人生を俯瞰する習慣。

8月28日 快晴

8月末の伊川
8月末の伊川

今日も朝から現場へ。

先の台風の後、漏水調査、補修の問い合わせをずいぶんと頂いておりまして、お待ち頂いているお客様には申し訳ないのですが残念ながら未だ全て回り切れておりません。

雨漏りの原因って簡単なモノもありますが、経年している建物は特に、複合的な箇所から雨水が浸入していることも多く、簡単に答を出せないこともしばしば。

「根本的に全てやり直して完全に雨が入る箇所を潰してしまいましょう!」

と、一気にカタをつけてしまうのは比較的簡単なのですが、それには自ずと費用もかかります。

粘りが身上の私としては、丁寧に可能性を一つずつ潰して、大げさな工事を避けて出来るだけ費用をかけず、様子を見て頂く様にしています。

屋根や外壁といった雨水の浸入にかかる部分はどちらにしてもメンテナンスが必要となりますので、出来るだけその時のタイミングに合わせて効率よく、建物の長寿命化を果たしたいと思っています。

大きな屋根のsumika
大きな屋根のsumika

 

 

一人きりでの墓参り

上棟祭を明後日に控えた新築の現場を廻ったりした後、事務所に戻る前にお盆にバタバタして行けてなかった墓参りに立ち寄りました。

一人っきりで近所の鵯墓園に墓参りに行くのは久しぶりで、なんだか少し懐かしい感じがしました。

墓参りの意味や意義は人それぞれ違うと思いますが、私の場合、主に『報告』です。

義母さんの墓には家族の近況と私が家族に対して為すべきことの進捗をご報告、若くして亡くなった親友の墓には、私の命の使い方についての報告をもう20年間し続けています。

最近は家族で墓参りに来るのが殆どになっておりますが、独身の時は若くして急逝した友人の墓にいつも一人で参っておりました。

 

「この半年、この一年でこんなことがあって、こんな風に変わって行ってる。」

「この度、こんな決断をした。」

「こんなことに必死になってる。」

「やり切るしかない。」

「こんな結果が出た。」

近況や振り返り、これからの展望を墓前に報告しながら、天から友人が私のやっていることを見てくれているような気がして、その度に気持ちを奮い立たせて色んなことに立ち向かう気力をもらってきました。

 

 

「人生を俯瞰してみる」

人としての視座を上げる、大局観を持つことが大事だと、昔の人はよく言われましたし、人生の結果は死ぬ時の自己満足度、「いい人生だった」と思えることだとすれば、日々の小さなことに囚われる事無く、人生の全体像を眺める必要があると思います。

その為に、様々な考え方や手法、もしくは修行のようなものがあると思いますが、言葉で言い表す程、簡単なことではないとも思っています。

大きな志を持つ、とか、人の為になる人生を送る、とかもそこに繋がる様に思いますが、とはいえ、私たちが生きるのは、『毎日』であり、一日一日行なうべきこと、やりたいことがあり、結局人生はその積み重ね。

その『一瞬』を全う出来ずして、いい人生もなにもあったものではありませんが、全体の方向性も指針も無ければ、紆余曲折を繰り返し、場当たり的な対処を繰り返すだけに終始しかねません。

しかし、、過去、現在、未来を大きな観点から見渡して、今日を生きるなんて、私たち凡人にはとてもじゃないけどそう簡単に出来ることではありません。

 

 

人間誰しも一度きりの人生。

楽しいこと、嬉しいこと、おいしい食事、美しい景色、素晴らしい経験を多く体験したいと思うのは人情ですが、一度きりの人生を自分の快楽を埋め尽くす為だけに使うのも少しもったいないような気もします。

有名な心理学者のマズローは人間の欲求を5段階に分けて、その最終的な欲求は自己実現を頂点とするといい、アドラーは(自己実現の一つのカタチとして?)人間の幸福は結局、他者に貢献することで得られる。と結論付けました。

一度きりしかない命の使い道を考えたとき、今日一日、今週一週間、今年一年と短い期間で切り分けて出来る事、為すべきことを考えてもサッパリその解が見つからないのではないかと思います。

やっぱり人生を俯瞰して全体を眺めることが必要なのではないかと。

 

 

逝ってしまった人生を思うことで自分の人生を俯瞰する。

私にとっての墓参りは自分ではあまり意識していませんでしたが常に逝ってしまった友人の視点で天から自分を眺めることで俯瞰することになっていたような気がします。

今こうして、何とか人並みにまっとうな人生を送れているのは若くして亡くなった親友のおかげではないかと改めて思う時間となりました。

 

先に逝ってしまった人たちの生きたかった人生を考える時こそ、目先の小さな事に流されてしまいがちな自分の生き方の方向性を修正できる。そんな気もします。

感謝するべきなのだと。

哲っさん、これからも空の上から見守っていて下さい。

宜しくお願いします。

深謝。

2015 夏 鵯墓園
2015 夏 鵯墓園

PDCAからSAPDへ。

8月28日 晴れ

いい天気が続く神戸です。

今日は近所の農家さん、キャルファームさんの畑で農業実習の日でした。

キャルファームにて農業研修
キャルファームにて農業研修

残念ながら、私は普段出歩き過ぎているツケが溜まりきっており、畑に行くのは断念しておとなしく事務所でお留守番をしておりましたが、朝から畑に向かったメンバーは気持の良い絶好の青空の下、楽しく土に親しんで来たようです。

キャルファームにて農業研修
キャルファームにて農業研修

お土産に花オクラの花びらをもらって食べてみたら、思いの外美味しくて、ビックリしました。出来れば畑で土の匂いをかぎながら食べてみたかったものです。

キャルファームにて農業研修
キャルファームにて農業研修

 

 

ひと月に一度、自社の理念を振り返る日。

珍しく一日PCに向かって作業をした後、夕方からは月に一度の勉強会、理念と経営を考える経営者の会に参加しに大阪、庄内まで行ってきました。

『理念と経営』という月刊誌に取り上げられている企業事例を題材に、自社の理念、経営について深く振り返って省みる習慣です。

今回も非常に深い学びと気付きを頂くことが出来ましたが、その中で、おっ、これは!と思ったのは、福井の清川メッキという業界を代表する、と言うより日本の中小企業を代表する有名な企業の社長の言葉です。

良く企業の成長の過程にはPDCA(計画、実行、検証、行動)のサイクルを回すことが重要だと言われます。

私も、習慣化の力を使っておなじ事を繰り返しながらも少しずつブラッシュアップを繰り返すことで業務の精度が上がり、成長のスパイラルに入って行けると思っていますので、大まかにはその考え方に異存はありません。

しかし、社内での勉強会や、主宰するマーケティング塾でスタッフや参加者の皆さんに話していることは少し違います。

 

 

駆け出し経営者はもっと学べ!

私たちのようなB to Cビジネス、一般消費者と接点を持つ会社は特にですが、『企業は人なり』という大原則から見ると、まず必要なのは顧客接点となるスタッフのコミニケーションスキル、真摯で誠実な姿勢、そして人間力の向上です。

そこには必ず、『学ぶ』姿勢が必要であり、そして学び続けたことをまずは実践して行動に移さなければ学ぶ時間は単なる趣味程度の楽しみの時間になってしまいます。

学ぶこと、行動に移すこと、継続した行動に定着させるシクミを考えること、そして愚直に実践を続ける事で、企業に限らず、個人でも確実に成長のスパイラルに踏み込んで行けると常日頃から言い続けておりますし、自分自身もその考え方を基軸に今までの10数年間、事業に取り組んできました。

これって、PDCAとは少し違うよな、なんて以前からぼんやりと思っていて、上記のサイクルが回り始めた後に、検証、それに基づいた行動が必要になって来るのではないのかしら、と思っていました。

 

 

 

PDCAからSAPDへ

私たちの様な創業して20年にも満たない、社歴の若い、そして外部環境の変化が激しい業態にある企業はもっと学ぶべきで、その学びからシクミを構築してまずは一旦、ビジネスモデルと言われるカタチまで完成度を高める取り組みを行なうべきではないか、と。

清川社長メッキ社では、会社から個人まで一環してビジョンを実行する為に、「働くこと自体が学びの場であり、成長する為に働く」というスローガンを掲げて、SAPD(学び、行動、計画、実行)のサイクルを取り入れることで、小さな失敗から大きな成果を得れる様にしているとの事でした。

 

なるほど!と、これはストンと腹に落ちたし、なにも無理して、違和感を感じながら世間一般で言われる言葉に合わすことはない、自分達が思うことを胸を張ってやり続ければいいんだと、勇気を頂くことになりました。

貴重な学びの場を提供戴けている事に深く感謝しつつ、この学びを行動に移すべく、精進していかねば、と決意を新たにしながら帰途に着きました。

 

 

故嶋田社長の遺産、しっかりと受け取らせて頂いてます。

深謝。

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笑えるレトリックと笑えないレトリック。

8月26日   曇りのち快晴

今日は水曜日、すみれ事務所は定休日でした。
私は、クライアントの社長に誘われて(別にメンバーでも何でもない)異業種交流会のゴルフコンペに参加してきました。

始球式@関西軽井沢ゴルフクラブ
始球式@関西軽井沢ゴルフクラブ

台風の接近で開催自体も危ぶまれましたが蓋を開けてみると、台風一過の真っ青な青空が広がり、おまけに時折吹く風も心なしか涼しくて日陰に入るとすっかり秋の風情を漂わせていました。

まぁ、スコアのほうは相変わらず土砂降りでしたが,,,。(苦笑)

相変わらずダメダメなティーショット
相変わらずダメダメなティーショット

それにしても、ゴルフと言うよりも山登り?ハイキング?に行った気分になるアップダウンの激しい山岳コース(笑)カートに乗らない者にすると、なかなか厳しいラウンドでした。。

正直、バテました。(笑)

 

ゴルフ終わった後は、TOTOリモデルクラブの研修会、リモデル大学の打ち合わせに駆け込み、(勝手に、笑)終わるやいなや事務所に戻って書道のお稽古と忙しい一日となりました。

すみれ書道教室
すみれ書道教室

毎月第二、第四水曜日の19時からすみれ本社で開催しております、『すみれ書道教室』新メンバーも増えて賑やかになって来ておりますが、まだまだ生徒さん募集しておりますし、休眠会員さんの復活、心よりお待ちしております。

すみれ書道教室
すみれ書道教室

 

検索エンジンに頼らずに考えてみてください。

さて、お題目。

一般社団法人JACKと言う全国規模のリフォーム事業者の勉強会があり、私たちもかなり以前からそのメンバーとして活動したり学ばせたもらったりしています。

主宰をされている、クモデ理事長から月に1度定期的にコラムがメールで送られてきます。

本日送られてきたものが非常に面白かったのでご紹介させていただきたいと思います。

*****ココから転載。*****

先日、小6になる娘から次の問題を出された。

「3人でレンタカーを借りました。レンタカーの代金は3000 円。1人づつ1000円を出し合って支払いました。その3人が支払いを済ませた後に店主はレンタカー代は3000円ではなく2500円だと間 違いに気付きました。レジから500円を取りアルバイト君に500円を返してくるように伝えました。アルバイト君は500円を持って追いかけ ましたが、3人で割り切れるように300円だけを渡し、200円は自分のポケットに入れました。

さて3人は結局支払ったお金は900円ですが、3人で2700 円です。アルバイト君がポケットに入れたお金は200円。足すと2900円にしかなりません。最初に払ったのは3000円。その差の100円 はどこに?」

*****ここまで。******

クモデ理事長は娘さんにググったらだめよ、と言われずいぶんと悩まれたようです。(笑)

私もこの回答を見いだすために家族でずいぶん盛り上がらせていただきました。
私は結構早く正解を見いだすことができましたが、妻は私の解答を聞いても未だ尚、しっくり来ないというか、納得出来ないというか、、私の説明に不信感を抱いておりました。(笑)

クモデ理事長のメールには、たまには検索エンジンを使わずに自分で考えてみてくださいと書いてあり、サーチの時代と言われて久しいですが、あらゆる情報がネットを叩くと簡単に出てくる今の環境は確かに自分で考えるということについてずいぶんおざなりになっているような気がします。

 

 

1を2回の後に0を一回プッシュしてください。

「それって結構やばいよねー、」なんて思ってた時にテレビのニュースではこんな事件が紹介されました。

1を2回、その後0を1度プッシュすれば容量制限で遅くなったインターネット回線の通信速度が速くなる手続きができますよ、とネットの上に告知文が掲載されていたらしく、それを見た大勢の人がそのダイヤルをプッシュして、当たり前ですが警察署に110番通報がじゃんじゃん鳴りまくったという話。

ちょっと冷静に考えれば、電話機を持って1を2回の後に0をプッシュすれば警察に緊急電話がつながることなど子供にでも分かりそうなものですが、ネットの情報を見て電話した人たちは一切何の疑いもなく、書かれているままにやっちゃったということのようです。

 

笑い話のようでありますが、私はあまり笑えませんでした。

上述の100円が消えた話も、すぐに答えを見つけれる人の方が少ないようですが、インターネット社会の進行、浸透は確実に人びとから考える力を奪っているような気がしてなりません。

 

自分の軸を持つことの意識

自分の頭で考える、自分の哲学に照らし合わせる、本質を見定める、闇雲に信用したりしない、どれもこれも時間がかかって非効率なことのように見えますが、自分の人生を生きるという大きな観点で俯瞰すると決してそんな事はなく、自らが進むべき道、あるべき姿にたどり着くためには不可欠なことだと思います。

正論と逆説が入り乱れ清濁様々な情報が百花繚乱のごとく華やかに渦巻いているこのややこしい世の中。

まっとうに生きていくには、時代と逆行のように思えるようなアナログの部分も持ちながら、自分の人生におけるぶれない軸を作り上げて、それに整合するかどうかを丁寧に見定めながら生きていかねばなりません。

そして、そんなややこしい時代になったからこそ、却って日常のあらゆる場面で本質に目を向ける機会を与えられているのかもしれません。

とにかく、あらゆる判断は自分でするしかありません。レトリックに惑わされない強い心を持てるように精進したいと思います。

 

あ、そんな意味も含めて書道教室への入門、おススメですよ!(笑)

茶人という生き方。

8月25日 雨

またまた台風の接近で朝から強い風が吹き続けました。

時折、雨も激しく降り、前回の台風の様に大きな被害が出ないことを祈りつつ、今日は事務所に籠って実務を挟みながらMTG三昧の一日を過ごしました。

 

実は、盛りだくさんに計画している社員研修のカリキュラムに沿った助成金の申請業務が溜まりに溜まっており、顧問社労士の川西先生にお越し頂いてガッツリと打ち合せも行ないましたが、午前中は仲良し同業者のO林社長も同じ様に社内環境の法的整備の打ち合せがあったようで、どうせなら、と本社の打ち合せルームを使って頂きました。

職人を正規雇用する同業のお会社が弊社でその打ち合せを行なってくれているのを見て、私たちがミッションに掲げ、目指して来た『職人の社会的地位の向上』の輪がじわじわと広がって来ていることを感じることになりました。

O林社長、本当にありがとうございます。

同じ職人会社を経営する者同志、一緒に切磋琢磨しながら私たちしか出来ないモノづくりの本質に基づいた価値を創造して行ければ幸いです。引き続き宜しくお願い致します。 (笑)

労務コンサル@すみれ
労務コンサル@すみれ

 

 

友達の成長がハンパない、、

さて、お題目。

夕方からは、久しぶりに昔からの友達と夕食を共にする約束があり三宮へと出掛けました。

実は、ワタクシ、起業してから仕事ばっかりして来たせいで、非常に友達が少ない方でして、建築業界、その関連の職種には仕事の付き合いもあり、仲の良い方も多いですが、仕事の繋がりの無い所謂『友達』と呼べる方は本当に数えるくらいしかおりません。。。

ま、私たちのような小さな会社の経営者は『人生』と『事業』はほぼ同義語と言っても過言で無いくらい深く絡み合っているのでそれはそれでしょうがない、というか、悪く無いと思っていますが、、

そして、数少ない仕事で直接関わりのない知り合いといっても、マーケティングや理念構築、身体のトレーニング等の勉強会やお稽古事での繋がりで、結局、深い部分では仕事にリンクしてしまっていたりしてしまいます。(苦笑)

しかし、そんな場面で知り合った全く異業種の方々はそれぞれの分野で卓越した素晴らしい活躍をされている方が少なく無く、頻繁ではありませんが、出会う度に多くの刺激を頂けることが少なくありません。

先日も『建設職人甲子園』の定例会に参加した際、久しぶりにジェイ・マーケティング復習会に足繁く通い続けていた時代からの友達の経営者(私が初めて富士山に登るきっかけを頂いた方!)とバッタリ会って、再会を喜び、近況を伝えあいましたが、その時も素晴らしい業績を上げておられたのがさらにパワーアップしてスゴいことになっておられました。

今日はこれもずいぶん昔に、USPを学ぶ勉強会に通っていた頃の知り合いで、fb(Facebookね、)上でその活躍を覗いていたりしておりましたが、茶人(tyabito)という肩書きで茶の湯の師範をしながら茶の湯にまつわる様々な事業をアグレッシブに行なわれている小早川護氏と夕食をご一緒させて頂きました。

小早川護氏のfbから拝借
小早川護氏のfbから拝借

 

 

茶人という選択。

絶品の鮨をつまみながら、気になっていた近況を伺うと、彼は私の予想を遥かに越える、壮大な事業計画とそれにむけた熱い情熱を滾らせておられました。

私も(一向に上達しませんし、習っているというのもおこがましいレベルではありますが、)一応、茶の湯を学ぶ者として小早川氏の茶人という生き方に大きな感銘を受けずにはおられませんでした。

よく建築関係の会合や研修会で前に立って話す機会を頂いた際に、職人、特に大工は絶滅危惧種であり、今すぐなんとかする手当をしなければ手遅れになりますよ。とよく話させて頂くのですが、それは茶の湯にしても同じだと常々お茶会に行く度に(だいたい私が最年少クラス)感じています。

そんな中、茶の湯を愛し、日本の伝統文化を守り、次の世代に引き継ぎ、もしくは世界に広めることにすることを選んで生業とし『茶人』という生き方を選ばれた小早川氏は本当にスゴいと思いましたし、少し羨ましくもありました。

 

絶品、由良のうに
絶品、由良のうに

それにしても、、食事を摂っている短時間の間に固定概念が何度もガラガラと音を立てて壊れて行く感覚を何度も味わうことって滅多にあることではなく、まさに刺激的な時間となりました。

全く違う世界に住まれている方とこの様にじっくりと話をする機会に恵まれていることを心から嬉しく思いますし、これまで頂いたあらゆるご縁に心から感謝したいと思います。

小早川先生、本日は貴重な時間を割いて頂きまして、本当にありがとうございました。

てか、私ももう少し精進致します。。(汗、)

引き続き、宜しくお願い致します。

心謝。

 

 

おまけの告知

茶人、小早川護氏は、全く茶の湯の経験が無い方でもその世界を垣間みれる茶事イベントを開催されておられます。ご興味のある方は一度問い合わせされてみては如何でしょうか?
未だ若干の席はあるようでしたよ。

詳しくはこちら、→待月の茶事 in 生田神社

小早川護氏のfbから拝借
小早川護氏のfbから拝借

職人内製化の意味@建設業不法行為訴訟問題。

8月24日 晴れ

月曜日は現場から。

店舗内装スケルトン工事
店舗内装スケルトン工事

来月のシルバーウイークに間に合わせる、という厳しいミッション’(笑)の依頼を受けている店舗工事の現場へ。

現場でスタッフとの確認の後、クライアントと打ち合せ、内装の解体を行なって、全て明らかになった現場の実際に則した内容の煮詰めをさせて頂きました。

基本的なプランを気持よく採用頂いて、工期を睨みながら細部の調整に進むことが出来そうです。
後は、設計担当のみまっちに図面をもう少し書き込んでもらって、いっぺーくんはじめ、現場のスタッフに気張ってもらうだけ、ミッション達成のイメージが出来ました。(笑)

店舗内装スケルトン工事
店舗内装スケルトン工事

 

建築工事には法的根拠が必要というあたりまえ。

打ち合せを終えて、工事着工の事前協議と法的な確認に消防署や市役所の建築指導部をハシゴ、工事を進めるにあたっての法的根拠をしっかりと確認しておきました。

昼からは、私も理事として参加させて頂いている、NPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会主宰のセミナー会場へ。

当NPO法人の顧問でもあり、建築業界におけるNo1弁護士の呼び声も高い『秋野卓生』弁護士による、『リフォームトラブル防止セミナー』に参加しました。

最近のトラブルや訴訟の傾向や、最新の判例を学ばせて頂き非常に勉強になりました。

その中の一つを紹介しておくと、、

建築業の不法行為(過失、手抜き)の訴訟が急増しているとのことでした。

不法行為責任とは、故意、過失に拘らず、建物に住まう居住者に対して危険を及ぼす行為のことを指すらしく、新築工事において法的に義務づけられている瑕疵担保責任10年を越えて、20年まで責任を追及出来ることになっているらしいです。

私は、契約時に契約書の保証期間の説明をする際、長期保証は10年ですが、施工不良など、工事自体に問題がある場合は何時まででもキッチリと保証させて頂きます。と説明しています。

20年しか責任を負わなくていいとは知りませんでしたが、私たち建築のプロとしては、そこは一生責任を持つ気概が必要だと改めて感じた次第です。

秋野卓生弁護士によるセミナー
秋野卓生弁護士によるセミナー

 

手抜き=過失=うっかりミス=不法行為という最高裁の判例

そして、最近の事例をまとめてみると、新築の訴訟よりも、リフォーム時に発見された不法行為の案件の方が多いとのことでした。

十数年前の工事の不具合=不法行為が見つかったとき、その際の契約はどのようになっていたのかが問題になるのかな、とふと考えましたが、なんと!不法行為は契約内容と関係なく、過失、手抜き等、一般通念上危険な工事を行なったら契約書にいかなる特記事項が書いてあろうとも20年の責任を負わなければならないらしいです。

当たり前っちゃーあたりまえですが、不具合が見つかって、これって不法行為じゃないの?と裁判所に持って行き、認められたらその当時の契約を全て凌駕してその判断が優先されるという事です。

秋野弁護士は具体的な事例もご紹介下さいまして、最高裁の判例から見ると、

  • 下地がないところに吊り戸棚をつけた。
  • 鉄筋のかぶり厚の不足
  • 雨漏
  • 手摺の無い階段
  • 釘止めをしない瓦

これらが全て不法行為ととられるような広範囲に渡って原告を守る判決が出たとのことでした。

 

 

全職方の細部の施工まで全てにミスが無いかチェックできる?

モノづくりの会社がちゃんとしたモノを作ることは当然の義務ですし、それがしっかりと出来ないのならば、モノづくりをやめて販売だけの会社に変わるべきだと思います。

そして、建築工事は数多くの職方の様々な多岐に渡る仕事の積み重ねによって成り立ちます。

大きな工事で現場管理者が常駐するのはごく当たり前ですが、リフォームや店舗リニューアル工事で、全ての現場にずっと管理者が現場に張り付くスタイルをとっている会社は現在の業界では殆ど見られないのが現状です。

そんな風に考えると、小心者の私としては、やはり社員である担当大工がはじめから最後まで張り付いて会社の代理人として全ての責任を負いながら工事を進めて行くしかないと思ってしまいます。

ま、iTを駆使して各職と完璧な連携をとったり、情報共有や意識レベルを合わせるコミュニケーションをとる時間を持ったりして固い信頼関係を築き上げて現場品質を保っておられるお会社もあるようですが、それはそれで非常に高いハードルを飛び越え続けなければなりません。

 

職人の内製化は時代の要請。

職人の内製化の価値を見直す環境が着々と整って来ている様に思います。
『職人の社会的地位の向上』を社のミッションに掲げている私たちにとっては嬉しい追い風です。

そして、同時に工務のスタッフにはより一層、襟を正して確実な、正しい工事をしてもらわなければなりません。

みんな、たのむよー!(^ ^)/#

神戸市役所
神戸市役所

工務店的知的資産経営@日経ホームビルダー

8月21日 曇りのち晴れ

 

昨日までの富士登山の余韻を若干引きずりつつ、今日は「静」の1日でした。

アクティブすぎる毎日が続いていたので、若干の反省もしつつ、、

 

午前中はすみれの知的資産経営報告書作成のお手伝いをいただいている行政書士チームの皆様にお越しいただいて、ミーティングとスタッフへのヒアリング。

その後、ランチを食べながら秋から始まる知的資産経営週間のイベントでご指名頂いたプチ講演とパネルディスカッションの打ち合わせ。何故か最近、人前で話をさせて頂く機会が激増しております。。

昼からは明日の木工教室の準備をしてくれている工務部スタッフをチラチラ見ながらデスクワークに没頭しました。

終日事務所にいるなんて、随分久しぶりのような…。

ま、たまにはこんな日もないと、です。(笑)

夢を叶える木工教室下ごしらえ。
夢を叶える木工教室下ごしらえ。

 

知的資産経営とは

お題目は、このところ三佳先生をはじめ行政書士の方々にお手伝いいただきながら、進めているすみれの内向きの取り組みについて。

「知的資産経営」とは、あまり耳になじみがない言葉ですが、国も重点課題として推し進めている大きな流れです。

経産省のホームページにも大きく見出しをとって、紹介されています。

「知的資産」とは、人材、技術、組織力、顧客とのネットワーク、ブランド等の目に見えない資産のことで、企業の競争力の源泉となるものです。

これは、特許やノウハウなどの「知的財産」だけではなく、組織や人材、ネットワークなどの企業の強みとなる資産を総称する幅広い考え方であることに注意が必要です。

さらに、このような企業に固有の知的資産を認識し、有効に組み合わせて活用していくことを通じて収益につなげる経営を「知的資産経営」と呼びます。

経産省HPより抜粋

知的資産経営ポータル(METI/経済産業省)

知的財産権、知的財産、知的資産、無形資産の分類イメージ図
知的財産権、知的財産、知的資産、無形資産の分類イメージ図

 

小さな工務店に知的資産なんかあるんか?

私たちのような、地方の小さな工務店に特許の様に守られなければならない知的資産があるのか?と言う疑問をもたれると思いますが、しっかりと検証してみると結構あったりします。(笑)
商標、実用新案、特許の様に財産として守らないといけないのかは別として、決して無い訳ではありません。

乱暴かつ大雑把に(私流に)分かりやすく説明すると、小さな会社に限って経営者の個人スキルの中にある暗黙知によって会社は経営されておりがちで、小さい会社には小さい会社なりの強みや価値があったりするのですが、それが明文化されている事はあまりありません。それでも、顧客に支持され、それなりに経営を成り立たしているのですから、それを支える『資産』なるものは必ずあるはずです。

報告書の作成はそれをSWOT分析や4C、4Pのマーケティングスキームに照らし合わせるなど細分化、検証を繰り返すことで、暗黙知を引っ張り出して明文化し、知的資産の存在を明らかにしてみようという試みです。

この、知的資産経営報告書を見れば、私たちが目指してきた価値の創造やそれを担保する理論、顧客に対する姿勢、将来へのビジョンまでが簡単に理解出来るようになり、中小企業の大きな問題の1つである事業継承にも大いに役立つと言う非常に便利な代物です。

そんなこんなで、すみれの知的資産を洗い出す作業を進めている訳です。

「アウトプットこそ最大の学びとなる。」とよく言われますが、自社のビジネスモデルの明文化に取り組むと、これ以上ない学びや気づきを得ることができるというのが、まだ完成まで至っていない途中での私の感想で、これだけでも取り組んでみる価値があると感じています。

 

『習慣化』と『見える化』

この10数年間の間、企業文化を創りたい、社風を確立したいと思い行ってきた様々な取り組みは、今回の報告書作成にあたって整理して振り返ってみると、創業時の『志』に全てその端を発していることがはっきりと見て取れました。私自身にとっては非常に嬉しいことだったりします。

それは、スティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」に書いてあった原理原則論を忠実に守り、習慣とそれを持続させるための見える化を行ってきたことに尽きます。

すみれがこれまで培って来たシステム、シクミ、商品、サービスの全ての根底に原理原則に則った考え方が流れており、塵も積もればなんとやら的な積み重ねで企業としての体を成して来たこと、それを理解して実践して来てくれたスタッフの忍耐?(笑)と努力の賜物だと今更ながら感謝する機会にもなりました。

財産として守る為ではなく、自社の強みを経営資源としてさらに活用、ブラッシュアップしてビジネスモデルを作り上げるには、強みの根源=暗黙知=知的資産をしっかりと見直すことは非常に有効だと感じています。

マーケティングの組み立てには自社の強み、そしてその強みが顧客に対して提供できる価値の洗い出しが欠かせません。

そして、今は亡き、私がメンターとして慕っていた経営者は生前、「自省に中にしか成長はなし」と私に言い残してくれました。省みるには、現在をしっかりと振り返ることが大前提であり、この度、改めてその部分を深堀して、見直す機会を得ることが出来て良かったと思います。

すみれの知的資産経営報告書、完成がホント楽しみです。

ちなみに、、

すみれが長年培って来た、知的資産のひとつでもある、職人の意識改革、経営者感覚を身につけて工務店の強みである現場力を高めて顧客の信頼を得る私たちの取り組みが、本日届いた日経ホームビルダーに大きく取り上げて頂いてました。

日経ホームビルダー
日経ホームビルダー
日経ホームビルダー
日経ホームビルダー
日経ホームビルダー
日経ホームビルダー

ご理解とご支援を頂きまして、心から感謝します。

心謝。

非公認富士山ガイドより。(笑)

8月20日雨

富士山頂にて
富士山頂にて

今年2回目の富士登山、今回も何とか無事に富士登山から帰ってきました。

今回も、いつものように夜中に起き出して富士山頂へのアタックを開始しましたが、残念ながら雨。しかも本降り(泣)

深夜の登頂アタック
深夜の登頂アタック

下山するまで間断なく降り続ける本格的な雨にいつもにも増して厳しい登山となりました。

こんな天気では、富士登山の1番の目的である、富士山頂で見るご来光は見れるわけもなく冷静に考えると、辛く苦しいだけのアタック。

山頂に登るのを諦めて八合目にとどまった方も多かったようですが、私たちは自然な流れで登り始めました。

「そこに山頂があるから。」

そんな単純な理由ですが、私以外は皆さん初めてのチャレンジで、その厳しさを知らなかったのも大きな原因かもしれません。(笑)

深夜の登頂アタック
深夜の登頂アタック

とにかく、今回は1人も欠けることなく全員が無事登頂、無事下山して気持ちよく温泉に行って乾杯をすることができました。

すっかり、非公認富士山ガイドとなってしまっている私にとってはこれ以上ない喜びと達成感を味わせていただくことができました。(笑)

富士山頂にて
富士山頂にて

山登りはよく人生に例えられます。

何度登っても、いつも思うのは、止まっていては絶対にたどりつかない、しかし、小さな歩み、ゆっくりとした1歩を積み重ねることで、確実に頂上は近づいてゆき、最終的には日本一の頂に立つことができるという真理です。

そこには、苦しみも肉体的な限界も、厳しい環境も折り重なり、やすやすと思い通りになることはありません。

しかし、誰もがたどり着ける可能性があり、そして「継続」さえできれば、いつかは必ずたどり着けると確信をしています。

 

今回も、ナビゲートすると偉そうなことを言いながらも、全員が無事たどりつけるようにと心を砕いて山を登ることで私自身が1番学びや気づきをいただけたような気がします。

赤木会長を始め、吉祥吉グループの皆様、貴重な経験をさせていただきありがとうございました。

今後は、社内で富士山ガイドを買って出ていただいた方にバトンを渡したいと思います。

第二班、第三班の無事の登頂、下山を心からお祈りいたします。

 

お疲れさまでした!

無事下山
無事下山

今年2回目の富士登山。

8月19日 曇り時々晴れ

 

image
富士山8合目にいます。

今年2回目となる富士登山にひょんなきっかけで来ることになりました。

先月、すっかり毎年恒例のイベントとなった社員研修を兼ねて20名の大人数で富士山に登ったところ、数日後に打ち合わせに伺った先でお世話になっているクライアントに「会社で富士登山にチャレンジする事になったので、レクチャーしてくれませんか?」と言われました。

よくよく聞いて見ると、私たちの登山の様子をfbで見て、盛り上がって頂いたようでして、、

で、登ってみる事になったが、皆さん初めての事なので、詳しく教えて欲しいとの事でした。

そんな流れで、「それならいっそ、」と道案内をかって出た次第です。

日頃から経営者の仕事はマーケティングだと言い続け、私達は家や店のハコを作るのでは無く、暮らしやビジネス、そのハコで繰り広げられる『コト』に焦点を合わせるべき、そして、信頼関係をしっかりと構築するべきとスタッフに繰り返し言ってます。

そんな観点から見ると、クライアント先のスタッフさんと一緒に富士山に登るというのはこれ以上ないようなマーケティングアクションとなりますね。(^^)

 

 

一生に一度は富士山登って見たいと私も思っていたし、そう言われるいう方はとても多いですが、実際に行動に移すのはそんな簡単でもありません。

私はとある勉強会の流れで先輩に富士登山に誘って頂き、それから6年間、毎年登り続けています。

私を富士山に誘って下さった先輩経営者は今はもう、他界されてこの世におりませんが、その方に頂いたきっかけで、自分の人生を大きく変える事になった事もあり、
「富士山に登ってみたい」と言われる方が私の身の回りにいる限り、サポートし続けようと思っています。
ちなみに、富士山に登って人生がどの様に変わったかというと、、

運動=肉体改造をする様になって、長年患っていた肝臓を自力で治して寿命が30年伸びました。

人生設計の根底から変わったと言っても過言ではありません。

もしかすると、そんな人生の転機を見つけてくれる人もいるかもしれません。

てか、いればいいなと思います。(笑)

とにかく、全員無事に登頂、下山出来ますように!

非情な日常。

8月18日

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天まで突き抜けるようなような晴天。

昨日のお通夜に続いて、今日は朝からスタッフの息子さんの葬儀に参列してきました。

14歳の若さで子供を亡くした親の無念は察するに余りあり、かける言葉さえも見つかりませんでした。

両親、兄弟たち、ご親族のご心痛を慮ると、私まで腹の奥がずしりと重たくなり、どうも気分は上がりません。

とは言え、葬儀を終えて事務所に帰ってくると、容赦なく煩雑な日々が再開します。

工務部のスタッフたちは、晴れない顔のまま無理を言って停めさせていただいた現場や遠方の出張先へとそれぞれ向かって行きましてた。

「かける言葉もないし、できることもないが、彼が現場に復帰するまで、みんなで仕事のサポートをするしかない。」
昨夜、スタッフの誰かがポツリと呟いた言葉が強く印象に残っています。
決して癒える事のない深い悲しみ、しかしそれを抱えながらも前を向いて歩み出さねばならないのもまた事実。

気持ちを切り替えて。と簡単にはいきませんが、とにかく今は、自分のなすべきことを粛々と進めるしかないと臍下丹田に力を込めて大きな深呼吸を1つ。
まずは一歩、

頼もしい仲間と共に歩みを進めます。
そして、今夜は私が主催するマーケティングの勉強会、「職業起業塾」の開催日。

遠方からわざわざお越しいただく方も多く、絶対にがっかりさせるわけにはいきません。

目の前の、なすべきことを1つずつ。

非情な日常、乗り越えていきたいと思います。

 

慟哭。

8月17日曇天

今日は私の人生にとって忘れられない一日となりました。

 

こんな日でも、ブログを更新しないといけないのは非常に厄介で辛くもありますが、自分との約束なので一応、書いておく事とします。

朝出社して、メールボックスを開けていつものようにEメールをチェックしてみると、その中に

「自分に自信を持つほど他人に興味がなくなり学ばなくなる。」

と言うような言葉が書いてありました。

その時は、さほど気にも止めず読み流していたのですが後で思いかえすごとに、胸に突き刺さり、えぐり取られるような気分になりました。

午前中、事務所の片付けをしてから昼から姫路の山奥にある宍粟の工務店さんを訪問しました。

この秋から開講する「職人起業塾」の申し込みをいただいた、唯一京阪神木造住宅協議会の中で、大工の正規雇用を行っておられる工務店さんに細かな内容のご説明に上がりました。

職人の意識改革(経営者意識への転換)がこれから、工務店が自立、継続的に生きていく道である、と言う私の持論を大先輩である社長に恥ずかしげくもなく披露して、一緒に職人の社会的地位の向上への取り組みをさせてください!とお願いをしたのですが、実は、伺った先は私たちには足元にも及ばないほど高い技術力を持ち、卓越したポジショニングを持っておられました。

逆に、勉強させていただかないことが山ほどあるにもかかわらず、お手伝いをさせてくださいと申し出た自分が恥ずかしくってなりませんでした。

とは言え、高い技術力を持って、職人を懸命に育てているからと言って盤石の経営状態にあるとは限りませんし、逆に、どちらかと言うと職人にしっかりと社会保障を付ける会社の方が経営状態が厳しいのが現状です。

「職人は、もっと社会的地位の向上せなあかん。」

何十年にもわたり、大工を社員として、厚生年金をかけ続けた社長の言葉は非常に重く、心に重く響きました。

 

 

「これから、難しい仕事をいろいろ教えてください」とお願いしながら訪問先の工務店さんを後にした後は一路葬儀場へ。

夕方から、スタッフの大工の長男くんが盆休みに急逝して、そのお通夜に参列させていただきました。

自分で決めた習慣というのは、非常に厄介なもので、こんな日にもブログの更新をしなければならないのは正直、負担以外の何物でもありません。

できれば、静かに黙っておきたいし、書くことも本来ありませんが、これも一応、私の仕事でもありますし、自分の約束でもありますので一応、今日の辛い日の事を書き残してしておきます。

社員さんの長男くんは、なんでも、夏風邪をこじらせてると思っていて、容体が急変して病院に行ったら手遅れだったと言うありえない話でした。

冷静に考えると、誰の責任でもないと思います。

ただ、今日の朝のメルマガにあったように、自分の経験則で正しいと思うことを声高々に言うことが周りの人にに要らぬ影響与えるのではないか、ということが朝からずっと引っかかってます。

私は、20年来医師が絶対に治らないといった肝臓の疾患を運動をすることによって直しました。
医者になどかからなくても自分の身体は自分の意志と努力で治せると思っています。

また、周りの同業者や、取引先の銀行が職人のの正規雇用など利益を圧迫するばかりだ、と言う言葉に逆らって今まで社員大工の体制を作ってきました。

しかし、10年経った今、社員の職人たちは、主体性を持って会社の理念の実現を果たしながら次の仕事をしっかりととってきてくれています。

正直なところ、どちらも自分の中では『確信』を得ており、できればロールモデルとして広く世間に知ってもらいたいと思っています。

しかし、午前中に伺った工務店さんは、私たちよりもずっとすばらしい技術力を持っておられました。

実際、お手伝いするのもおこがましい、と言うのが訪問した私の感想です。

そして、若くしてその生涯を閉じてしまった社員のご子息は、たられば論になりますが、一日早く医者にかかっていればその一命を取り止めて、単なる夏風邪をひいたと言う笑い話になっていたかもしれません。

ここ数年、医療なんか必要ないと、内外を問わずいい続けた私の言葉が、もし少しでも影響して、安易に医者にかかるのはよくないと親の気持ちの片隅にあったとすれば、私の責任は計りしれないほど重い物となります。

今となれば、自分の薄っぺらな経験だけでさもそれが真実のように声を大にしていい続けたことを後悔せずには居られません。

本当に申し訳ないことをしていたのではないか?と言う自分に対する疑念でいっぱいです。

自分の信念、志、価値観、それらが及ぼす良くも悪しきもある影響力について今一度考え直さねばならないと改めて考え直させられる日となりました。

多分、そのスタッフは私を責める事はないと思います。責めるのは自分ばかりではないでしょうか、だからなおのこと、悔やんでも、悔やんでも、悔やみきれず、我が未熟さを胸に刻み込み、今一度自分のあり方を見つめ直さなければと思います。

今は、とにかく、大地くんのご冥福を心からお祈りするとともに、同じような悲しみを二度と誰にも味わってもらいたくないと心より願います。

 

大地くん、安らかに眠ってください。