凶を引く意味。

1月8日晴れのち曇り時々雪

今日は同業者の仲良し経営者の皆さんとミーティングを兼ねてゴルフの初打ち。

六甲国際ゴルフクラブ
六甲国際ゴルフクラブ

 

いわゆるグリーンミーティングと言うヤツですが、真冬と言うことで枯れ草ミーティングとなってしまいました。

そして、相変わらずスコアはボロボロ(涙)

シーズンオフということなので当分の間はおとなしくしておこうと思います。

スコアのことはさておいて、メインのミーティングの方は真面目な良い議論ができたかと思います。

 

グリーンミーティング
グリーンミーティング

 

本来の目的はそこそこ達成できたと言うことでよしとしましょう。

ゴルフを終えた後、夕方からはお客様先に打ち合わせに走って行ったりと忙しい1日となりました。

お題目は、今日一緒にラウンドをしていたO社長が今年に入ってから運気が下がりっぱなしとぼやいているのを聞いて思い出したこと。
そういえば、私初詣の際に引いたおみくじが「凶」でした。

確か昨年は大吉で喜んでいたのですが…

凶のおみくじ
凶のおみくじ

「末吉」ぐらいはよくありますが「凶」はなかなか引くことないよなと、がっくりしながらそのおみくじを見てみると、思ったほど悪い事が入っていませんでした。

2015年おみくじ
2015年おみくじ

そもそも、年始におみくじをひいたからといって1年間それが続くわけでもあるまいし、考え方によれば、これからよくなるばっかりと言う前向きな考え方もできるよな、と。
むしろ、戒めの言葉をいただけたことがひょっとしたらありがたいことなのかもしれないと考えて、最終的には若干感謝しながらおみくじを小竹に結んで帰ってきました。(笑)

相変わらず、底抜けのの前向きさ加減です。

 
この世はすべからず表裏一体であり、人間万事塞翁が馬。

今までも様々なタフな出来事がありましたし、これからもまだまだいろんな事があると思います。

それでも、今まで何とかなってきたし、きっとこれからも何とかなる。

すべては気持ちの持ちようと言うことで今年も前向きに、そして戒めを胸に謙虚に過ごしていこうと思います。

お客さん先での夜景。
神戸の冬の夜景。

日本で初めての自主憲法を今一度。

一月七日 曇り

すみれ事務所は定休日。

とはいえ、年明け早々期限に追われた設計、プラン業務が溜まっている様子で、結局、設計メンバーの半分くらいが休日出勤されてました。

ご苦労様です。。

私も水曜日はデスクワークの日、という事で、今日は一日事務所に籠り切ってデスクワークやMKTMTG(マーケティングミーティング)に参加と、ぎっしりと実務に励みました。

ニャロとデスクワーク
ニャロとデスクワーク

昨夜は2夜連続となった『クローズアップ現代』の『地方から日本を変える②』を見てまたまた、いたく感銘を受けました。

特に、東京に行った際につい覗いてしまう『SNOW PEAK』の山井太社長が登場されたことは非常に嬉しくて、これからの中小、零細企業におけるマーケティング戦略とローカリゼーションは深い関わりを持ち始めた事を改めて実感。

一昨日に引き続き、非常に勇気をもらえました。

藻谷浩介氏がNHKの出身という事もあるかも知れませんが、NHKも(たまには)なかなかやるものです。(笑)

Snow peak社長
Snow peak社長

 

ローカリゼーションとは、(localization) とは、一般には局在化、局地化のこと。Wikipedia

言い換えると、地域密着化ともなり、私たちの様な地域に密着して生活関連のサービスを行なっている企業が向かう方向性とも言えます。

この月末に迫った半年に一度の取引業者、協力施工業者さんに集まって頂いて行なっているプロジェクト会議では改めて今までの15年間に渡って私たちが進めて来たローカリゼーションの取り組みと、これから一歩先に進んで皆さんと共に先行き不透明な建設業界で生き残っていく方法論、その具体的な行動を示す事が出来る様に、と準備をしています。

今回は消費増税の反動の真っ只中という事もあり、気合いを入れてスペシャルな内容をお届けしたいと思い、夕方からはその資料づくりに没頭していたのですが、その中で引用したのがお題目の『日本で初めて制定された憲法』です。(憲法論に関しては皆様、賛否あるかと思いますが、あくまで私見ですので、、)

ローカリゼーションを私なりに噛み砕いてマーケティング論に落としてみると、まず身内、隣、近所の人と、身近なところからの信頼を積み重ねて、『信頼関係』によって繋がれたコミュニティーを作り上げ、(コツコツと時間をかけてでも)大きく育てていく事だと考えています。

グローバリゼーションが目指す拡大路線、フロンティアスピリットに支えられた開拓者精神ではなく、『地に生きる』という日本人が古来から持ち続けて来た価値観こそがローカリゼーションの根幹になると。

それを凝縮して一言で表すと、『和を以って貴しとなす』になると思うのです。

聖徳太子が制定したと言われる日本で初めて(世界でもか、)の憲法の一番冒頭に書かれている理念こそが、ローカリゼーションマーケティングの本質ではないかと思っています。

本文はこちら、

夏四月丙寅朔戊辰、皇太子親肇作憲法十七條。

一曰、以和爲貴、無忤爲宗。人皆有黨。亦少達者。以是、或不順君父。乍違于隣里。然上和下睦、諧於論事、則事理自通。何事不成。

二曰、篤敬三寶。々々者佛法僧也。則四生之終歸、萬國之禁宗。何世何人、非貴是法。人鮮尤惡。能敎従之。其不歸三寶、何以直枉。

三曰、承詔必謹。君則天之。臣則地之。天覆臣載。四時順行、萬気得通。地欲天覆、則至懐耳。是以、君言臣承。上行下靡。故承詔必愼。不謹自敗。

四曰、群卿百寮、以禮爲本。其治民之本、要在禮乎、上不禮、而下非齊。下無禮、以必有罪。是以、群臣禮有、位次不亂。百姓有禮、國家自治。

五曰、絶饗棄欲、明辨訴訟。其百姓之訟、一百千事。一日尚爾、況乎累歳。頃治訟者、得利爲常、見賄廳讞。便有財之訟、如右投水。乏者之訴、似水投石。是以貧民、則不知所由。臣道亦於焉闕。

六曰、懲惡勸善、古之良典。是以无匿人善、見-悪必匡。其諂詐者、則爲覆二國家之利器、爲絶人民之鋒劔。亦佞媚者、對上則好説下過、逢下則誹謗上失。其如此人、皆无忠於君、无仁於民。是大亂之本也。

七曰、人各有任。掌宜-不濫。其賢哲任官、頌音則起。姧者有官、禍亂則繁。世少生知。剋念作聖。事無大少、得人必治。時無急緩。遇賢自寛。因此國家永久、社禝勿危。故古聖王、爲官以求人、爲人不求官。

八曰、群卿百寮、早朝晏退。公事靡監。終日難盡。是以、遲朝不逮于急。早退必事不盡。

九曰、信是義本。毎事有信。其善悪成敗、要在于信。群臣共信、何事不成。群臣无信、萬事悉敗。

十曰、絶忿棄瞋、不怒人違。人皆有心。々各有執。彼是則我非。我是則彼非。我必非聖。彼必非愚。共是凡夫耳。是非之理、詎能可定。相共賢愚、如鐶无端。是以、彼人雖瞋、還恐我失。、我獨雖得、從衆同擧。

十一曰、明察功過、賞罰必當。日者賞不在功。罰不在罪。執事群卿、宜明賞罰。

十二曰、國司國造、勿収斂百姓。國非二君。民無兩主。率土兆民、以王爲主。所任官司、皆是王臣。何敢與公、賦斂百姓。

十三曰、諸任官者、同知職掌。或病或使、有闕於事。然得知之日、和如曾識。其以非與聞。勿防公務。

十四曰、群臣百寮、無有嫉妬。我既嫉人、々亦嫉我。嫉妬之患、不知其極。所以、智勝於己則不悦。才優於己則嫉妬。是以、五百之乃今遇賢。千載以難待一聖。其不得賢聖。何以治國。

十五曰、背私向公、是臣之道矣。凡人有私必有恨。有憾必非同、非同則以私妨公。憾起則違制害法。故初章云、上下和諧、其亦是情歟。

十六曰、使民以時、古之良典。故冬月有間、以可使民。從春至秋、農桑之節。不可使民。其不農何食。不桑何服。

十七曰、夫事不可獨斷。必與衆宜論。少事是輕。不可必衆。唯逮論大事、若疑有失。故與衆相辮、辭則得理。

— 『日本書紀』第二十二巻 豊御食炊屋姫天皇 推古天皇十二年

ちなみに、『和を以って貴しとなす』という一文を長いものに巻かれろ的な解釈をされる事もあるようですが、人間の本質、関係性を考えると非常に奥の深い、示唆に富んだ言葉だと思います。

『嫌われる勇気』と言う本の中で心理学者のアドラーは他人の問題、課題と自分のそれとを切り離す事で人間は自由になれる。と書いています。

全くの逆説の様に受け取れますが、その著書の中でのアドラーの最終的な論調は、

『人は他者貢献をすることで幸せを感じる』

とあり、人と社会との関わりの絶対性を示しています。

 

結局、聖徳太子が約1400年前に示した理念に戻ると考える事が出来ると思うのです。

日本古来からの価値観に支えられた人と人とのご縁を紡ぐ『信頼』を基盤とするマーケティング理論こそこれからの混迷の時代を乗り越えて新たな価値を作り、『約束された未来』へのアプローチとなるのではないかと思っています。

 

そう言えば、今日も谷やんから申し込みがありましたが、年明けから、すみれで開催している『職人起業塾』への入塾希望が殺到(←ウソ、数名)しております。

一年間かけて日本式マーケティング理論の基礎を一緒に学んで頂く勉強会ですので、ご興味のある方は是非私までお気軽にお声掛け下さいね。

ちなみに、無料です!(笑)

 

島の幸福論に学ぶ。

1月6日 雨のち曇りのち一時晴れ

三宮の空
三宮の空

お正月休み明け2日目、今日もまだお年賀にお越し頂く方も多く、若干新年の気分も引きずっておりましたが、昼からは早速の実務、事務所を飛び出しました。

留守の間にお越し頂きました皆様、申し訳ありませんでした。。

 

顧客からの指名ナンバー1大工の工務スタッフいっぺー君と一緒に年末にお声掛け頂いていた店舗工事の現地調査に協力業者さん達と一緒に神戸の中心、三宮へ。

 

店舗現地調査中
店舗現地調査中

古いビルのテナントということで、専門業者さんと共にインフラ関係中心に綿密な調査を行ないました。

と言いつつも、現場の方はイッペー君に任せて私は今年一発目となる店舗の改修工事のプレゼンに抜けさせてもらいましたが、、

ま、私がいつまでもいるよりも現場担当がいる方がなにかとうまく行くんですが。(笑)

皆さんと力を合わせてなんとしても繁盛店を作り上げたいと思います。

南京町中華街
南京町中華街

現場調査を終えて帰りには次の新しい案件の建物図面をお預かりに行って現地の確認のハシゴ。

次々にお声掛けを頂けるのは本当に有り難いこと、と、しみじみ感謝しながら帰途につきました。

期待に応え続けなければ!というプレッシャーもモチロンありますが、「顧客の立場に立って考える、」と胸を張って言ってくれるスタッフがいる限り、きっと大丈夫だと思います。

南京町西門
南京町西門

さて、お題目は昨夜の『クローズアップ現代』を見て、非常に感銘を受けたので、備忘録として残しておきたいと思いました。

NHK「クローズアップ現代」の公式サイトから、昨夜の放送のあらすじです。

島根県隠岐諸島にある海士町(あまちょう・人口2300)はこの10年で島外から435人が移住、減り続けた人口はおととし増加に転じた。背景にあるのは、全国から「人を誘致」する独自の戦略だ。町は職員の給料を削減し、新たな起業支援を開始。その結果、カキの養殖やブランド牛などの新規ビジネスが次々と生まれた。一方、財政赤字が続いてきた岩手県紫波町(しわちょう、人口3万3千)は2年前、町の中心部に体育館・飲食店・学習塾などが入った複合施設を作り、年間80万人が集うようになった。施設の建設に使ったのは、補助金に頼らない官民連携の新たな手法だ。町が潤い、賑わいを取り戻した現場から、地域再生のヒントを探る。

日本が抱える構造的な問題、世界でも例を見ない限界集落が全国各地で生まれつつあるという人口減、都市一極集中の持つ危うさは誰しもが感じているところだと思いますが、その打開策は容易に見つからないのが現状、というか一般的な認識になってしまっています。

この前に放送していた『時論公論』では、『成長戦略』に囚われるあまり、「人口が増えるには数十年掛かるわけですし、」と半分諦めたような発言があり、無理やりでも成長するには効率化、イノベーション、もしくはそれが出来ない企業の淘汰が必要だ、と暴論を展開されていたのにガッカリしていたのもあり、海士町長 山内道雄氏の本質にずばっと切り込み、明確な理念と実行力を発揮されている姿は衝撃を受ける程感動的でした。

アベノミクス推進派の天敵と言われる(笑)『里山資本主義』の藻谷氏が登場されて海士町の後に建築業界でも大きな話題となった岩手県紫波町の事例を解説されて、私のテンションは一層ヒートアップ。

夜中遅くに一人で盛り上がってしまいました。(笑)

藻谷浩介氏
藻谷浩介氏

まちづくりは人づくり。

と、自分の給与をカットして就業支援の助成制度を立ち上げたという町長の力強い言葉にとても興味をそそられたので、山内道雄町長の提唱された『島の幸福論〜海士ならではの笑顔の追求〜』という2009年に書かれた海士町総合振興計画を覗いてみました。

こちら、

http://www.town.ama.shimane.jp/gyosei/pdf/ama_soshin04all.pdf#search=’島の幸福論’

地方自治体の目指すべき指針書と言うよりは、持続、継続可能な社会を目指す全ての日本人のバイブルとなるような素晴らしい計画書であり、そこからの6年間で『成り行きの未来』に任せていたら限界集落、人が消えてしまう島になる様なところが、現在では待機児童が出る程子供、子育て世代が多く住む島に生まれ変わったという事実、実積は日本の地方都市、自治体が抱える問題の解決に光を当てるものだと思います。

まさに、『約束の未来』

 

ちなみに、昨年の海士町長が書かれた『町長施政方針並びに 提案理由説明要旨』も素晴らしい!

こちら、

http://www.town.ama.shimane.jp/about/pdf/H26shiseihoushin.pdf

 

私たちの様に地方の都市に住み、地域に密着して事業をするものにとって、その土地ならではの価値=幸せを見いだす事、そしてその場所に住まい続ける為、次世代を担う子供達の為に持続可能な社会システムの構築は規模の大小に拘らず絶対に目指すべき方向性だと思っています。

新しく期がはじまった(しかもスタッフに発表した、)ところですが、『島の幸福論』を参考にさせて頂いて今一度、自社の事業計画を見直してみたいと思います。

本当に目指すべきところは何なのか、どこにあるのか、深く考えさせられるきっかけを頂けました。

ちなみに、今夜のクローズアップ現代は『地方から日本を変える』の2回目、楽しみに見てみたいと思います。

最後に、この指標サイコーでした。

海士町が示す幸福の指標
海士町が示す幸福の指標

 

金の卵の定義。

1月5日 晴れ 仕事始め

年初めの伊川河川敷
年初めの伊川河川敷

気持ちよく晴れ渡った青空の下、2015年がいよいよ始動しました。

年頭にあたり、ということで、朝はスタッフ全員集合して全体会議、今年の経営方針の発表を行ないました。

 

まず始めに、と、ソフトバンクの孫さんのプレゼンテーションを拝借して、金の卵を産むガチョウと、金の卵の寓話を皆に話しました。

価値は金の卵にある、しかし、本当に重要なのは卵を産み続けるガチョウであり、ガチョウの実力こそが企業の力だということ、そして、ガチョウとはスタッフの皆のことです。

と、孫さんとは少し違う切り口での説明をしました。

 

続いて、すみれの強み、弱みの分析や強みを伸ばし、弱みを補完する具体的な施策や数値での検証、目標設定、そして今年度の全社テーマの共有など。

年始早々ガッツリと話し込みました。(笑)

 

お題目は、夕方事務所で(売り出し中プランナー)カナちゃんとの何気ない会話から。

 

か)「社長、朝の全体会議での話なんですけど、金の卵って何だと思ってたらいいんでしょうね」

私)「え、まー一般的には利益という事になってるけどね、、」

か)「やっぱりそうですよね、」

私)「あれ、違う解釈やった?」

か)「はい、私たちが生み出すものって、他にも色々あるじゃないですか、」

私)「なるほど、たとえば?」

か)「ほら、お客さんの笑顔とか、満足とか、いろいろ」

私)「だよねー、」

 

年の初めという事で、気合いを入れて数字の目標設定やそれに対するアクションの事に意識を集中していたせいで、本来の価値=金の卵についての定義づけをしっかりと見直す事を怠っていた自分が恥ずかしくなりました。(汗、)

企業は売上げ、利益が無ければ存続出来ず、いくら高い理想や理念を掲げても単なる寝言になってしまいます。

しかし、利益を上げる事はあくまでも手段であり、目的ではないという事を常日頃から口にしているにも拘らず、年頭のスタッフに対する説明でその部分をすっ飛ばしていた事に、改めて気付かされました。

 

いいスタッフに恵まれて幸せです。

というか、助かります。(苦笑)

 

そんなこんなで、今年もお客様に安心、安全で快適な住環境や商売がうまく行く商業施設の提供を通して社会に貢献する事を目指してスタッフ共々鋭意努力を重ねる所存です。

 

本年も宜しくお願い致します。

おまけ、

ニャロからも新年のご挨拶。

にゃろ
にゃろ

照千一隅とは一隅を守り千里を照らす事。

1月4日 曇りのち晴れ

前開
前開

昨夜は実家にて正月恒例の麻雀。

恒例と言っても(4人で打つ)麻雀なんて、実家に帰った時くらいしかやらないので、全くもって勘が戻らないまま、いつも通り、妹夫婦と母親のいいカモになってきました。(涙)

義弟のクマちゃんは正月早々、親の役満をツモるという縁起のいい巻き返しですっかりご満悦。

年明けから(点棒は払ったけど、)いいもの見させて頂きました、くまちゃんありがとね(笑)

Big man street
Big man street

 

遅くまで麻雀にヒートアップしていたせいで、私だけ家に帰り損ねて今朝は今年初めての朝帰りとなってしまいました。

ついでに、と昭和生まれの神戸っこの聖地、湊川商店街で今年初めてのお買い物。

 

久しぶりに上品な草履を買って帰りました。(笑)

 

 

蛇革の草履
蛇革の草履

 

さて、あっという間だったお正月休みも今日でおしまい。

明日からまた忙しい日常に戻ります。

そのリズムを取り返すべく、1週間のスタートの日曜日ということで、いつもの通り、ランニング。

 

いつもの太山寺にお参りも兼ねてひとっ走り行ってきました。

 

 

照千一隅
照千一隅

 

 

おらが街の国宝、太山寺の山門の手前にこんな大きな石碑が建っています。

毎週の様に通い詰めているので、見慣れていると言えばそうなのですが、今年の家族での書き初めですみれママ☆が書いていたのがコレだったな〜と思い出しふと足を止めてしまいました。

そう言えば、と、天台宗の開祖、最澄が紹介した中国の故事として有名ですが、なかなか深い意味だったことを思い出しました。

以前にもこのブログで紹介した事がある様な気もしますが、備忘録としてもう一度アップしておきたいと思います。
『照千一隅』の意味を一般的には、世の中の一隅を照らす事が国の宝と言う風に解釈されている事が多い様に思いますが、最澄が朝廷に捧げた文章は、

「国の宝とは何物ぞ、宝とは道心(みちごころ)なり。道心ある人を名づけて国宝と為(な)す。 故に古人言(いわ)く、径寸十枚、これ国宝にあらず。一隅を照らす、これすなわち国宝なりと。 古哲また言く、能(よ)く言って行うこと能(あた)わざるは国の師なり。能く行いて言うこと能わざるは国の用 (ゆう)なり。能く行い能く言うは国の宝なり。三品(さんぼん)の内、ただ言うこと能わず行うこと能わざるを 国の賊と為す。すなわち道心ある仏子、西には菩薩と称し、東には君子と号す。悪事を己に向かえ好事を他に与え、 己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり。」

とあり、「径寸十枚非是国宝 照千一隅此則国宝」の故事とは、

中国の戦国時代の斉の威王が、隣国の魏の 王の

「自分は宝として直径一寸の玉(宝石)を10個持っていて、この玉で24台の車(馬車)の前後が照らせる」

とい う自慢話を聞き、

「私はそのような玉は持っていないが優れた武将を持っている。彼らは国の一隅を守り、敵を寄せ付け ず、国内の治安もうまくいっており、彼らは千里(国全体)の広い範囲を照らしている。この人材こそが私の宝だ」

と言った故事に基づいているようです。

従って「照千一隅」は「一隅を照らす」とされていますが、実際は「一隅を守るは千里を照らすなり」という意味で、 すべての人がそれぞれの分野で全力を尽くして生きて行くことが、結局は国全体を照らすことになるという教えが本来の解釈となるようです。

決して一人の力で出来る事ではなく、それぞれの立場を全うする人が力を合わすことで千里を照らす事が出来ると、

そして「己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」は「忘己利他(もうこりた)」という言葉で表現され「自分のこと を忘れ、他人のために尽くす」という仏教の精神を説く言葉として良く知られていますが、私の今年のテーマである『優しさ』にも通じるよな、なんて勝手に思ったり。(笑)

書き初めに書く言葉はある意味、一年のテーマでもあります。それにしても(と言うよりも毎年ですが、笑)凄いテーマを掲げたもんやな、と改めて舌を巻いてしまいました。

それぞれがそれぞれの立場で責任を全うする事。

そう言えば、創業時に作ったすみれのミッションステートメントは全くその思想のままでした。

 

ちなみに、すみれのミッションステートメントはこちら、

  • 設計する者として真剣・誠実にお客様のご要望に耳を傾け、最善のプランを作成します。
  • 工事する者として日々切磋琢磨し、技術・サービス・管理能力の向上に努め、その結果としての低価格への挑戦をし続けます。
  • 工事店として全ての方に「知って良かった」と言っていただくまで、諦めないサービスに努めます。
  • 建築のプロとして建物の長寿命化を果たします。
  • 日本の伝統工法の継承者として次世代の育成に努めます。
  • 人として常に良心に従った行動をとります。

 

『照千一隅』

私も明日から初心に戻って自分の為すべき事を精一杯取り組もう、と思った正月休み最後の日となりました。

優勝劣敗の法則。

1月3日 晴

例年からすると1日ずれた感じのお正月、今日は毎年2日に行なっている恒例の家族での書き初め。

年末にお習字のお稽古をサボっていたので、サッパリ筆が動かない上に、先生にお手本をお願いするのをすっかり忘れており、硯に墨をすりながら、はて、どうしたものかと悩んでしまいました。

娘は学校からの課題があり、すみれママ☆は心に決めたお題があったようで、、

私だけ何を書いたものやら、と考え込んでしまいました。

暫し頭を悩まして、そうそう!今年のテーマは優しくなる、だったと思い返して『優』がつく4文字熟語にしよう!と決めました。

『優』がつく熟語ね、と思いをめぐらし考えついたのは、唯一『優勝劣敗』(笑)

よしこれでいこうと。

「優勝劣敗」の本来の意味は、優れたものが勝ち、劣ったものが負けると言う競争原理を指すと思いますが、今年の私のテーマに沿って考えると、優しいものが勝ち優しさに劣るものが負けるということになります。

まぁ、misleadingなのでしょうがそれはそれで大きく間違ってもいないような。

 

書き初め
書き初め

そもそも、漢字の意味の成り立ちを考えたときに優れる者=優しいものと言う意味が少なからずこめられているような気もするのです。
優しい=優れたが実は同義語であるような、、

そんなふうに考えると、人に優しくしようとすると自分に厳しくすることがセットでついてくるわけで、強くなければ人に優しくなどできないし、もしかするとあまりに力がないと優しくする資格がなかったりするのかもしれません。

「優しい」「優しさ」とは、コミュニケーションの一番根幹にあるべき態度、在り方でもあると思いますし、優しく出来る者が勝ち残る法則、あるかもしれません。

「優勝劣敗」(単なる思いつきですが)今年のテーマにはもってこいだったようです。(笑)

お年賀
お年賀

おまけ、
夕方からは実家にお年賀。
初めてのお出かけになるにゃろを連れて新年の挨拶にいきました。

にゃろとお年賀
にゃろとお年賀

家ではいたずらが止まらず暴れん坊のにゃろが文字通り「借りてきた猫」になったのを見てびっくり。

昔の人はうまくいったもんです。(笑)

借りて来たネコ状態のにゃろ
借りて来たネコ状態のにゃろ

強く在ることから優しくあることへ。

1月2日 晴れのち曇

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毎年恒例、奈良の大神神社に家族で向かっています。

2時間半に及ぶ電車での移動中は普段あまり無い家族との会話をしよう!と思いたち珍しく本もPCも持たず、手ブラで出てきましたが、妻は百田尚樹の小説に夢中、娘は一応、受験勉強の問題集を広げており、新年からすっかり思惑がハズレてしまいました。(苦笑)
しょうが無いので、問題集をネタにクイズ形式で娘に質問を出してみたりして暇を誤魔化しています。(笑)
その問題集の中に、資本主義とは、という記述があり、

「イギリスで起こった産業革命後、資本家が労働者を雇い生産する経済システム。』

そして、帝国主義については、

『資源や市場を求めて世界に進出し軍事力を背景に植民地を広げた。』

とありました。

いずれも19世紀の出来事であり、価値観ですが、現在のグローバル資本主義は若干の違いはあれども、基本的には同じ延長線上にあるよなー、なんて思ったり。

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日本は世界の先頭を切って誰も体験したことがない人口減少、超高齢社会に足を踏み入れます。
そしてGDPは中国に抜かれ、アジアの覇権を持ち続けたいという帝国時代からの価値観を根本から転換する時に来ていると思います。
国民の人口が減り続ける中で、成長戦略必要論で戦後レジームからの脱却を唱えるのは価値観の転換では無く、軍事力を経済力に置き換えた帝国資本主義への回帰を目指している様に感じます。

それは19世紀の欧米列強からの流れのままであり、21世紀の今では既に陳腐化している印象が拭えません。

マクロな視点だけではなく、自分たちの生活に密着したミクロな部分で考えても、グローバル企業、又は大企業が株主に向けて短期利益の最大化を目指す体質がもたらす極限までのコストダウンを軸にした寡占化は昨今の報道で品質への不安を露呈してきました。

大荒れの合格祈願、笑
大荒れの合格祈願、笑

産業革命を凌ぐといわれる情報革命は今まで表に出ていなかった闇の部分を照らし、本当の安心や安全は何かを私達に問いかける様になりました。

昨年、私が海外と日本を頻繁に行ったり来たりして感じたのは、日本の社会の成熟度です。

流行りの言葉だと、民度の高さというのかもしれませんが、確かにこの10年、20年で私達の周りは大きく成熟度が増したと改めて実感をしました。

そして、それは大きな時代の変化の前兆の様にも感じられました。
情報革命に誘われ急激に民度が成熟していく社会ではそろそろ大きな価値観の転換が起きると思っていますし、人類、社会は成熟していくべき、また、そうあってもらいたいと願います。

三輪山ご神体
三輪山ご神体

競争から共存へ、

搾取から共生へ、

強くある事から優しくあることへ。

 

強くあることは競争優位を保つこと
優しくあることは貢献へのアプローチ。

この一年間、自らの姿勢、在り方を正しながら大きな時代の流れを感じてみたいと思います。

森正の囲炉裏
森正の囲炉裏

元旦にふわっと天から降りて来た、今年のテーマについて書いておこうと思ったら、暇に任せて新年早々、ながーくなっちゃいました。(^_^;)

お付き合いありがとうございます。(笑)

おまけ、
今年のテーマソングはこれかな。(^_^;)

新年快楽!〜Theme 2015〜

2015 元旦  晴れのち吹雪

元旦の総社
元旦の総社

大晦日ギリギリに何とか台湾から帰国、自宅で娘の『紅白』と『笑ってはいけない』のハシゴに付き合いながらなんてことのない新年を迎えました。

 

一年に一度だけの朝寝坊をして、家族揃ってお屠蘇を頂いた後は、いつもと同じ様に愛犬チャックと近所の総社にお朔日参り。

今日は昨年一年の無事の感謝と、今年もまた幸せに一年過ごせます様に、とお願いをしてきました。

 

毎年の元日は家族で奈良の大神神社に参拝に行くのですが、今年はそれを取りやめて、病院でリハビリに励んでいる義父に新年のご挨拶と、年末に行けなかった墓参りへ。

雪化粧の墓園
雪化粧の墓園

今まであまり覚えが無い位、寒い正月になり、なんと水が凍って水道が使えないばかりか、花もさせないという珍しい事に。。

元日の墓参り
元日の墓参り

 

例年と少し違う元日を過ごしました。

新しい年の始まり、というスペシャルな日ということで、すべき事、もしくはしたい事は色々とありましたが、せっかく家族が揃って一日を過ごすのだから、と、自分のしたい事は棚上げして、と思ったら、結果的に一日家族で仲良く過ごす、むしろ希少なスペシャルな日となりました。(笑)

 

そんな何気ない、しかし幸せな一日を過ごしながら、ふわっと空から降りて来た『言葉』がありました。

いつもと通りの散歩に行って、日常を積み重ねる事が幸せだと思ったのか、

寝たきりになった義父の姿に、残酷な時間の流れを感じたのか、

墓参りに行って、先に逝ってしまった者の人生ではなく、自分の人生を生きている実感を持ったからなのかは分かりませんが、、

それは、『優しくありたい』というごくごく自然な気持。

新たな年を迎えるにあたって、今年はこれをやり遂げるぞ!と特別に考えたのではなく、まさにふわっと降って来た感情であり、言葉でした。

 

ずいぶんぼんやりしていますが、元旦に感じた、ということで、今年の私のテーマとしたいと思います。

具体的にどんなコトなのかはおいおい考えるとしてとりあえず。

雪にはしゃぐ娘。笑
雪にはしゃぐ。笑

今回も年末一杯まで出張等に追われていた事もあり、ろくに年賀状も出せておりません、今年もお客様、取引業者様宛には、賀状の代わりにニューズレターをお送りしております。

年始のご挨拶として以下にそこに書いております私のコラムを転載しておきます。

******ここから転載******

新年あけましておめでとうございます。

旧年中は大変お世話になりありがとうございました。

4名の大工職人の集団から始まったすみれもおかげさまで今年で15期目を迎えることなりました。

ご縁を頂いたお客様皆様の温かなご支援を頂き今年も新しい年を迎えれたことを心より感謝申し上げます。

本年も変わらず、すみれを宜しくお願い致します。

新年というと、目標や指針を見直す絶好の機会であり、私もご多分に漏れず年末からあれこれと想いを巡らしております。

今年はどの様な取り組みで、『事業の目的』=『建築業を通して地域社会への貢献』の具現化を進めるか、

という難しい命題に取り組む訳ですが、その考えをまとめるにあたって年末に非常に良いヒントを頂きました。

先日、とある取材を受けた際、改めて「座右の銘は何ですか?」と言う質問を受けました。

対して私は、「ありきたりかも知れませんが、『一期一会』です。」と答えました。

「良く耳にする言葉ですよね、」とその担当者が言われたので、その意味を聞いてみると、

「人との一度の出逢いを一生の出逢いの如く大切にし、また感謝をすることだと思います。」とのこと。

もちろん間違ってはいないのですが、私が座右の銘として常に意識し続けているのは少しばかり違った意味があります。

茶の湯の世界で一期一会のおもてなしをするには平素から茶室のしつらえを万全にしておかなければ、急な客人に

満足なおもてなしは出来ないと言われます。野にある、と言われる様に床の間に自然に季節の茶花を毎日活けるには、

一年間通して花畑の手入れをしてこそ出来る、言い換えると日々の精進なくして、一期一会のおもてなしなどあり得ないのです。

起業した頃、なんの取り柄も無い自分に出来る事を考え抜いた挙げ句、地道にコツコツと小さな歩みを進める事しか出来ないと悟り、

自分との約束を守る事、成長の為の毎日の習慣を持つ事に執着して来た私にとって、『一期一会』はまさしく常に席の右側に置いて

自らの言行を戒める言葉です。

そのようなことを改めてその担当者に説明する事で、今年一年の取り組みについての気付きがありました。

それは、毎年新しい事にチャレンジするばかりではなく、自らの座右の銘に従って、今まで行なって来た取り組みを今一度見直し、

琢磨と継続をする事が重要ではないか、という事です。

小さな倉庫兼事務所から現在の本社ビルに移転してちょうど十年。この機会に今年は足元を固める一年としたいと思います。

そして、皆様に於かれましても素晴らしい一年間となります様に心からお祈り申し上げます。

本年もスタッフ共々、すみれを宜しくお願い致します。

*****ここまで*****

それでは、皆様にとって素晴らしい一年となります様に心からお祈り致します。

本年も宜しくお願い致します。