切れ味の有る人生をもたらす『7つ目の習慣』

1月27日 水曜日 快晴

寒波の襲来で改めて認識した事。

日本中を震え上がらせた最強寒波は各地に甚大な被害をもたらしたとのことで、沖縄にも数十年振りに雪が降ったとのニュースもありましたが、日本国内よりも大変だったのは台湾の様で、65名もの死者が出たとの報道に驚きを隠せませんでした。心臓や血管の疾患によるものが多いとの事でしたが、温暖な気候の建物の方が寒さに弱い、危険が高いという事実を如実に語っているのだと思います。台湾でお亡くなりになられた方のご冥福を心からお祈りすると共に、瀬戸内という温暖な気候に恵まれた神戸でも、断熱性能をしっかりと担保した住宅を提供しなければと改めて考えてしまいました。

 

性能リフォーム元年

すみれでは、年頭の社内ミーティングで今年度を性能リフォーム元年と位置付けて、これまで新築で培って来た住宅性能の数値化、断熱、気密施工をリフォームの案件に広げて、より安全な安心して暮らせる住宅を地域に広げて行けるようにと、設計スタッフで準備を進めています。ご好評頂いているインスペクション(住宅診断)と共に積極的に提案する体制を整えておりますので、「我が家は寒いけどなんとかならんのか、」と思われている方はお気軽にお声掛け頂ければと思います。

 

セルフメンテナンスな一日。

今日は水曜日、すみれ事務所は定休日です。
私もセルフメンテナンスの日として『刃を研ぐ一日』とさせてもらいました。
先日、電磁波測定士の師匠、青山さんのお誘いを受けて夫婦で丹波の三心五観さんにて波動セラピーを受けて周波数を計測する機械で私の身体の中であるべき周波数が狂っているところを計測してもらうと、2つの問題が鮮明に明らかになりました。
その2つとは、『歯』と『腰』。
その2つは以前からずーーーっと気になっていたのですが、改めてまざまざと数値で見せられると、向き合わずにはおれないもので、早速、三心五観の藤本さんに(電磁波測定士仲間でもある)集中治療をしてくれる歯医者さんを紹介してもらい先週から通い始めました。お陰で、親知らずが悪さをしてガタガタだった歯がずいぶんスッキリとなり、この調子で噛み合わせまでキッチリと直してしまう計画です。

 

根本的な問題解決へのアプローチ

もう1つの腰の方も、スポーツ整体、カイロプラクティックをされている整骨院を紹介してもらい今日はじめて行ってきました。これが今までに経験が無いぐらい痛い施術で驚きましたが、(笑)腰の関節の調整と肩の歪みの修正をしてもらい、帰る頃には驚く程、腰の痛みがとれてスッキリ。
院長先生曰く、腰の歪みの元の原因は足にあり、そこを根本的に修正する事で、腰の関節の痛みも無くなり、身体のパフォーマンスが一気に上がる筈です。との事。いやー、心強い味方を見つけました。というか紹介してもらいました。(笑)Hさん、ありがとうございます。
これで北九州マラソンは申告通りのタイム5時間を大幅に切ってゴールに飛び込める事が出来そうです。(笑)

 

ついでに心もメンテナンス。

整骨院の帰りには、少しゆっくりして、以前から一度行こうと思いつつ立ち寄れなかったカフェにて一服。薪ストーブの炎を見ながら、マスターおススメの酸味が程よく利いた美味しいコーヒーを飲んでリラックスタイム。暫し休日的な楽しみを味わいました。
帰って来て夕方からは書道のお稽古、コーヒーで緩めた心を先生の厳しい指導で締めて頂いてセルフメンテナンスの一日をキリッと締めて頂きました(笑)

 

7つ目の習慣

創業以来、すみれの事業の根幹となっているスティーヴン・R・コヴィー博士の『7つの習慣』に書かれてある7つ目、最期の習慣は『刃を研ぐ』です。
創業間もない頃、その本を読んで、事業所のシクミを原理原則に沿ったものにしようと試行錯誤しながら、自分自身も7つの習慣を身につけようと長きに渡り悪戦苦闘を繰り返してきましたが、最も習慣として身につけるのに苦労した、難しかったのがこの『刃を研ぐ習慣』です。

ちなみに、今更ではありますが、一応引用しておきますと世界中で有名すぎる『7つの習慣』とは、

第一の習慣・主体性である(Habit 1 Be Proactive)

第二の習慣・終わりを思い描くことから始める(Habit 2 Begin with the End in Mind)

第三の習慣・最優先事項を優先する (Habit 3 Put First Things First)

第四の習慣・Win-Winを考える (Habit 4 Think Win/Win)

第五の習慣・まず理解に徹し、そして理解される(Habit 5 Seek First to Understand, Then to Be Understood)

第六の習慣・シナジーを創り出す(Habit 6 Synergize)

第七の習慣・刃を研ぐ (Habit 7 Sharpen the Saw)

出典:Wikipedia

となっておりまして、七番目の『刃を研ぐ』習慣とは、人の持つ4つの資源(肉体精神知性社会情緒)を維持、再新再生するという習慣。例として、運動(肉体)、価値観に対する決意(精神)、読書(知性)、公的成功(社会・情緒)などが紹介される。となっています。

 

刃を研ぐ重要性。

創業間もない頃、休日どころか昼も夜もなく働き詰めて居た頃、意識して第一から第六の習慣まではなんとか取り組む事が出来ましたが、とにかく時間が無いと駆けずり回り、どうしてもその第七の習慣だけは手が付けられませんでした。

その当時、大工として現場で働いていた私は切れない刃物でいくら力を入れて木を彫っても時間がかかるし、仕上がりは汚いと頭では良く分かっていましたが、自分自身を刃物に見立てて研ぐ時間を取ることが出来ず、「忙しいからそんなのんびりした時間なんか取ってる暇はない!」と心の師として崇めていた筈のコヴィー博士の理論をそこだけすっ飛ばしておりました。今考えると、完全にアホです。(笑)
しかし、切れない刃のままで作業進めていると、次からへと問題が生じます。その対処に追われ余計に時間がなくなり、どんどん刃がこぼれてきれなくなっていく 悪循環に陥ります。その当時の私はまさに負のスパイラルに落ち込んでいきました。

対処に追われると、無駄な費用がかかり、無理な計画を立ててしまいがち、その当時の私は忙しいばかりでちっとも良くなって行かない会社と自分自身に焦るばかりの毎日でした。冷静に考えると問題が起こる種を残したまま、表面的な対処にばかりに時間を割いていた様に思います。

 

人生のポテンシャルは7つ目の習慣にあり

それから15年以上経って今更ながら思うのは、やっぱり、刃を研ぐ時間を持つ事の重要性です。
分かりやすく言い換えると、『状態を整える』べき。集中して物事に向き合えない状態ではやる気、根性、勢い、元気がいくら有っても空回りするばかり、時間がかかる上にいつまで経っても根本的な問題解決に取り組めないのをやっと50歳を目前にして理解出来、目先の忙しいタスクはさておいて、『整える時間』を必要な時間として無理やりにでも確保する様になり、仕事も、プライベートも自分自身の健康も大きく変える事が出来ました。
『習慣』の本当の重要さはこの7つ目の習慣に隠されてあったのだと、改めて感じている今日この頃です。
長い様で短い人生という時間、そろそろ勢いではなく切れ味勝負で成すべき事に向き合っていきたいものです。(笑)

エイジングインプレイスとCSRとオレたちの進む道。

  2月26日 晴れ

   

 

今日は朝から名古屋へ。

全国の若手?(もう若手でもないか、)リフォーム事業者、建築事業者が集う勉強会、一般社団法人JACKの新春賀詞交換会に出席です。
最近は分科会の勉強会に私ではなくスタッフに参加してもらっていた事もあり、全国のメンバーさんとはめっきり顔を合わす事が少なくなってしまい、不肖、私めがプチ講演をさせて頂いた昨年夏の全国大会以来お会いしていない方がてんこ盛り。久しぶりにお会いしてメンバーの皆さんの近況を伺ったり、新しいメンバーさんにご挨拶したりと楽しくも非常に学びのある時間となりました。

  

 

2020年に向けて時代を読む

基調講演の一本目はリフォーム産業新聞社、加覧社長の今の時代を俯瞰したお話。
日本国民のエンゲル係数が上がっている。要するに生活に余裕が無い所帯が増加している、というグラフを皮切りに、現状の業界を分析していただきました。設備機器交換、メンテナンスのリフォーム(リプレイスメント)が伸びて大型リフォームが減っている傾向にある。昨年は大型リフォームの住友林業がメンテナンス中心のセキスイにトップの座を譲った。その流れを受けてか、ネット事業者が大きく売上げを伸ばしている。

リプレイスメントへの流れはインターネットの普及と相俟って流通事業者の変容を誘発し、エンドユーザー向けの販売に乗り出すきっかけとなり、フランチャイズ展開する事業者が続出、等々業界の向っている流れがとても良く分かりました。
さすがにリフォーム業界の情報収集で日本のトップを誇る業界紙の社長の言葉は現状分析にリアリティーがあると共に、これからの業界の動向を占う上で非常に参考になりました。

    

 

目指すはエイジングインプレイス対応のビジネスモデル。

その中で、特に印象に残ったのは、エイジングインプレイス(=住み慣れた土地で元気に最期まで暮らす)という考え方。地域密着の私たちの様な事業者はその土地に住まう方々のライフスタイル、ライフプランをしっかりと理解して、ムリの無い費用の範囲で出来る限り暮らしやすい、心地いい暮らしを提供出来なければならないということです。
これまでも故水口健二先生にご教授頂いたライフスタイルマーケティングを常に意識して来たつもりでしたが、今一度その必要性、重要性と共に時代の要請を感じる非常に良い気付きを頂けた素晴らしい講演でした。

 

2016年を見通して。

基調講演の第二弾はJACKグループの代表理事の蜘手社長による『2016年を見通して。』
消費税増税前夜、駆け込みと反動、中国から始まったリスクと世界同時株安の影響は、とこちらも今年そして来年以降の大きな、そして厳しい業界の変化に対する見方を非常に分かりやすく、鋭い視点でフォーカスされておられました。
蜘手社長の講演の中で学生相手に講演をして気付いた事として、CSR(企業の社会的責任)についての言及がありました。少し前に『モチベーション3.0』という書籍が話題になりましたが、今の若者の意識は、成功、右肩上がり、少々ムリをしてでも利益を叩き出す!、良い服が着たい、良い車に乗りたいといった私たちが若かりし頃必死で欲していた価値観とは大きく変わり、社会との関わりの中で自分に何が出来るのか?とか、世のため、人の為になっているのか?という価値観が優先される様になって来ているとの事。確かにアルバイトの募集に学生が集まらないが、地域のイベントやボランティア活動といった社会的なアクションには大勢の学生が集まるようです。

   
    

 

若者の世のため、人のため志向

損得だけではない、自分の行動にもっと社会的な価値のある意味を持たせたい。と考える若者が増えているのは(アルバイトの人手不足に悩んでいる)私も日頃から実感しているところです。
これからの日本を担っていく人材にそのような若者が増えていく事は非常に喜ばしい事だと思いますし、この傾向が事業の業績に繋がれば言う事無し。となりますが、私達が必死になって働いて、結果を出してきたモチベーションとは明らかに違う訳で、その事に違和感、いや危機感を覚えられる経営者も少なくないような話しをよく耳にします。

 

会社の方向性とモチベーション3.0

しかし、そもそも事業の目的は理念の体現であり、昨今、メディアを騒がしているなんとかフーズの様にその理念が社会的価値と相反している様な事業者は自ずとマーケットから退場を迫られることになると思っています。そのように考えると経営者がしっかりとCSRを考え、理念との擦り合わせを行い、実際の業務がその理念と方向性を一致した時には、イマドキの若者の価値観に合致して、モチベーション3.0が発動するのではないでしょうか。
要するに、、私たちオッサンが若かりし頃のイケイケドンドンな価値観を捨て、真摯に誠実に社会との関わりに向き合いながら事業に取り組む事こそ、これからの時代、価値観に沿った経営となるのではないかと思います。

   

足元の検証と未来の展望と自分達の歩むべき道。

今日の基調講演を行なわれた加覧社長、蜘手理事長共、今後の時代の流れについては大まか共通の視点を持たれていた様に感じました。お二人の話しを聞いて見ると、時代は確実に大きな変化を遂げようとしているようです。だからといって、私たちはあたふたと時代に対応して、こに迎合することばかりではなく、自分達に合ったちょうどいいビジネスモデルをしっかりと地道に構築していく必要性を感じた次第です。

そんな意味から考えると、エイジングインプレイス、CSRと言ったテーマは地域循環型のビジネスモデルを標榜する私たちにとって非常に重要な視点です。
もともと入っていた予定をこじ開けて参加した無理やり日帰りの弾丸出張ではありましたが、非常に良い学びを頂く事が出来ました。やっぱり、外に出て行かなければいかん、と、出掛け、刺激を受ける事の重要さを改めて確認した次第です。

蜘手理事長を始めJACKのメンバーの皆様、本日はありがとうございました!

今年はもう少し精力的に全国に学びを深めに参りたいと思っておりますので、一年間、宜しくお願い致します。

心謝。

  

そうそう、蜘手代表理事が講演の中で協賛会社の宣伝をされたのですが、その中で「特筆すべきは!」と私の著書を紹介して下さいました。(^ ^)

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犬も歩けば棒にあたる的な、ご縁に感謝。

1月25日 晴れ

伊川に氷張るも陽射しあり。

何十年に一度の最強寒波襲来のニュースは沖縄から北海道までの全国津々浦々まで雪を降らせ、日本中が寒さに震え上がっているとのこと。神戸も寒いのは寒く今朝は伊川に氷が張っていましたが、別段雪が降る訳でも無く、お天道様が登って来たらやはり暖かく、瀬戸内の温暖な気候に感謝する事しきりです。

昨日、いつもの様に海岸線をランニングしていたら、にゃんと、林崎海岸ではサーフィンを楽しむ人が結構な数、海に浸かっておりましたし、、
平和ですね。(笑)

講師業、本格化。(笑)

このところ、研修事業に本格的に参入したこともあり、今までの工務店としての実務だけではなく、セミナー講師や講演で呼ばれて出掛ける事が急激に増えました。今週も人前で話すのが、今日のNPO法人ひょうご安心推進員会、TOTOリモデルクラブ、そして京阪神木造住宅協議会の研修と週の半分。2月は建築会社の業者会での講師や、行政書士会での講演、京阪神木造住宅協議会の研修講師等と計8回、そろそろプロ意識を持ってあたらなければ、とプレッシャーも感じつつも、アウトプットこそ一番の学びという考え方もありますので、ありがたく呼ばれるまま出向いて行きたいと思っております。
3月以降はまだ予定が空いておりますので、職人の育成、現場管理者、設計者の育成をしての循環型ビジネスモデルの構築にご興味がある方はお気軽に呼んで下さいね〜。(笑)

 

犬も歩けば棒に当たる。

講演やセミナー講師を依頼されるて出掛けると一気にたくさんの方とご縁を頂くきっかけになります。人との出逢いは、新たな気付きと共に、自分を振り返る機会にもなり、忘れかけていた原点に気付かされることもしばしばです。研修事業として立ち上げたのもあり、メディアやSNSで私が主宰している職人起業塾が取り上げられる事が増えて、そんな影響もあってか、先週開催した職人起業塾では初めての参加の方が5名程おられました。
その中には、大工さんが2名!大工出身の私としてはバリバリ現場で活躍されている大工さんと一緒に学びの時間を持てるのは非常に嬉しいことで、若干テンションが上がってしまいました。(笑)
これも誘われるままどこにでも出掛けていく賜物かと、密かに喜んでいます。

 

真摯な宮大工の熱き想い。

懇親会の席で、その大工さんが、自分の考えや想いを熱く語っておられたのに耳を傾けてみると、阪神淡路大震災の当時の事を話されてました。乱暴に要約してしまうと、『あの地震であれだけの犠牲者が出たのは、人災だった!」という事です。
震災後、瓦礫の山に立ち尽くして、私も全く同じ様に感じて、その後起業する際にそんな人災を出す様な事だけは絶対にするまいと心に誓ったのでした。
その憤りを今も熱く語られる大工さんがおられる事には非常に心強く、嬉しく思った次第です。

 

創業時の想いを今一度。

その大工さんの言葉を聞いて、自分自身の原点をもう一度思い出させてもらった気がします。
ちなみに、その時の想いは創業時からホームページに掲載しており、初めて訪問頂いた方に読んで下さい、とバナーを張っています。
こちら→http://sumireco.co.jp/greeting.php
初心に返る想いを込めて、ここにも転載しておきたいと思います。

******ここから転載******

すみれ建築工房とご縁をいただいたあなた様との約束

幼少の高橋剛志

はじめまして、すみれ建築工房の代表取締役 高橋剛志と申します。初めてのご挨拶として自己紹介がてら、少しだけお話をさせて頂いてもよろしいでしょうか。
私は生まれも育ちも、今までの人生のほとんどをこの地で過ごして来た、根っからの神戸っ子です。
その性分と言いますか、特徴はと言いますと、片田舎の小都市であるにも拘らず、古くから港町として栄えて新しいもの、珍しいものを早くから取り入れてきたことの名残りが街の随所に見られるように、異文化を柔軟に受け入れることだと思っております。

目新しいものにはなんでも興味を持って、すぐに飛びつく、と言ったあまり良くないような風にも言われますが、本当に価値があるものか?使えるものなのか?広く受け入れられて定着するものなのか?と言った、本質に目を向けて判断するバランス感覚は知らず知らずのうちに養われてきた様に思います。

関西に在って、大阪のような経済の中心でもなく、京都のような歴史の中心、表舞台だったような風格もなく、港が栄えたことによって幾ばくかの産業をもたらされただけの小さな町はとても窮屈な感じがして、若い頃はあまり魅力的には感じずにこの地から離れて暮らすことを選んだこともありました。しかし、離れてみると、住んでいた時には感じなかった良さが見えてくるもので、神戸の小さい町特有の仲間意識や、海と山がいつもそばにあり気軽に自然に親しめるロケーションが実は好きでたまらないということに気付き、何年も経たずにこの神戸の地に舞い戻ってくることになりました。

神戸

神戸に帰ってきてからの私は様々な仕事につきました。
そして、学歴も、資金も、コネクションも持たない自分が将来を切り開いていく方法を懸命に考えました。
そして、たどり着いたのは、ありきたりですがやはり手に職をつけるということでした。
それからは大工の見習いとして小さな工務店に働きながら、将来の独立を夢みて独学で建築の勉強をする日々が続き、数年後には建築士の資格を取得することができました。
そして、奇しくもその翌年に、あの大震災が起こったのです。

その時、私も被災者の中の一人でした。水道もガスも一月以上復旧せずに、神戸市外の親戚の家までお風呂を使わせてもらいに通いました。
母親が住んでいた団地は玄関ドアの開閉が出来ないほどの損傷を受けて、全壊の判定を受けましたし、震災の当日に見舞いに行った長田地区の友達や知り合いの家や事務所は瓦礫の山と化していました。
あの地震でたくさんの方が尊い命を亡くされ、神戸の経済が壊滅的な打撃を受けたのはご存知の通りです。

実は、震災前の神戸の建築業界は構造不況とも言える大不況の真っ只中にありました、小さな工務店などは息も絶え絶えな状態のところが本当に沢山ありました。
それがあの震災を期に、捌き切れないほどの仕事が突然舞い込んできて、神戸の建築に携わる者全員が息を吹き返したのもまた事実なのです。

まずは仮設住宅の建設、次には膨大な数の倒壊した家屋の解体撤去、そして街が少し落ち着くと資金がある人は我先にと新しい家を建てたり被害にあった部分を直したりしました。
私はその頃はまだ大工職人として工務店に勤めておりましたので、休みも無くがむしゃらに働くだけだったのですが、今考えると、そんな中でより忙しくしている会社に転職をしたりもして、独立への基礎を固めた時期でもあったようです。
私の人生もあの地震で大きく変わったのは否定することは出来ません。

『すみれ建築工房は、阪神・淡路大震災がきっかけで出来た工務店である。』というのもまた事実なのです。

私たちはとても小さな会社ではありますが、その誕生のきっかけの底辺に神戸の人たちの大きな悲しみがある以上、ほんのちっぽけなことでも、何かお返しをしなければならないと考えます。
そして、その悲しみの原因は天災だけではなかったのです。
震災後、私たちは瓦礫の山になった住宅を押し分けるようにして家を建てていきましたが、倒壊しなかった家というのは特別な構造の住宅では決してありませんでした。

現在では震災の教訓を生かして建築基準法は改正され、検査での技術的な水準は大きな進歩をしましたが、その当時でも、昭和56年に制定された新耐震基準と言うものがありました。
実際、倒壊した建物のほとんどがその基準を満たしていなかったのですが、それはただ、築年数が古かったというだけの理由ではなく、構造的な根拠を持たない建築業者や大工が安易にリフォーム・増改築を行ったことに起因して壊れてしまった建物も沢山あったのです。
それは完全に旧態依然の悪しき慣習にどっぷりと浸かった建築業者による人災だったのです。

震災の復興事業は誰が想像したよりも早く進みました。
しかし、それは表面上だけで、被害が大きかった地域に少し入ると基礎だけが残されて、更地にもならずに放置されたままになっている土地が未だ随所に見られます。
それと同じように日本全国から建築業者が集まってドサクサの中で行われていた建築の震災復旧では、実は表面上だけの繕いに終始して、本質的な問題解決をなされないままになっている建物もいまだに多くあるようです。
震災前までの長年の間、神戸の産業の中心だった港湾関係の活気は震災前の面影には戻りません。
真の震災復興と言うのはありえない、と言っていいほどあの地震は取り返しのつかないほどの深い爪あとを神戸に残して行きました。

そんな表面的な震災復興が終ったタイミングで創業した私たちは自分たちの存在意義を考えます。
建物の作り手として、設計者として、建設業者として、人として、何のために存在しているのか、何のために存在を許されているのか、その答えを探すことが、神戸で震災後に生まれた建築業者としての事業そのものであると考えております。

  • 私たちは、お客様の命をお預かりしていることを、認識しています。
  • 私たちは、お客様の生活の基盤を作るお手伝いをしていることを理解しています。
  • 私たちは、お客様の楽しく、明るい、幸せな家庭を築くために神戸の地で建築の仕事を続けていきます。

小さな町神戸で、私をはじめ、すみれ建築工房のスタッフ一同は、生涯をかけて、私たちに関わって頂く、すべての方々の楽しく心地よい暮らしと、安心と安全の住まい、そして明るい未来に向かえる生活の基盤つくりのお手伝いに情熱を傾けることを決意すると共に、固く約束致します。

この約束を守ること、この約束を継続し続けることが私たちの存在意義となって行くのだと思います。そして、この約束を守るために、私たちは考えうること全てに取り組んでいきます。

まずは、はじめの接客窓口からご希望を真摯に伺うヒアリング。
そして設計、プランニング、積算、見積りを一貫して行える設計部門の内製化と、スキルの向上への絶え間ない努力。
次に、思いをカタチに具体化する、建築現場での作業を自社の社員で行う内製化と、技術基準の平準化、そして厳正な社内検査による品質の確保。
工事が終わってからも、普段からお住まいに関するあらゆる問題点をいち早く解消出来る様に、常時専任の担当者が半年に一度以上の頻度で定期的に無料メンテナンスに巡回する仕組みも構築してきました。

私たちはとてもちっぽけな会社ではありますが、ものづくりを自らの手で行うことにより、私たちと関わり合いを頂く皆様に安心・安全・ココチよい、を確実にお渡しすべく、固い志をもってこの神戸の地にゆっくりと、そしてじっくりと根を張ってきました。
あなたさまが私の思いを聞いて下さったこと、そして、このような出会いがあったことに心から感謝致します。

ありがとうございます、そして今度は私たちにあなたさまの思いを是非お聞かせください。
ホンモノの時代がもうすぐきっとやって来ます!

******転載ここまで******

 

 原点回帰。

10年以上前に書いた文章ですので、メンテナンスの担当が大工ではなく専任担当と書いてある等、現状に合致していない部分もありますが、想いはここに書いてある想いは今も変わらず胸に刻んでいますし、それをすみれの会社としての判断基準の根本としています。

まさか、自分の主宰する塾での新たな出会いが自分自身の創業の想いに再度向き合える機会になるとは思っておりませんでした。改めて目を覚まされた様な感じです。
広島さん、ありがとうございます。

これからも共に学び、共に業界を良くしていく取り組みが出来れば幸甚です。
ご縁に感謝します。

心謝。

 

クレームと初釜と職人起業塾。

1月22日 曇り時々晴れ  

 

クレーム対応からの週末スタート。

朝一番は工務スタッフイッペー君の軽トラに乗り込んで、一緒にクレーム対応の手直し工事の現場へ。お客様に指定された使い慣れない初めて使う塗り壁仕上材を使って、結局、仕上に問題が生じてしまい、お客様に大変なご迷惑をかけてしまいました。

結局、その材料を使い慣れた左官職人さんを遠方から招聘しての今回の手直し工事となりました。この材料に対しての第一人者の左官職人さんとのことなので、大丈夫だとは思いますが、、

とにかく、お施主にご納得頂ける様に仕上げるしかありません。スムーズに手直し工事が進むことを祈りつつ、職人さんに後をお任せして、現場を離れました。

 

今年初のお稽古は初釜の茶事

その後はJRを乗り継いで毎月通っている滋賀県の和邇へ、今年初の茶の湯のお稽古は毎年恒例の『初釜』という茶事で、先生が何日もかけてご準備下さった茶懐石、そしてお濃茶、薄茶を頂くお稽古の一環です。

炭を熾し、松風と言われる茶釜の湯が沸く音を聞きながら、薄暗い茶室に障子から差し込む柔らかな光の中頂く食事とお酒、茶の湯は稽古とは言いながらも日常を離れた空間と時間を楽しむ素晴らしいひと時でした。主客を務められたH先生が、「これがあるからお茶はやめられませんね。」と、言われておりましたが、まさにその通り。今年も一年間、精進しようと心に誓う恒例のお稽古でした。  

 

今年初の職人起業塾@すみれ本社

昨夜はというと、これもまた今年初めてのすみれ本社で開催の職人起業塾。
工務店の従業員研修として事業化された研修事業の元になるこの勉強会は、実は大半が経営者で、しかも業種も建設業に拘らず、農家さんや行政書士や会計士等の士業の方、ライフプランナーに電磁波測定士まで非常に多岐に渡ります。また、南は和歌山から北は丹南市、京都や姫路の遠方からも大勢お越しになられます。
今回は年頭にあたり、気合いが入っている方が多かったのか、30名越えの満員御礼の白熱した開催となりました。

   

先送りして来た問題に再度直面。

グループコーチング形式の勉強会でファシリテーターを私が務めるのですが、さすがに30名を越えると会の運営自体を考えないといけなくなってきます。私の拙いコーチとしての能力ではとっくに限界を超していることもありますが、すみれ本社のセミナールームのキャパシティーも30名でこれも既に限界、、
増え続ける参加者に対してどのように対処するか、と、昨年考えていた問題はイロイロと考えた結果、良い案を出せず先送りしたのですが、それもそろそろ真剣に考える時期が来た様です。(苦笑)

 

救世主、現る。

そんな中、非常に助かったというか大きな救いだったのは、今年から議事録の記録を私の電磁波測定士の師匠でもあり、日本全国で唯一、専業電磁波測定士として活躍されている青山さんが自らかって出てくれた事です。これまでの長きに渡り自分でファシリテーターをしながらタイピングするのとは全然違い、グループコーチングに専念出来た事で、参加者の皆さんにお渡しするバリューは確実に増やせたと思います。
利他の心の実践、『人の為になる行動をとること』に積極的に取り組む事を決意した一環とのことですが、その信念と行動力が素晴らしすぎて、なんて良いご縁を頂いているのかとしみじみと感謝してしまいました。
青山さん、本当にありがとうございました、引き続き、一年間宜しくお願い致します。

   

マーケティングの定義をもう一度。

この職人起業塾で皆さと共に学んでいるのはマーケティングです。
そしてこの塾のマーケティングの定義とは、ドラッガー博士が提唱された、セリング(売り込み)を不要にするシクミづくりを指しています。それは究極、事業に携わる一人ずつの影響の輪を広げる事だと思っており、私はこの塾で皆さんの影響の輪を広げるお手伝いをしていると言っても過言ではありません。

 

ベンジャミン・フランクリンの辛辣な言葉。

13の徳目で有名なベンジャミン・フランクリンはその語録の中で、「読むに値するものを書くか、書くに値する事を行ないなさい。」と言い残していますが、人生を生きる上で13の徳目を常に意識して、実践し続けて、世界的に大きな影響力を発揮した彼の言葉は影響力の輪を広げる方法論を如実に表していると思うのです。

 

結局は自然の摂理。

この言葉は、書くに値する事とは、自らが良心に従い、正しいと思う行動を積み重ねる事。そしてその行動を言葉として発信する事の重要性を明確に指し示しています。それを弛まぬ努力を重ねて習慣化することで、確実に影響力の輪は広がっていきます。
毎月、この勉強会に参加し続けることで、この書くに値する行動を考え続け、それを自分に合った方法で発信して人に伝えることで、興味を示してくれる人、理解してくれる人、信頼関係を構築出来る先が増えることは、耕した土に種を植え、水をやり、手入れをし続ける事で穀物を収穫できる自然の摂理と同じ、原理原則に則った理論です。

   
  

『目的』に向って突き進む学びの場。

会を重ねるに従って、皆さんがその理論に対する理解を深め、本当に手に入れたい成果=事業の目的=理念に向って行動を起こし、継続される姿は、不肖、塾長としてファシリテートする私にとっても大きな学びであり、また喜びでもあります。謙遜でもなんでもなく、この毎月の学びの場を通して塾生の皆様と一緒に学び、自然の摂理、原理原則についてより理解を深め、実践へと繋げているのを日々実感している次第です。

 

今年も一年間、宜しくお願い致します!

御参加頂きました皆様、本当にありがとうございました。会の運営上、不備な点、至らない点が多々あった事をお詫びすると共に、これに懲りずに継続してご参加頂き、これからもずっと皆様と一緒に学ばせて頂ければと思っております。何卒、宜しくお願い致します。

心謝。

※写真は塾生の皆様のfbから勝手に拝借、スミマセン。(^_^;)

他山のベッキー考。〜インバウンドの不都合な真実〜

1月21日 曇り時々晴れ

 

鍛錬がまだまだ足らん。。

一昨日の2時間半講演、昨日の半日に及ぶプロジェクト会議と連続の懇親会×2次会での飲みでさすがに疲れが溜まっている感じが否めません。

このところ、人前で話す機会が急激に増えて来たのですが、一向に慣れず思いの外、話し終わった後のダメージが大きくて、自分の不甲斐無さに若干ガッカリしております。(苦笑)
しかし、茶の湯も書道もランニングもロードバイクも先生や師匠にお教え頂いた通り、練習に練習を重ねて慣れる事こそが上達への道と心得ておりますので、とにかく走り続けて鍛えることとします。
今日の鮒谷さんのメルマガにありましたが、このブログも今日で2995回目の更新となりもうすぐ3000回の大台にのりますし、「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」という宮本武蔵の言葉を胸に、私も習慣の力を借りながらより高みを目指して歩みを進めたいと思います。(笑)
ちなみに、明日はすみれ本社で開催の『職人起業塾』でファシリテーター、来週の月曜日はNPO法人ひょうご安心リフォーム推進員会でセミナー講師、木曜日はTOTOリモデルクラブで出版記念講演と人前で話すハードな日々が続きます。。
セミナーや講演に御参加頂く方は、走りながら成長する私の姿を温かな目で見守って頂ければと思います。(笑)

【案内文】1月28日(木)職人起業塾 出版記念
【案内文】1月28日(木)職人起業塾 出版記念

 

 

人間としてあかん、ベッキー

今朝、歯を磨きながらいつもの筋トレ、腹筋をしながら聞くでも無しに聞いていたTVで、タレントのベッキーさんのLINEのやり取りが報じられておりました。
(真偽の程は確かではありませんが、)先日の一方的な記者会見でついた嘘が全て露見した上に「友達で押し切る!」等とふざけ半分の書き込みもあり、好感度タレントの名を欲しいままにしていたCM女王が奈落の底に落ちていった瞬間を見た気持ちになりました。

キャスター?の小倉さんが、「人間としてあかんでしょう」と決定的なダメ出しをしていたのも印象的、ねつ造された情報でした!と週間文春の謝罪が無い限り、ベッキーさんは当分お茶の間に帰って来るのは難しそうです。

 

 

ベッキーとインバウンドマーケティングとの関係

実は、ワタクシ、タレントのゴシップには全くもって興味がありません。
ベッキー嬢が不倫だろうと、彼の実家に行っただろうと、LINEがねつ造されたものであろうと、オサレホテルで何もしていなかろうと、そんなことはどーでもいいのが本音です。
ただ、ここで朝のTV番組のくだらないニュースを引用したのは、一昨日のFPの会で『インバウンド・マーケティングのススメ』というお題目で講演をさせて頂いた中で、お話しした内容で(ウケ狙いで)アカン事例としてベッキー嬢の事を引き合いに出していたからです。
※インバウンド・マーケティングとは、一昨日のブログをご参照下さい。(笑)
インバウンド・マーケティングのススメhttps://shokuninshinkaron.com/?p=7285

 

 

言い出しにくいですが、、と伝えた事。

その中で、インバウンド=自らの内なる価値の発信によって見つけられ、認知され、依頼されるマーケティング手法に取り組むにあたって気を付けるべきことをお伝えしました。
また、残念ながら、、と前置きをおいて、不都合な真実も一緒に。

インバウンド・マーケティングの不都合な真実
インバウンド・マーケティングの不都合な真実

 

 

バレない、誤魔化せる!と思っているのがアウト。

ppt資料の最期に、「嘘はいかん、嘘は。」と急激な変化を遂げようとしている現在の情報革命の時代、どんなに上手に嘘をついてもバレちゃいますよ、と、ベッキー嬢の記者会見の様子を引き合いに出しました。(あまり一生懸命見ていた訳ではありませんが、)先日の記者会見で、記者からの質問には一切答えず、自分の勝手な言い分だけを一方的に言うだけ言って、「逃げ回っていませんのよ」という事だけをアピール、しかも、事実関係に言及する事無くお騒がせした事の謝罪と、「友達関係です!」だけ言い残して逃げ去ったのはあまり事情に詳しく無い私にしても、「ベッキー、やるなー、むちゃくちゃやなー」と呆れてしまう内容でした。

becky-kawatani-02
むちゃくちゃ
やなー

期せずして、予告ホームラン。(笑)

で、「あんな嘘を塗り固めた会見なんかしたところで、今の時代、全てがバレるのですから、あれはまずかったですよねー、」と講演の中で言ったのですが、そのたった2日後に私が予言した通り今朝の報道があった事で、私のマーケティング理論に信憑性がグッと増したと思います。(笑)

ベッキーさんには申し訳ないですが、文春さんありがとう。(笑)

 

 

他山のベッキー。

とにかく、時代は急激にアウトバウンドからインバウンドへ移行している様です。
流出する筈の無いものが流出し、バレる筈の無い嘘がバレる、いくら周到に用心深く準備して隠そとしても悪巧みは白日の下に晒される様になる時代。
それは、正直者が損をする時代の終焉であり、ホンモノの価値を磨き上げた者に脚光が浴びる時代の到来とも言えるのでは無いでしょうか。
そして、(私は特にですが、汗)今のこの世に聖人君主など存在しないと思っています。誰しもが心の中に(程度の差はあれども)悪人の側面を持っている、と親鸞上人が言われた様に、ベッキー嬢のこっぱずかしいゴシップを見て嘲笑するのではなく、他山の石として誰しもが自らを戒める出来事だと思うのです。

自戒を込めて。

21年。

1月18日 雨のち曇りのち雨のち晴れ 

雨から一週間がスタート。

朝は冷たい雨が降り、かなり冷え込みましたが、その雨も夕方には上がり、お天道様を拝む事が出来ました。関東では都心でも積雪が記録されたようですが、こちらはあまり寒さが厳しくならない様に祈りたいと思います。

昨日の日曜日はいつも通り午前中は海岸沿いを走り、寒いながらも気持ちよく汗をかいてリフレッシュ、昼から出社して今週の会合や研修、講演の準備等デスクワークに勤しみ、夕方からは工務スタッフいっぺー君と連れ立って『建設職人甲子園』にてセミナーを受講、懇親会を終えて最終電車で帰宅と、アクティブな1日でした。

 

昨日は言わずもがなの1.17

阪神淡路大震災から、21年の月日が経ちました。
昨日、朝、目を覚まして思ったのは、「今朝も何事も無かった。今日もいつも通りの日常が送れる事に感謝しよう」って事です。
21年前、何の前触れもなく突然牙をむいた大自然の脅威は神戸に住む者に、多大な犠牲をもたらしました。大勢の人が亡くなり、たくさんの建物や道路が倒壊し、それに伴って深い傷を人々の心の奥に残しました。
早いような長かったような、21年の歳月が過ぎて今思うのは私たちは震災に奪われたものばかりではなく、悲しみを乗り越え過酷ながれきの処理や復興を乗り越えてきたことによって、得られたものもあるのではないかということです。

 

震災を通して身につけたもの。

私の中で、1番大きいと思えるのは、日々流れていく時間に対する心がけのような気がします。
それは、ある日突然、当然のように繰り返す日常がなくなってしまうことがあるという体験から染み付いたものです。
またいつ何時、全てがひっくり返るようなことが起こるかもしれないし、そうなったときに後悔がないように毎日を生きなければいけないと心の奥底で常に考えているような気がします。仕事もプライベートも共にできる限り先送りにするのはやめて、今できる事は全てやる、そんな風に考えるようになりました。
スティーブ・ジョブズは毎朝鏡を見て「自分に今日死んでも後悔は無いか?」と問うたとの事ですが、私も「この一瞬を生き切らねば、明日は無い。」と常に意識しているわけではありませんが、何かに追われるようにそんな思考が身についてしまっていたように思います。

 

一期一会の定義。

最近、研修講師等を務める事も多くなり、自己紹介の際に、座右の銘は?と聞かれることが増えました。そんな時、いつも「一期一会です」と答えます。
その定義を『一瞬の出会いが一生に一度のものだと思い精一杯に向き合う』というふうに解釈されることが多いこの言葉、私の解釈は少し違います。

茶の湯を習いに通いはじめて間もない頃、先生に教えてもらったことがきっかけで、「なるほどなぁ」と深く感銘を受けた事があり、それから一期一会を座右の銘として常に意識するようになりました。
茶の湯を教えて頂いている先生に教わったのは、いつもお稽古に行くとさりげなく生けてある床の間の茶花のことです。花はつぼみが開きすぎてもいけないし、季節ごとの花が決まっておりタイミングがずれると活けることができない。その上、茶花は日本の在来種の和花であり、今時、花屋さんに行っても売っておらず、先生はご自分で年間通して自分で花を育てておられるとのことでした。

 

日々の精進が有ってこその一期一会。

先生曰く、茶の湯の世界でよく使われる「一期一会」とは、その一瞬を大事にするということと同時にいつその一瞬が来てもいいように常日頃から精進を怠らない、一年間通して花畑の手入れをして、毎日、絶妙のタイミングで花を摘めて活ける状態を作る様に、習慣にまで昇華される日々の取り組みがあってこそ、とのことでした。

21年前の震災で当たり前の日常が一瞬にして崩れ去り、全てが変わってしまうことがあることを身をもって体験した私にとっては深く胸につき刺さる言葉でした。明日がフツーにやって来るとは限らない以上、一瞬を精一杯生きる事を繋ぎ合わせるしか無いのだと心の奥で感じていたのだと思います。

その教えを頂いてから「あなたの座右の銘は?」と聞かれると「一期一会です。」と答えるようになった次第です。
震災から21年もの年月が経って、あの時の恐怖や悲しみ驚きが薄れてきたとは思いませんが、ここにきてそのおかげで自分自身が成長できたこともあると冷静に思えるようになってきました。

 

人生は振り子。

21年前のあの震災でお亡くなりになった多くの方々へ哀悼の意を込めて、ご冥福を心よりお祈りいたします。
決して震災に感謝することはありませんが、あの悲しい出来事が自分の中でパラダイムシフトを起こすきっかけをくれたことに変わりはありません。

そして、人生は振り子の様に振れ続けます。厳しい、キツい事を乗り越えれば乗り越える程、力を蓄え、次の山を登りきる事が出来る筈。震災から奇跡の復興と言われ、3年程で表面的には復興を遂げた神戸は実はその後の景気の低迷の方がずっと大変だった様に思います。
震災後の3年間、ほぼ休日無しで働き続けたあと、それが落ち着いたと思ったら神戸で建築の仕事は一気になくなりました。そこに消費税増税の追い打ちが有り、奈良、京都まで仕事を探してかけずり回った事は今でもちょっとしたトラウマとなっておりますが、そんな体験が有ってこそ今があるのかも知れません。

 

波に乗り、成すことが出来ます様に。

1.17の翌日の今日、この21年の間に有った様々な事を思い出しながら、そろそろ良い方に大きく振り子が振れます様に、と通りがかりに須磨の綱敷天満宮にお参りに立ち寄りました。

波に乗り!

成す!

 宜しくお願いします!

 

ZETHのもたらす『コト』

1月16日晴れ

今日は一日事務所にてアドバイザー。

これから台湾でバーを出店される方の店舗作りに対するご相談や、以前中古一戸建てを購入されたお客様からリフォームにするか、建て替えにするかのご相談などお客様との接点を持った実務に勤しみました。
私は一応、住宅ローンアドバイザーの資格を取得しており、資金計画に関するアドバイスは社内では私の役割です。そして、お店作りや家づくりは多額の費用がかかることもあり、資金計画は1番初めに押えておくべき非常に重要なファクターです。本日来社されたお二方共に対しても、目先の金勘定の損得だけではない長期的な視点に立ったアドバイスをできたと思います。
特に、住宅については「建築費用はイニシャルコストではなくて、ランニングコストです。」と言う持論を丁寧に説明するようにしています。

 

資金計画とZETH(ネットゼロエネルギーハウス)

長い年月に渡り生活して行く上で無理のない範囲に住宅費用を抑えるというのが基本中の基本ですが、住宅は生活と密接な関係、というよりも生活の場そのものですので、冷暖房にかかる光熱費や駐車場代、保険にかける金額までトータルで考えるべきです。そして、昨今の住宅性能についての技術革新は目覚ましく、コストを抑えつつも、性能を高めゼロエネルギー住宅と呼ばれるエネルギーコストを一切かからない住宅にすることが簡単に出来る様になりました。

すみれでは新築住宅でのゼロエネルギー住宅がすっかり当たり前になっておりますが、住宅業界全体を見てみると未だ普及しているとは言える状態ではありません。お陰で?そろそろ終了する筈だった国土交通省の省エネ、長期優良住宅普及の助成事業が残り、ゼロエネルギー住宅助成金も『地域グリーン化事業』の中に来期も残る予定です。
とにかく、自然の力を利用して光熱費が一切かからないくらいの性能にすると、住宅ローンの費用負担を大幅に軽減することができます。
こんなモデルプランのシュミレーションもすみれHPに公開してますよ。
http://sumireco.co.jp/sumika-zero.php

 

住宅性能と健康の親密な関係。

毎日の暮らしに対する住宅が果たす役割は非常に大きい訳ですが、住宅性能の向上はコストだけではなく健康にも大きな影響を与えます。
イギリス、ドイツ等ヨーロッパ諸国では住宅の断熱性能と循環器系、呼吸器系の疾患との関係性が臨床実験の結果明らかとなり、建物内の温度設定を法律で規制される動きが進んでいます。

それを受けて、日本でもスマートウエルネス住宅という考え方で高断熱高気密のモデル住宅を建ててそこに住まう人のデーターを集めた論文の発表も行なわれました。私も昨年聴きに行ったその研究に参画されている岩前教授の講演内容は非常に感銘を受けました。
国交省のこんな資料も公開されていますよ。http://www.mlit.go.jp/common/001057598.pdf#search=’住宅の断熱性能と呼吸器系の疾患との関係性’

その中にあるショッキングなデーター、
にゃんと!自宅浴室でヒートショック減少で亡くなる人は交通事故の3倍!

住宅性能と健康の関係
住宅性能と健康の関係

 

イギリスの住宅環境への指針は冬でも21℃とのことで、この室温自体はそんなに難しい値ではありませんが、断熱性能が悪ければとにかく暖房を焚きまくる必要が有りますね。

住宅性能と健康の関係
住宅性能と健康の関係

そのような理論を受けて、日本でもモデル住宅での臨床実験を行なってみられたとのことで、特にアレルギー、アトピー、呼吸器系で目覚ましい改善が見られたようです。

住宅性能と健康の関係
住宅性能と健康の関係

まさに、住宅は一番身近な環境ですね。

 

 

健康住宅とは高性能住宅×自然素材×電磁波対策

すみれでは、高断熱高気密の高性能に加えて、自然素材の内装仕上げ、そして宅内の電磁波負荷の低減まで含めた健康住宅のご提案をしております。しかも、コストの圧縮にも積極的に取り組んでおりますので、決して手が届かないような特別な住宅ではなく、誰もが健康に住める環境を広げたいと鋭意努力をしておりますので、まずは資金計画から気軽に御相談頂ければと思います。

自然エネルギーを最大限利用したゼロエネルギー住宅は環境負荷の面でも大きな利点があります。子供達に豊かな自然を残せる様に、との想いも込めておススメしておりますよ。

いつになく、売り込みみたいになってしまいましたが、(苦笑)自立循環型のライフスタイル、ビジネスモデルを追求して、次世代を担う子供達にこの素晴らしい日本、そして地球を今より良くして渡したい、というのもすみれのミッションでして、、
売り込みはともかく、考え方だけでもご理解頂ければ幸いです。(笑)

イメージ力が未来を作る。@職人起業塾

1月15日 晴れ

  
寒いながらもキラキラの陽射しが射す清々しい朝になりました。

今日は、朝から大阪へ、昨年末からスタートした厚生労働大臣認定事業、『職人起業塾@京阪神木造住宅協議会』の第二講の開催日でした。

   

今日はアクティブ・ブレインセミナー再受講

私は今日は講師役ではなく、受講生と一緒にセミナーを受ける側として参加しました。講師担当は川西唯道先生、小田全宏氏が構築された記憶法、アクティブ・ブレインセミナーです。

私は以前、このセミナーをナカジュンというキラキラ主婦講師から受講して、自分の脳の可能性を感じさせて頂きました。絶対出来ないと思っていた事がやり方を覚え、やる気になれば達成出来るのを体感して、これは素晴らしい!と(興奮して)妻や娘にも受講してもらったのはかれこれ4年くらい前でしょうか。

その当時からスタッフにも受講してもらいたいとずっと思っていたのですが、なかなかタイミングが掴めず、現在に至ってしまっておりましたが、昨年、私が自社で開催して来たマーケティングの私塾、『職人起業塾』が京阪神木造住宅協議会で事業化され、それと同時にセットでこのセミナーもカリキュラムとして厚生労働大臣の認定事業となりました。今回もですが、これから順次すみれのスタッフも受講出来るスキームが出来上がった事を非常に嬉しく思っています。  

  

研修の入口は自分の能力を信じる事から。

飲食業や建設業を中心に研修会社として人気の日本創造研究所では一番入口の研修は可能思考研修という、『できない』から『やってみる』への思考の転換、不可能と思う観念を取払う事から始められています。毛色も、アプローチも違いますが、自分の中の可能性に目覚め、「やればできるんや!」という可能性にチャレンジする思考を持つ事無しに、問題解決を繰り返して自分自身も会社もそして顧客もよくして行こうというこの『職人起業塾』の研修は成り立ちません。

今日のセミナーでも、受講生の皆さんがそれぞれ自分の知らなかった能力を目の当たりにして、目を丸くして喜ぶ姿が非常に印象的でした。これからの研修に対する取り組みの姿勢が一気に前のめりになった様な、、(笑)

川西先生と一緒にカリキュラムを作った際にイメージした通りの結果に非常に満足できた一日となりました。

 

 

記憶とイメージの親密な関係。

アクティブ・ブレインセミナーは脈絡の無い単語100個を一気に覚える等、脳の使い方を学び実践するのですが、私はもう1つ大きな学びがあると思っています。

それはイメージする力を身につける事ができること。

行動とイメージは密接な関係があるのは誰もが認める自明の理ですが、記憶とイメージも同じ様に密接な関係があります。スポーツや書道、茶道等のお稽古ごとでイメージトレーニングをしてから実際に取り掛かる、と言った事はよく耳にしますが、毎日の生活、日々の業務においてイメージを作り込んでから取り掛かるといった事をする人はそんなに多く無いと思います。

 

絶大なイメージの力。

私は、元々大工です。未だ駆け出しの頃、現場を早く、きれいに(早い大工は大体仕事がきれい)納めようと必死でした。寝ても覚めても現場の事を考え続け、毎晩就寝時に明日の現場の段取り、作業のひとつ一つ、一挙手一投足まで事細かにイメージすることが癖になりました。
そんなことを毎日繰り返しているとそのうち就寝中に夢の中で現場の作業を行う様になり、朝目覚めると一日の仕事を一度済ました感覚を持つ様になりました。

現場に到着したら、イメージした、夢の中の行動をなぞるだけなので、作業を非常にスムースに行なう事が出来る様になったことがきっかけで頼りない駆け出し大工から一皮剥けることが出来た気がします。
その事はその後の私の人生に大きな糧となっており、今でも打ち合せの前には相手先とのやり取りをイメージして話す内容から、提出する資料、先方のニーズを前もって考え、打ち合せの席に臨む様にしています。

 

 

イメージ力と人間関係の関連性

昨日も、初めてお会いする不動産業者の方との打ち合せがあり、前日に用意していた正直で真摯な見積り、資料を提示する事で、「これを見せてもらえればあなたのことを信用できます」と言って頂けましたが、じつはそれもイメージ力の賜物です。
未だ見ぬ方との打ち合せをイメージして、シュミレーションをする事で必要なエビデンス、相手の想いやニーズを創造することで打ち合せの場が圧倒的に変わります。
そんな力をアクティブ・ブレインセミナーを通して受講生の皆さんに体得してもらえると、この先の人生の大きな糧になると思うのです。

再来週開催される研修も、もう一度アクティブ・ブレインセミナー、皆さんの脳が汗をかきながらパックリと開く事を心から祈ります。
受講生の皆様、と参画頂いた企業の経営者の皆様、脳を使うのは大変ですが、とにかくガンバっていきましょー(笑)

  

よっ!一番星!理論。

1月14日晴れ
昨日の夕方から降り出した雨のせいなのか昨夜そして今朝と神戸は随分と冷え込みました。

これまでが暖かすぎた冬だったのでしょうが、どちらかと言うとワタクシ、寒さにはめっぽう弱い方でして、、あまり冷え込むと少し気持ちが滅入ります。

  
そんな中、今日は朝からスタッフと連れ立って畑へ。
岩岡町のキャルファームさんにて今年第一回目の農業研修です。

農場に着いた頃には明け方に冷たくそして分厚く空を覆っていた冬雲はどこかに消え去り、寒いながらも清々しい日差しの差す良い天気となりました。

いつものようににんじんやごぼう、トマトやアイスペールなどの収穫をしたりと農作業に勤しんできたのですが、今日の研修の目玉はトラクターを運転しての耕耘でした。
私たち世代にとって、トラクターと言えば、「俺の赤いトラクター」です。(笑)

  
我らの永遠の1番星である菅原文太さんと同時期に二大スターとして活躍していた小林旭さんが♪燃える男の赤いトラクター♪と歌っていたテレビコマーシャルは今も脳裏に焼きついており、子供心にいつかは赤いトラクターを運転してみたいと男の子は誰しも思ったもの。(笑)
年始1発目の農業研修から、ちょっとした子供の頃からの夢が叶いました。

大西さん、いつもありがとうございます。

  
ちなみに、菅原文太さんが永遠の1番星と言うのは、映画「トラック野郎」の役柄から来ておりまして、私たち世代ではキラキラにデコレーションされたトラックとともに、快活な男らしいキャラクターに少なからず憧れを持ったものです。
そんな流れで、1番星と言う称号を与えられたいと思った若者も少なくないのではないでしょうか。ちなみに私もその1人。(笑)
結婚した当時、妻方の親戚一同が集まった席で、親戚のおっちゃんに(その頃、イキのいい職人だった私の将来を嘱望してくれていたのだと思いますが、) よっ一番星!とよく言ってもらっていた時もまんざらではなかった覚えがあります。(笑)

私が言ってもらっていた、もしくは私たちが使う「1番星」の定義は非常に曖昧ではっきりはしませんが、間違いなく日本一とか世界一のレベルのことを指しているのではありません。

ごくごく狭い範囲、小さなコミュニティーの中できらりと光るものがある人のことを指すことが多いように思います。

たとえちっちゃな所でもいちど一番星の期待をかけられたり、自分自身1番星になりたいと思ったら、つい、そのきらりと光るものに磨きをかけたくなるのが人の性。

私自身、そんなふうにおだてられて、頑張って良い職人になろうとかそのうち独立して会社を起こそうとかのモチベーションをもらっていたような気がします。(笑)
これって、マーケティング理論のセグメント(範囲を絞る)とUSP(自分独自の売り)の関係に当てはまるわかりやすい表現の仕方ではないでしょうか。
そういう意味で考えると、身の回りにいる若者に「よっ!一番星!期待してるで!」と声をかけまくるのは彼らの意識を高め、モチベーションを上げるのに結構悪くない、効果的なことかもしれません。

寒いながらも気持ちの良い青空の、畑を耕しながらそんなことを考えました。

ただ、「俺の赤いトラクター」も「トラック野郎」も全く知らない世代にこの「1番星理論」が通用するかどうかは分かりません。(笑)

解散説が取り沙汰されて、世間を賑わしているSMAPの代表曲のように、ナンバーワンではなくオンリーワンの1番星に皆がなってくれますように、まぁ、将来有望な若衆が周りにたくさんいるので、コツコツ試してみることにします。

  

練習、練習、また練習。

1月13日晴れのち曇り時々雨
水曜日、すみれ事務所は定休日。

   

ゴルフがうまくならない理由。

私はと言うとクライアントの若社長に誘われてビジネスコーチの四辻さんと一緒にゴルフに。若干の打ち合わせなどもしながら楽しくラウンドさせていただきました。
ご一緒頂きました皆様、ありがとうございました。

ま、相変わらずスコアは土砂降りでしたが、、(涙)

それにしても、けっこう頻繁にゴルフにお誘い頂き、のこのこ行く割にはいつまでたっても上手くならないものです。その原因は、やっぱり練習不足!につきるような気がします。

たいしてキャリアは長いわけでも、しっかりとレッスンコーチについて教わった訳でもないのにただ誘われるままゴルフ場に行って馬鹿話をしながら、ラウンドして上達するわけがありません。ゴルフの師匠であるO社長なんか、毎日30分のパター練習は未だに欠かせないといますし、少しの時間を見つけてはせっせと練習場に足を運んでいるようです。そんなたゆまぬ努力を長年続けている人に追いつけるわけがありません。

  

書道が上達しない理由。

今日もあかんかったなぁ、などと1人ぼやきながら帰ってきた後は夕方から書道教室に参加です。

昨年末に引き続き九成宮という唐の時代の歐陽詢という書家が書き残した不朽の名作の臨書(特徴を真似して書き写す)です。

これが難しいってもんじゃ無いくらい難しい。あまりの自分のへたくそさに嫌気をさしながらも黙々と2時間筆を走らせました。
ゴルフに引き続き、うまくいかない理由は明白です。単に練習不足。
お手本を横に並べるだけですらすらとその通りにかける位なら、すぐに名人とまではいかないにしても、書道の先生ぐらいには時間を置かずになれるでしょう。そんな簡単なもんじゃない、と分かっていても思い通りに描けないことになぜか自分に憤りを感じたりしてしまいます。

 

イチローも未だに練習する事実。

そんな中ふと思い出したのが、先日誰かのメルマガで見たイチロー選手のエピソードです。

日本を飛び出して。世界でも卓越した功績を残されている文字通りトップクラスの選手でさえ、毎日の練習を欠かさないどころか、シーズンオフも新人の頃と変わらないメニュー料で練習をこなし続けると言います。

昨年、参加した小田全宏氏の富士山麓で行なわれた研修で聞いた話も、「私は人前で話すのが上手な訳ではない、講演する時間の何倍も一人で練習をして、出来る自身がついてから人前で話す様にしている」とのことでした。

 

練習、練習、練習!

ゴルフしかり、書道しかり、何か1つ、自分の中でモノにしたいと思うと、果てしない、膨大な時間がかかり、おいそれと人から抜きん出る事が出来ないもの、公私ともに、あれこれと興味がある私にとっては暗澹たる事実、ではありますが、裏を返せば、努力、練習を繰り返し続ける事でその高みに少しずつ確実に近づいて行けるという事でもあります。

練習、練習、練習!

時間はかかるかも知れませんが、とにかく練習をする習慣を身につけていこうと思います。

いつかきっと、モノになるさ。(笑)