令和元年10月13日曇り
体育の日。
全く気づいておりませんでしたが、どうやら世間様は3連休のようで、今日は最終日で体育の日とのこと。私たち世代は体育の日は10月10日だと思い込んでおりまして、平日の休日を3連休にまとめるようになってからもうずいぶん年数が経っている事を思い出し、意外と頭の中は昭和時代の固定観念に縛られているんだなと、今更ながら気づきました。表面的に知識として知っていることと、理解している事は全く違うんだと改めて感じ、気をつけなければいかんと思った次第です。
突然失われる日常。
3連休とは言え、週末に日本列島に襲いかかった台風19号は、想像を遥かに超える大きな被害を東日本から東北にかけての各地にもたらし、悲惨な爪痕を残していき、秋の行楽シーズンに沸くはずだった日本全国を悲しみと落胆の縁に叩き込みました。台風被害で尊い命を亡くされた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。前回の台風15号に引き続いて、断水や停電と言ったライフラインが壊滅してしまっている地域も多くあるようで、1日も早い復旧といつもの日常に戻れるようにお祈りするばかりです。
結果は準備で決まる。
それにしても、このところ天災が起きる頻度とまたその被害の甚大さが加速度的に増加傾向にあるような気がしてなりません。天災は人の力で抗えるものではなく、天の思し召しと謹んで受け止め、ただ過ぎ去るのを待ち、復興に努めるしかない。と思ったりもしますが、こんなに厳しい台風や地震が頻繁に起こるのならば、天災が起こる事はしょうがないとしてもその被害や影響を最小限にとどめるために用意、準備をしておく事がもう少し出来るような気がします。建築と言うインフラ事業に携わる者としてもっと防災の意識を持つべきだと改めて感じています。
災害との戦い。
最近の気象情報の報道を見ていると、観測史上初とか、史上最強などと言う形容詞がつけられるのを散見します、確かに気候変動の影響で地球規模での変化があるのかもしれませんが、地震にしても台風にしても昔から繰り返し日本列島を襲ってきた歴史が残されており、長い人類の歴史の中で治水事業を始めとする自然災害との戦いを綿々と続けてきたのは間違いありません。長編の歴史小説を読むと、災害や天候不順による飢饉が幾度もありそのたびに政情が不安定になったと必ずと言って良いほどよく記されています。
天地明察
最近読んだ小説「天地明察」の中で会津藩の藩主保科正行が武家を中心にした武断の考え方から領民の暮らしを中心に据えた民生へと価値観の重心を一変し、抜本的な藩政改革を行い、飢饉そしてそれを原因とする一揆が起こる根本原因を突き詰め、それは領主による備えが足らないからだと断じて、自然災害への備えを万端に整え、「会津に飢人なし」と言われるまでに社倉と言われる食料備蓄の施設を整えてたと言うエピソードがありました。ちょうどその物語を読んだところだったので、時代は変わり、日本人の暮らしが変わっても、自然に対する向き合い方は基本的にあまり変わらないのかと感じた次第です。
ジャケ読み。
この天地明察と言う小説は、数年前にNHK大河ドラマで取り上げられた一昔前の人気小説で、私自身、購入した覚えもあまりないのですが、なぜか自宅の書棚にあり、タイトルの格好良さに惹きつけられて、最近なんとなく手に取って読了しました。江戸時代初期、徳川家康が江戸に幕府を開き、三代将軍徳川家光の代となり、戦国の世から大平を満喫する江戸時代に本格的に移行した時代の物語で、合戦もなければ刀で斬り合うシーンもない、地味と言えば地味な歴史小説ですが、非常に面白く久しぶりにのめり込むように長編の歴史小説を読みました。
真の立役者。
主人公の渋川春海は幕府の重鎮に指導碁を行う碁打ちの算術好きで、その当時用いられていた中国大陸から渡ってきた暦の誤りを正すべく、太陽と月そして星の観測を行い、当時最先端の算術を駆使して日本の国土に合った日本独自の暦を編み出します。それを裏で支えた、と言うよりも、そもそも新たな暦の編纂を命じたのが上述の将軍のご落胤でもある保科正行であり、会津藩を豊かな国に改革したとともに、江戸幕府の御政道を正した名君であったと大きな功績を称えられておりました。それまでの慣習として定着してあった大陸伝来の暦を廃し、日本で初めてオリジナルの暦を構築、天地明察を成したのは渋川春海の功績かも知れませんが、真の立役者は保科正之だったのだと読みました。
日本的マーケティング論の源流。
私は常日頃、古典的マーケティング理論の源流は米沢藩の上杉鷹山にあり、伝国の辞に表されている、リーダーが自ら在り方を正し、率先垂範して信頼の輪を広げていくことこそ経済を発展させる源となる、「マーケティングは在り方から」と言っておりますが、この度ひょんなきっかけで「天地明察」を読み、もっと時代をさかのぼって江戸時代初期から神道の免許皆伝、朱子学の造詣を深く理解して、民生の考え方を世に広めた人物がいたことを知り、改めて日本の長い歴史と文化の奥深さを知らされました。
禍福一如。
そして、この保科正行の藩政改革のきっかけとなったのは自然災害による飢饉と一揆の頻発であり、そのリスクを避けるべき思考を巡らせたことがきっかけで、社倉に蓄えを持ち、日本初の年金制度の礎を築き、人民に安心した暮らしを担保する制度が成されています。そんな視点から鑑みれば、天を知り、地を調べ、暮らしを整えたことこそが、天地明察というに相応しい事業ではなかったかと感じた次第です。この度の台風19号は東日本全域に未曾有の被害をもたらし、大きな悲しみに暮れましたが、この苦難が今後の天災への備えに繋がり、安心して暮らせる社会への進歩のきっかけとせねばならぬと思いました。とにかく、本屋大賞を受賞した本は面白い、今更感もありますが「天地明察」オススメします。(笑)
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