Q.職人を確保する効率よい方法やテクニックはないだろうか?にお答えします。

平成31年2月14日 晴れ

Happy VALENTINE!

今日は福岡。相変わらず朝早くから起き出して東京駅近くのホテルをチェックアウト、羽田空港から福岡空港へと飛びました。今日はPanasonic社主催の九州エリアのPanasonic reform Club向けの3回連続研修の最終日で、昼から薬院にあるPanasonicのショールームで夕方まで熱く語り続けました。受講生はリフォーム事業者が多いからなのか、若い(美しい)女性が多く、講座が始まる前に雅住建の女子チーム一同からです〜、とバレンタインのチョコレートを貰っちゃいまして、(深い意図があるわけでも無いのに)チョコレートをもらいつけていないおっさんは少し照れてしまいました。(笑) 総論のセミナーを含めて4回とマーケティング理論を実践に落とし込むには少し練習期間が短かったとは思いますが、社を挙げて大勢で熱心に通って頂いた会社もあり、今後の業務改善、現場マネジメント改革のキッカケになれば嬉しく思います。九州Panasonic reform Clubの皆様、学んだ時間を無駄にしない様に、微力を積み重ねてムーアの法則に同調させる習慣に取り組んで下さい。

弾丸出張での弾丸取材。

話は変わって、昨日の東京でのオープンセミナーの前に、東京駅でランチを食べながら新建ハウジング社の編集長から超短時間、高速で取材を受けました。建築業界の問題への意見を求められたので、いつもの原理原則に基づいた持論を展開して弾丸トークで答えておきましたが、一緒に来られていた私が同誌に連載していた時の編集者である盛山さんが、ついでに?と新建ハウジング社に届いている相談についてのQ&Aをお願いします、と工務店経営者から届いた「職人不足問題に対して効率よく解決するいい案はありませんか?」という質問をぶつけて来られました。15年前から職人を社員として登用、正規雇用して技術はもちろんですがそれ以外の教育を熱心に行ってきた職人育成の会社の代表として率直な意見を述べさせて頂きましたが、その答えはシンプルに「効率よく職人不足を解消する方法なんか無い」と愛想ないもので、読まれた方はがっかりされるのかも知れません。この質問は以前から繰り返しよく聞かれるものなので、以下に整理した内容を転載しておきます。

Q.職人を確保する効率よい方法やテクニックはないだろうか?
(工務店経営者・40代後半)

A.働きたい!と思える環境づくりのみが職人の継続的な確保につながります。
(効率的なテクニックはない!)

正直、職人不足を解消する効率よい方法などありません。目先は手間賃を上げて確保する方法しかないと思いますが、単純にそれを行うと利益を圧迫します。また、今後、職人不足はさらに深刻化しますので、根本的な解決には若い入職者を増やすことが不可欠で、それには若い人が働きたくなる環境を業界が考え、労働環境整備を行う工務店が増えなければなりません。私は工務店を経営する傍ら、「現場マネジメント改革」を掲げ、職人が働き方を変えてもっと稼げる様にマーケティング理論を職人が学ぶ「職人起業塾」を開催しています。住宅業界では中長期的には着工減少が叫ばれていますが、現在は消費増税前の需要増で忙しく、今年に入ってからできる限りの職人を確保しているとか、既に段取りが組みづらくなっているとか身近に迫った問題として感じられている方も多いと思います。

今活躍している40代〜60代の職人が引退すると圧倒的な職人不足が起こるのはデータでも明らかです。その問題解決は若者に入職してもらうしか無く、それは若者が働きたいと思える環境を整えなければなりません。経済的な安定、月給制、社会保険、厚生年金等、他の業種では当たり前にある保証が不可欠で、その上で若者にはモチベーション3.0と言われる貢献感ややりがいを持って働いてもらうことが重要で、目的の共有です。しかし、業界の経営者の多くが目先の利益を求め、職人を正規雇用、固定経費にしたがりません。外注では無く社員として職人を育てる事で、顧客満足が高まり、継続的なリピート受注や紹介につながり、現場が競合の無い質の高い集客のチャンネルになります。すると、宣伝広告の反響に頼らなくても売り上げ予測を立てられ、職人の正規雇用にかかるコストを賄える様になります。具体的に弊社では、大工が営業から施工管理、アフターサービスまでを担当し売り上げ目標も設定しています。先輩職人が、後輩職人その他の業種との段取りや、工程ごとの品質管理といった現場監督の仕事もするようになっています。生産性が上がるので当然、給料も上がる。一番わかりやすいのは、職人が現場で仕事をとってくる様にすることで、初めからお客さんに関わり、喜んでもらいながら利益を残す。業務の効率化や、現場での満足度の向上を主体的に行ってもらっています。私の目標は大工の年収を地方公務員と同等にすることで、時間はかかりますが若い人が夢を持てたり、安定したキャリアパスを描いて入ってこられる職種、業界にしないと本当にいくら受注しても売上が作れなくなります。職人の福利厚生等の労働環境改善にかかる経費を、現場での顧客満足を起点に利益を生み出すマネジメント改革、根本的解決を目指される事を強くお勧めします。

寄せ集めの職人に顧客満足なし。

と、まあいつもの調子ですが、当たり前のことを積み重ねて考えると、職人は工務店が育てるしかないのが現実です。また、情報化社会になり、いい情報も悪い情報もすぐに拡散する今の時代、品質の担保は不可欠ですが、寄せ集めの職人で工事を行ったところでロクな事にならないのは工務店経営者なら誰しもが知っていること。「完工無くして売上なし」「職人無くして完工なし」そして、「寄せ集めの職人で顧客満足なし」この大原則をもう一度、建築業界の経営者は真正面から見据えて、現場実務者の人材の育成に注力すべきだと思います。そして、外注の職人に比べて圧倒的に経費がかかる社員職人を抱える金銭的な負担の軽減は、現場での職人の働き方、ひいては考え方から改革していかなければなりません。私たちすみれではそこに15年間取り組んできましたし、一般社団法人職人起業塾では全国でそのお手伝いをしています。現在、2019年度の塾生の募集を全国で行っております。ご興味がある方はお気軽に下記までお問い合わせください!(^ ^)

 

ムーアの法則に協調する方法論。

平成31年2月14日 晴れ

n(nー1)/2の法則

水曜日。すみれ事務所は定休日、私はいつもの朝活の日。今朝も朝起きして始発のバスに飛び乗ってBNI朝のビジネスミーティングに参加、朝からいい勉強をさせて貰いました。先週に引き続きエディケーションコーナーを担当された香園さんの話は非常に良くて、人とのご縁を紡ぎ、信頼関係に結ばれた仲間を増やしていく事で如何にビジネスチャンスが広がるか、というネットワーク&リファーラルビジネスの大きな可能性を数式に表してロジカルに示唆されました。ネットワークの仲間でリファーラルを出し合い(紹介しあい)ビジネスチャンスを広げるリファーラルマーケティングの人との繋がりの数はn(nー1)/2で表されるとの事でメンバーが増えれば乗数計算で加速度的にご縁を頂けるチャンスが伸びるとの事でした。メンバーが36人の時は630通りの接点が4名増えて40名になると780と爆発的な増加が見られます。使わない手は無いですね。(^ ^)

ムーアの法則の時代の生き残り方。

朝活の後はそのまま新幹線に飛び乗って一路東京へ。全国で展開している2019年度の職人起業塾の入塾者募集を兼ねたオープンセミナーの会場、水道橋にあるship社のセミナー室へとに向かいました。新幹線の車中で集中してパソコンを叩き続けたのは締め切りが迫っているニュースレターの原稿の執筆で、2本のノルマのうちの1本を仕上げることが出来ました。その内容は私が最近、非常に関心を寄せている時代の変化とその変化の中での生き残り方で、今日のセミナーの内容にも関係することもあり、補足の意味を込めて以下に転載しておきます。

すみれ便り2019.3 〜加速度を増す世界と生涯学習〜

加速度をます世界。

今年の冬は随分暖かく、2月でも春を思わせる日差しの日が多くありました。しかしやっぱり冬は冬、今年の寒の戻りはいつもより厳しい様に感じました。晩冬は寒暖の差が激しい日が続きましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。近年、冬の寒さ、夏の暑さは年を追うごとにその厳しさを増していると感じられますが、CO2の排出量が爆発的に増えたのがその原因の一つだと言われており、気候変動は加速度を増していると数々のデーターで示される様になっています。普段、何気無く毎日を過ごしていてもその変化のスピードを感じることはありませんが、少し足を止めて様々な現象を俯瞰して見ると海面上昇や砂漠化等々、世界中で起こっている恐ろしい現実に気づいたりして、私たちも日々の暮らしの中で環境に対して気を配ること、出来ることがあるのではと考えずにはおられません。そして、加速度的な変化を遂げているのは気候変動だけではなく、今の世の中の変化はあらゆるところにその兆候が見られて、複利曲線と呼ばれる右肩上がりどころではなく爆発的な伸びで増大、拡大していると言われます。

夢の21世紀。

最も分かりやすいのは世界の人口です。1800年には10億人だった人口は2011年には70億人、2025年には80億人を超すとも言われます。次にエネルギーの消費量、人口増加と同じ曲線を描いて増え続けています。また、近年の技術革新によりコンピューターの性能、演算能力、データ保存量、通信速度も加速度的な進化を遂げ、今では車は自動運転で人が運転しなくても良くなりましたし、世界のどこにいてもスマートフォンがあればすぐ側にいるのと同じ様にLINEなどのコミュニケーションツールでやりとりが出来る様になりました。あらゆる料理のレシピも百科事典に書いてあることも、高速道路の混み具合も全てインターネットの検索でできる様になりましたし、中東では無人のラジコンヘリコプターが爆撃テロを行ったと先日報道されていました。ロボットが受付のフロント業務を行なっているホテルも増えました。私たちが子供の頃、夢見ていた鉄腕アトムの世界の21世紀は急速に実現に向かっている様です。

適者生存説。

この様な時代の変化を羅列して眺めて見ると、まるで急流の河川を降る様なもの凄いスピードで変化し続ける今の時代にあって、私たちはどの様にすれば時代に取り残されることなく、安心して暮らしていけるのかと不安に思ってしまいます。ダーウィンの進化論から紐解かれたとされる「強いものでも賢いものでもなく、変化に対応できるものだけが生き残れる」という「適者生存」の原則に照らして考えれば、私たちも複利曲線を描いて加速度的な変化や進化を遂げなければ生き残れないのか?などと暗澹たる気持ちになってしまします。しかし、人間は環境の生き物と言われるくらい、特に日本人は(良くも悪くも)環境に馴染みやすく適応し続けてきた実績があり、その流れは実は私の中にもあるでは無いか?と微かな希望を持ってみたりもしています。

習慣化による成長。

私は体力くらいしか取り柄のない、大工上がりの工務店経営者ですが、経営の知識はおろか、一般的な教養も持たない状態で起業して何とか20年以上も事業を続けてこれた理由の一つに「自分で決めた事を習慣として続ける」という特技?があったからだと思っています。10年以上も毎日ブログを更新し続けておりますし、毎週1回のランニングや毎朝の筋トレもかれこれ8年くらいは続いています。茶の湯や書道のお稽古も同じくらいになりますし、毎日の読書習慣は20年以上になると思います。30歳過ぎで起業してからの20年を振り返った時、手前味噌ですが、その当時の何の知識も取り柄も無い自分自身と比すると(現在、やっと人並みになった?)自分でも加速度的に成長したと思うのです。

生涯学習の必要性。

微力計算式なるものがあります。毎日、地道に努力を重ねることがどの様に人の成長に繋がるかを数式で表したもので、もしも、毎日少しの勉強をしたり、本を読んだりして昨日の自分よりも1000分の1だけ成長できたとして昨日の自分を1とすると、1×1.001=1.001の自分に変化してるのを繰り返し計算するものです。ほんの少しだけ成長した自分がまた少し成長して、を繰り返すのは前述の複利曲線と同じ軌跡を描く様になり、1だった自分は1年後には1.4倍の能力を持った自分に、2年後には2倍に、3年後には3倍に、4年後には4.3倍に10年後には38倍の能力を持つ自分に成長できているという計算になります。まさに、「地道な努力は裏切らない」という原則を裏付ける計算式で、その裏返しで学ぶ事を一日おきにしてしまうと、1×1.001/1.001となり、何十年繰り返しても1のままだという残酷な結果も見せつけられます。要するに、時代の急激な変化に対応するには毎日コツコツと積み重ねる努力を持って対抗するしかなく、しかし、毎日は些細な取り組みでも学び続ける事で変化に対応できるという事なのかも知れません。本格的に生涯学習が必要な時代になったという事、学び続ける習慣を持ち続けたいと思います。

以上、最近のオープンセミナーではこんな内容もお伝えしています、参考になれば幸いです!
次は大阪にて開催しますので、関西の方は是非遊びに来て下さい。(^ ^)

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◆長崎 職人起業塾公開講座 第13期@長崎開催  オブザーバー参加募集

https://www.facebook.com/events/1537966419636499/ 経営者、経営幹部の方に限り無料でご招待いたします。 ■1月10日 10:00~18:00 業務改革基礎研修2 スモールビジネスの鉄則 3.第2領域に取り組む 4.自分の強みを明らかにする 業務改革基礎研修3 信用と信頼で将来をつくる 5.ご縁を紡ぐ 6.大福帳こそ未来の鍵 ■2月7日 10:00~18:00 業務改革基礎研修4 リスクマネジメントと日本式マーケティング理論 7.弱みこそ胸を張って伝える 8.三方よしとWIN-WIN アクションプラン策定研修 ■2月28日 10:00~18:00 業務改革基礎研修5 目的と手段の明確化 9.なんのためにを考える 業務改革実務研修1 ■3月14日 10:00~18:00 業務改革検証研修1 ■4月25日10:00~18:00 業務改革検証研修2 ■5月23日10:00~18:00 業務改革検証研修3(卒業検定) 場所:長崎住宅センター株式会社〒854-0081 長崎県 諫早市栄田町20番31号

13期オブザーバー参加申込書チラシ

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◆大阪 職人起業塾公開講座 第12期 神戸・大阪開催 オブザーバー参加募集

https://www.facebook.com/events/282975708886246/ ■2019年2月1日 9:30~18:00 NLCセントラルビル 3階大会議室 業務改革基礎研修4 – リスクマネジメントと日本式マーケティング理論 – 7.弱みこそ胸を張って伝える 8.三方よしとWIN-WIN アクションプラン策定研修 ■2019年2月22日 9:30~18:00 NLCセントラルビル 3階大会議室 建設現場における生涯顧客獲得、クレーム撲滅スキルa建設現場における生涯顧客獲得、クレーム撲滅スキルアップ研修5 – 目的と手段の明確化 9.なんのためにを考える ■2019年4月19日 9:30~18:00 建設現場における生涯顧客獲得、クレーム撲滅スキルアップ 検証研修2 ■2019年5月10日 9:30~18:00 建設現場における生涯顧客獲得、クレーム撲滅スキルアップ研修 検証研修3

お申し込み、お問い合わせはこちら https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/application/
オフィシャルページイベントまとめ=https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/news/
____________________________________________ ◆職人的マーケティングへの入り口:一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイト 建築現場におけるマーケティングに取り組んで見たいとお考えの方は一度のぞいて見てください。 実践型現場マネジメント理論、公開しています。無料公開のサンプルPDFはこちら 建築業界を現場の改革から変える志のある方、私達と共に未来の作り方を学びませんか!
こちらから→https://www.shokunin-kigyoujyuku.com
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