平成30年11月23日 勤労感謝の日 晴れ
九州から丹波へ。
昨日は博多でのパナソニックリフォームクラブ九州ブロック向けの研修を終えた後、お気に入りの博多駅前の温泉付きホテルに泊まる予定でしたが、今日の朝から打ち合わせを1本ねじ込んだこともあり、夜中の新幹線で神戸に戻ってきました。ゆっくりと中洲で飲んで、温泉につかってリフレッシュするのは来年の楽しみに取っておこうと思います。そんなこんなで、今朝は朝1番から事務所を飛び出し、メーカーのショールーム改装の詳細打ち合わせと確認を行ってから、寝袋を車に積み込んでいよいよ古民家再生のDIYワークショップがスタートする丹波へと車を走らせました。もちろん、ドライブのお供はベートーベンの交響曲第九番です。
https://www.youtube.com/watch?v=HV7bgY626rU&feature=share
脱、建築請負業
今日、明日と泊まり込みで但馬の古民家に詰めるのは、職人としてではありますが、メインはDIYをされる人たちに、技術指導というか、解体のやり方を教えるのが中心です。いつもの建築会社として工事を請け負うのではなく、耐震補強などの専門工事以外のできる限りを地域の方と、これからゲストハウスとして生まれ変わる古民家を活用したいと思われる方によるDIYで作る計画で、私はどちらかと言うとDIYの技術指導を中心に関わらせてもらっています。これまでの建築請負業と言う業態から考えると自らの売り上げを手放すおかしな取り組みではありますが、50年後にはほとんどの地方自体が消滅すると言われている今、世代を託す子供たちのためにも地域活性化の取り組みに私達にできることで協力したいと言う想いで引き受けた次第です。
DIYワークショップサポートを行う2つの理由
いよいよ今日から本格的に古民家再生の事業がボランティアの人たちと一緒にスタートを切ったわけですが、そんな、丹波での古民家再生の事業に中心メンバーとして関わっているのにはいくつか理由があります。まずは、上述のように限界集落となって寂れていく日本の田舎を活性化するための取り組みを手伝いたいと言う事、大げさかもしれませんが、日本の伝統的な暮らしを色濃く残す建物を再生して利活用する事は日本の未来を明るくする一助になるかもしれないなんて思っています。もう一つは、工務店は時代の流れとともに業態を変化しなければならないと思っていて、これから急激に進む人口減、世帯数減、そしてシェアリングエコノミーに慣れ親しみ、所有することに魅力を感じないと言われるミレニアム世代が顧客の中心層になる時代、建築請負業は圧倒的に社会に必要とされなくなると思っています。そして、あらゆる情報がインターネットで取得出来る今の時代、簡単な工事ぐらいなら専門業者に頼まなくても誰にでもできるようになります。私たちが提供するのに価値があるのは、インターネット上で手に入らない、機械には替えられない現場での経験とノウハウ、それらを専門知識に混ぜ込んだ専門家としての知見です。本当に価値のある部分だけを抽出した業態はすなわち請負業ではなくサポート業に転換しなければならないとではないか思っています。
DIYワークショップday1
そんなこんなで、今日は新卒3年目の大工の廉と2人で張り切って解体工事(指導)を行いました。今日は地域のメンバーは元より、Facebookのイベントページを見て参加しました!という初めましての方や、岐阜や名古屋の遠方から「自分のモノサシを見直すツアー」なる丹波で個性的な取り組みをされている人やグループを見学に来られた方々等、大勢の人達がワークショップに参加下さり、予定の作業以外の以前から気になっていた、以前住んでおられた方が残されていた不用品の処分や掃除も大いに捗り、どーしようもない使えない古家が一気に色んな使い方が出来る大きな可能性を秘めた古民家へと歩みを進める事が出来ました。人と人との繋がり、また同じ様な価値観を持った人が気軽に繋がれるテクノロジーの進化に驚くと共に感謝するばかりです。
現場コミュニケーション
一日中現場で身体を動かし、埃にまみれ、汗をかきながら感じたと言うか、思い出したのは、現場で一緒に働くとすぐに意思疎通が出来るようになる、もしくはなりやすいという事です。昔、バリバリの職人だった頃、仕事が切れると知り合いのツテを頼ってあちこちに応援の職人として渡り歩きました。全くの初対面の人達に混じって、ロクに自己紹介もしないまま、「じゃ、この作業をやって」と作業の指示をされるがまま黙々と作業に勤しむのですが、一服の時間や昼食で職人さん達と一緒になるとすっかり旧知の仲のような感覚に馴染んでいたな、と昔を思い出してました。共に身体を動かして作業を行うのって、凄い濃密なコミュニケーションなのだと改めて思い出した次第です。
大勢の人の「俺の古民家」作り。
この度の古民家から再生プロジェクトは丹波の地域活性化の拠点として、一棟貸しのゲストハウスに古民家を再生します。事業として継続するためには、リノベーションを施してカッコいい建物にするだけでは意味はなく、多くの人に利用して貰わなければなりません。その為に出来るだけイニシャルコストを抑えて、使ってもらいやすい価格設定に出来る様に出来る限りDIYで工事を行なっているのですが、ワークショップに参加頂いた方達とコミュニティを形成するのもDIYの目的の一つで、一緒に古民家再生を行なった人達に工事が完成して出来上がった後、自分の田舎の家として使って貰いたいと言う想いがあります。今日、実際にDIYを始めての実感はその目論見は決して的外れなものではないと言うことで、現場で一緒に汗を流して心を通わせることは強い仲間意識を生むことを再認識した次第です。今日から本格的に始まったプロジェクト、一人でも多くの方と一緒に楽しみながら日本の伝統的な建物と暮らしの再生を進めて行きたいと思います。ご参加をお待ちしています!(^ ^)
_____以下は告知です!_____
◆今年最後のオープンセミナー@仙台開催します。(残り10席になりました!)
職人起業塾@オープンセミナー@仙台「建築業における真実の瞬間」
日時:2018年12月6日木曜日 14:00〜17:00
会場:PARM-CITY131貸会議室 Room 5C
住所:〒980-0811 宮城県仙台市青葉区 一番町3−1−16
受講料:3000円(受付にて職人進化論。を見たと言って頂ければ無料)
定員20名、先着順。
申し込みFacebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/736186536724033/
問い合わせ先:一般社団法人職人起業塾 〒650-0012 兵庫県神戸市中央区北長狭通5-2-19–503(MYU) Tel: (078)381-5884 メール:お申し込み/ オフィシャルページ:https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/お申し込み/お問い合わせ/
原理原則系マーケティング理論を切り口に建築現場で働く実務者向けに全国5箇所で開催している現場マネジメント改革の研修の概論のセミナーと受講説明会。決して職人を独立起業させるための研修ではなく、現場実務者に経営者感覚を身につけてもらうボトムアップ式のカリキュラムです。職人、施工管理、リフォーム営業等の実務者が主体的に考える現場マネジメント改革を通して圧倒的な現場品質向上、コミュニケーション不全の解消、顧客満足を達成し、成果に結びつける仕組みを作る事で外部環境に左右されない工務店、リフォーム会社の持続的なビジネスモデルへのシフトを目指してもらえます。理論を現場で実践する事に特化したセミナー、研修講座です。
申し込みFacebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/736186536724033/
◆残2回となりました!仙台、東京の職人起業塾講座オブザーバー参加絶賛募集中です。
残り少なくなってきましたので、ご興味のある方は是非ご参加ください!
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品薄でご迷惑をおかけしていた(6ヶ月研修のテキスト本でもある)書籍「職人起業塾」も重版から日が経って漸く流通が復活する様になって来ました。最近はAmazonでも定価で買える様です。私の希望では出来ましたら、Amazonのカートに入れて、近所の書店で取り寄せて頂くのがいいかと思います。地域ビジネスの本だけに。(笑)
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◆職人的マーケティングへの入り口:一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイト
建築現場におけるマーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。実践型現場マネジメント理論、公開しています。無料公開のサンプルPDFはこちら
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