未来へのキックオフ! #職人会社のマネジメント改革 #約束を守るスキーム

令和2年9月2日晴れ一時雨

また最強台風。

史上最大規模と言われる台風10号が九州地方に徐々に近づいてきた週末、神戸でもその影響なのか、不安定な空模様となり、日中はいい天気だったのに、夕方は亜熱帯地方のスコールを思わせる様な激しい夕立が降りました。近年繰り返される台風や大雨による大規模な災害を見続けて、以前よりも激しい雨に対する恐怖心が高まっているように感じます。台風10号による被害が甚大にならないことを心よりお祈りします。九州上の皆様、お大事にしてください。

キックオフミーティング。

今日の午後はいつものセミナー会場、三宮のスペースαにて、企業単体での社員研修を職人起業塾で行ってきたサッシ・エクステリアの販売施工の事業者さんの人事制度改革のキックオフミーティングに参加しました。とあるリフォーム事業者の協力業者会で講演をさせてもらった際に、感動しました!と参加されていた経営者から声をかけられ、職人の意識改革、社内改革に取り組みたいのでぜひ手伝ってもらいたいとご依頼を受けまして、それまで私は個別の会社単位での研修の開催は引き受けてなかったのですが、熱い意気込みにほだされてこれも何かのご縁だとお引き受けしました。

研修と制度改革の両輪。

この事業所では、先月までの4カ月間で古典的マーケティング理論を切り口にした職人、現場実務者を含めた社員全員に対する研修を私が行い、自らの行動とそれを繰り返す習慣の力で未来を切り開く方法論と行動力を脳にインストールしてもらいました。4ヶ月間実践を繰り返し、手応えも感じてもらいながら、十分にモチベーションを高め、自分と会社とそして関係する人達の為に、今まで通りではなく、変わるのだと言う意識を全員に持ってもらったタイミングで今回の人事制度改革に着手して、役割と責任を明確に見える化する等級制度と、目標設定と進捗確認、そして仕事の内容を検証しフィードバックを繰り返す評価制度、それらを包括する賃金制度、就業規則の刷新と運用を行う組織改革のキックオフミーティングを行いました。

未来を見せる制度改革。

今回は私が主催する研修とは違い、社内制度改革の説明会なので、私は全体的な目的と外観を説明する位が役割で、社長が作り上げた等級表や、そこにある役割についての定義や責任を社員の皆さんに説明し、共有することが主たる目的でした。どちらかと言うと私はファシリテーター兼、オブザーバー的な立ち位置での参加でしたが、社員一人一人のことを考えて丁寧に作られた等級制度に感動したり、それを粋に感じて頑張ります!と口々に言われる社員さん達を見て、10年ほど前に自社で人事制度改革に着手して同じ様にキックオフ会議を行った時の事を思い出したりして少し胸が熱くなってしまいました。単に研修事業だけを行うのではなく、畑違いではありますが、就業規則や人事制度改革もセットで行わなければならないと考えて今年から一般社団法人職人起業塾で始めた取り組みは間違っていなかったと確信を持てる素晴らしい時間でした。

明るい未来が見えた。

今回の等級制度の内容では、弊社(株式会社四方継)でも同じですが、経営者の立場に加わって貰うマネジメント層の上層部になると、会社の株式を譲渡して名実共に経営者の仲間入りをして貰うことが等級表に明記されていました。経営者としてはこれから本格的にリーダーの育成に取り組むキックオフでもあり、社員さんは未来の幹部への道が開けた瞬間でもあり、技術、知識、人間力、そしてコミュニケーション能力等、今、自分には何のスキルを身につける事が求められていて、その期待に応えるにはどの様な行動を取るべきかも理解してもらえた様に感じました。休憩時間中に感想を聞くと、「目の前が明るくなった気がします」と、私の願っていた通りの答えを口にしてくれていたのは本当に嬉しい瞬間でした。

誰にも抗えない人生の真理。

今回のキックオフmtgの意味と意義を社長が社員さん達に説明されている中で、私の中で最も印象に残ったのは、誰もが逃れることが出来ない真理に経営者が正面から向き合った。という決意でした。それは、田坂広志塾長が講演の中や著書に繰り返し示唆される「人は必ず死ぬ」「それがいつかは誰にもわからない」「死は突然やってくる」という当たり前のことで、責任のあるものは出来る限りそれに備えなければならない、ということです。ちなみに、少し前に同業の工務店の経営者からサッシ業者を紹介してほしいと請われて、この社長を紹介したのですが、その理由は今まで取引していたサッシ屋さんの社長がまだ若かったのに突然死して、残された従業員がその遺志をついで事業を継続させようと努力荒れた様ですが、ひと月あまりで廃業に追い込まれたらしく、社長一人に依存した事業所の危うさを目の当たりにして他人事ではないと身につまされたとのことでした。

約束を守るのは人を残す事。

いつやって来るかも知れない死と隣り合わせなのが人生である。経営者がその真理を考えた時、真っ先に思い浮かぶのは、従業員とその家族の暮らしを守らねばならないという事だと思います。それと同時に、私達建築業を生業にする者が絶対に守らねばならないのは顧客との約束だと思います。高額で、長期間に渡り使用する建物、それにまつわる工事を提供している者は、販売するだけではなく、そのあとのメンテナンス、アフターフォローまでを全うして初めて責任を果たしたと言えると思います。経営者が突然死んだからと言って、簡単に廃業してしまっては顧客との約束は守れないし、その約束を全うする事は即ち、従業員やその家族、協力業者さん達や取引先を守ることでもあります。そしてこれらは全て人材育成にかかっており、その土台となるのが人事制度です。私自身も未だ必死になってこの一連のスキームの確立を目指していますし、できるだけ多くの事業所にできるだけ早く整備して貰いたいと思っています。私達と共に、未来を託す若者の育成に一歩踏み出したいと思われる方はお気軽に私(高橋)までお声がけください。


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兆しを見つけ行動に転化するツールのご紹介。#考えるな感じろ

令和2年9月4日曇りのち晴れ

なんとなく落ち着かない。

台風のシーズン到来とばかりに、次々と発生しては日本列島に向かってくる台風の影響なのか、今朝も厚い雲に覆われた涼しい1日のスタートでした。お天道様が顔を出していないとは言え、日中はまだまだ蒸し暑く、30度をゆうに超える相変わらずの夏日。外回りで車で走り回っていると、北西の空にはもくもくと積乱雲が盛り上がってきて、夕方からまたもや激しい雨が降りそうで、嬉しいような、鬱陶しいような微妙な天気の1日で、台風の接近を予感させられるからか、何となく落ち着かない気分で過ごしました。

考えても答えは見つからない時代。

昨日のブログでVUCA化(不透明、不安定、複雑、曖昧な時代)が進む今の時代は、これまでのロジックが通用しなくなり、論理的に考えたところで未来に対する答えが見えにくくなっている以上、考えるより感じることが重要で、直感を大事にすべきだと書きました。これは実のところ、私の中で最近の重要なテーマになっていて、直感と言うよりも、ぼんやりと感じた事を意識的に気に留めるようにしています。例えば、今日の曇天を見て何となく落ち着かないのは、潜在意識下でリスクを感じていたりするわけで、何かしら行動に起こすべき事はないか?と自問自答してみたりします。

本能型武将。

老若男女問わず、幅広い層から絶大な人気を誇り、ビジネスパーソンからはビジネス書としても非常に勉強になると言われる漫画キングダムの中に、兵法の論理を超えた戦法、兆しを感じてそれに波長を合わすように兵を動かす特異な能力を持った「本能型」と言われる将軍が幾人か登場します。秦国と趙国の度重なる戦争シーンで描かれているのは、定型的な陣形や兵法の定石を無視して、感じるがまま兵を動かすことで、勝機を見いだす天才的な将軍の采配で、まさに直感思考。これこそ「考えるのではなく感じろ。」と言う思考法を如実に表している例ではないかと思っています。

考えるな、感じろ。

微かな兆しが時間の経過と共に後から大きなうねりとなって押し寄せてくる事があるのは私たちの実生活の中でも少なからずあると思っています。最近の殺人的な気候変動にしろ、世界を恐怖のどん底に叩き込んだ新型コロナ感染症の拡大にしろ、先日の総理大臣の突然の辞任劇にしろ、車の故障から労災事故の発生、お客様からのクレーム発生まで、思わぬ出来事だと認識している全てに、実は微かな兆しがあったのだと後から振り返ればそのように感じる事は少なくありません。それだけではなく、兆しを感じることが出来れば未然に防げたかも知れないと以前から思っていましたし、確かに兆しがあったのに、見逃してしまっていた事を後悔した事等は枚挙にいとまがありません。私たちはもっと感じるべきなのです。

朝令暮改。

未来に起こる事をあれこれ想像して、計画を立てて進捗を管理して、検証改善を繰り返すのがこれまでの事業、業務の定石でした。時代が大きく変わり、逆転のパラダイムにシフトして未来の予測が立たないからと言って、急にそれらを全て廃して、無計画、行き当たりばったり、振り返り無しにすればいいという訳では無いと思います。思考(計画)無くして実行も成果が実を結ぶこともありません。兆しを見つける将軍も丸腰の歩兵を引き連れて敵の本陣に飛び込んで行っては叩き潰されるだけ。基礎的な武力は当然、身につけて勝算が取れる思考(計画)のイメージを作り上げられる上で直感力を発揮すべきなのは自明の理です。私達も微かな兆しから思考を広げ、それを行動に落とし込み、進捗管理や検証を行いながら、直感に耳を傾け、迅速でかつ細やかな軌道修正を繰り返すべきだと思うのです。朝令暮改でいいと思うのです。

直感を行動に転化させるツール。

そんな、直感に意識を張り巡らせ、思いつきで思考を広げて実行に移すのに、非常にうってつけのツールを最近見つけて頻繁に使っています。先月からスタートした経営者と経営幹部に一緒に参加してもらっているマネジメント革命研修でも、事業全体を俯瞰して、在り方とやり方、理念や哲学と収益を上げて事業を継続する方法論の細分化と役割分担を明確にして事業計画を練り上げるWSでも活用しており、参加者の皆さんに購入してもらったのは、「Xmind」というソフトです。これはひと昔前に流行ったマインドマップの進化版で、思いのままに広げた思考を一瞬にしてタスクリストに自動転化してくれて、担当者、時間軸での計画、進捗の管理までが一元化できるという、優れもの、見つけた時はこれが欲しかったんや!と思わず独り言でつぶやいてしまいました。無料版もありますので、一度、試されてみては如何でしょうか、考えるのではなく、感じる。をビジネスに落とし込むツールとして重宝してもらえると思います。(笑)
こちらです→https://www.xmind.net/xmind8-pro/


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沖縄デザインへのシフト。#考えるな、感じろ

令和2年9月3日 曇り

台風シーズン到来。

台風9号の影響か、今日の神戸は昨日に続いての曇天でした。いつもの様に愛犬チャックと朝のお散歩に出かけてみたら涼しい風が吹いており、漸く秋の到来を感じる朝になりました。次々に発生する台風の影響なのでしょうが、今週の天気予報はずっと曇りとなっており、これからひと雨ごと、というか台風が通り過ぎる度に少しずつ涼しくなって行くのでしょう。とにかく、このところのあまりの暑さに冷たいモノを飲み過ぎて、胃腸も疲れを見せて来て夏バテ寸前だった私としてはギリギリ救われた感じです。(^ ^)

備えあれば憂いなし。

とは言え、台風の発生、接近を喜んでる場合ではないのは当然ですし、長崎では台風9号で随分と瓦が飛ばされる被害があったようです。そして、今年は関西にも甚大な被害をもたらした昨年の台風以上の強烈な勢力のスーパー台風が日本列島に襲いかかると言われています。油断せずに事前の予防が出来ることに今のうちから注力しておくべきだと思います。今日も、雨漏りに関連しての外装リフォームのお客様や開閉式テントの故障の相談を頂いているお客様に台風が直撃する前に出来る限りの対処をしておきませんか?とお声がけしておきました。想像出来る災害、被害を未然に防ぐのも私達地域工務店の役割。台風前に備えられるところについてはできるだけのお手伝いをしておきたいと思います。

コロナと台風。

実は来週、コロナの影響で延び延びになっていた屋久島への出張に行くことになっております。ひょうご木づかい王国学校の研修の一環で、屋久島での取り組みを、地元の木材を使って地域を活性化する取り組みのモデルケースとして参考にさせてもらっており、発足時の共同宣言にひょうご木づかい王国学校として参画している「屋久島の森と生きる協議会」の総会に木づかい王国メンバーと一緒に参加させてもらうことになっています。しかし、本日連絡があり、屋久島内でコロナ患者が発生して町長から公の集会や会合を全て見合わせる旨の連絡があったそうです。しかも超大型の台風10号が来週九州地方に上陸するかもしれないと言うことでもうふんだりけったりです。

鉄のスケジュール。

ひょうご木づかい王国学校では、屋久島との提携により、(つむぎ建築舎のオフィスの床にも使っている)希少な屋久島の杉で作ったヤクイタのフローリングや羽目板の供給を受けていることもあり、公式の総会が行われなくても、ヤクイタの供給源である屋久島の森や製材現場の見学の予定もあることから、私はコロナの発生とは関係なく訪問する予定にしておりますが、台風の影響で飛行機も飛ばず、連絡船も止まってしまってはどうにもならないし、屋久島訪問の後はそのまま久留米に移動して若手大工育成Pの講師を務めることになっており、絶対に行かねばならないスケジュールだけにどうしたものかと少し頭を悩ませています。

日本全国沖縄化。

今年の夏頃からこの秋は昨年大きな被害を出した台風21号よりも更に強力な台風に日本列島は見舞われるとまことしやかな噂?というか予測がされておりました。日本各地で連日、観測史上最高気温を更新し続けていたことを考えれば、それも自然な流れなのかなー、なんて思いましたが、ここ数年の流れだと、毎年日本の国土の亜熱帯化が加速していき、更に台風は毎年強大さを強め続けるのも可能性は無きにしも非ずです。となると、日本全国が台風銀座と言われる沖縄化というか、台風対応の住宅にシフトすべきなのかも知れません。RC住宅が増えたり、瓦を一枚づつ漆喰で固めたり、すべての窓に雨戸をつけたり、平屋建てが主流になったりと、私たち住宅産業に関わる者は設計の基本的な条件を見直すべき所に差し掛かっているのでは無いかと感じています。

Uber Eatsの建築デザインへの影響。

実は、少し前にも目の前の現象を見て、考え方の転換を迫られているなと思ったことがありました。それは、2年ほど前に東京でUber Eatsがサービスを開始しだした頃で、行列ができる人気店のメニューをオーダーすると自宅で待たずに食事ができると言うレビューを見て、これからはホームパーティーが増えるので、ホームパーティーが出来るようなデザインをするべきだと思ったのとともに、店舗設計も今までの客席と厨房のバランスを考え直して、配達やテイクアウトを考慮したオペレーションをデザインするべきだと言っていました。それが今回のコロナ騒動で現実となり、実際に居酒屋を閉店して、テイクアウト専門店に業態変更する事業所の計画を現在お手伝いしています。

地震力+風圧力。

平成の時代から予言されておりましたが、令和になって、本当に先行き不透明、不安定、複雑、曖昧な世の中に変わったと実感しており、今までのロジックが全く通用しなくなってきているのを日々感じます。これからは論理ではなく直感を研ぎ澄まし、そして自分の直感を信じろと言われる声も多く耳にするようになりました。これまでも、地震に対する強度については建築業界で散々、性能を高めるべきだと言う議論があり、弊社も含め、全棟許容応力度計算を行う会社がずいぶん多くなってきましたが、今後は地震だけではなく台風被害に強い家づくりにも留意する必要があると思います。設計スタッフに伝えられるように、来週の屋久島訪問でそんなことも学べればと思います。


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HappyとMission

令和2年9月2日雨のち晴れ

久しぶりの京都。

水曜日は朝活の日。今日も朝の6時半から気心知れたBNIメンバーとの異業種交流会に参加するところからスタートでした。昨日は、久しぶりに京都に出かけ、新たに顧問に就任することになった現在売り出し中の新進気鋭の工務店さんに初出社、会議に参加させてもらった後、四条烏丸のおばんざい屋さんで懇親会でした。いかにも京都らしい細い路地を奥に入る町屋のお店で、冷たいビールと一手間かけられたおばんざいに舌鼓を打ちながら経営幹部の方々と大いに盛り上がりました。本来ならもっとゆっくりと飲んで京都に泊まりたかったのですが、今日は朝から予定がぎっしりと言うことで後ろ髪を引かれながら電車に乗り込みました。

人気企業の底力。

昨日の火曜日も朝活で、朝早くから起き出していたこともあり、帰りの電車の中で気持ちよく酔いも回りうとうととしてしまい、ふと気づいたらあろうことかまた姫路駅まで乗り過ごしてしまいました。折り返しの電車もなく、仕方なく駅前のホテルに泊まろうと一番近くの東横インに入って部屋がありますか?と尋ねたら、なんと、満室です。と、あっさり断られてしまいました。結果、その先にある天然温泉とサウナ付きのホテルに泊まって朝からサウナでひと汗流してしゃきっと目を覚ませてから帰宅したので結果オーライですが、それにしても東横インの満室率世界一の実力は伊達じゃないと驚くとともに、コロナの影響で軒並みホテルが甚大な減収減益を伝えられる中、本質的な強みを持っている企業の底力を見せつけられた気がします。

職人育成、人事制度、マネジメント改革。

話を戻して、、先月、一般社団法人職人起業塾で新たなサービス開始のリリースをした流れで、今月から3社の企業顧問に就任することになりまして、昨日もその中の1社の社内会議に初めて参加して、私が顧問に就任する事になった経緯と目的を従業員の皆さんに説明させていただきました。私が顧問契約を結んでサポートするのは主に職人育成と意識改革についてですが、今回は今年初めから繰り返し行っている人事制度改革のワークショップにご参加いただいて、私が提供した等級制度や評価制度の導入をされていることから、その運用と、深い関係性がある現在進行中のマネジメント革命研修の社内への役割分担と落とし込みのお手伝いをすることになりました。

おっさん誰?

突然見知らぬおっさんが社内会議にやってきて、「今日から私も皆さんの身内です。」と自己紹介されても、驚くというかひかれるかと思いきや、この事業所は第1期から職人起業塾の研修に参画いただいて、合計5名もの卒塾生が在籍している会社だけのことはあり、もちろん初対面の社員さんも多くおられましたが、意外とウェルカムというか、違和感なく馴染むことができました。早速、個別に相談したいと言ってくれる社員さんもおられたりと、まずはスムーズな滑り出しができたように思います。会議の後は主要メンバーと食事をする時間を持ち、その会社の理念とその浸透について熱く語りあう時間も持てました。

理念浸透の威力。

私があまり違和感なく顧問としてこの会社に入っていける理由は職人起業塾を通して塾生達とのお付き合いが長い事はもとより、経営者さん、そして創業時の主要メンバーが大事にされている価値観が私と非常に近いことが挙げられます。その会社の社長もスティーブン・コヴィー博士の7つの習慣に書かれている原理原則論を繰り返し学ばれ、事業に反映させるべく長年取り組んでこられています。そして、創業メンバーが原理原則に則った理論構築に立脚した理念を深く理解し、浸透していることが私が加入しても違和感が無い大きな理由だと思っています。もうすぐ創業から9期目をを迎える比較的社歴の浅い若い会社ではありますが、京都の住宅業界の勢力地図を塗り替える勢いで快進撃を続けておられるのも、そこに原動力があるのだと今回の訪問で理解することが出来ました。

目的の明確化と共有こそ強み。

私は事業を支えるマネジメントもマーケティングもブランディングも全て手段であり、事業の目的は理念の実現であると言うのが持論です。その理念が経営者だけの理想ではなく、従業員全員に深く理解される目指すべき姿を言語化したものとなっていれば、当然、顧客や取引先にもその価値観が伝わります。そして、その理想と現状とのギャップを全社一丸となって埋める活動こそが事業そのものだと考えています。今回私が顧問に就任した会社の理念は「ハッピーを作る」と言うシンプルかつ非常に奥が深い素晴らしいもので、自分だけが良ければ良いのではなく、従業員もお客様も取引先も地域の人たちに対してもハッピーを作り提供することが仕事を行う目的だと全員が理解されており、今日の会議でもハッピーを作るにはどうすればいいかを具体的に全員で熱心に話し合い実現されようとしておられました。

mission in possible

今回、私は職人育成や人事制度改革、それに絡む役割分担の運用のサポート担当として顧問に就任しました。コンサルタントではないので、経営に関してあれこれ口を挟む立場でもありませんし、そんな資質も持ち合わせてないかも知れません。しかし、「企業は人なり」の原則から見れば、人材の育成は企業の根幹を成すものであり、特にこれから本格的に社員大工を採用して内製化を進めると言うのは、大きな先行投資が必要となります。事業全体の収益構造にも大きく影響を及ぼすのは必至なだけに、生半可には出来ませんし、私にもそれなりに責任がかかってきます。自分自身も現役バリバリで事業を行なっている身なので、どの程度のお手伝いが出来るかは未知数ですが、私が創業時から掲げたミッションである「職人の社会的地位の向上」を体現する場だと位置付けで出来る限りの努力を惜しまない所存です。garDEN社の皆様、共にhappyを作りたいと考えておりますので、よろしくお願いします。


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朝起きで人生が変わる?!#神戸市倫理法人会

令和2年9月1日快晴

夏の終わり。

9月の御朔日。今朝も朝起きして神戸市倫理法人会のモーニングセミナーからスタート。朝、表に出ると、雲1つない青空からキラキラの朝日が昇っており、最高に爽やかなひと月のスタートにふさわしい景色を見ながら、心なしか夏の終わりを感じさせる涼しい風が吹いており、季節の変わり目を感じる朝になりました。今日から9月、私が所属する神戸市倫理法人会は新しい期を迎え、運営役員の人事も一新されました。私はこれまでの全く貢献ができなかった名ばかりの副会長から、もう少し実践に努めなさいと言う戒めを込められてか、実行委員会を拝命することになりました。気持ちを新たに1年間地道な学びと実践を続けていこうと心に定めた次第です。

一般教書演説的講話。

本日から神戸市倫理法人会の会長は3年間の長きに渡って専任幹事として会の運営を支えてこられた竹達さんが満を持して会長に就任されました。前会長の俣野さんは、3年間の会長就任期間、毎月新規会員加入と言う前人未到の偉業を達成され、会を大いに盛り上げてくださいました。今朝のモーニングセミナーでは新会長の竹達さんが「襷を受けて」とのタイトルで、今後どのような運営をされるかの所信表明演説的な講話をお聞かせいただけると言うことで、とても楽しみにして参加しました。その内容は期待をはるかに超える素晴らしい内容で、今朝も朝起きしてきた甲斐があったと大いに喜んだ次第です。

桁違いの目標設定。

竹達森会長が今期の目標として掲げられたのは、現在100数社の神戸市倫理法人会の会員数を3年間の会長就任期間中1000社に引き上げると言う途方もない高い数値でした。前会長の俣野さんが弛まぬ努力を続けられたことによる毎月入会という大きな成果に敬意を表しながらも、これからは今までの延長線ではなく、根本的に思考を変えて、神戸市倫理法人会に入会を誘ううのではなく、多くの会社にぜひ入りたいと熱望されるような会へと根本的に変革したいとの事でした。桁の違う高い目標設定を語られた、竹達会長はとても楽しそうで、聞いている私までそのワクワクした気持ちが伝わってきました。

引き継がれるミッション。

倫理法人会と言うのは、一般社団法人であり宗教法人ではありません。ただ、全国で70,000社と言う圧倒的な数の企業が参画しており、原理原則論である人の正しいあり方を見つめ直し、それを普段の生活で実践していこうと言う非常に真面目な人や企業が集まる団体で、おのずと自分たちが正しいと信じる同じ価値観、同じ考え方、そして同じ学びをする人を増やして、世の中を少しでも良きものに変えていこうと言う野望があります。会員数の拡充は常に会長を始めとする役職者が念頭に置いている既定路線であり、会長職はその大きな責を引き受けることでもあります。

令和的思考

これまでは、毎年実現可能な目標設定を掲げることで、一致団結して会員数を拡充しようとしてきました。しかし、今期竹達新会長が掲げたのはちょっとやそっと頑張ったところで達成できる目がない、1000社と言う桁の違う目標設定で、これまでもう少しで達成するからと、何とか無理矢理でもお願いして入会してもらうようなことがあったのを排して、多くの人に学びに行きたい、参加したいと思えるような学びの場としての本当の価値を生み出し、拡散すると言うのは非常に大きな、そして素晴らしい方針の転換であり、これこそ令和の時代に合った思考なのだと思います。

今までと違う世界。

考えてもみれば、昭和の時代に世界の列強に肩を並べ、戦争で負けて焼け野原になった日本を立て直し、経済大国へと押し上げたのは明治生まれの人たちで、平成の時代、大きな経済成長はできなくとも、成熟した社会への変貌を遂げて、平和ボケと言われる程、安定した世の中を作ってきたのは昭和生まれの人たちです。これから令和の時代には昭和時代の、がむしゃらに頑張って、何としてでも目標達成して結果を出すのだという思考ではなく、平成時代から始まったIT情報革命、DXに対応した思考を持った人が時代を作って行くのは必然というか、時代の要請ではないかと思います。その意味では、竹達新会長の示された、頑張らない、楽しみながら、今までと桁違いの成果を目指すというのはいかにも新たな時代にあった方針だと感じました。

朝起きで人生が変わる。

そんな、古代中国から脈々と学び続けられ、受け継がれてきた「人の道」を明らかにする哲学と、最先端を行く知見の両方を学べる神戸市倫理法人会は毎週火曜日朝6時半から神戸ポートピアホテルにて経営者モーニングセミナーを開催しています。見学自由、駐車場代も含めて費用は無料ですのでお気軽に参加してみて下さい。毎週一回、朝の少しの時間を有意義に使うことで1日は大きく変わります。1日が変われば一週間も充実したものになり、毎週続けばひと月が変わります。結果的に人生が大きく変わったと言われる人も少なくありません。気軽に深い学びをあられる希少な機会だと思います。ご興味がおありの方はお気軽に私(高橋)までお声がけください。


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職人不足解消のチャンス到来!?

令和2年8月31日 快晴

スコール。

昨日の夕方、突然の雷とともに激しい夕立が降り出し、大阪の1部では大雨警報が出たとのこと。昼過ぎにリノベーションの相談を受けたお客様宅に出かける際、積乱雲があちこちでもくもくと盛り上がり、その根本では雲が黒く怪しい影を作っているのを見て、夕方にひと雨来て、涼しくなるのが楽しみだねー、なんて言っておりましたが、実際には激しい雷とともにまるでバケツをひっくり返したような亜熱帯地域のスコールか!といった想像を超えた夕立となりました。このところの連日35度を超える気温の高さといい、すでに西日本は南西諸島と変わらない亜熱帯地域に分布されるのかもしれません。。

やるべき事はキリがない。

そんなスコールのおかげで心なしか涼しい朝を迎えた、8月のおしまいとなる今日は、比較的事務所にゆっくりといることができて、たまっていた残務処理を行いました。久しぶりに、新建ハウジング社が運営するチカラボと言う情報サイトに記事を寄稿したりと、緊急性の低い事に意識的に時間を使うようにしてみました。本来は、もうすぐ始める3階のショールームの改装を控え、昔私が使っていたデスク周りの片付けをしなければいけなかったのですが、残念ながらそこまでは手が届きませんでした。やらんといかん事はたくさんというか、いくらでもあるものです。

チカラボでの警告。

その建築業界向けの情報サイトであるチカラボに今回私が寄稿したのは、このところ新型コロナの影響で先行きの見通しが不透明で、今後の市場の縮小、減退を懸念される声が多く工務店経営者の多くの方の興味がそちらに注意が集中しているように感じていますが、そんなことよりも職人不足の問題は刻々と進んでおり、もちろん受注の確保は大事ですが、少し先を見据えて職人の採用育成を行う、もしくは途切れさせてしまうとコロナが落ち着き、市場が活性がした時に受注はあれども工事ができず、売り上げの低迷に陥る可能性があると言う警告です。

グッドニュース。

もう一つ、明るいニュースとしてはコロナの影響であらゆる産業が打撃を受け、新規採用を取りやめたり、既存社員を解雇する中、比較的影響が少なかった建築業界に若者を含め結構な数の人が転職して入ってきていると言うニュースです。実際、私のところにもこのところ数名の大工正社員への中途採用の応募がありました。ただ、大工社員として中途で入って働いてもらうには、決められた事を決められた通りに行う作業員ではダメなので、職人としての意識を随分と変えてもらう必要があります。結局、応募者との面接以前の電話でのやりとりで、その意識を感じられずお断りすることが続いていますが、とにかく、今まで嫌われ者だった建設業界に人が流入しつつあると言うのは本当のようです。

建設業界の深すぎる闇。

しかしながら、少し前のこのブログでも書きましたが、建設業界全体、特に現場従事者、職人に対する雇用環境はいまだに正規雇用さえろくに行われず、労働基準法の枠組みさえ無視している会社が珍しくなく、20年前から全く改善されていません。日給月給なる尤もらしい給与体制を使って、経理上は外注扱いにして、仕事が暇になったり、悪天候が続いたりしたら際限なく職人を休ませ、全く給料を払わない、労働災害が起こっても一切何の責任も負わない事業所がいまだにスタンダードである。と言っても過言ではありません。このように文字にして書くと、そんな酷いことが現実にあるのか?と思いますが、私達のような職人の正規雇用、人材育成を行っている事業所はほんの一握り、全体からすると殆ど存在しないと言っても過言でないくらい希少な存在です。

建設業界の構造的問題。

具体的に説明すると、せっかく、新型コロナの副産物で、若者から忌み嫌われてきた建設業界が意外と環境の変化に敏感に振り回されない安定的な業態だと見直され、そこで働いてみようかと思う若者が増えるチャンスが来ているにも関わらず、いざ就職しようと問い合わせてみると、営業職以外の設計や施工管理は専門知識を身につけるまでは使い物にならないので、採用は難しい、もしくは大した給与をもらえないのが現実で、現場作業する職人の方がまだ素人の生産性が高いので、そちらにしようと思うと、雇用形態さえ整っていない日雇い労働者の様な待遇になるという事です。結局、普通の感覚を持った若者は入ってきません。これが職人不足を加速してきた業界の構造です。

未来は作るもの。

私が長年、建設業界で働いてきて、若者に意外といい業界じゃないか?と注目されるなんて今まであり得なかった様に思います。神戸でも飲食店やホテルだけではなく、百貨店や東急ハンズまで閉店、、撤退が始まっており、コロナ禍はこれから本格的に経済への悪影響を強めると思います。今こそ、建設職人になり、手に職をつけて組織の動向に振り回されることなく稼げる力を身につけたいと考える若者の受け皿となれる様に業界全体の改革が求められる千載一遇のチャンスであると共にこの機会を逃したら、10年後は今の半分以下になってしまうと言われる決定的な職人不足から逃れる術は無いのではないかと思うのです。先行き不安定で誰もが不安にかられる今こそ、様子見をして止まるのではなく、正規雇用、社会保証の付与に一歩を踏み出し、未来への投資を行うべきだと思います。未来は自ら作るものであるはずです。


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I have a dream!#1日5分で90日で英語がマスターできるオンラインサロン

令和2年8月29日 晴れ

久しぶりの出社。

今週はほとんど出張で出ずっぱり、事務所にいた時間はいったい何時間あったかしら?などと思いつつ、今日はやっとこれといった予定も無く、事務所で一日事務作業に勤しみました。コロナの影響で、職人起業塾の集合研修を取りやめたし一般社団法人職人起業塾の方の仕事量が減って暇になるかと思いきや、コロナシフトの業態変化をしたせいで逆に忙しくなってしまい、新たに立ち上げたコミュニティーに対する準備作業がたんまりとあります。当分、資料作りに追われる日が続きそうです。。

計画策定準備のWS

昨日行ったマネジメント改革研修では、経営者と、これから経営層に入っていくリーダーとが一緒になって事業全体の理論構築を再確認し、それらを細分化すると共に役割分担を見直して経営計画を立てて確実に実行するのをGoleに設定しています。要するに経営者の仕事をマネジメント層のリーダーが引き受ける事によって、事業所の改善、変革のスピードを速くして、理想と現実のギャップを埋めて、良い会社になってもらえる様にしようと言う事です。ただ、4ヶ月程度でそんな大きな成果が手に入らないのは自明の理、とにかく来年に向けて必ず実行する事業計画を作りげようとお伝えしています。

経営者の役割とは?

経営者の仕事、役割については様々な意見があると思いますが、私が20年間学び続けて来て現時点で最も重要なタスクは事業の目的を明確にする事、visionを示すことではないかと思っています。その土台の上に、マネジメント(人事制度、人材採用、組織作り、財務、事業継承)、マーケティンング(継続した集客、売り上げ利益を担う市場作り)、ブランディング(マーケティングの質の向上、コミュニティー構築)が位置すると考えています。ビジネスモデルを構築するには、これらを全て実際の業務レベルのタスクに落とし込んで、片っぱしから片付けなければならないのですが、経営者一人でやりきるのは到底無理、と言うか膨大な時間がかかります。ここは一緒に取り組んでもらう同志が必要で、そんな人材の育成が今回のマネジメント革命研修の目的になっています。

ゴールデンサークル理論。

そんなわけで、第一回目となった昨日のWSでは事業の目的について深く見つめなおし、細分化してもらうところからスタートしました。事業の目的とは理念であり、それを担保するべく、社是や行動指針、クレド、ミッションステートメントで共有を目指しているのですが、本当に業務の全てがそこにつながっていると理解して、意識して全社員が働いている状態になっているかと言うと、なかなか一筋縄では行きません。胸を張って全社員が完璧に理念の実践を日々行っている。と断言できる経営者に私は未だ出会ったことがありませんし、私も勿論未だ道半ばです。しかし、この部分、「何の為に事業を行うのか?」の問いに対する答の共有が何よりも重要なのは有名なサイモンシネックのゴールデンサークル理論の通りです。こちら↓

英語での自己紹介。

夕方からは、ゆるーい感じのオンライン英会話教室に参加しました。BNIのディレクターを務められていて、私も随分お世話になったフローレンス愛歌氏が新たに立ち上げられた英会話のオンラインサロンのフロントエンド的な位置付けみたいでしたが、とにかく、90分のzoom飲み会?の間に英語で自己紹介ができるようになると言う秀逸な企画で、全く英語が聞き取れなくて、大きな壁(とコンプレックス)を普段から感じている私も少しはマシになるのではないかしら?と考え、淡い期待を持って参加してみました。その結果はと言うと、まーまーそれなりに自己紹介が出来るようになってすっかりご満悦、今週の朝活の自己紹介は英語でやっちゃおうかなーなんて調子に持ってます。(笑)こんな感じ、

I’m Takashi Takahashi.
I have lived in Kobe for 50 years.
I have two construction companies in Kobe and Taiwan.
I have a Dream.
My dream is for all locals to live a healthy, safe and happy life.
Thank you!

毎日5分のトレーニングで90日間で英会話がマスター出来る!

I have a Dream.のくだりは多くの方がご存知の通り、キング牧師の有名な演説のパクリです。何故、私が自己紹介を考えるにあたって、キング牧師が熱く語ったフレーズを持ち出したかと言うと、↑に埋め込んだサイモンシネックのTED動画のラストに25万人が集まったとされるキング牧師の映像が引用されていて、マネジメント研修のコミュニティーのメンバーにシェアするついでに私もつい再度観てしまい感動していたからに他なりません。何のために?と目的意識を明確に示す熱い言葉は人の心を打つねー、と思っていた矢先の英語での自己紹介ワークでなぜその仕事をしているのですか?と聞かれるくだりが出て来て、ここぞとばかりに使わせてもらった次第です。(笑)
日本語ではクサクて言いにくい事も英語ならさら〜と言えるのも良いところ、こうなったら毎日5分のトレーニングで90日間で英会話がマスター出来るフローレンス氏のオンランサロンに入っちゃおうかなー、なんて思っています。→https://idobata-salon.com/detail/?id=3359
もうちっと、英語が喋れたらなー、と思っているあなた、ご一緒にいかがですか?(笑)


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マネジメント革命 ステップ3スタート!#コロナの副産物

令和2年8月28日 快晴

新サービススタート。

九州での二日連続の研修講師を終えて帰神、今日はそのまま三宮のスペースアルファーで職人起業塾卒塾生向けのマネジメント研修で、少人数でのワークショップを開催、新たな研修のスタートという事で、夜はやっぱり決起大会的な懇親会で遅くまで盛り上がりました。なかなかハードな日が続きます。一般社団法人職人起業塾では、コロナウイルスの影響で今期に予定していた定員20名の建築実務者(従業員)向けの集合研修は全て開催を取りやめましたが、その代わりに経営者、経営幹部向けの少人数でのワークショップの開催を企画、実施してきました。本日スタートを切ったのは、職人起業塾でマーケティングの基礎理論を学んだ塾生の中から、経営者、経営幹部になってマネジメント層の役割を担う立場に変わろうとする塾生に対して、経営全般のマネジメントの組み立てを理解してもらい、その実行計画を立案、実践してもらう研修です。

コロナによる強制停止の功罪。

新型コロナ感染拡大による影響は、日本中はおろか、世界中の経済をまるで瞬間冷凍するが如く凍りつかせました。これまで勢いに乗って転がり続けてきたビジネスを強制的に一旦停止して、右左をよく確認してから再スタートを切ることになったのは、忙しく目の前の事を片付ける日々に追われた私たちにとっては、悪くなかったのではないかと思っています。一般社団法人職人起業塾で行ってきた研修は昨日最終講を終えた福岡開催で第16期となっており、社内での研修を公開した事業化開始から4年余りの間に北は東北から南は鹿児島まで、開催を請われるままにがむしゃらに開講を続けてきました。とにかく、私としては半年の研修で大きく成長する若者の姿が嬉しく、それ見たさに立ち止まる事なく転がる石のようにこの4年間走り続けてきたように思います。

離職の原因は事業所の状態にあり。

今回、コロナの影響で予定していた集合研修を中止して、初めて自分たちが行ってきた事の意味や価値について振り返る時間が出来ました。最近、株式会社四方継本社で毎月開催している無料勉強会にはオンラインを併用していることもあり、全国から卒塾生で経営層に加わるようになった若者が多く参加されています。私にとっては非常に嬉しい事ですが、同時に、地方都市で普段私との接触が少ない卒塾生が離職されたとの残念な報告もポロポロと耳にします。そこで私が気がついたのは、マーケティングの実行者であり、顧客接点を担う職人等の現場実務者をいくら教育し、意識を変えてモチベーションを高めても、彼らが所属する会社の環境が、付加価値を生み出そうと働く彼らを正しく評価し、バックアップする体制になっていなければ、全く意味がないという事でした。

人事制度改革WS

そこで今年からスタートしたのが建設会社に特化した人事制度改革のワークショップです。
一見、畑違いの様に思われるかもですが、職人、現場監督などの現場実務者に対して、労働基準法完全適合は当然として、その上で未来を標榜出来るキャリアプラン(等級制度)、目標を立てて、その進捗を見ながら運用する評価制度を含めた賃金制度を見直すワークショップを私が15年間修正を加えながら運用してきた帳票を共有し、参加された各社に合うようにカスタマイズしてもらう、非常に実務寄りの経営者むけの研修で、コロナ下にも関わらず、関東からの参加者もあったりと、50社以上の経営者に新たな人事制度の導入をしてもらいました。現在も未受講の職人起業塾参画企業の経営者から開催のご要望を頂いており、この秋以降も、導入編、運用編とも回数は少なくなりますが、引き続き開催していく予定になっています。

マネジメント改革3つのステップ。

本日からスタートしたマネジメント研修は、まずはじめのステップとして、古典的マーケティング理論を学び、実践に取り組んでもらった卒塾生がいる事業所で、第二段階の人事制度改革で役割と給与の関係を明らかにした等級制度を運用してもらった企業の中から、マネジメント層(経営者層)の役割を担いたいと立候補、もしくは指名した社員さんと経営者に一緒に参加してもらい、事業全体の組み立てを全て見直し、改革すべきところ、整備すべき部門を明らかにして、役割分担と期限を切った改善計画を立てもらうワークショップとなっています。4ヶ月の研修のゴールは短期、中長期両方の経営計画を経営者とマネジメント層の社員が一緒に立案し、理想と現実のギャップを確実に埋めていく計画のスタートを切ることに設定しています。

Start with WHY

中小零細企業は(勿論、私を含めて)事業のマネジメントを経営者一人で行いがちで、その行うべき物量の多さに負けて、いつまで経っても目先の事に忙殺されて根本的な問題解決に着手することが出来なかったりします。マーケティング、ブランディングへの取り組みは緊急性の低い、重要な事に対してのアプローチが基本です。その意味では、マネジメント層の社員が増える事は経営者が発揮する効果性を高める事に繋がり、事業所全体の大きな力になると思っています。今回は事業の最も根幹である「目的」を整理するワークショップを行いました。サイモンシネックのTED動画で有名になった「ゴールデンサークル」理論、Stert with WHY(何の為に?から始めよう)の事業への落とし込みを改めて行い、事業全体のロジックの土台を経営者とマネージャー層で固め直してもらう所からスタートしました。来月の第2回目での皆さんの発表が楽しみでなりません。

常時募集しています!

そんなこんなで、一般社団法人職人起業塾ではこの度のコロナの影響で、立ち止まる機会を得て、これまでの集合研修一辺倒から、組織づくり、幹部育成、ビジネスモデル全体の構築をサポートする業務へとその幅を広げ、より深く、もっと本質的なサポートを行うようになりました。従業員向け研修の職人起業塾、経営者向けの人事制度改革WS、経営者、マネージャー向けのマネジメント改革WSの3つのサービスはステップとなっており、今後も全ての研修を頻度は多くないですが、確実に開催を積み重ねて参ります。今期の予定はかなり詰まってしまいましたが、来年以降、これに参加したいというご希望を頂けば日程は確定しませんが、先行予約として登録しておきます、以下のオフィシャルページからサービス名を選んで問い合わせを頂ければと思います。
https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/koza-2/

 


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職人の新たな役割とvisionに未来を託す。#第16期職人起業塾

令和2年8月27日 晴

禍福糾える縄のごとし。

今日は博多、薬院のPanasonicショールームの会議室をお借りして、第16期職人起業塾の最終講、卒塾検定を行いました。コロナの影響で延期を重ね、半年の研修が8ヶ月弱に延長、少し間延びした感も否めませんが、その分、アクションプランの実践の時間も伸びた訳で、自分で考案したマーケティング理論に立脚した行動計画を実践した成果を感じてもらえたようでした。事実は一つ、解釈は無限にある。世の中はすべからず表裏一体でできていると考えれば、困難に思えることももっと前向きに捉えてもいいのかも知れません。とはいえ、近所でコロナのクラスターが発生した塾生が今日の卒塾検定の最終講に欠席されるなど、鬱陶しい影響が続いています。かくなる上はオンラインを駆使して補講を行うしかないかと善後策を考えながら、対面する選択肢が増えたのもメリットなのかも知れないと思ったり。とにかく、何事も前向きに捉えたいと思います。(笑)

役割とvision

近年、職人起業塾の卒塾検定は塾生全員に10分間のプレゼンテーションを行ってもらっています。テーマは「これからの役割とvisionについて」となっており、半年間もの長きに渡りマーケティング理論を学び、実践を繰り返して仕組み化への練習を行った以上、今までの職人や施工管理と言った一兵卒ではなく、社内でマーケティング担当として新たな役割を担い、業務の範囲と共に事業所への貢献度を高めて貰いたいとの思いから、「役割」と「vision」を明確に示して貰いたいと考えて、自分の口で、自分の言葉でこれからの事を熱く語って貰っています。今日の検定プレゼンテーション大会では、全員が慣れないながらもpptでスライドを作り、何のために仕事を行うのか、どのような影響を発揮するのかをそれぞれ熱く語ってくれていました。

天は自らを助ける者を助く。

自助論で有名なサミュエル・スマイルズはその著書の中で“天は自ら助くる者を助く”と原則論を書かれています。私たち一般社団法人職人起業塾が掲げているミッションは「職人の社会的地位の向上」なのですが、原則論に照らすと職人自身が自らの価値を高め、重用されるようになり、結果として地位が上がるということになります。現在、建築現場で働く殆どの職人は日給月給という名の日雇い労働者に毛が生えた程度の待遇で社会保険の枠からも外れ、年老いてからはろくに年金を受け取ることさえできないのが現実です。若者が全く魅力を感じない、子供が職人になると親が泣いて止めるのも当然で、このままでは10年かからずに建設業界は深刻な職人不足で全体的に沈み込んでしまうのは確実視されています。

根本的解決方法。

若者が入ってこない業界は廃れるしかありません。そして、その根本的な問題解決は若者が建築現場の仕事に憧れを持つように、職人が生き生きと輝き、豊かな暮らしを送らねばなりません。しかし、今まで通りの業界構造、今まで通りの働き方、今まで通りの組織では職人に満足してもらえる地位を与えることは不可能で、サミュエル・スマイルズが言ったように、職人自らの手で、自分の未来を切り開けるような行動変容が求められます。では、何を、どのように、いつまでに行うか?という今までの職人たちが持っていなかった解、計画策定を私たち職人起業塾は金を稼ぐ方法論であるマーケティング理論を切り口に伝え、その理論に沿って行動計画を立てて貰い、実践のサポートをしています。しかもそれは原理原則論に沿っており、当たり前のことばかり。決して難しいことではありません。誰でもできる当たり前のことを、誰にもできないくらいにやり通すだけです。

未来への希望。

半年に渡る研修の最後に私がいつも伝えるのか結局、「やるか、やらんかだけ。」誰にでもできる事は誰もがやっているかというと、決してそんなことはなく、当たり前の事を当たり前に行う事こそ難しい。とよく言われるように、強い意志とその意思を持続させる持つベーションの根源が必要です。何のためにやるのか?その答えが明確で、本当に重要で価値があると思える人だけが、やる、やり続ける選択をできるようになります。第16期の皆さんにも、何度も繰り返し同じ事を言い続け、耳にタコができるわい、と思われたかもですが、人生に、仕事に大事なことは意外にシンプルだったりするものです。彼らが毎日の業務の中で、やる選択を繰り返し、今までになかった付加価値を生み出してくれることこそが職人の社会的地位向上に結びつくと思いますし、私たちは引き続くそのサポートを引き続き行いと思います。若者たちのやる気こそが未来への希望、16期生の皆さん、頑張ってください。(笑)

峠 #最後のサムライ

令和2年8月25日 快晴

大工育成P@九州

昨夜遅くから九州、久留米の羽犬塚という街に来ています。JBN(全国工務店協会)の地方団体である「一般社団法人ひとにやさしい家を考える会」が主催している、半年間かけて若手大工、現場監督に建築の基礎的な技術と職業人としての在り方を叩き込む研修講師を引き受けることになり、月に2回、年末まで通い詰めることになりました。若い大工入職者への研修なんてものは本来、親方や経営者がするものであり、わざわざ県外から講師を呼んで行う事では無いような気がしますが、職人起業塾で福岡での現地事務局を、ひとにやさしい家を考える会にお願いしている流れで、是非ともお願いしたいとオファーを頂き、技術だけを教えても何の役にも立たん、上っ面ではない職人の在り方、考え方を伝えるべきと常日頃から言い続けている私としては、ここは、期待に応えてひと肌脱ごうとお受けした次第です。ただ、研修の開始時間が8時と、毎回前乗りしなくてはならないのは少し舐めてました。(笑)

羽犬塚。

研修会場は筑後市と久留米市の丁度真ん中あたりの田んぼに囲まれた田園地帯の倉庫兼事務所で、最寄りの駅という事で、羽犬塚というローカル線の小さな駅前のホテルに毎回泊まっています。それにしても「羽犬塚」って変わった名前だなー、と思っていましたら、駅前に地名の由来を書いた看板を見つけました。何でも、諸説あるとのことですが、戦国時代に太閤秀吉が九州制圧でこの地を切り取りに来た際に羽を持った犬が秀吉の行く手を阻み、たいそう困らせたとの説と、同じように太閤秀吉が来た際に羽が生えたように飛び回る秀吉がたいそう可愛がった愛犬がこの地で亡くなり埋葬した説があるとのこと。全く逆のパターンやんけ、と独り言で思わず突っ込んでしまいました。(笑) 先週の静岡の草薙然り、日本には行く先々で面白い伝説がたくさんあり、それぞれが地名に残って現代にその名残を残しているものですね。色んなところにお声がけ頂き足を運ぶのは本当に面白いし、ひょんなご縁を頂かなければ一生訪れる事がない場所に行けるのはありがたいものです。

出張の楽しみ。

片道4時間弱の出張のお供は私の場合何と言っても小説です。当然、新幹線の中でPCを開いて仕事もするのですが、何となく、旅行気分になってしまいがちで、早々にPCを閉じて読書に没頭してしまいます。今回の出張で読み終えたのは、、大好きな司馬遼太郎の峠で今までなぜ読んでいなかったのか?と自分でも不思議なくらいどハマりする面白さでした。この小説は司馬遼太郎の代表作である「竜馬がゆく」や「坂の上の雲」と同じように新聞に連載していた長編小説で、何と連載開始が昭和41年、終了が43年と私が生まれる前後をまたいで書かれていたようで、50年以上も前の作品にもかかわらず、全く古さを感じないどころか、今の時代にこそ読むべき物語ではないか、と思うほどのめり込みました。何と言っても、主人公が「河井継之助」という、社名を今季から「株式会社四方継」に変更したところの私にとってはドンピシャすぎました。(笑)

継之助の生き様。

河井継之は助は越後長岡藩の家老で最後のサムライと言われる程、武士としての美意識を持ち続け、鮮烈な生き様と死に様を貫いた人として、知る人ぞ知る人、人物で、上杉鷹山と並んで儒学的な倫理感を経済に転化して藩の財政を立て直した事で有名な、岡山松山藩の山田方谷の最後の弟子として耳にされた人もおられると思います。激動の幕末から明治維新への変革期に於いて西欧列強の圧倒的な力を認め、開明派としてその軍備の導入を積極的に進めながらも、明治維新の新政府軍に恭順する事をせず、破滅する事を分かっていながら長岡藩を率いて北越戦争に突入した、いわば戦犯でもあり、長岡の民からすると恨むべき存在でもあったようですが、日本の精神性を顕著に表したと言われる武士道を体現した英雄としての側面も持っており、賛否両論、評価が大きく分かれる人物ですが、所詮は敗者、歴史の表舞台で大きくその名が語らえることはありません。

日本人は武士道やろ。

私が驚いたのは、この河井継之助を主人公にした小説が私がこの世に生を受けた前後に連載されていたことです。50数年たっても全く色褪せず、輝きを保ち続ける苛烈な人生を送った人間ドラマを書かせると、やはり司馬遼太郎はすごい!と改めて感心させられました。そして、以前手にした新選組の土方歳三を描いた「燃えよ剣」など官軍側からの視点の対比と、時代の捉え方は同じ人物が書いたとは思えない真逆の立場の英雄をそれぞれ感情移入させられる深さまで導いてくれることに驚きました。裏表の両方から、コテいう観念に囚われず、様々な視点を持って物事を観ることの重要性に気付かされます。コロナの影響でどうなるかわかりませんが、この秋には映画化される計画もあるようですし、古い小説ではありますが、最後のサムライ「河井継之助」の人生を描いた「峠」は日本人が持つ価値観の根本の部分に気づかされると思います。ご一読、お勧めします。