらねばならない目標にもかかわらず、なかなか辿り着けません。。

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受け継がれる価値ある丁寧なモノづくり つむぎ建築舎

 

大工に寿司屋のデザインを任せたらモールテックスのカウンターに仕上がっていた件。

令和3年1月7日 曇り時々雪

寒波襲来。

またもや強い寒波が日本列島に押し寄せてきて、厳しい寒さに震える一日になりました。今日は京都の顧問先の初出社の日と言うことで私も上賀茂神社への参拝と全体会議、そして社員大工育成と工務部の業務改革ミーティングに参加しました。顧問先の事業所がある京都の紫野という大徳寺近くの北のエリアでは夕方の時点で既に氷点下になる寒さで、昼から小雪が舞いました。京都はほんとに寒いところです。その事業所の工務メンバーとは年末にも8時間に及ぶ長時間のミーティングを行いましたが、その内容を踏まえて今日もガッツリと長時間の話し合いの時間を持ちました。非常に実践的な計画を立てる良いミーティングができたと思います。時間とミーティングの質が整合するとは思えませんが、しっかりと時間をかけて丁寧にコンセンサスを取るのは非常に重要だと感じた次第です。

お任せ工事

そんな寒かった今日、朝一番は大工の大ちゃんと一緒に、昨年末に着工し、ほぼ完成に漕ぎ着けた寿司屋さんの現場に完工のチェックに向かいました。1月中旬、もうすぐ新規オープンを予定している三宮のメインストリート、北野坂で工事を行なっていた「鮨竜」さんは隠れ家的なカウンターだけの小さな寿司店で、日本の食文化の頂点(だと私が思っている)の寿司を洗練された大人っぽい空間で食せるお店を目指されています。落ち着いた黒っぽい感じのインテリアデザインのイメージと予算だけをオーナー様から指示されて、「後はまかすので、自由にやってもらって良いです。」とご注文をいただきました。私もここは大工工務店の腕の見せ所とばかりに担当大工の大ちゃんに意匠から収まりまで全て任すと一任し、後は打ち合わせはおろか現場にも顔を出すことなく任せた物件です。

モールテックスとセンの無垢一枚板

年明け早々、そろそろ完成引渡なので見に来ませんか?と大工の大ちゃんに誘われて、今日久しぶりに現場を訪れたのですが、私が想像していたよりも、オサレな洗練されたお店になっており、大工としてのセンスを遺憾なく発揮されている仕上がりに(手前味噌ながら)これならお店の大将にも、オーナーさんにもご納得頂けるのではないかと自信を持ちました。特に、寿司店では珍しいモールテックスという左官仕上げのカウンターと花板さんが立つバックのタイルの統一感の中に現場造作で作った無垢材のセンの一枚板の建具を配した収納が存在感を示しており、なかなかやるねーと、素直に大ちゃんの実力を認めました。

大工デザインの意味

その他にも、カウンターに出される寿司を映えさせるカウンター上からのピンスポットのダウンライトの配置と、シンプルな中にも和風の雰囲気を醸す多可町産ヒノキの節が少ない羽目板の下がり天井、通路に余分な照明器具をぶら下げない間接照明の配置など、照明計画、建築照明にも細かな配慮がなされていたり、コストを抑えるのと意匠性を高める両方をバランス良くまとめており、玄関建具はコストカットの為に既存利用しようとの話もあったのを覆して、寿司店らしい無垢のガラス格子戸を作り直したり、必要な部分に費用をかける予算の配分も出来ており、デザイン、予算編成、顧客とのすり合わせ、施工をまとめて大工に任せる意味というか、価値を十分感じさせられる仕上がりになっておりました。

大工工務店のブランディング。

私達つむぎ建築舎は二十年前に大工集団として起業してからこれまで、自社の社員大工での施工、若手の職人の育成にこだわり続けて来ました。私の考える大工とは、単なる木工作業員では無く、現場全体を取り仕切り、顧客の要望をカタチに作り上げるプロデューサーであり、長年の使用に耐える耐久性と美しい仕上がりの高い品質を担保する現場管理者であり、数多くの現場経験を生かして、図面上の2Dでは無くリアルに空間イメージを3Dで想像出来るデザイナーであり、厳しいコスト管理を行い、顧客、自社、協力業者そして出入りする全ての職人さん達に納得して喜んで貰う現場経営者であるべきだと考え、無茶振りだとか、キツすぎるとか、こんなの大工の仕事じゃないとか、社員大工の面々から文句や泣き言を言われながらも「大丈夫、出来るって」と厳しい負荷をかけ続けて来ました。その長年の取り組みが大工工務店としてのブランドを作ると信じていますし、今回の「鮨龍」さんの物件のようにデザイナーも詳細設計を行う事無く、余分な費用をかけずして最低限のコストで良いモノづくりを実現する力を身につけてくれているのではないかと思っています。鮨竜さんのオープンに合わせて、お店にお邪魔しますので、私と一緒に大工デザインのお店で鮨を食したいと思われる方はお気軽にお声がけください。(笑)


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風の時代、オレの365チャレンジ。#inside out

令和3年1月6日 曇り

年始一発目の朝活!

一昨日までのお正月気分は何処へやら、全くの平常営業モードに戻っています。1日中事務所に籠り、お年賀でお越しになった来客に挨拶をしながら、メール、メッセンジャー、LINEで次々に来るメッセージに数が分からないくらい黙々と返事を書き続けました。本当は現場周りに行きたかったけどそれどころではなく、工務店経営者の仕事内容も変わり果てたものだと時代の流れにため息をついてみたり、、とにかく忙しい1日でした。そんな仕事始め2日目、早朝は水曜日という事で朝活の日。新春一発目と言う事で、ビジターを呼ばずに内輪だけでのmtgでしたが、昨年新しく入会された新規メンバーによるプレゼンテーションがあったり、役員や運営チームの代表からの所信表明的なお話があったりと、新しい年を迎えた初回に相応しい良いmtgでした。圧倒的他者貢献を一緒にやろう、と同じ志を持つ仲間がいるのは本当に良いものです。

日本人の消費に対する問題提起。

今朝の朝活で新規メンバーのDIYer山中君のプレゼンテーションで、グローバル化による安価な外国製品の国内流通への問題提起がありました。貿易協定により関税が次々に撤廃された影響もあり、低い賃金の国の安い労働力から生み出される製品により国内製品の競争力が失われ、日本の労働者の賃金がさらに低下して、所得が低くなるが故に更に低価格の外国製品を買わざるを得なくなり、更に国内産業の景気が悪くなる・・、そんな負のスパイラルに陥ってしまっているのではないか、との事でした。山中君はそんな低賃金に喘ぐ人達の暮らしを少しでも楽にするには、出費の大きな割合を占める住宅費を抑えることが必要ではないかと、空き家をDIYでリノベーションして、費用を抑えて自分好みの住宅に住める手伝いをしたいと言う、とても心根の優しい、志の高い若者で、朝からとても感銘を受けました。

グローバルからローカルへ

そんな素晴らしいプレゼンテーションを聞いた後に、感想を求められて、私は、一概に労働力の安い外国製品を拒絶するのではなく、国を超えて分かち合いの心を持つことも大事ではないか、問題はそのビジネスで潤うのが巨大資本のグローバル企業であり、発展途上国に非があるわけではないと言うようなことを述べました。本来は地域ごとに循環型の経済が回り、余剰生産したものを輸出なり他の地域に販路を拡大する、もしくは地域ごとの特産物を交換するような経済の仕組みになるのが一番良いと思いますが、世界がカップリングし全ての国も地域も資本主義社会に飲み込まれた今となってはそんなローカル経済論は容易く実現しそうにありません。しかし、コロナの影響で実質、世界中が鎖国してしまっており、また、パンデミックが収まりかけたら次の変異種が生まれ、ひょっとしたらずっとワクチンや治療薬と感染症の鬼ごっこが続くかも知れない時代になった今、もう一度、循環型社会の構築を考えてみる時が来たように思います。

問題は常に内にある。

そんな、深く考えさせられる議論もあったりした朝会の後、山中君とLINEで「ちなみに私は愛国主義者なので日本人は(少々高くても)出来るだけ国産の製品を使うべきだと思っています。そのためには海外製品に負けない価値を生み出すことが必要で、ブランディングやマーケティングの理論を深く理解してアップデートを繰り返さなければいけないと思ってます。脱アマゾン活動をする位、アンチグローバル企業の私ですが、問題は常に内にありだと考えるようにしています。」なんてやり取りもありましたが、それこそが私が職人相手にマーケティング理論を教える私塾を長年継続している最も大きな理由です。守られる人は、守られるべき人になるべきで、そこには絶対に自助の精神があるべきですし、それが無ければ弱肉強食の資本主義の世界では生き残ってはいけません。

論語読みの論語知らず

問題は常に内にある、問題を解決したければコントロールできない外部に働きかけるのではなく、自分の内側から変わる努力をすべきだ。と言うのは、有名な「7つの習慣」の中にあるInside Outの概念です。理論や概念を知っている、頭でわかっているような気になっていても、実際の行動に反映させるのは一筋縄ではいかないのは誰もが納得するところだと思いますが、私もその例にもれず、20年前から7つの習慣に書かれている原理原則に取り組んできたつもりですが、実際のところはまだまだできていないことがたくさんあります。いわゆる、論語読みの論語知らず状態です。そんな反省をしょっちゅうしているのですが、今年に入り、本格的に風の時代になったと言うことで、今までと根本的に考え方を変えて取り組もうと決意したことがあります。それもやっぱり、今更ながらInside Outの原則に立ち返ってと言うことです。

全ての元凶は我にあり。

私が今年、出勤日(ほぼ365日)に必ず行うことに決めたのは社員全員とのチャットを使っての毎朝のコミニケーションです。「おはようございます!」の挨拶はもちろんですが、倫理法人会の会員企業に配られる「職場の教養」と言う小冊子の日めくりページを読んでその感想を一言添えて全員のチャットに送ることにしました。本当なら、スタッフにもその冊子を読んで感想を返してもらいたいところですが、風の時代はトップダウンはダメとの事なので、そこは強要せずに「返してくれてもくれなくても、どちらでもいいよ。」と言うスタンスで半ば一方通行で送っています。慣れない(特に人に言われた)習慣を新たに始めるのは人間誰しもあまり積極的にはなれないもの。なのですが、中には熱心に職場の教養を読んで感想を送ってくれるスタッフもいて、密かに喜んだりもしています。なぜこんなことを始めたかと言うと、その理由は明快で、社内でずっと問題視されてきたコミニケーション不全を解消するのが目的です。そもそも、女性の設計士と大工とは水と油。これまでスタッフ間のコミュニケーションがうまく取れないのはそれぞれ個々の問題であり、私の責任ではないと逃げておりましたが、電柱が高いのも、ポストが赤いのも全て経営者の責任だと言われるように、私が自分を変えなければいつまでたっても何も変わらないと今更ながら気づき、チト大変ではあるのですが長年の課題を解決すべく一念発起して取り組みを始めた次第です。

コミュニケーションが世界を変える。

世界をよくするアイデアをプレゼンテーションする世界的なイベント、TEDで30日間チャレンジで人生が変わる!というものがありましたが、365日続ければ絶対に無理だ、と諦めていたこともきっと何かが変わる、もしくは変わるきっかけぐらいは掴めると思うのです。あくまでも人が変わってくれるのを期待するのではなく、自分が変わった効果がそのうちきっと現れることを信じて毎朝続けていきたいと思います。人間が抱える問題や課題は全て人間関係にある。とは心理学の巨人、アドラーの言葉、コミュニケーションがその解決の唯一無二の糸口だと信じて取り組んでみます。スタッフの皆さん、気が向いたら返信ください、よろしくお願いします。(笑)


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