天命を知る歳のオッサンの神頼みと志。

平成30年9月5日 台風一過、晴れ

台風直撃二連発。

昨日関西を直撃した今年最大の勢力と言われた台風21号は予想を遥かに超える被害をもたらし、近畿圏広範囲であちらこちらに大きな爪痕を残して通り過ぎていきました。自然の大いなる脅威の前には人間の力などちっぽけなものだと改めて思い知らされると共に、相次ぐ自然災害の原因の一端が私たち人間が便利に暮らすために生み出し、自然界に放出してきたCO2をはじめとする人工物にあると考えれば、この様な災害は一過性のものではなく連続性のあるもので、近代の人類が産業革命以降行ってきた所業を根本的に見直さなければならないのでは、と考えさせられました。そんな台風一過の水曜日の今日も一応、朝活の日で、停電や交通インフラの復旧がされていないメンバーは来られませんでしたが、通常のビジネスミーティングは中止にするも、集まれるメンバーだけでも。と朝から集合、運営に関する会議を行いました。メンバーの中には被災された方もおられて、私としては建築のカテゴリー担当者としてメンバーさん向けに(正直、OBのお客様からの問い合わせへの対応で手一杯ですが、)応急処置が必要な方がおられたらできるだけのことをさせて頂きます。とメッセージを送りました。とにかく、この度の台風被害に遭われた皆様へ心からお見舞いを申し上げます。

祈るしかない。

朝会を終えて出社してからはいきなり近所のお客様宅への雨漏り調査に出動の指示をされて早速、大工の大ちゃんと一緒に現場にGO、通常は空から降ってくる雨が風に舞って横殴りであったり、下から吹き上げてくる状態になる台風の際の雨漏りは我々建築のプロからしても想定の範囲外であり、おいそれと簡単に原因を発見、特定することが難しく、あまり費用がかからない範囲で怪しい箇所から順番に処置を進めていきましょうとアドバイス、大ちゃんに後の段取りは任せて事務所に戻りました。事務所に戻ってからも終日台風被害を受けたお客様からの電話連絡が鳴り続け、応急処置や現場確認の指示、手配に1日追われることとなりました。とにかく、今回、そして前回の台風による被害の一通りの被災の処理が終わるまで次の大きな台風が来ないことを祈るばかりです。

目を覆いたくなる惨状。

淡路島から神戸のど真ん中を通っていた台風は大阪の方が被害がひどいらしく、電柱が軒並みなぎ倒された地域をあったようで、停電が最長三日間続くとの報道がありました。現代の社会で電気の供給が止まると言うのは都市機能が完全に麻痺してしまい生活もままなりません。残暑も厳しいいまの季節では生死に関わる問題だけに心配でなりません。神戸でも高潮の被害は甚大で友達がSNSのアップされたり送られてくる写真はまさに目を覆うばかりの惨状。人智を超えた自然災害の相次ぐ来襲に、我々人間の無力さを感じずにはいられませんが、我々が20年以上前に阪神淡路大震災で教訓として得た当たり前の日常はある日一瞬にして崩壊することを常日頃から意識していないとならないのだと改めて思い返した次第です。※画像は友達、知り合いのSNSから拝借しました。

畏怖と畏敬。

年齢を重ね、様々な経験を積み重ねていくと自分たちの力で何ともならないことがあまりにも世の中には多いことに気づかされます。私はこれといって特定の宗教に信仰を持っておりませんが、神頼みするしかない、特定の神様ではなくても自然の大いなる力の前に畏敬の念を持って謙虚に相対せねばならぬのだと思わずにはいられません。そんなこともあって毎月のお朔日には近所の神社にお参りしてひと月の感謝とこれから始まる新たな月への決意を表明する時間を持つようにしていますし、毎年の正月には山岳信仰で知られる奈良県の大神神社にお参りに行く習慣をこの数年毎年続けています。若い頃には神仏に対して全く興味がなかったし、未来は自分の力で切り開いていくものだと思い込んでおりましたが、年齢を重ねる度に徐々にそれが間違いだと思うようになりました。自分の無力さを知ることこそが歳を重ねるという事なのかも知れません。

同年代経営者の志

今朝の朝会の会議の後、メンバー同士でお互いのビジネスの理解を深めるために一対一で話し合い、詳しい自己紹介の場を持つOne to Oneセッションをして頂いた、兵庫県で第一号の司法書士法人を立ち上げた神津先生は学年が同じ歳の同年代で、司法書士業界でも様々な役職を担われている方です。セッションをしていて面白かったのは(同い年だけに)非常に似通った志向を持っているのを知れたことで、先ずは私と同じように奈良県の大神神社までわざわざ熱心に通われていること、MGなどの経営の勉強に今も熱心に通われていることなど、共感することが多々あり、極め付けは建設業界と共にこれからどんどん厳しさを増して行く司法書士業界で「若い士業の人が独立開業しなくても安心して物心両面に豊かな暮らしを出来る法人としてのスキームを確立したい。」と言われていた志です。神津先生のその言葉に非常に感銘を受けたと共に、私達の世代が担うべき責任を感じられて、懸命に努力されている経営者が業界問わず多くおられ、そして活躍されている事に大いに勇気付けられた次第です。BNIでご一緒させて頂くご縁と、志の高い仲間と共に働ける事に心から感謝するばかりです。神津先生、本日はありがとうございました。引き続きよろしくお願い致します!
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「割り切りは魂の弱さである」亀井勝一郎の至言。

平成30年9月4日 台風直撃暴風雨

嵐の前の静けさ。

「今年は台風の当たり年」なんて気軽に言えないくらい、深刻な被害が続いている神戸では台風21号の直撃でハーバーランドモザイクが高潮で水没したとのニュースが飛び込んできました。これ以上、大事にならないように祈るばかりです。実は神戸では朝のうちはまだ雨風がなく、穏やかないい天気でした、いわゆる、嵐の前の静けさというのでしょうか、本来、火曜日の朝は倫理法人会の朝活なのですが、今回の台風の直撃を受けて早々に中止が決定、いつも通り目を覚まして朝の時間を持て余した私は週末に積み残していたランニングの習慣のツケを払うべく朝からいつもの太山寺までの10キロラン、気持ちの良い汗を流してから台風を迎えました。(笑)

台風21号直撃!

今回の台風の直撃で、1番感じたのは世間全般的に備えるのが早いというか、早々に判断を下す意思決定の迅速さです。代表的なのはJRの運休決定で、天気予報が大型の台風直撃が避けられないと報じた時点で、早々に運休の決定を下しリリースしました。近年、自然災害が起こるたびに帰宅難民が駅のホームに溢れると言う現象が繰り返されていただけに賢明な判断と言えるのでしょうし、人間の力では抗うことのできない大自然の猛威の前にひれ伏すしかないのはわかります。トラブルを回避したいのは重々承知、人命第一の観点からすると安全過ぎるくらい安全な判断を下すのは決して悪いことでは無いと思います。しかし、、それにしてもあまりにもさっぱりとした割り切りで運休、中止、休業の判断をするのはなんとなくしっくりこないと言うのが正直なところで、もう少し悩み考え迷っても良いのではないかと思ってしまいます。

「しょうがない」の連鎖。

電車が動いていなければ出勤もできないのも当たり前、工事の工期も延びて当たり前、こんな天気だから会社は休みにするのが当たり前、一切の業務を止めても当たり前。しょうがない事は確かにありますが、あまりにも安全側に立って早々に諦める風潮が世の中に蔓延してしまうのはなんだか少し怖い気がします。すみれは車通勤のスタッフが多いこともあり今日も平常営業で、お客様からの台風被害の連絡に対応しておりました。雨漏りがしていると連絡があっても暴風雨の最中、処置をしに行くわけではありませんが、それでも電話を受け付けるだけで少しはお客様も気持ちが落ち着かれるようです。ちなみに、屋内工事の現場も動いており、その中で明日必要な部材が届いてないと言う連絡が入りました。商社との連携がうまくいっていなかったようで、その対応に担当者に連絡をとってみると、今日は関係各所連絡も取れないので何もできませんとあっさりさっぱりとした返答が返ってきたとの事で、「どうしようもないですね、」とスタッフから報告が上がってきました。結局、納期遅れによるしわ寄せをお客様に負担してもらいますという意味です。

やれるならさっさとやれよ、という心の声。

現場の実務については担当者に任せているし、あまり細かな事に首を突っ込んだりしないようにしていますが、あまりの諦めの早さに違和感を感じて商社に連絡をとってみたところ、担当者は台風で自宅待機、何にもできません、との事。事の重大さを説明すると、別の部署の上長が事業所に詰めているとの事で、そちらに担当窓口を変えてもらい、やり取りしてみるとやっぱり今日は台風の影響で関係各所連絡が取れない、なんの答えも出せないとの事でした。それでも根気よく、これまでの発注書に納期を書いて送っていた等の経緯とお客様に迷惑をかけるわけにはいかない旨を説明すると、「わかりました、裏技を使ってなんとかしてみます」とほんの10分ほどで十分納得できる回答を持って連絡を下さいました。台風で大変な中、無理を言って申し訳ないという気持ちもありますが、在庫の確認と納期の返答くらい台風と関係ないやろ。という気持ちは正直否めず、台風直撃やからしょうがない。という風潮が蔓延している影響ではないかと訝しんでしまいました。
ま、終わりよければ全て良しなので、いつまでも根に持って悪い印象を持ち続けるようなことはありませんが、割り切りが早い人や会社って一緒に仕事をする上でよく注意をしておかなければならないと思った次第です。

ギリギリの美学

「割り切りは魂の弱さである」という至言は大正~昭和に活躍された辛口文芸評論家の亀井勝一郎さんの言葉です。私は5年ほど前にその至言に触れる機会があり、ずっと胸の奥にこびりついたまま今も離れません。人が最後の最後まで悩み、悩み、苦しんだ結果の判断は無条件で受け入れますが、考える猶予があるにも関わらず、めんどくさいから、という理由だけではないかも知れませんが早々にスパッと割り切って下された判断については、残りの選択肢についての可能性を質さずにはいられませんし、自分自身でも困難に向き合った時ほど、できるだけあらゆる可能性を検証して最終の選択を下したいと思っています。そのお陰で、「絶対に無理」と諦めかけた事がひっくり返った小さな成功体験も数多く持っており、それが染み付いていつもギリギリセーフを繰り返す、ギリギリの美学を持っているといって揶揄されることもありますが、出来る事がまだあるのを捨てて割り切ることだけはしたくないと思っていますし、お客様との信頼関係を構築してきたのは常にあらゆる可能性にチャレンジする姿勢を評価してくださってのことも少なくないと思います。とにかく、早々に割り切っちゃう今の世の中の風潮とは全く逆の発想かもしれませんが、人生はあくまでも魂を磨く修行の場、最後の最後まで粘る根性は持ち続けたいと思います!

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Xデザイン学校2018 #04 質的調査合宿 day2

平成30年9月3日快晴

台風前夜。

嵐の前の静けさと言うのでしょう、今日の神戸は真っ青な青空が広がる気持ちの良い天気となり、今年最大の勢力を誇ると言われている台風21号が近づいているなどとは思えないような好天となりました。先々週に神戸を襲った台風20号の補修や復旧工事もまだ終えていないお宅がほとんどの状況で、今日は台風の来週に備えて前回の台風で一部破損したカーポートの屋根の撤去など「台風に備えたい」という依頼の電話が朝からひっきりなしに事務所にかかっておりました。神戸市内中に散らばっている工務スタッフにてんやわんやの対応に走ってもらいつつ、明日の直撃台風で大きな被害にならないことを祈るばかりです。

Xデザイン学校2018 #04 質的調査合宿 day2

さて昨日までの二日間は昨年に引き続きUXデザインの研修に京都合宿に参加してきました。実際にフィールドワークに出かけ、街中で行動観察を行い、そこで見つけた事象から共通する概念を抽出し、テーマに沿った「パターン」をもつけ出すことで潜在的な問題や、ユーザーが気づいていないニーズをあぶり出すというこの研修はインサイドアウトのマーケティング思考が染み込んだ私が、バイアスを捨ててアウトサイドインのUX思考を理解し身に付けるには絶好の機会だと大きな期待を胸に今年も参加してきました。研修の流れと概要は土曜日のブログに書いておりますので、今日は2日目を終えて気づいたこと、理解できたこと、そして反省を以下にまとめておきたいと思います。

デザイナー系女子へのエスノグラフィー

今回のフィールドワークのテーマは「人はどんな時に豊かな生活を感じるのか?」となっており、本来は京都の町に暮らす人々や、観光に訪れた人たちの行動を観察し、エスノグラフィー的な観点でその地域にある暗黙知や社会システムを見つけ出し、それを分析して概念化、パターンを見出すのを通してビジネスモデルに落とし込むヒントをつかむのが目的で、一切の先入観を捨てて目の前の事象に向き合い、「なぜだろう?」という問いが立ったものに対して質問を繰り返すことで、発想を転換させるような知見を得ることを目的にしています。ただ、私たち研究生チームは少し趣旨を変えて、本来の研究テーマに沿う形でペルソナの行動履歴から京都での豊かな暮らしを疑似体験するような場所や、ペルソナの趣味嗜好に合った場所に赴き時間を楽しまれる様を観察調査してみました。具体的にはアートホテル、本格飲茶、陶器作家さんの作品を販売する器屋さんなどで詳細は土曜日のブログに書いた通りですが、私の志向ではまず行くことがない京都のスポット巡りはなかなかのインパクトでイザベラバードのエスノグラフィーの世界を垣間見たような気持ちになったり、ならなかったり。(笑)ちなみに、イザベラバードの日本でのエスのグラフィーを取り上げた小説の紹介はこちら→ジャーニーボーイオススメです!

家を持ちたいなんて思わない若者達。

昨日は場所を京都からグランフロント大阪の最上階にあるYahoo!社のセミナー室に移してその調査を分析し概念を抽出して京都での行動にどのような価値があったのか、「豊かな暮らし」とはどのようなものか、そこで得た情報はどのようなパターンを持ち、ビジネスに活かすことができるのかをKA法と言うフレームワークを使ってディスカッションを積み重ねました。ちなみに、私たち研究生「チーム1st PLACE」の研究テーマは「建築×UXデザイン」となっており、ターゲット層というかペルソナとして設定したのは就職して間もない、これから結婚し家庭を持つ等ライフスタイルが大きく変わるであろう若者に絞っており、メッセージのインタビューで明らかになったのは「住宅を所有したいなんて微塵も思わない。」と言うことでした。これまで工務店経営者である私が考え実践してきた事は、すべて住宅に興味がある人たちを対象にしており、その所有欲がない人に対するアプローチなど考えたことがありませんでしたが、これから圧倒的に私たちの年代と違う価値観を持つ若者がマーケットの主役になることを考えれば、今のうちに(間違いなく増えてくるであろう)その層の若者に対してどのようなアプローチをするべきかを知っておくべきだと思っています。

分析、価値の概念を探す。

「家なんか欲しくない」と言う若者は、かといって全くどんなところに住むのでも良い訳ではなく、インテリアデザイン、空間に興味がないのではありません。逆にオフの時間をおしゃれで居心地の良い場所に行き、ゆっくりとした時間を楽しむような趣味嗜好を持っておられます。私たちが単なる物の提供者ではなく、「コト」や「空間」を提供する事業者にならなければならない考えれば、どこかで接点があるはずで、その接点さえ見つけることが出来れば必ず受け入れられる部分が見つかるはずだと思っていて、そのインサイトこそが工務店にとって次世代のビジネスモデルを形作るのではないかと思っています。そんなこんなでエスのグラフィーの事例を元に価値マップを作成して浮き彫りになった「豊かな生活を感じる価値」以下の通りで、端的に一文にしてしまうと私たちが持っている価値観と同じような印象を受けますが、実は全く違うという事がプロセスの中で思考に刻み込まれました。「あ、ここか」と少しだけ糸口が掴めたような感覚がありました。

  • 自分に合うもの(好きなもの)を発見できる
  • (制限のない、もしくは少ない)時間を贅沢に楽しめる
  • 気に入ったモノと暮らせる
  • 理想の暮らしを疑似体験してちょうどいいところを探す

パターン化とインサイト

上記の価値観をKA法というフレームワークを使い、豊かな暮らしをパターン化、そしてそのパターンからインサイト見つけてサービスデザインを考案するのが今回の研修合宿のゴールとなっておりました。が、しかし、私たちのチームは結局、具体的なサービスデザインを作る事なく終了の時間を迎えてしまうという不甲斐ない結果になってしまいました。浅野先生には「ワークショップは(質はともかく)時間内に終わらせる事が何より大事。」と言われ続けておりますが、研究生として参加している以上、リアルにビジネスシーンで通用して、事業として立ち上げられるアイデアを出さねばならず、時間通りに終える事が目標などと言っておれないのが実際で、頭から煙を出しながら考えを巡らしましたが、何一ついい案が浮かばなかったという情けない状態で終了時間を迎えることになってしまいました。。

豊かさを感じるパターン15連発。

ちなみに、ベーシックコースに参加されている大手有名メーカーや関西で新進気鋭と言われているWebデザイン会社のデザイナー、ディレクター、リサーチャー等々の皆様が見つけられた豊かさを感じるパターンはこちら、大いに参考にさせて頂きます!(笑)

・人は手に入れられないものを手に入れたとき

・主役だけじゃ物足りない

・目的以外のところに喜びがある

・謙虚な気持ちがあると強制の気持ちがない

・共存のための棲み分け

・継続する事(できる事)

・良い人の心

・信頼できる人から買う

・前向きな気持ちになる

・誇りを持てるものを持っている。

・追体験する事

・結果よりも継続が気持ちいい

・手間がかかる方が嬉しい

・伝統を人に伝える喜び

・季節の移り変わりを楽しむ

豊かな生活の(オレ的)インサイト。

ちなみに、私たちのチームで抽出した豊かな時間だと感じるパターンは「油断できるくらいの余裕を持つ」「リラックスのチャンネルを入れてくれる」「見て、知識を得る行動」となっており、価値マップで掴んだ糸口と合わせて考える中で私が個人的に得たインサイトは「憧れる世界観に近づける、もしくは世界観の中に浸れることで豊かさを感じる」ということです。(あくまで私見です、突っ込まないでください)。。要するに世界観を作る、作れるのは人としてある程度成熟した人の特権で「人として成長」という曖昧で主観的で、精神的で緩やかな「上質の人生」へ少しずつでも移行した時に得られる豊かさ、その成長するプロセス自体の豊かさに繋がる行動を持つことが「豊かな時間」だと感じているのではないかと考えました。少しニュアンスが難しいので、もう少し整理をしなければなりませんが、とりあえずは一度、このインサイトを持ってサービスデザインを考案して見たいと思います。「チーム1st PLACE」の皆様、結局、バイアスを排除しきれていない気もしますが、忌憚ないご意見をよろしくお願いします!

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Xデザイン学校2018 #04 質的調査合宿 day1

平成30年9月1日 雨のち曇り

 天恵のお朔日。

昨夜未明から激しく降り出した雨は明け方前になって更に激しい雷雨となりました。なんでも秋雨前線が日本列島に停滞しているらしく、叩きつける様な雨音と雷鳴にいつになく目を覚ましてしまい、おかげで今朝も朝起きができました。まだ暗いうちから、台風がこなくてもいつ災害が起こるかわからない最近の気候変動に少し恐怖を覚えつつも窓から吹き込んでくる涼しい風を喜びながら朝の筋トレに精を出し、アイドル犬チャックとのお散歩にお朔日参りとサクサクとルーティンをこなして良い一日の、一月のスタートを切ることが出来ました。

豊かな暮らし」のフィールドワーク。

今日は京都にてXデザイン学校の研究生として観察、調査のフィールドワーク。テーマは「豊かな暮らし」で、私達のチームが研究している「建築×UX」を具現化するサービスデザインのヒントを探しに京都の街を歩き回り、なかなか見つけられないでいる今後ボリュームゾーンとして踊り出してくる新しい価値観を持った若い人達が持っている「住まい方」に対する潜在的なニーズ、もしくは問題をあぶり出す糸口を見つける作業を行いました。今回は四条からスタートして大宮のクマグスクというアートホテル、昼には三条商店街の本格派小籠包ランチと中川社長が展開されているオーガニックジェラートを楽しんで、全国の作家さんの器を集めて販売している食器屋さんへと、感度の高い女性が好む場所を巡って、そこでの行動観察を元に「家を持ちたいとは微塵も思わない」という女性の志向、潜在的なニーズを探ることになりました。

バイアスよさらば。

昨日のブログにも書きましたが、私が長年どっぷりと浸かってきたマーケティング思考から次のステップに進むには、USPなどと言う今持っているリソースからの発想を転換する事が必要で「モノからコト」への移行は元より、一旦、バイアスがかかりまくった思い込みを捨てて、次世代の住宅ユーザーを真っ直ぐにみて観察、調査を行う必要があると思っていて、その意味では今日のフィールドワークは実践のまたと無い絶好の機会でした。UXを学び初めて3年目にしてやっとバイアスを捨てる重要性と方法論が少しずつ理解出来てきた様に思います。とは言え、長年染み付いた思考の順番や枠組みがそんな簡単に変えられるわけも無く、今日も私が口を挟む度に間違った方向とまでは言いませんが、既存の考え方に戻るような意見になってしまったようで、優秀で若いデザイナーさん達にたしなめられる事もしばしば、、なかなか分かったからと言ってその通り出来るとは限りませんね。。

事例の概念化の訓練。

フィールドワークでの行動観察の結果を踏まえて、各シーンでの記録をグルーピングして共通の概念を抽出、またそれぞれの関係性を明らかにしていく事によって潜在的なニーズや解決されていない課題があぶり出され、提供すべきソリューションやサービスを考案する糸口を見つける。それを手繰り寄せて、新たなサービスデザイン、そしてビジネスモデルを生み出すというこのワークは非常に実践的で、UX(ユーザーエクスペリエンス)視点、その考え方を理解するにはとても有効だとは思います。が、実際に行ってみると本当に難しく、講師の浅野先生はバイアスを排除して「無」になって観察調査を行え、と言われますが、修行僧でもない私がいきなり頭を空っぽにして目の前で起こっている事象や状況に向き合い、不思議に思った事、理由がわからないと感じた事に対する問いを立てるなんておいそれとできるものではありません。今日も随分と頭を悩ます事となり、まるで迷路に迷い込んだが如く行き詰まり、思考の行ったり来たりを繰り返してしまいました。多分頭のてっぺんから煙が出ていたと思います。

消化不良のまま、day1終了。

フィールドワークを終えて研修会場に戻り、調査結果の分析を行ってみたところ、あれこれと迷走を繰り返し、結局、グルーピングを行うのが関の山で、実業において使えるようなアイデアを生み出すきっかけを掴むどころかカリキュラムの進行通りにさえ辿り着かない情けない結果となってしまいました。明日は今日グルーピングを行った行動観察から得たデータを下にして導き出した概念をパターンとして認識し、そのパタンを利用したサービスデザイン、ビジネスモデルを考案することになっています。このままではまずいと焦りもありますが、私たち研究生チームはワークショップの練習をしているのではなく、リアルにビジネスに使えるサービスデザインを模索しており、その意味ではいまいち納得できていないものをそのままスルーして次のステップに進むわけにはいきません。その辺はチームメンバーの皆さんも十二分にご理解してくれているようで優秀なメンバーに恵まれたことを感謝するばかりです。とにもかくにも今日のフィールドワークの結果は明日のまとめのワークショップ次第、私なりの感想や気づきは月曜日のブログでまとめてアップしたいと思います。チームメンバーのみなさん、引き続きよろしくお願いいたします。

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BMC(ビジネスモデルキャンバス)が順番通り使えない理由。

平成30年8月31日 晴れ

夏の終わり。

8月も今日でおしまい。子供達は明日から新学期なのでしょうか、私には全く関係ないですが日の出が少しずつ遅くなり、朝夕がめっきり涼しくなって来たこの頃、なんとなく寂しさを感じるのは子供の頃の名残なのか、幾つになっても子供っぽさが抜けきれないのか、夏休みがあった訳でもないのに過ぎ行く夏を惜しむ気持ちが芽生えるのは不思議なものです。そして夏が終わり、秋になると台風のシーズン。先週、神戸を直撃して多くの被害をもたらした台風20号に引き続き、21号も来週に直撃するとの予報が報じられ、今日もてんやわんや。事務所でしっぽりとデスクワークに勤しむつもりが雨漏りや台風被害の確認、次に迫る台風の対策の相談とひっきりになしに電話が入り、その度に走り回りました。来週やってくると言われる21号は日本を外れてくれれば良いのですが、、

BMCの間違った解釈。

さて、昨日のブログでは【元祖】職人起業塾で行なったワークショップ、BMC(business model canvas)でチャネルという伝え方、運び方を変えるだけで手にする成果は大きく変わる可能性があると書きました。その前々日のブログ「ホットシート#3×BMC@元祖職人起業塾」でもBMCの使い方、ダウンロード先のURLなどをご紹介したところ、数人の方がダウンロードされておられた様なので、誤解がない様に(間違った使い方のままにならないように)もう少し説明を加えておきたいと思います。私がUXデザインを教えて頂いているXデザイン学校の浅野先生によると、(解説書にももちろん書いてありますが、)ビジネスモデル・キャンバス(というフレームワーク)は順番が非常に大事だと言われます。そしてその順番の1番はじめにくるのは「顧客セグメント」であり、誰に対するサービスなのかをまず明らかにする事だと言われるのです。

BMCが順番通りに使えない。

実は、これが非常に難しい事でして、これまでマーケティングを学ばれて来た人は(私を含めて)新しいサービス、ビジネスモデルを考えるとき、まずはじめに①自分達が持っているリソース、強みを考えて、その次に②どの様な価値を提供できるか、そして③それは誰が求めているか、という順番で思考を巡らします。「それではダメだ。順番通りにしなければ意味ない」と浅野先生はいつも厳しい口調で言われます。それは、①顧客、②提供できる価値、③リソースの順番で上記の全く逆です。しかし、長年染み付いた思考はおいそれと変わるものではなく、私もずっと苦戦し続けているのが正直なところで、【元祖】職人起業塾でのワークショップでも順番通りに片付けられず行ったり来たりされているグループが数多く見受けられました、というか全員でした。(笑)
それはひとえに私の説明不足というか、BMCの使い方を詳しくレクチャーしていないのが悪いのですが、大人の学びの場なのである程度自習もされるのがフツーだという思いもあり、これまで流して来てしまっています。自習はこちら→https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798136967

(今は)逆の順番で良い理由。

なぜ、順番通りにできないか?というと、その理由はBMCはマーケティング思考ではなく、UX思考をビジネスモデルにまとめる為のフレームワークであるからで、UX(User experience=ユーザーの体験)から商品、サービスを考えようというスタンスが理解できていないとさっぱり訳が分からなくなってしまいます。ま、【元祖】職人起業塾はUXの勉強会ではなく、マーケティングの勉強会なので、USP(競合に対して優位な売りが効く強み)を見出してそれを最大限振り回す事で新たな顧客を得たり、既存の顧客との繋がりを強固にしたりするプランを考案する。というスタンスで問題ないし、それが先ずは出来ていないとUX思考で新たなサービスやビジネスモデルを考えても意味を為さないと思います。ただ、来月で6年目に突入する【元祖】職人起業塾に何年もかけて通い続けておられる方はソロソロ、マーケティングマインドと言われるあらゆる問題解決に対して常にマーケティング思考を発揮する力を身につけられて、実はじわじわと進んで来ている次のステップへの手がかりを掴んでもらいたいと密かに思っております。

逆になる理由は“inside out”ではなく“outside-in”だから。

私はマーケティングとUXは対極にあるわけではなく、マーケティングの次のステップがUXになると思っていて、この3年近く浅野先生に師事して熱心に学んでおるのですが、デザイン思考の入り口がリフレーミングだと繰り返し耳にし続け自分なりに考えて見た所、逆転の発想をしなければ、マーケティング思考からUXデザイン思考への脱皮は出来ないのだと(2年以上もかかって)最近になって漸く分かりかけて来ました。私達が実践しているジェイエイブラハム氏がまとめられたマーケティング体系はその根本をスティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」におかれています。そして、コヴィー博士が最も基本として提唱された概念は“inside out”であり、自分自身から変わる事から全てを始めようとその著書の冒頭に書かれています。対して、UXでは一切のバイアス、思い込みを排除して客観的にユーザーの行動を観察、調査してその分析からユーザーがまだ気づいていない潜在的なニーズや問題“insight”をあぶり出し、それを解決するサービス・デザインを提供するという“outside-in”のアプローチに他ならず、そりゃ、BMCの順番も逆になってしまうってもんです。

概念を実践で裏打ちして知恵、哲学を身につける。

そんな風に考えると、「マーケティングの勉強会とは別に、UXの勉強会を開催した方がいいのかも、」なんて考えたりもしますが、残念ながら私自身がUXを人様にレクチャーする程、理解出来てもいないし、学んだ概念も実践での裏打ちを始めたばかりのひよっこです。もう少し、UXデザイン思考を建築実務に落とし込み、「概念」を使える「知恵」に昇華させ、その「哲学」を経験の積み重ねから理解できるようになってから次のステップの勉強会を始めたいと思います。とは言え、新しい試みは時代の半歩先でしかマネタイズが取れず、遅れてしまうのは言語道断ですが、一歩先になってしまうと商売にはなりません。難しいタイミングですが、時代の流れと、他業態に比べて圧倒的に遅れているいまだに「モノ思考」が蔓延る建築業界の動向を見ながら、自分自身の知見の蓄積、思考の研鑽を重ねたいと思っている次第。でも、一人じゃなんとなく寂しいので、建築業界の方で一緒にUXに取り組もうという方がおられたら私(高橋)までお声がけ下さい。是非とも共に学びましょう!(笑)

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「乾太くん」に学ぶ、何をやるかではなくどうやるか。

平成30年8月30日 晴れ

ハツリは細かく順番に。

今日も朝から現場へ。久しぶりに着工の立会いに行き、細かな注意点を担当者に引き継いだり、若衆に出来るだけうるさく無いハツリのコツをレクチャーしたりと実務からスタート。同じ工事を行うにしても少し気を配るだけでお客様に与える工事のストレスは全然違うと、やれば良いのではなく「どの様に」にやるかを考える様に口うるさく伝えてから「あとは任した」と、現場を後にしました。私が着工現場に出向いてアレコレと口を出すのは稀なのですが、今回は「事業所のトイレを改装したい」と問い合わせの電話を頂いたのが定休日の水曜日でたまたま電話番をしていた私が電話をとった流れでそのまま現場に確認とヒアリングに出向き、連絡をもらったキッカケが、10年前に仲が良かった左官の親方が近所で串カツ屋さんを開業するお客さんを紹介してくれたことがあり、その串カツ屋さんの娘さんが勤められている先だった事、その娘さんの紹介で私達を勧めてくれた事が分かって担当窓口をスタッフに引き継がずに着工までやりとりをさせてからで、10年前に一生懸命にお客さんに向き合ってお店を作ったのがこの様に返ってくるのだと、感謝と共に現場に向き合う事の大切さを改めて感じながら工事の段取りを進めさせてもらってきました。完工後の打ち上げは久しぶりに湊川に串カツを食べに行きたいと思います。

当たり前の業務の精度の見直し。

帰社後はリフォーム産業新聞の福田氏が取材がてら遊びに来社され、様々な意見交換の場を持ちました、リフォーム業界の集客、売り上げの中心になっているチラシ、イベントの反響が年々鈍くなっており、新たなビジネスモデルを考えるべき転換期と言われる今、一般的な業務の流れを分解して顧客獲得のためのヒントを模索されているとのことで、御社ではどの様にされていますか?と「近隣への認知拡大」「近隣挨拶」「アフターフォロー」について細かく訊いて行かれました。それぞれ、私が10年くらい前に重点項目として取り組んだことばかりだったので、時代は本質的な方向、原点回帰に向かっているのかという印象を持つ事になりました。ちなみに、すみれでの取り組みとしては、近隣への認知は近所のメイン道路に圧倒的に大きな看板を出して社名と私たちが大事にしているコンセプト(=家は建ててからがスタート)を知ってもらう様にしており、工事現場の近隣挨拶は担当する社員大工が工事中のコミュニケーションをとる入り口として自ら挨拶に回ります。アフターフォローについても社員大工が一年に一度は「無料メンテナンス」と称してお客様先を訪れて困りごとを解決する仕組みを整えました。リピートと紹介が増えて宣伝広告を一切やめる様になった大きなキッカケです。福田氏は「確かに素晴らしい仕組みですが職人の育成とセットですよね、、」と簡単に出来ないと指摘されていましたが、顧客との信頼関係を構築するというP:成果(Performance)を得るには、PC:目標達成能力(Performance Capability)を高めなければならないのは自明の理、モノづくり企業がモノづくりの担い手を育てずに顧客の信頼を得られる筈がないと原理原則論を熱く説いておきました。参考にして頂ければ幸いです。(笑)

何をやるか、ではなくどうやるか。

上記の事例は、一見どこの会社も同じ様に行っている業務でもその内容を見直し、精度を高める事で全く違う結果、成果を得られる様になる非常に分かりやすいマーケティング理論の活用の仕方ですが、顧客から圧倒的な信頼を得られる素晴らしいPC:目標達成能力(Performance Capability)を持っていたとしてもそれを顧客に伝える事が出来なければ世の中に存在しないと同じです。刃を研がない大工はろくな仕事が出来ませんが、作業場に引きこもって刃物研ぎだけをシコシコやっていたところで、腕を発揮する機会には恵まれません。先日の元祖職人起業塾のホットシートに座られた夫婦二人で営まれている大工工務店の秋田建築社もその類いだと非常に勿体無い印象を持ちましたが、当の本人たちは自分達の価値を伝える、認知を広げる、知ってもらう取り組みの精度の足らなさを微塵も感じず(感じているかもしれませんが、笑)に何か新しい事に取り組まなければならない様な強迫観念に囚われておられる様に見受けられました。BMC(business model  canvas)では「チャネル」(=運び方、伝え方)の部分を変える、そこに注力するだけで圧倒的に結果を変える事ができるのではないかと感じた次第です。そもそも、お客様から支持され、喜ばれ、人気を博している成功事例を持っているのですから全体が悪いのではなくボトルネックの解消さえ出来ればbusiness modelは回り出すのではないかと思うのです。

「乾太くん」の知られざるperformance

最近、その様な事が自分自身の体験としてありまして、「やること、ではなくどうやるか」を考える事の重要さを噛み締めているところです。先日、NPOひょうご安心リフォーム推進員会の会合でリンナイ社のショールームに初めて行き、今までじっくり聴いた事がなかったリンナイ製品のプレゼンを聴き、実物を目にしました。そこで、リンナイ社独自の製品で非常に人気のヒット商品「乾太くん」の存在を知りました。それはガス式の衣類乾燥機で全くいい印象を持っていなかった電気式衣類乾燥機とは全く違う性能、高温乾燥で雑菌が死滅&短時間で乾燥&ふわふわの仕上がりというのを聞いて、なるほど、さもありなん!と大いにイメージが出来たのです。実は、我が家では洗濯物が一年通してずっと部屋干しでして、家事を全くやらない私が文句や不平不満をいう口はないし、毎日洗濯してくれる妻に感謝もしているのですが、見ていてスッキリしたものではありません。なんとかならんかな、とは思いますが、今時外に干すと花粉やPM2.5が飛散して来て埃っぽくなるし、何より干しに出るてま、取り込む手間が増えることを考えると口が裂けても部屋干しを止めようなんて事は言えませんでした。そんな潜在的な毎日の暮らしの中のストレスを解消してくれる商品だと直感的に感じて、即購入を決めたのです。

概念を学び、実践に落とし込む。

よくよく聞くと、この「乾太くん」は10年くらい前からある商品で、じわじわと人気が高まり口コミが広がって毎年売上を(地味に)伸ばし続けて来ているらしく、ガスサービスショップ系のリフォーム店では顧客満足の非常に高い人気商品としての地位を確立しているとの事。しかし、私たちの様な建築系の会社には認知度が低く、殆ど知られていない、販売されていないの現状との事。勿体無い事この上なしですが、この度、リフォーム団体に加盟し、その会合をショールームで開催してプレゼンテーションを行う機会を持つというこれまでと違うアプローチをされた事によって、私を始め多くのリフォーム事業者にその良さを知らしめる事になったのは、「チャネル」の見直しとその精度を高める活動以外の何物でもなく、今まで通りの販路の中に引きこもってシコシコするのではなく、外に出て、リアルに人と出会い、自分達の持つ価値や強みを伝える場を作ることこそが重要だという事ではないか、と改めて感じた次第です。同じ手法をそのまま使えるかは別としてその概念は秋田建築さんにも再度取り入れて考えて貰いたいし、私自身も今一度、すっかり当たり前になっている業務全般を小割にして、そのやり方と精度について見直す機会にしたいと思います。「乾太くん」が我が家にやって来たらそのレポートはまたここでアップしますので、楽しみにしていてください!(笑)

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コンセプトの時代 〜Our concept〜

平成30年8月29日 晴れ時々曇り

加速度的に盛り上がる朝活。

水曜日は朝活の日。今日も(少し寝坊しましたが、)朝から張り切って三ノ宮コンベンションセンターで開催されるBNIドリームチャプターの会場に駆け込みました。今日も多くのビジターさんも参加され、新規加メンバーも続々加入と熱気ムンムンの活気ある朝会となりました。そんな元気いっぱいになる朝の異業種交流会ではメンバーが順番に10分間のプレゼンを行うメインプレゼンテーションの時間があり、今日はその順番が私に回って来ておりまして、皆さんの朝の時間を独占して改めての自己紹介と私が行なっている事業についての内容を説明させていただきました。内容と言っても、いわゆる地域密着、地場工務店のすみれが行なっている事業自体はフツーの工務店業務であり、注文建築の新築を建てたり、リノベーションやリフォーム、もしくは店舗の改装工事などの依頼をもらって設計と施工、そしてアフターサービスを行うなんの変哲も無い当たり前のことばかりです。

コンセプトの時代。

そんな神戸に根付く小さな工務店であるすみれの特徴を知ってもらおうと、今日の10分間プレゼンでは「〜Our concept〜」と題して、私たちが大事にしているコンセプトとそのコンセプトを実現するために行なっている実務について話させて頂きました。実は最近、私としては非常にコンセプトを大事にせねば、と考えておりまして、それは以前、社内勉強会でUXデザインの研修を行なった際、講師に来てくださったexperience design unitの漆野女史が示されたppt資料がずっと頭に引っかかっているからです。その時の資料によると、「ハイコンセプト」という書籍に書かれてある時代の変遷を、18世紀=農業の時代、19世紀=工業の時代、20世紀=情報の時代、21世紀=コンセプトの時代だと非常にわかりやすく示されており、なるほどな、と甚く納得したからで、情報、デジタル革命の真っ只中の現在は情報の量から質への転換が行われている時だと以前から感じていた事がズバリ示されていたからで、私が良くセミナーなどで重点課題として取り上げる「集客の量から質の転換」とはまさにコンセプトの時代だからこそ必要なのだと感じたからです。

コンセプトを実現する取り組み。

そんなこともあって、現在絶賛リニューアル中で、公開間近のすみれの新HPでもコンセプトとその実現を重点的に押し出すようにしており、コンセプトを実務に落とし込んでいるのを公開することによってエビデンスを付加したり、もしくはコンテンツを見て頂く事で私たちの言葉だけでは無い「思想」「信条」「理念」「在り方」を伝えたいと考えています。要するに、コンセプトは大事ですが、言葉だけの額に入れて飾っているような見てくれだけのコンセプトなどには何の意味もなく、それが如何に実務に落とし込まれて、顧客への価値提供につながっているかが問題で、理念に実直に向き合い、真摯に取り組んでいる姿勢を伝える事ができれば、必ず共感してくれる人や応援してくれる人が現れると思っています。コンセプトが明確になっていて、価値があるものならばその活動の一つひとつがコンテンツとして、HP上に掲載して意味のあるコトになると思うのです。

すみれの特徴とはマーケティング志向であること。

今日の私のプレゼンでは、まずは大工あがりの経営の知識が全く無いまま起業した私が必死になって学び続けてきた(今もですが、、)中で見出したマーケティング志向の重要さ、そして私たちが建築業界では珍しいマーケティング理論に沿って事業を展開している事が特徴だと端的に紹介して、マーケティングが時代と共に変遷してきた一般的な流れをご紹介しました。こちら、

マーケティングの変遷
  • マーケティング1.0:製品中心主義(Mind:思考)良い物を作れば売れる時代
  • マーケティング2.0:顧客志向(Heart:感情)ニーズのある人に対して訴求すれば、売れる時代
  • マーケティング3.0:価値主導(Spirit:精神)「顧客にとって価値は何なのか」を考え、訴求しないと売れない時代
  • マーケティング4.0:自己実現(Self-Actualization)顧客がそのブランドを通して、自己実現できることが重視される時代

顧客にって卓越した存在を目指す。

その上で、私が大きな影響を受けて、その色を濃く事業に反映させ、落とし込んでいるジェイ・エイブラハム氏の卓越の戦略の概念を紹介して私たちが掲げるコンセプトの根本にある原理原則論に基づいたマーケティング思考の源流を知って頂きました。私がメンターとして慕っていた先輩経営者に誘って頂き、10数年前にこの概念を学び、自分たちにとって卓越の戦略とはどのようなものか?どのような活動をすれば、顧客にとって卓越した存在になり得るのか?を考える基礎になった概念です。こちら、

ジェイ・エイブラハム卓越の戦略

•あなたから何か買う人は、単なる「顧客」ではなく、あなたの保護下にある「クライアント」と考えるべきである。

•クライアントの生活をより良いものにする、という高次の目的のためだけに、ビジネスに取り組む。

•惚れ込むべき対象は、自分の商品ではなく、クライアント。

•クライアントが言葉に出来ない想い、ニーズ、課題を明確に表現し、それを満たすリーダーとなる。

•あなたやあなたの会社、商品、サービスがなかったとすれば、クライアントにとって損になる程のレベルで商売をする。

•あなたとクライアントの双方が、信頼、誠実、尊敬の対象となるような精神的な「きずな」を構築する。

Our concept

現在、私達が掲げているコンセプトとは「家は建ててからがスタート。」というシンプルな言葉に集約しており、モノづくり至上主義の建築業界にあって、「モノではなくコト」というマーケティング思考を突き詰めて、私達の生業である「工事」は顧客にとって単なる手段であり、「その後の快適で楽しい暮らし」の創造こそが建築会社の目的になるべき、ならねばならぬと強い戒めを持ってスタッフ一同、方向性を合わせて取り組むようにしています。長年に渡って実際にそのような考え方からサービスや仕組みを構築してきており、例えば以下のような取り組みを継続して重なっています。

•工事金額が減少してもライフプラン重視の資金計画を提案。

•ZEH提案でランニングコストを抑えた暮らしを実現。

•女性の要望を聞き漏らさないように女性設計士による設計、プランを作成。

•大工の担当が張り付いて施工、その場で要望に対応。

•多くの工事関係者と意識を共有出来るように定期的な会議を開催

•工事後は毎年一回以上、無料のメンテナンス訪問で安心サポート

•工事ではなく暮らしに焦点を当て、顧客向けに暮らしが楽しくなるイベントを毎月開催

•住まいだけではなく暮らしを支える食の大切さを伝えるためにスタッフが畑で野菜作り、シェア。

とはいえ、、

私達は「自分たちの存在意義や理想、在り方を模索してコンセプトを掲げ実践に取り組んでいます!」と、カッコよく言ってはみるものの、とはいえ、残念ながら現在、理想通り、コンセプト通りに全てが出来ており、ジェイの提言通りに「ご縁を頂いたお客様と全て信頼、誠実、尊敬の対象となるような精神的な「きずな」を構築出来ている」とは言える状態にありません。クレーム完全撲滅を掲げて10数年になりますが、未だに顧客に苦言を呈されることも、お叱りを受けることもあり、恥ずかしい、情けない、悔しい想いをすることも正直あります。それでも、私達は決して諦めることは許されず、顧客にとって、地域にとって、社会にとって必要だと存在を許される様にスタッフと共に努力を続けるしかありません。それを忘れる事がない様に、という意味を込めてコンセプトを常に強く意識する集団でありたいと思います。すみれスタッフの皆さん、よろしくお願いします。

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ホットシート#3×BMC@元祖職人起業塾

平成30年8月28日 快晴

灼熱の残暑

久しぶりに神戸に直撃した台風20号の影響は思っていたよりもかなり大きく、週が明けても相変わらず台風被害の調査と応急処置に走り回る日が続いており、空いている時間はほぼ現場に出て屋根に登って汗をかいています。厳しい残暑、というよりも灼熱の太陽の下での作業を終えるとお客様には助かった、と喜んでもらえるし、良い運動にもなるし、(一応、)売上に繋がるし、良いこと尽くめではありますが、予定していたデスクワークはすっかりおざなり。。これはこれでマズイのですが、自然災害時の復旧より緊急で重要なタスクは無いと、腹をくくってこれまでお世話になったお客様への恩返しのつもりで、今日も夕方前まで軽トラックで駆けずり回りました。

アドバイスこそが私たちの仕事

台風の被害に遭われたお客様を回っていて驚いたのは、殆どの方が火災保険の適用がなされることを知らないことです。私が念のため「保険会社には連絡されましたか?」と訊くと皆様キョトンとした顔でなんのことか?と聞き返されます。「殆どの火災保険には風災がセットになっているので、先ずは保険証券の確認をすることをお勧めします。」と伝えると「えっ、知らなかった」と驚かれ、その後で、「良いことを教えてくれてありがとう!」と喜びの声をいただきます。私にすれば、保険会社がもう少し、お客様が保険に加入される際に丁寧に説明をしていなければならないのではないか、なんて思いますが、火災保険は住宅の購入とセットで加入することが多く、しかも長期一括先払い方式で申し込まれる為、長年見直すこともないまま、内容など、すっかり忘れてしまうのも致し方ないのかな、と思ったり。ここはやっぱり、私たちの様な地場工務店が被害の状況の確認と共に、損害保険の適用の確認のアナウンスをする役割をになっているのかもしれません。とにかく、喜んでもらえる仕事はいいものです。(笑)

第60回【元祖】職人起業塾

夕方からはすみれ本社で行なっている毎月恒例の無料勉強会、【元祖】職人起業塾の記念すべき第60回目を開催しました。社員大工向けの独立支援を兼ねた社内勉強会としてスタートしたこの勉強会も丸5年、毎月休むことなく続けてきたことになり、5年間の月日を振り返って、我ながら(ネタ切れにならずに)よく続けて来れたものだと感心してしまいました。笑
独自のコンテンツで毎月の勉強会を続けるのはなかなかハードルが高いもので、ネタ切れもですが、もう一つ陳腐化という問題があり、これまでそれを防ぐためにあれこれと試行錯誤を繰り返しながら、形を作っては壊して新たな枠組みを作り直し、を意識的に繰り返してきました。きっと、勉強会に参加されている誰よりも私が勉強になったのだと思います。「アウトプットこそ、最大の学びである。」のリアル実践の場として本当にありがたい場を頂いているとご参加頂いている塾生諸氏に感謝するばかりです。ちなみに、これまでの勉強会のタイトルのアーカイブはこちら→https://sumireco.co.jp/craftsman-support-project.php
今年のスケジュールはこんな感じになっています。どなたでも無料でご参加頂けますのでご興味がおありでしたらお気軽に私(高橋)までご連絡ください。(笑)

1.30   (火)何をやるかとどうやるか
2.27   (火)ホットシート 【株式会社デンツ】
3.27   (火)遠い世界に学ぶ
4.24   (火)未来を作る
5.29   (火)ホットシート 【株式会社N-style 】
6.26   (火)守るもの、変えるもの
7.30   (月)テストと検証
8.28   (火)ホットシート 【秋田建築】(←昨日はこれ)
9.25   (火)キラー・メッセージ
10.30 (火)百戦百勝の人になる
11.27 (火)ホットシート 【株式会社キャルファーム】
12.27 (木)『影響の輪』の範囲を明確にする

ホットシートとBMC

そんな記念すべき第60回目を迎えた今日の【元祖】職人起業塾では、高砂で大工であり建築士でもある旦那さんと、オーガナイザーであり、インテリア・コーディネーターであり、住宅ローンアドバイザーでもある奥様が二人で仲睦まじく切り盛りされている大工工務店「秋田建築」さんのホットシートを行いました。ちなみに、ホットシートとは、サンプル企業に「特別に熱い席」に座ってもらい、まず自社のビジネスモデルのプレゼンと解決したい問題点3つの発表をしてもらいます。その内容と事前にお送りしている50の質問の回答を全員が把握したのち、グループに分かれてホットシート企業に対するマーケティングアドバイスをBMC(ビジネスモデルキャンバス)を使って考案、発表するというワークショップです。
BMCの解説はこちら→https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798136967
BMCを使ってみよう!という方はダウンロード出来ますよ、こちら→ビジネスモデル・キャンバス

ダイヤモンドの原石を探せ!

さて、ご夫婦で営まれているミニマム工務店が、現在抱えている課題を解決し、これから進んでいく道を探るのを、4チームに分かれた参加者全員で考え、ディスカッションをして新たなビジネスモデルを提案するという今回のワークでは、「このアイデアをこのまま実践すれば成功間違いないね!」という明確な提案まではまとまりませんでしたが、各チームそれなりに斬新な意見も飛び交っており、事業を革新に導くようなヒントが多くあった様に思います。強み、持っているリソースを生かして、顧客をセグメントして与えれる価値を見つけ、伝え方、運び方のチャネルを選び、収支のバランスを整え、マネタイズまでまとめあげてビジネスモデルを提案するなんて短時間のワークで出来る訳が無いのですが、それでもキラリ☆と光るダイヤモンドの原石の様なまだ活用されていないリソース(経営資源)を見つけることが出来れば方向性くらいは定まったりする事も少なくありません。昨日の各チームの発表の中でも秋田さんご夫妻は何かしら見つけられたのでは無いかと思います。

最強のミニマム工務店

私から言わせると、大学を出て物作りに魅せられて大工になったというご主人と、多くの資格を取得し、建築の専門知識と主婦、母親としての経験を併せ持った奥様、その二人共が非常に真面目で、真摯に仕事に向き合って事業を行われているのを傍目から見ていると無敵に思えてなりません。おまけに、秋田さん(旦那)はガンに犯され、ステージⅣまで病気が進行したにも拘らず食事療法で見事ガンに打ち勝ち、元気に職場復帰されたという凄まじい体験をお持ちです。が、しかし、それを本人たちは全く気付いておられない様で、自分達が出来ていない事があまりに多いと問題にばかり囚われている様に見えてなりません。もっと胸を張って、「最少の規模で事業を行なっているので、こなせる案件の数は知れているし、長い間お待たせする、もしくはお断りする事もあるかも知れないですが、私たちを見つけ、ご縁を持ってた事はお客様にとって幸運以外の何者でも無いですよ」と言うくらいのスタンスを持たれてもいいのでは無いかと思っています。本人のプレゼンテーションの中で、職人として稼いでいる事での将来への不安を口にされ、私も自分の昔を思い出して胸がツンとなりましたが、実はそんな不安に苛まれる必要など無いくらいに素晴らしいものをお持ちだと思いました。

大工工務店のマーケティング4.0へ

ミニマム大工工務店の秋田建築さんは、技術的にも素晴らしい、提案も大手の女性プランナーに引けをとらない、フットワークも軽いし、何より顧客の意思がダイレクトに現場に反映される上に、コスト的には絶対的にパフォーマンスが良いわけで、顧客が抱えるリスクと言えば、工事後の保証くらいの事だと思います。それも瑕疵担保保険に入ればある程度ヘッジ出来るし、それで大手と同じ保証になります。決して大きな問題でもありません。必要な数だけ存在と自分達ができる事を知ってもらう事ができればそれだけで十分元請け工務店として活躍できる体制が整っています。なので、ビジネスモデルを考える際に問題志向でできていない事を深掘りするのではなく、これまでご縁を頂いて、成功体験を積んだパターンを抽出し、その再現を行うことに意識を集中するべきだと思いました。いわゆる解決志向で進むべきだと思うのです。そんな、自分達ではなかなか気付かない、夫婦それぞれを個別に見ればなんのこと無い「強み」も一つに合わさることでUSPとして顧客から圧倒的な支持を得られる様になる事を今回のワークショップを通じて感じて貰えれば私としても嬉しいですし、慣れない(人員的にも無理がある)新規事業に手を出すよりも、自分達の存在、自分達の価値をどの様に未来の顧客に伝えるか?に集中されてはどうかと思います。「マーケティング4.0はオンラインとオフラインを融合させてコミュニケーションを深めること」とコトラー博士は言われましたが、大工工務店が勝ち残り、ビジネスモデルを構築するのはそこじゃ無いかな、と思っています。秋田さん、気張って下さい!チェスト!

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LIFEWORKを再定義してみる。

平成30年8月27日 快晴

今週は丹波からスタート。

相変わらず夜明け前に朝靄に煙る丹波、春日の大路地区の古民家にて起床、朝っぱらから高速道路を飛ばして帰ってきました。今日は午前中にお義父さんの百カ日、卒哭忌の供養と墓苑に行っての納骨式があり、昼からも着工前の現場打合せやNPO活動の会議などスケジュールがパンパンに詰まっており、本来、昨夜は丹波泊ではなく、早々に帰宅しておくべきでしたが、満を持して開催した丹波発「古民家から再生プロジェクト」のキックオフ パーティーが大いに盛り上がることを想定して、(篠山のクラフトビールがどうしても飲みたかったし)古民家に宿泊することにしました。広間に子供達と一緒に座布団を並べての雑魚寝でしたが、夜半から朝露が落ちてきて肌寒いくらいの凛とした空気に触れて田舎暮らしの良さを改めて感じることができました。これからは丹波に頻繁に泊まることになりそうです。(笑)

古民家から再生プロジェクトキックオフパーティー

昨日の丹波でのキックオフイベントは地元の人たちはもちろんですが、遠くは京都、奈良、姫路など関西圏各地から大勢の人に集まっていただき、総勢70名を越す大所帯でのイベントとなりました。そもそもはこれから始まる「古民家から再生のプロジェクトに協力、協賛、共感してくれる仲間を増やしたいと言う趣旨で立ち上げたイベントですが、集客は Facebookで告知をした程度の広報しかしておらず、内容を把握して参加された方はそんなに多いわけではなく、「なんとなく、楽しそう」と、興味があるキーワードに つられてきたと言う方が多く見られました。そのワードは「古民家再生」「DIYリノベーション」「ジビエBBQ」「地ビール」「無農薬野菜」等々、人によって様々ではありますが、私たちが大好きで大切にしたいと思っている価値観に沿った共感を得られたのだと非常に嬉しく思いました。

古民家から再生

そんな(ただでさえ暑いのに)大勢の人たちの熱気で溢れ返った古民家の広間で、まず初めに今回のプロジェクトについての説明を自然食レストラン「三心五観」のオーナーでもある藤本さんが、これまた熱く語られました。「今回のプロジェクトは単なる古民家再生ではなく、もう少し多くの意味を持っています。わざわざ古民家「から」再生プロジェクトとネーミングをしているのは、それはただ単に建物をリノベーションして再生するだけではなく、そこに携わる「人たち」の再生や、地域との連携を深めることで日本の各地方で抱えている地方の衰退に歯止めをかける「地域再生」「地方再生」そして多くの人と価値観を共有することができて、多くの共感を得て再現性のあるビジネスモデルになったなら自立循環型の社会への移行、「日本再生」に繋がれば良いと思っています!」と、スケール感の大きな話を絶妙な自虐ネタなども挟んで笑いの絶えない、しかし熱い想いを語るプレゼンテーションと、これから再生する古民家をどの様に使いたい?どんな活用方法がある?と参加者とのディスカッションで意見交換したりと素晴らしいキックオフプレゼンだったと思います。多くの人に、想いが伝わったと思います。

概念の提案、提供

昨日のブログで私は今回のキックオフで「リフレーミング」について話します。と書きましたが、藤本さんの熱くも近感溢れるプレゼンと少し毛色を変えて、いつもの「概念の提案、提供」を行いました。できるだけ汎用性の高い概念を提供することで、参加者の皆さんがそれぞれその概念に対して考え、個別の事例に移行したときほど、行動を帰るきっかけになりやすく、それは大きな成果に直結すると思っているのですが、慣れてない人には私の話をどの様に「自分ごとにすれば良いかがさっぱり分からない。。」という方も多かったかもしれません。しかし、流石に丹波までイベントに参加しに来られているだけあって所謂「意識高い系」の方も多く、ある程度ご理解頂けたばかりではなく、懇親会の席で講演の依頼をいただく様なご縁も頂くことが出来ました。また、自分ごととしてプロジェクトを捉えてくださった方も多く見られて今回のイベントの余波が意外とあちらこちらに広がっていく可能性が垣間見えたりして、本当に何が奏功するか分からないものです。(笑)

reframing

世界に先駆けて人口減少という人類がこれまで体験したことの無い困難なステージに突入した日本は戦後の高度成長期を代表する人口増→内需拡大→経済成長という人口ボーナスに支えられて発展を遂げてきたのとは真逆の流れで、人口減→内需縮小→マイナス成長となるのは明白で、大手メーカー等の海外向けのビジネスを行われている企業はさておき、日本の企業の97%を占める中小企業の殆どはやはり、国内向け、もっと言うとこれから消滅していくと言われている地域向けにビジネスを行なっています。これまで良しとされていたことは全て裏目に出る可能性があり、あらゆることの定義を見直すことが必要だと思います。藤本さんは「再生」という言葉をプレゼンで繰り返し口にされましたが、再生にはその前に「再定義」即ちリフレーミングを行い、意味や意義、進むべく方向性を明らかにする必要があると思います。

LIFEWORKを再定義してみる。

私のプレゼンでは、そんなリフレーミングのキッカケを、成長路線、大都市志向とは真逆のこの丹波での古民家再生プロジェクトでそれぞれの立場や役割、強みを活かして考えてもらえないか?という提案でした。一つの切り口として「LIFEWORK」という言葉を紐解き、価値観の転換にならないか?ということを話しました。LIFEの新英和中辞典での意味は「生命, 一生, 生活, 暮らし方, 活気」という訳がなされており、WORKを新英和中辞典で引くと「勉強,研究,任務, よい行ない,業」と書かれています。一般的には「生涯にわたって続ける仕事、一生かけて行う取り組み、人生を捧げる事業」という風に定義されているLIFEWORKを独自に再定義すれば、「活気ある暮らし方を勉強、研究しながら業とする。」と考えることが出来る訳で、今までと違う、体験、暮らし、楽しみ、仲間、学び、意義、仕事、人生を探すきっかけを丹波で一緒に作りませんか?という呼びかけを行いました。その後のBBQパーティーでは早速、「それぞれの立場で、それぞれの強みを生かして、くらしかた、働きかた、楽しみかたのreframingの糸口を一緒に探しませんか?」という締めの言葉に共感して下さった方から、こんな関わり方ができます!といった嬉しい言葉も多く頂くことが出来ましたし、私自身のreframingがこれからどんどんと進んでいきそうな予感がします。
まだまだこれから仲間を増やしていく段階、これから盛り沢山のイベントをリリースしていきますので少しでも興味がある方は是非とも丹波に足を運んでください。お待ちしています☆

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リフレーミングのススメ。

平成30年8月25日 快晴

台風の余波

台風20号の直撃から一夜明けて案の定、朝から事務所の電話はお客様からの連絡でなりっぱなし。カーポートやテラスの屋根が飛んだと言うご連絡が多いのですが、中には屋根や寿の板金がめくれ上がり深刻な被害になったと言う方もおられ、工務店スタッフ総出で被害の調査や応急処置に走り回っています。当然私にも役割分担が回ってくるわけで、朝から作業服を着込んで軽トラックに梯子を積んで神戸市内を駆けずり回りました。

職人冥利。

朝1番に駆けつけた先のお客様宅ではスレート瓦の上り棟の板金が見事に飛んでおり、拾い集めた板金とブルーシートで応急処置を施しました。風さん被害と言うことで火災保険の適用範囲内になると思う旨を伝え、保険会社とのやりとりの後、本格的な修繕工事を行いますと告げて現場を離れました。別れ際にお客様は、汗でべっとりとシャツが肌に張り付いている私の姿を見て、「早速来てくれてほんとに助かった、戻ってから飲んでね」とビールの入った包みを手渡してくださいました。いざと言う時に自分手で人様のお役に立てる職人をやっていて良かったなとしみじみ思う瞬間です。やっぱり現場っていいよね。(笑)

古民家再生@淡路島

そんな台風関連のお客様周りをやりながら、昼からは橋を渡って淡路島にて古民家再生のイノベーションのご相談にあがりました。現地に伺ってみると大体のプランは出来上がっており、「他社でも見積もりはとっているけど、適正価格がわからんので相見積もりを取ろうと思って紹介してもらった」と正直に言ってくださいました。それでは、工事内容合わせて比較しやすいように見積もりしますねと言いながらいただいたプランをもとに現場の中を細細と見まわってみると、そもそも築年数が古く、老朽化も進んでおり、現行の建築基準法の耐震基準には全く適合していないにもかかわらず、さらに自由に間取りを変更して構造体力が弱くなる方向にプランニングされてありました。

要望を否定した提案。

見積もりを合わせて他社と比較検討したいと言われるお客様の意見はもっともで、それは正しいことだと思っています。なので、私としてはできるだけ比較検討しやすいようにするべきだと基本的には考えておりますが、実現性の低いと言うよりも、建築の専門家として見過ごすことができない構造強度の問題を見逃すわけにはいかず、「プランニングやり直しからご提案をさせていただいても良いでしょうか?」とお客様に聞いてみました。考えてもみれば、リノベーションのプランはオーナー様の要望を反映しているに決まっているし、どこかの建築会社さんが図面化されたのだろうし、こんなに失礼な申し出はありません。「それじゃ見積もり合わせにならんやろ」と言われても致し方ないのですが、大阪で会社経営をされていると言うオーナー様は柔軟に理解を示してくださいました。安全面にも留意したかっこいいリノベーションプランをご提案できるように努力したいと思います。

プチ、リフレーミング。

上述のお客様と私たちとのやりとりは少し前まではあまり一般的とは言えず、建築会社はあくまでもお客様のご要望に応えることを第一とする風潮が業界の中にはありました。それが、立場が変わったわけではありませんが、この数年間で建築の専門家として提案主体の関係性に変わってきたのをひしひしと感じますし、私も常日頃からそこに意識を置いています。これも1つのリフレーミングだと思っていて、1年ほど前に建築の専門雑誌に連載していた初回に、「工務店にはリフレーミングが必要だ」と言うテーマで寄稿したことがありましたがその当時からずっとリフレーミングをどのようにするかを考え続けています。リフレーミングとはいわゆる定義の見直しでもあり、工務店とは、建築とは、職人とは、地域ビジネスとは、と私たちの行っているすべての活動の定義をもう一度見直す必要があると思っています。

リフレーミングのススメ。

明日、丹波で私もコアメンバーの1人として参加し、開催する古民家再生プロジェクトのキックオフパーティーで、少しだけ話させてもらう時間をいただいているのですが、そこでも「リフレーミングしませんか?」と言う提案をするつもりです。そもそも、建築工事の依頼を受けた古民家再生の改修工事を建築請負ではなくDIYサポートや専門知識のアドバイスだけの監修でコアメンバーとして一緒に活動するように言い出したのは、工務店としてのリフレーミングを考えていたからであり、神戸大阪から1時間のチカイナカで豊かな自然とゆっくりとした時間が流れる丹波にはこれまでの街中で住宅事業、商業施設事業を営んできた私たちが全く違う価値観を持って発想転換する糸口があると思ったからです。そんな私たちの行動、実体験をもとにご参加いただく方々にも働き方や暮らし方のリフレーミングをライフ×ワークの再定義と言う形で提案しようと思っています。

リフレーミングをしなければならない理由。

なぜ私がリフレーミングにそんなにこだわり、他人様にも勧めたりするのかと言うと理由は簡単です。上記のグラフの通り、世界に先駆けて人口減少の局面に入った日本はこれまでと全く逆の人口曲線を描いており、これまで成長、拡大が是とされてきた基本的な価値観が崩れ去り、圧倒的に人口が減り内需が減り、国を支える働き手がいなくなる時代にこれまでの延長線上での考え方は通用しないに決まってるからで、まるで時計が逆回りするかのように日本の人口は明治時代の人口に戻ると言われている「既に確定している未来の事実」2正面から向き合わなければならないと思うからに他なりません。今こそ、まさに「これからはこれまでの延長線上にない」「現場維持は緩やかな破滅への道」と言う概念を胸に刻み込むべき時だと思うのです。そんなこんなで、但馬の古民家再生プロジェクトは多くの仲間募集しています。少しでもご興味がある方は私(高橋)までお気軽にご連絡ください。

_____以下は告知です!_____

いよいよ明日!「古民家から再生プロジェクト」のキックオフパーティーを8/26(日)の15時から開催します。
イベントページはこちら→https://www.facebook.com/events/237375223562920/

・再生前の古民家を実際見たり
・古民家周辺を散策したり
・今回のプロジェクトの説明
・どんな関わり方、利用ができるのか
・丹波の野菜とジビエのバーベキューと地酒、地ビール、中岡さんのワインを飲み食いしたり
・その日はちょうどすぐ近くで花火大会があるので間近で花火観賞したりできます。

【日時】
2018/8/26(日)15:00~21:00 途中参加途中退席OK

▼大まかなスケジュール▼
15:00~古民家周辺の案内&散策
16:00~プロジェクトの紹介&ディスカッション&質疑応答
18:00~バーベキュー
20:00~花火観賞

【場所】
丹波市春日町下三井473-2
https://goo.gl/maps/jR7hLU29fCk

【参加費】
大人:3900円(3000円の宿泊割引チケット付き)
子供:無料

【お申込】
https://www.kokuchpro.com/event/180826/entry/

【送迎について】
▼電車でお越しの方▼
神戸、大阪方面からですとJR黒井駅14:07着の電車でお越し下さい。

▼高速バスでお越しの方▼
全但バスが大阪、神戸方面から出ています。
・大阪(阪急三番街)13:20→春日インター14:33着
・神戸(神姫バス神戸三宮BT)12:30→春日インター13:46着

【お問合せ先】
自然食レストラン三心五観 藤本
3shin5kan@gmail.com
090-6676-6283

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厚生労働大臣認定 建築現場における卓越の戦略実践研修6ヶ月コース絶賛募集中!
【第13期】職人起業塾@大阪 2018年11月16日開講(募集開始しました)
お問い合わせ、ご質問はこちら→shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/

https://www.facebook.com/shokuninkigyoujyuku/photos/a.1082316871821138.1073741829.1064332290286263/1899011160151701/?type=3&theater

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