職人進化論。

11月24日　晴れ

 

さらばコミ障！

今日は朝から姫路。第二期職人起業塾の第14講、私の講義ではありませんでしたが、横山先生によるコミュニケーション講座の最終回と言う事でオブザーバーとしてコミュニケーションべたというより、コミ障？と言った方が近いくらい話すのが苦手そうだった塾生さん達の変化を見届けに参加しました。

半年前のこわばった雰囲気からは想像も出来ないくらい、全体的に柔らかな場になり、誰もが違和感なく話せる様になっており、コミュニケーションの基本って場作りなのだと改めて感じると共に、この場の変化を創り出した横山先生の凄さを認識させられました。本当に有り難いと心から感謝する事しきりです。

 

 

信頼関係構築の入口。

職人起業塾で学んで頂いているマーケティング理論はそんなに難しいモノでもなんでもなくて、現場での顧客接点で信頼を勝ち取り、「一生あんたんとこにお願いするね。」と言ってもらう事、その信頼を紡ぎ、関係性を持続、更に深くして生涯顧客を創造する事に集約されます。その為に、どうするか？を職人や現場監督、設計、営業といった実務者にそれぞれの立場で考えてもらい、実際のアクションに落とし、検証を繰返してシクミとして定着させる事を目的としています。

そのどうするか？の大前提として必要なのが、信頼関係構築の入口であるコミュニケーションスキルであり、顧客の想いを汲み取る姿勢です。見た目がキッチリとか、喋りが流暢とか、ビジネスマナーを知っているとか、お辞儀が綺麗とか、そんな事も出来ないよりも出来るに越した事はありませんが、横山先生の接遇、コミュニケーション講座で繰返し伝えられるのは、相手の立場に立って物事を考えることであり、気遣い、気配りをする事によって相手に不快な思いをさせない事。これだけしっかりと出来れば、お互いに忌憚ない意見を述べ合える場を作れる様になり、自ずと顧客満足は上がるというか、信頼関係が固く結ばれるのは誰でも納得されるのではないでしょうか。

 

 

全ての問題解決の鍵。

アルフレッド・アドラーは人間が持つ悩み、問題の全ては人間関係に起因すると言い切られましたが、少なくとも仕事上の問題は社内、社外通してコミュニケーション不足によって発生すると言っても過言ではありません。その様に考えるとコミュニケーションベタを自認（他認）していては解決する問題も解決しないとなってしまいます。職人起業塾に集った皆さんがその理屈を理解して、ほんの少し意識を変える事で蟻の一穴を開けて、自分自身の状態、社内の状態そして顧客との関係性を良くしてくれる事を心から願っていますし、きっとアクションを起してくれると信じています。

 

 

マイノリティーがマジョリティーだと錯覚する場。

話しは変わって、昨日は東京にて開催されたオールアースパートナー会に出席してきました。
オールアースパートナーとは住宅内の電磁波環境を改善して人体への負荷を軽減する一般社団法人日本電磁波協会の取り組みに賛同した会社の集まりで、日本では未だ一般的には普及していると言えない技術ですが、世界に目を向けるとスタンダードな基準が制定されています。電磁波後進国の日本の住宅をなんとかしたい、という熱い想いを持った方々が集まっており、普段はマイノリティーである私達が、次第にマジョリティーになりつつある（のではないか）と感じられる場でもあります。

 

住宅戦国時代の勝ち残り方。

基調講演に登壇されたのは有限会社オストコーポレーションの古田登志幸氏で、（一社）日本エネルギーパス協会、（一社）Forward to 1985 energy life、自立循環型住宅研究会等々、数多くの環境系の団体で理事や世話人などを務められて広く活躍されている方です。

『命の基本仕様〜住宅戦国時代の勝ち残り方〜』と題された講演では、これから厳しさを増す住宅戦国時代に地域に根ざす中小工務店の生き残り賭けて進む道をブランド構築という切り口で示唆されました。面白かったのは、大手住宅メーカーに私達の様な弱小工務店が負ける訳がない！と強く力説されたところ。ちなみに、その理由とは、

1. 高い
2. 打ち合せ少ない
3. 自由度がない
4. 建築中現場に入れない
5. 自然素材使わない
6. 性能悪い
7. 営業マン知識ゼロ、うざい

と、住宅メーカーに工務店が勝てる理由を列挙されておりました。（決して私の意見ではありません、賛同するところは多々ありますが、笑）ただ、絶対的に勝てないのは圧倒的な資本力に支えられた広告宣伝のローラー爆撃であり、それにどう対処するかだけだとのことでした。

 

 

マーケティングと時間軸。

結論としては環境配慮を尽くした住宅事業を継続する事で、地域に貢献し、三方良しのビジネスモデルを構築する事でブランドを作り上げるべし。との事で、その戦略を持って大手住宅メーカーとガチンコで戦っても決して負ける事はない！と（励ましをこめて？）言い切って下さいました。
私としては、金も人もモノもふんだんに持つ大企業もそれなりに対策も練るし、強者の戦略はやはり強いので、ガチンコではなく、（時間はかかりますが、）全く違うチャンネルを持って独自のマーケットを作る、価値観や信念、理念、それに基づいた行動を顕す事で自立循環できる状態を作り上げる方が合っていると思いましたが、時代の流れの急激なスピードを考えるとそんなに悠長な事を言っておれないかもしれんなと、納得させられるところも多くありました。吉田講師、非常に良い勉強をさせて頂きました。ありがとうございました。

原理原則に基づいたマーケティングを提唱し続けている私ですが、時代の流れは思いの外早く、時間軸を見逃したまま地道に石を積み上げるだけに囚われて、音も無く迫って来る大きな流れに流されてしまわない様にだけは気をつけたいと思います。日々是勉強。ですね、、

さ、そろそろ夕方からの奈良のスペースマイン社の取引会社さんを巻き込んだ研修会に講師として行って来ます！

ほんの少しでも皆様の心に火を灯せる様にいっちょ気張ってきますっ！ 

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■全国展開職人起業塾募集始めます。

職人起業塾募集要項

■5つ星評価続出で絶賛発売中！『書籍　職人起業塾』のご案内

不肖、ワタクシ高橋が初めて上梓した志を実現する為のインバウンドマーケティングの実務書、『書籍　職人起業塾』は品薄につきAmazonではプレミアがついて定価1650円がなんと！3960円で取引されています。Amazonも有名書店も売り切れ続出ですが、現在は少し在庫がある様です。今なら定価でご購入頂けますよ！

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■協力業者会、安全大会での講演承っております。

これから一気に厳しさを増すと言われている建築業界の現状を見つめ直し、現場に関わる全ての人達が一致団結して取り込むことでその荒波を越えて明るい未来を見据える事が出来る様に、現場の重要性の再認識とマーケティング理論を紐解きながら御社の経営理念を軸にした講演を行います。

日程の調整が必要ですが、以下のメールフォームからお気軽にご相談下さい。

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11月23日　曇り

 

今日は東京へ。

一年に一度の日本電磁波協会主催のオールアースパートナー会（住宅における電磁波の人体における負荷を低減する対策を施す家を建てる会社の集まり）に参加する道中、新幹線の車中から。

神戸から新幹線で３時間、往復6時間。毎日あちこち飛び回る暮らしをしていると、３時間じっくりとPCに向う時間はとても貴重で、集中してあれこれと溜まったタスクを片付けています。

 

 

台湾からの客人。

昨夜は台湾からクライアント企業の社員研修で神戸に立ち寄って頂き、食事をご一緒させて頂きました。台中を拠点に日式の寿司、割烹料理、居酒屋等を展開されている企業の台湾スタッフの方々に神戸と言えば神戸牛！とこれまたすみれで設計施工をさせて頂いたクライアントのお店で鉄板でのステーキを味わって頂き、とても喜んで頂きました。

ひょんなきっかけから、海を渡った異国での交流が広がり、そして日本でもそのご縁で再会させて頂いたりと少し不思議な気持ちも感じながらも嬉しい時間を楽しむ事が出来ました。
H社長、S大将はじめ、スタッフの皆様、わざわざの御来神、ありがとうございました。
またまたお土産まで頂いてしまい、恐縮至極です。。

 

 

身に余るご依頼。

社員旅行で訪日されると聞いて、是非ともお会いしたいと申し出たのは、渡したいモノがあったからでして、実は台中の有名（高級！）寿司店であるお店のサインリニューアルにあたり、不肖ワタクシにその文字を書いてもらえないか、と前回の訪台の際にご依頼を頂きました。

私の様な者がその様な大それたこと出来ません！と一旦はお断りをしたのですが、大将の人となりを理解している人に書いてもらいたい、字のうまいヘタは関係ないから、と行って頂いたのを良い事に、そういうことなら、、と試しに書かせて頂きました。

「もし、お気に召して頂いたならお使い下さい。」と恐る恐るデーターをEメールに乗せてお送りさせてもらったら、「早速採用します、」とご連絡を頂き、行灯看板を作り変えられました。私としたら、自分の書いた字が有名な寿司店、しかも海外！の看板になるなんて、この上ない光栄な事で、正直非常に嬉しい出来事でした。

この度の社員研修での来日はその時に書いた原本をお渡しする絶好の機会と言う事で、神戸までお越し頂いた次第です。

 

 

成果はやった分だけ。

書家の大山先生にお願いしてすみれ事務所で書道教室を始めてから6年が経とうとしております。本来は今日もお稽古日なのですが、出張と重なりサボりとなってしまいました。そんな調子なので、結構長きに渡って教えを乞うているにも拘わらず、（茶の湯といっしょで、涙、）一向に上達せずに、今なお、毎回の様に厳しい口調で指導されています。

先日の神戸マラソンを走った際の（反省の）ブログにも書きましたが、結局、成果はやった分だけしかあがること無く、気をつけなければならないのは、長きに渡って継続し、習慣として定着している様に思える事も、（長いだけに）精度にこだわりを無くし、惰性で続けるだけを目的に履き違えてしまう事。

 

 

習慣の不都合な真実。

私が主催する塾でも、行動を起こさなければ何も始まらない、とくどいくらいに言い続けてますし、その行動も三日坊主ならやるだけ無駄。と厳しい事実を突きつけます。しかし、行動を継続し、習慣に落としこんで定着させる事が出来れば、確実に影響の輪を広げる事が出来るし、やっただけの成果が見込める筈。と、人生をコントロールする鍵は習慣にある！と熱く語ります。

しかし、非常に残念で厳しい真実は、たとえ習慣に出来たとしてもそれは時間と共にすぐに陳腐化するし、常にその精度を検証し、内容のブラッシュアップを繰返さなければ、人は惰性に流されてしまいがち、続ける事が目的になった時点で、当初望んでいたような成果に辿りつく事等無くなってしまうと言う事です。

書道しかり、茶の湯しかり、マラソンもこのブログも、ミーティングも、勉強会も、継続する事によって着実に成長すると勘違いしがちな全てにおいて、常に習慣の精度について振り返り、見直す事が必要なのだと思います。この度は、私の書いた字を下手くそながらも大将の人柄を映し出していると、喜んで頂きましたが、改めて精進しなければと考え直す非常に良い機会となりました。

それもこれも、ご縁の賜物。頂いたご縁に心から感謝申し上げます。

心謝。

※写真はクライアント様のfbより勝手に拝借致しました。申し訳ありません。(^_^;)

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11月22日晴れ

今日は朝からハーバーランドへ。

この11月から本格的に兵庫県、県木連から運営を引き継ぐことになった、木育施設（地元産の木の良さを啓蒙活動する施設）ひょうご木づかい王国学校の運営委員会に参加、会議の後はそのまま東京からこられていた新建ハウジング社のMデスクとの打ち合わせも行い、流れで夕方まですっかりすみれのサテライトオフィス？と化した木づかい王国にて締め切りギリギリになってしまった雑誌、新建ハウジングプラスワンの原稿の執筆に勤しみました。
子供向けの木育施設と言うこともあり、この木づかい王国では常に数名の子供たちが走り回っている賑やかな環境ではありますが、（慣れたせいか）思いの外、気が散ることもなく癒されながら適度な緊張感を持ってデスクワークに励むことができました。普段とは違う環境でのデスクワーク、なかなか悪くないものです。（笑）

 

 

民間のチカラ。

11月から一般社団法人として活動でスタートさせた職人起業塾と歩を合わせる様に、奇しくも同時に活動を始めたこの木づかい王国学校での住まいの相談窓口、これまで自治体が主体となって運営して運営して行きました。今年に入って13000名近くの来場があるなど、大人気の施設になっており、木の良さは伝えることに成功してもその出口として兵庫県産の木材を使って家を立てようと言う具体的な話には全くなって来なかったとの事でした。
この度、私たち地域に根ざす民間の工務店が集まって運営を始めたことにより少しずつ顧客の潜在的なニーズを汲み取る取り組みを始めています。今日の会議ではスタートからまだ1月も経っていないのに、もはや建て替えでの新築工事を計画している方から相談をいただけたとの嬉しい報告がありました。安心で安全な建物を建てたいと言う潜在的なニーズ、そして気軽に相談に行く窓口がないという現実があることを改めて感じると共に、我々がスタートさせた全国でも珍しい自治体と地場工務店が一緒に地場産木材の消費（＝新築やリノベーションの受注）を喚起しようというこの取り組みが地域の家づくりに取り組まれる方にとって良い情報提供の場になることを心から願っております。

 

 

資金計画相談窓口の常設。

その具体的な取り組みとして、日本で最も金利の安い固定金利型の住宅ローン、兵庫県産木材利用特別ローンの取り扱いの説明と、絶対に失敗しないための資金計画の立て方、ライフプランの重要性を啓蒙する活動を常時行うこととなりました。
週末はローンアドバイザーもしくはライフプランナーが常駐して個別相談に対応しますし、平日は予約制で随時相談窓口を開設することになりました。

パンフレットだけではわからない住宅ローンの使い方やその仕組み、金利の恐ろしさなどをしっかりと伝えていく場として神戸新聞社さんの強力なご協力も頂きながら広く認知を広げて参りたいと思います 。

 

 

三人寄れば文殊の知恵

それにしても、、今日の会議でも感じたのですが、アイデアって人の数だけあるモノで、一人で頭を悩ますよりも、何人かが集まって知恵を出しあうことで、思わぬ突破口が見えたり、シンプルな解決策を見つける事が出来たりします。先日、このブログでも紹介した『アイデアの作り方』という良書にも書かれていましたが、斬新で画期的なアイデアなどそうそう出て来るものではなく、しかも「えーこと考えた！」と思いついた事がいいアイデアとは限りません。
以前のブログはこちら→https://shokuninshinkaron.com/?p=9813

むしろ、問題解決に集中し過ぎて前提条件を見逃していたりする事も少なく無く、新しいアイデアこそ慎重に検証を繰返す様に気をつけています。どちらかと言うと、前述の書籍に書かれていた様に既存であるモノの組み合わせで十分素晴らしいアイデア、問題解決策になったりする事の方が多い様に思います。

同じ目的を共有する出来るだけ多くの人の意見に広く耳を傾ける事、もしくはその前段階として同じ想いを持ってくれる人を増やす事こそが問題解決へと進むアプローチのど真ん中になるのかも知れません。ちねみに、三人寄れば・・・というのは凡人でも人数が集まればいいアイデアが生まれる、という先輩諸氏が集める場で使うのは若干失礼な言い回しの様ですが、確かに間違いないな、と思った非常に良い会議となりました。（笑）
木づかい王国学校運営にご賛同頂いている皆様、まだまだ問題は山積みではありますが、引き続き宜しくお願い致します。

本日もありがとうございました！

 

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11月21日　曇り

 

初出走！神戸マラソン

昨日は念願の神戸マラソン初出走、完全に調整失敗というか準備不足で膝痛に悩まされ、タイム的には全く満足出来るものではありませんでしたが、なんとか一応、完走だけは出来てそれなりに楽しむ事が出来ました。Facebook等で応援頂きました大勢の皆様の温かな励ましの言葉のお陰です。
ありがとうございました。

 

 

そんな祭りの後の疲労感を抱えつつ、今日の昼からはNPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会の定期更新研修に参加、毎回、非常に勉強になる業界のリーディングカンパニーの経営者、経営幹部を招聘してのセミナーは正会員、賛助会員以外にも一般のリフォーム事業者にも大勢ご参加頂き、非常に盛会となりました。はるばる遠方からお越し頂いた講師の喜多ハウジングの今井取締役、大堀商会の大堀社長、本当にありがとうございました。

 

補助金利用は顧客接点で生かす。

第一部のセミナーではリフォーム業界の北陸の雄と称される喜多ハウジングの今井氏にご登壇頂き、昨今、リフォーム業界の話題を独占していると言っても過言でない、長期優良化リフォームの実務の説明と共に、補助金を利用してのブランド化、またそれ以外の先進的な取り組みを多数御紹介頂いて、ランチェスター戦略を駆使したマーケティング、地域で信頼を得て、シェアを獲得する実践的な手法まで公開頂きました。

同じリフォーム事業に携わる事業者として、非常に学ぶ事が多く、早速自社のマーケティングに取り入れたいと思える事も多々ありました。自社で蓄積して来た手法、ノウハウを惜しみなく情報提供頂けた事に感謝するばかりです。

 

リフォーム業界のホワイト化を目座せ

第二部では、『イクボス宣言』でリフォーム業界を飛び越えて広く注目を浴びて、メディアでの取材がひっきりなしという全国を又にかけて大活躍されている大堀商会の大堀社長によるイクボスを経営戦略に！という斬新な位置付けでの社内の労働環境見直しのススメ。

私としては10年以上前から職人を含めるスタッフの労働法への完全適法化を掲げ、毎年の様に働き方の改革を続けて来ておりますが、なかなかうまくいかないコトも多く、以前から是非とも詳しい説明を聞きたいと切望しておりまして、素晴らしい機会に恵まれた事を心から喜びました。

 

 

公私混同マネジメント

イクボスの説明ではなるほど、と唸らされる事が多々ありましたが、いくつかのポイントだけ自分への備忘録を兼ねて、書残しておきたいと思います。
先ずはじめに、パラダイムシフトを促されたのは、スタッフの働き方を考える時にこれまで公私混同を諌める風潮があった封建制度の様な社会から、ライフワークバランスを考えたマネジメント＝公私混同な働き方及びマネジメントにシフトするべき。という考え方です。

確かに、スタッフにはそれぞれの家庭なり、自分の暮らしなりが有り、それは働き方とは切り離せないものです。業務の緊急度、優先順位を考える時にそのプライベートの部分を把握してトータル的にムリのない働き方を促すのが上司の役割であり、それが出来るコミュニケーションを普段から持てるかどうかが、非常に重要である。という理論には甚く感銘を受ける事となりました。

キーワードはコミュニケーションと状態管理。

結局、業務は働く時間だけで計れるものではなく、その成果によって評価をされるべきで、パフォーマンスを得るには成果を生み出せる状態の管理に注目すべきといういつもの私の座右の銘とも言うべき信条にがっちりと合致する理論ではありますが、それを支える具体的な手法や考え方を明確に示されたのにはさすが！と関する事しきりです。ITを活用した業務改善、効率化はモチロンですが、それ以上に社員さん一人ひとりが時間の短縮に意識を持ち、その蓄積で業績を下げることなく残業を減らしているとの言葉は理想的なマネジメントだと舌を巻きました。働きがい、働きやすさ、満足な待遇それらを作り上げるのはイクボス(経営者)の思考と従業員の主体性の両輪だという結論には非常に感銘を受けた次第です。

 

 

イクボス宣言

社員の育成、また社員の子育てへの支援をするというリーダーによる宣言はただ単に気持ちだけではなく、どうやるか、という理論とそれを下支えするモチベーション、そして改善すべき問題を明確にする分析力、またそれら全てが何のために行うのかを社員と想いを共有するコミュニケーションスキルが必要なのだと私は理解しました。

そして、私達の若い頃とは価値観も考え方も大きく変わった今のご時世に人材を確保して未来に備えるには今一度の大きなパラダイムシフトをす必要も同時に感じました。大堀社長、本当に素晴らしいお話をありがとうございました。是非ともNPOのメンバーと共に取り組んでみたいと思います。

心謝！

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11月19日　雨のち曇り

夜明け前に激しく降った雨も、朝にはあがり、しっとりとした曇天の週末となりました。
今日は久しぶりに事務所に籠って溜まり切った事務作業に精を出して、一気に片付ける！つもりでおりましたが、一日の時間の過ぎるのの早い事、なかなかイメージ通りには行かず、ジリジリとした焦燥感にかられながら机にかじりつきました。

 

 

神戸マラソン前日。。

あまり作業が進まないと嘆きつつも、夕方からは明日に迫った神戸マラソンのエントリーに会場まで行かねばならず、早々に仕事を切り上げてしまいました。しかも、念願の神戸マラソン初当選、初出走にも拘らず、全くトレーニング出来ておらず、今までかつてない程の不安を抱えたまま、ポートアイランドのゼッケンをもらう会場まで低いモチベーションで向いました。

フルマラソン、しかも大きな規模の都市マラソンは一種のお祭りで、前日の出走受付会場から結構な盛り上がりを見せますし、気持ちも高揚するものです。そんなお祭り気分を味わうのもマラソンを走る楽しみの一つなのですが、今回の様に準備ができず、全く自信が無い大会は、そんな空気も空々しく感じると言うか、ま、それなりには参加してみましたが、こころから楽しむ事は出来ませんでした。とにかく、１週間前に走った久しぶりの20km走のトレーニングで既に膝に違和感を覚え、最後までは走れなかったのが重たい影となってつきまといます。。

 

 

出来る限りのこと。。

とは言え、（多分、ロクに走れないでしょうが、）今更棄権する訳にも行かず、悶々としながらゼッケンをもらい、帰途に着きました。帰りに思い出したのは、問題解決のコツ。そうそう、漠然とした不安、どうしたらいいか分からない問題に対しては小割りに分解して考えるべきなのだ！と。

土壇場になって何を今更バタバタとするのか、と自分でも若干呆れながらも、こんな不安を抱えたまま明日のレースを迎えるのはちとキツ過ぎると思い、出来る限りの付け焼き刃をつけてみる事にしました。（笑）

 

 

マラソン前の付け焼刃3点。

先ず、はじめに思い出したのは、姫路のライバル？キヨちゃんがくれたアドバイス。何でも、マラソンは血液中の酸素の量が結果に非常に大きな影響を与えるらしく、前日に酸素カプセルに行くとずいぶん楽に走れた、と教えてくれました。で、素直に酸素カプセルが設置されている鍼灸整骨院を予約して、酸素吸入とついでに腰の張りを取ってもらうべく施術をしてもらいました。

お次は誰が教えてくれたか忘れましたが、なんと、脚の筋肉が攣らない様に予防する薬があるらしく、その秘薬を求めて薬局を廻ってみたところ、結構一般的に使われている漢方薬らしく、容易く手に入れる事が出来ました。これで毎回終盤に泣かされるハムストリングの痙攣は逃れる事が出来るかも知れません、、

後は、いつもの様に膝の負担を軽くするテーピングを購入し、脚の負担を軽くするという新製品の靴下を購入し、早めにベッドに入って明日に備えるとします。（笑）

 

 

習慣だけではダメ、という厳しい現実。

とはいえ、付け焼き刃は所詮付け焼き刃、こんな事でまともなタイムで走れるとは思いませんが、なんの準備もせずに本番を迎えるよりもずっとマシだと思い前向きにチャレンジしてみる事にします。
毎年、夏場のキツい時のトレーニングをしっかりとこなさなければシーズンインしてからドタバタしてもろくな結果を招かないと分かっているし、シーズンの終わりには来年こそ！と気合いを入れるのですが、なかなか思う様にいきません。

習慣を守れば、それなりに重ねた努力は報われると言うのが私の信条ではありますが、成果はやはり質と量に比例する訳で、闇雲に習慣を継続する事だけでは、大した成長も見込めないのもまた真理、今回の神戸マラソンではその厳しい事実を身を以て体験する事になりそうです。

ま、あまり悲観せずに楽しみながらとにかく完走を目指して初めての神戸マラソン、気張ってみることにします。（笑）

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11月18日　快晴

逆プレゼン。

神戸では気持の良い青空が広がった金曜日、今日も始業前から事務所を飛び出し打ち合せへ。
珍しく、私から材木屋さんにプレゼンをする。というあまり無いというか、いつもと逆のパターン。とはいえ、別に売り込みに行ったのではなく、材木屋さんの営業支援を兼ねて、工務店ネットワークの参画会社の募集を手伝ってもらう説明に行きました。

自治体とのコラボ

工務店ネットワークというのは兵庫県の木育の施設を県、県木連の要請を受けて運営を引き継いだ神戸ハーバーランド、モザイク内にある『ひょうご木づかい王国学校』内の『木の家相談カウンター』のことで、自治体とコラボして地元の木材を利用した住宅の普及に取り組む全国でも珍しい取り組みです。ひょんなきっかけ？でワタクシ、任意団体の代表となってしまいまして、助成金を受けずに継続出来る事業にすべく、絶賛加盟企業の募集を行なっております。そんなこんなで朝から材木店のクライアントを誘ってもらう様にお願いにあがったという次第。

 

プレゼンとロープレはセット。（笑）

モチロン、加盟企業になって頂くには、それなりの想いや理念、そしてメリットが必要な訳で、それを材木店の担当者さんに伝えて頂く為に私がしっかりとプレゼンを行ない、そのプレゼンをそっくりそのまま、材木店の社員さんにクライアント先で行なってもらおうという企みです。（笑）
私の説明の後に、実際にロールプレイングを行なったりなんかしたりして、伝わったかどうかも確認しておきましたが、さすがスーパー材木店の優秀な担当さん達！一発で完璧なプレゼンをしてくれました。大きく期待をしたいと思います。（笑）

 

啓蒙？活動を行なう理由

この木づかい王国学校での活動は、（現在のところ全くもって！）直接売り上げに繋がっている訳ではありません。啓蒙活動と言っても大きく違わない様な活動で、実際、加盟して頂いている企業にはメリットらしきものをお渡し出来ていない現状です。しかし、『今だけ』ではなく、少し未来に目を向けて、私達地域に根ざして活動している工務店の良さ、兵庫県で産出される木材を利用する、地産地消の意義を伝えると共に、家を建てる、もしくはリノベーションする人達に後悔する事が無い、間違いのない選択をしてもらいたいと思い熱心な活動を行っている次第です。

 

 

家づくりでは目的と手段をはき違えがち、

昨夜も若い結婚間近のカップルが来社され、マイホーム購入にあたって相談に来られました。自分達の希望に適う物件があったが、ずいぶんと金額が張る為、迷っているとのことでした。
すみれでは新築を建てる、もしくは大掛かりなリノベーションをする計画を持たれる若いお客様に対して、先ずはじめに資金計画についての面談をさせて頂く様にしています。その際に強く伝えるのは、「住宅は単なる手段であり、絶対に目的ではない」ということ。

そんなことはアタリマエなのですが、もしもの時の担保に生命保険に入ってまで借金をして行なう初めての大事業だけに、想いを叶える家づくりが目的だと勘違いしがちです。しかし、家を建てるのはせいぜい半年から一年、そこでの暮らしは何十年と続くのですから、住み始めてからの暮らしに焦点を合わせて然るべきです。資金計画を先ずはじめにおススメするのは、家づくりの目的を家族でしっかりと認識をして、安心して子供達を育て上げ、老後を迎える事が出来る様に自分達で計画を立ててもらいたいと思うからです。

 

 

人生の一大事を他人に決められている現状。

資金計画の相談を受けた際に、私がいつも質問するのは、「住宅のコストは誰が決めるでしょうか？」ということでして、ありがちなパターンを例に出してみると

１、土地、建物の総額を不動産業者に聞いて決める。
２、融資可能額を銀行に問い合わせて決める。
３、デザインやイメージ、間取り等を伝えて数社の建築会社の見積りを見て決める。

殆どの方が何となくの違和感をかんじながら、この三択の中から建物のコストを決めて、銀行がその額を融資してくれる、と聞いて購入を決めます。しかし、購入するまではいいですが、何十年にも渡ってローンが支払えるか、は銀行も不動産会社も責任も関係も有りません。また支払えたとしてもローン返済で生活に余裕がなく生活を切り詰めたりすることになってしまっては、目的を達しないどころか完全に本末転倒です。

 

 

誰でも気軽に資金計画の相談ができる窓口開設！

そんな事にならない様に、家作りを始める一番はじめの計画段階で、ライフプラン（人生計画）を見直し、安心して、楽しく暮らせる為に、住宅にはどの位の費用をかけれるかを自分達で判断すべきです。ただ、大体の方は新築で家を建てる、購入するなんて人生で初めての事であり、「どこから手を付けていいか分からない」と言われます。そんな方に向けて、ライフプランの考え方や、住宅ローンの（恐ろしい）シクミ、リスク回避の方法、お得に建てるアイデアを広くお伝えする場として、『木の住まい相談カウンター』の運営を兵庫県から引き継いでスタートさせた次第です。

 

 

ハーバーランドモザイクでお待ちしております！

12月からいよいよ神戸新聞の御協力を得て、誰でも気軽に相談出来る拠点がハーバーランドに開設された事を大々的に告知する事になっています。ひょうご木づかい王国学校内、木の住まい相談カウンターでは平日は予約制、週末は随時、無料の住宅ローン相談、ライフプランのアドバイスを行なえる、住宅ローンアドバイザーやファイナンシャルプランナー、ライフプランナーが対応しますので、これから家づくりを考えようか、とお考えの方が身近におられたら是非教えてあげて下さい！（笑）

ひょうご木づかい王国学校HP：http://kidukaioukoku.net

イベント盛りだくさん！公式Facebookページ： https://www.facebook.com/hyogo.kidukai/
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11月17日　晴れのち曇り

日吉大社献茶祭

今日は毎年恒例の比叡山麓に位置する古刹、日吉大社でも献茶祭でした。初めて参列した６年前は確かコートを着込んで、小雪がチラホラ舞っていた覚えがありますが、今日はいい天気に恵まれて比較的暖かな日となり、閲覧席の最前線で宗匠の奉じる流れる様なお点前に目を凝らして勉強させて頂きました。

 

継続は成長を助ける。

茶の湯をのお稽古を習い始めてから、かれこれ７年目に突入しようかとしておりますが、未だに茶の湯を嗜んでます。とは言えないポンコツ状態のままで、どうしたものかと悩んでおりますが、覚えが悪くても、理解が浅くても年数をやっていれば否が応でも身に付く事もあるもので、今年の献茶祭は今までになく、所作の細やかな部分について、なるほど、と気付かされる事がありました。ま、実際のお稽古での私のお点前に反映される事はないと思いますが、、（泣、）

 

継続に付加される価値。

毎年決まって同じ祭事に参列すると、去年はこう、一昨年はどうだった、と時間の流れを遡り、それに伴って過去の出来事が思い出されたりして悪く無いものです。拙いながら、上達しないながらも１つの習慣（というか習い事）を持続、継続させるというのは単にそれだけでなく付随して様々な付加価値が生まれてくるモノなのだと改めて感じました。

特に、今回これは！と思ったのは日吉大社の神主さんによる献茶祭の後の御礼の挨拶です。話すのが上手な人は世の中にたくさんいますし、日本のトップレベルと言われる小田全宏先生のようなスゴイ人のお話も身近で聞かせて頂いたりもしています。そんな方と比較するのは失礼ですが、毎年聴かせて頂く神主さんの挨拶の言葉は昨年話された内容を思い出せるくらい、毎回胸に沁みこむ様な語りで、悲しみも苦しみも全て包み込んで今を淡々と歩みを進めなければ。と思わされます。
やっぱり神様に仕えておられるからなのでしょうか、改めて凄みを感じさせられた次第です。

 

時代を作った英雄が使ったコミュニケーションツール。

さて、学んでも、お稽古してもゴールどころか折り返し地点も見えない茶の湯の世界ですが、それでも6年も続けていると勉強するだけでなく面白さも少しくらい感じられる様になるもので、茶の湯にまつわるモノやコトに興味を持って調べて見たりもする様になります。最近は特に、安土桃山時代から徳川幕府に移っていく激動の時代と千利休居士が確立され現代に伝わっている茶の湯の関係に非常に興味をそそられています。

大河ドラマでも毎回の様に茶の湯を喫みながら戦国大名同士が歴史的な話し合いをする場面があったりして、国を動かすトップが政治的に利用するコミニケーションツールとして活用されていたことが伺えます。もともとその時代の小説が大好きと言うこともあり、茶の湯に造詣の深い山本謙一さんの『利休にたずねよ』や『火天の城』等を読み漁ったりしておりまして、今回その流れで超大作を読了しました。

 

へうげもの

その20巻にも及ぶ超大作は小説ではなく漫画でして、現代でも茶の湯の世界では独特の存在感を放つ織部焼きで有名な数寄者の武士であり、茶人であった古田織部を主人公にした「へうげもの」なる漫画です。こちら→https://www.amazon.co.jp/dp/4063724875?_encoding=UTF8&isInIframe=0&n=465392&ref_=dp_proddesc_0&s=books&showDetailProductDesc=1#product-description_feature_div

「へうげる（ひょうげる）」とは「剽げる」とも書き、「ふざける」「おどける」の意味で、へうげものとは真剣な中にも笑いを織り混ぜる美意識？センス？を持った者という意味なのですが、確かに茶の湯の世界には凛とした厳粛な空気感とともにくすっと笑えるようなエッセンスが混じっていたりします。楽しさがなければコミニケーションツールにはならないということその漫画には暗に書かれておりましたが、漫画らしい面白さの中にもなるほどと非常に納得させられるところがありました。超絶にお奨めしますので、（オッサンは特に）ご一読をおススメします。

 

目指せ！カワイイ、オッサン。（笑）

『へうげもの』の古田織部助のキャラクターの様に人の心を引き込む必死さの中に織り交ぜるユーモアとクスっと笑えるエッセンス、それを支える独自の美的感覚と人の心の奥を慮る深さを持つ事が出来れば確かに人とのコミュニケーションに苦労する事は無くなり、様々な問題を解決しつつ、自分の価値観に沿った生き方を出来るのかも知れません。
私もせっかくですから、ぼちぼちとお稽古事に励みつつ何とかその奥義？の尻尾だけでも体得したいと思います。
そういえば、UXデザインでお世話になっている浅野先生も「男は可愛げでしょ」と言ってましたしね。かわいいおっさん目指します。（笑）

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11月16日　晴れ

JBN全国大会in福島

引き続き福島にてJBN全国大会に参加中。
昨日の式典、基調講演では先進的な取り組みを継続しているJBNの各委員会の取り組みを聞き、熊本の震災で活躍された団体、企業の表彰、そして東日本大震災から５年を経て、これまでの復興への歩みを聴かせてもらい、懇親会ではなかなかお会い出来ない全国の工務店経営者さんとお会いする事が出来、非常に有意義な時間を過ごす事が出来ました。

この11月から一般社団法人となり、開催決定した鹿児島に続き、広島、東京と全国で開講予定の職人起業塾の研修にご賛同下さって、「開催を楽しみにしています！社員を参加させる予定にしています。」という嬉しい声もずいぶん頂きました。京阪神地区のみでの開催という縛りを外した事で興味を持って頂いていた方に応える事が出来る様になり、本当に良かったと思える瞬間でした。

 

 

百聞は一見に如かず

今日の午前中はオリエンテーションで『フクシマの悲劇からの復興・・・そして未来へ』と題された基調講演にて、福島第三原発の爆発後、全町避難が発令された被災地の当時の苦労や避難された人々の苦悩、そして震災を乗り越えて新たな歩みを踏み出している現状をお聞きしました。
その後は、福島第二原発がある富岡町、第一原発のある大熊町、そして完全にゴーストタウンと化している双葉町、南相馬市と大地震、津波という自然災害に重なった悲劇、放射能汚染に晒された街の視察へ。

ニュースの報道等で全町避難指示が出ていた事も、除染をしてもなかなか帰還出来る様にならないことも知ってはおりましたが、現地に赴き、実際に自分の目で見るとその凄まじさは想像を遥かに越えており、チェリノブイリと同じく失われた街、あらゆる建物がバリケードで封鎖された町並みには声を失いました。

まさに、百聞は一見に如かず、報道で聞くのと、実際に見るのは大違い。震災から５年が経った今も帰還困難区域がこんなにも広い地域に広がり、しかも安全になる目処も立っていない事の重大さをゴーストタウン化した街を目にして改めて気付いた次第です。

 

 

隠蔽体質の危険。

オリエンテーションの基調講演の中で、福島第二原発の爆発の後、メルトダウンの疑いを新聞が報道したのを東京電力が隠蔽したという話しが出ました。当時、弊社でも北関東で工事現場を持っており、ヨーヘーが単身出張しており、メルトダウンの可能性を東電が否定しているのを見て、胸を撫で下ろしたのを覚えています。結局、関東への放射線被爆の可能性が高まったことから、工事途中でヨーヘーには帰神してもらい、そのひと月後、私が職人としてその現場に入ったのですが、メルトダウンの事実が明らかになったのは数ヶ月経った後でした。

第二次世界大戦中の日本軍の大本営発表ではありませんが、如何に公開されている情報の怪しい事かとその当時憤りを感じたものですが、真実は後から明らかになると考えれば、今のフクシマで除染が進んだとして避難解除が準備されていたり、甲状腺がんの患者数の増加は原発事故とは因果関係がないという発表を鵜呑みにするのもリスクを感じずにはいられません。
とはいえ、疑心暗鬼が過ぎれば安全に栽培された福島産の農作物を風評被害に晒してしまう事になりかねず、何が本当で、何が嘘なのか、自分自身で慎重に判断するしか無いのですが、それも調べればいくらでも情報が得られてしまう情報過多の今の時代、非常に難しいことになっています。

​ 

感じるしか無い。

結局、自分の目で見て、身体で感じて、直感を頼るしかないのかもしれません。
齢五十にして、いささか今更な感も否めませんが、まだまだ様々な体験を通して考え、感じる習慣を持って、直感を研ぎ澄ましたいと思います。
素晴らしい機会を頂けたJBN全国大会in福島、開催にあたりご尽力を頂きましたご当地の皆様、JBN本部の皆様、本当にありがとうございました。

心謝。

最後に、基調講演を頂いた氏の資料の末尾にあった『フクシマからの発信』を転記させて頂きます。

フクシマからの発信

【問題提起】
原発の安全神話
自然災害の予測と歴史的検証
放射能知識と安心・安全
危機管理と避難計画
記憶の伝承

【福島の復興支援と理解】
風評被害の払拭・不安払拭
普通の暮らしが出来る空間
産業再生・農業再生

未来は子供達のために！

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11月15日　神戸は雨　福島は晴れ

JBN全国大会＠福島

JBNの全国大会に参加するため、早朝４時から起きだして朝イチのフライトで福島に来ています。
唯一無二とも言える全国の2700社の工務店を束ねる組織JBNの全国大会にはほぼ毎年参加しており、今年は震災から５年を経て復興もずいぶんと進んだ福島県が震災のその後の現状を見て欲しいという思いを込めて開催地に名乗りを上げたとのこと。依然、遅々として進まず、出口も見えて来ない原発事故問題、故郷を捨てなければならない被災地の方々の悲惨さも訴えらえる様です。

 

同じ被災者としての視点。

私も阪神大震災の被災者でもあり、震災後職人として復興の工事に従事して来た自分自身の経験に照らすと、津波の被害の凄まじさも大きな違いがありますが、原発事故による復興の遅れ、その影響は全く次元の違う問題だと感じます。

神戸では震災当時10年かかると言われた復興はふたを開けてみると３年で大方片付きました。モチロン、全てが元通りになった訳ではありませんが、市役所がある市街地の中心部から壊滅していた事を思うと、街の外れに更地が残る事はありましたが、都市機能が戻り、街が活気を取り戻したのは本当に早かったと感じます。

改めて、福島の地に来てみると、建設的、物理的な復興とは全く別の問題として放射能に晒される危険から人が住めなくなった土地が存在するのはあまりにも厳しい現実で有り、紅葉に色づいた福島の山を眺めたとき、故郷を失った人の苦しみはいくばくか、とすっかり震災の面影を見なくなった神戸に住むものとして、心を痛めました。

 

原発撤廃論。

国全体のエネルギー政策、安全保障を考えたとき、原発の必要性を訴える論調は少なくありませんし、その論理的な根拠を聞くと、私も全く理解出来ない訳ではありません。しかし、どうしても納得が出来ないのは、神戸の真ん中に原発施設を作る事に自分自身納得し、賛成が出来るか、という事。それに是と言えない以上、やはり原発の継続、容認は人として言えないと、福島の地に来て改めて感じました。

もう１つは、あらゆる設備は老朽化し、絶対的に維持管理の作業が必要であるという頑然とした事実です。職人として生きて来た私としては原発設備におけるその作業を同じ職人が行なう事に対して憤りと悲しみを覚えずにいられません。キャリア組のエンジニアが毎日原発内に入って作業をする訳は無いのです。

 

 

原発ジプシー。

実際、私が若かりし頃の実体験として、大工にもなれない、日雇い労働者としてもまともに稼げない職人と言えない様な人が、楽して稼げる先を求めて原発のメンテナンス工として働きに行くのを目の当たりにして来ました。彼らは放射能被爆を受ける時間制限を受けながら、命を削りながら働くしか道がなかったのかも知れませんが、それを受容する社会、人の命を踏み台にしてしか成り立たないシステムを容認する社会は在るべき姿とはどうしても思えません。

 

 

不良少年のパラダイム。

世の中には様々な立場がありますし、全ての人に私と同じ目線で原発の事を考えろという訳ではモチロンありませんし、私が知らない原発の重要性もあるのかも知れません。しかし、人は自分の人生を生きていく中で、信じるもの、在るべき姿を模索するしか無く、私の場合はどうしても、子供の頃に学校になじめず、学歴社会からドロップアウトした職人あがりの経営者の観点から世界を見ずにはおれません。世の中の人の数だけある多くの考え方の中の１つの意見として、聞き流して頂ければと思います。

東日本大震災から５年。改めてそんなことを思ったJBN全国大会、多くの気付きと学びを頂けますように、期待しつつ、会場に向います。

 

『あらゆる事物は価値を持っているが、人間は尊厳を有している。
人間は、決して目的のための手段にされてはならない。』

Byカント

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11月14日曇り
週末の爽やかでポカポカとした日差しとうってかわって朝から分厚い雲に覆われた神戸、しっとりとした1週間のスタートになりました。

 

 

職人起業塾鹿児島開催決定！

明日からは福島に出張、JBN全国大会に参加すると言うことで15日のミーティングを前倒しで行ったりと相変わらず出張の間に実務をこなすバタバタした日が続いています。（苦笑）
先月開講説明会に訪れた鹿児島での職人起業塾の入塾申し込みの期限も明日ということで、集計をしてみると今日時点でほぼ定員に達し、来年2月予定の職人起業塾の開催を一日前倒しで決定しました。
ご参画いただきました企業様、新たにメンバーになっていただく塾生の皆様、よろしくお願いいたします。

 

 

一般社団法人　職人起業塾スタート。

実は、11月から職人起業塾は法人成りをしておりまして、第4期となる鹿児島開催からは一般社団法人職人起業塾としての活動に移行しております。
これまではJBNの下部組織である京阪神木造住宅協議会の研修事業の一環と言うことで、協議会のメンバーに限定して研修に参加していただいておりましたが、今後はその縛りを外し全国での講座開催を予定しています。

その第一弾がマイライフオオニワ社の講習会でご縁を頂き、強力な後押しとご協力を頂いて先月に説明会を開催した鹿児島であり、今回、（ほぼ）開催人数に達して開講が決定できた事は本当に嬉しいことです。九州の皆様のご期待を裏切らないように一生懸命務めさせていただきたいと思います。

 

 

理念と目的。

（若干遅れ馳せながらではありますが、）一般社団法人として独立した活動をスタートしたと言うことで、再度その理念と目的を整理しておきたいと思います。
よく誤解をされるのですが、職人起業塾は決して安易に職人に起業を推す研修ではなく、起業できるくらいの経営者感覚を身につけてもらえるサポートを行なっています。

職人起業塾理念

建築実務者が信頼をベースに持続可能なビジネスモデルを作り上げる理論を体得し、その実践を通して現場で企業の未来を作る。

現場基軸のマーケティング手法を取り入れることによって、現場実務者、職人を守り、育てる重要性と必要性を共有し職人育成ができる状態を社内につくりあげることによって永続的な企業、ビジネスモデル構築に寄与する。

目的

当法人は、日本の伝統技術の承継を担う若者を育てる技術研修・啓蒙活動、建設職人が魅力ある職業となるために行う事業者向け環境整備のサポート、経営者向けセミナー事業による工務店を始めとする地域に根ざす企業に対して行う自立循環型ビジネスサポート等を通じて、職人の社会的地位の向上と日本のものづくりの根底を守り、支えることを目的とする。

 

 

現場が全て。

建築業はものづくりを行い生業となします。その事業の評価はすべて現場でなされ、出来上がった建物、その後の暮らしを通じて企業の評価が決定します。

高い評価を得た企業は顧客との信頼関係を基に引渡した後も繰り返し受注を重ね、また紹介を受けて売り上げを上げ続けることができます。現場にすべての答えがあるといっても過言でなく、それには強力な顧客接点とものづくりの本質を追求する姿勢が必要です。

最終的な顧客満足は現場の精度でありそのプロセスです。そのように考えるとものづくりの担い手である職人を育成することは不可欠であり、若年層の職人不足が顕著となってきている業界の今の流れをなんとしても止めなければなりません。

そのために必要なのは、若者が職人になりたいと思えるような就労環境であり、他の業種に負けないような社会保障が必要です。これまで職人を育ててきた徒弟制度は完全に崩壊し今の若者には、受け入れてもらえそうにありません。また、建築会社も長きに渡り職人を育てて来ておらず、職人を育てる環境をもう一度構築する必要が有ります。

 

 

根本的問題解決。

次に問題なのは、デフレ経済の流れのまま下りきった職人に支払われて来た労務費の問題です。職人を内製化して育てるよりも外注の職人の方がコスト的に安く上がる現状がある今、職人育成に踏み込める企業はなかなかおられません。

その根本的な問題解決として職人起業塾の研修は作られました。すみれでは職人の社会的地位の向上をミッションに掲げ、10数年前から職人の正規雇用、労働基準法完全適法を掲げて職人の育成をしてきました。それを支えてきたのは、職人への教育であり意識改革を促す事によって現場で大工が次の仕事をとってくると意識とスキルを持つことがそのコストをまかなうことができるシステムを目指してきたのです。

職人の社会的地位の向上とは、結局、職人自体の自助努力ありきで、売上利益を上げることができる職人に意識を変えることから始まります。現場重視、現場での顧客満足の達成を社内の共通認識と持つことによって信頼をベースとした生涯顧客の創造によって集客受注が叶うようになるというのがその理論です。
その考え方、実務をマーケティングの理論として職人、現場監督、設計、営業などの顧客接点を持つ実務者に学んでもらい、実践してもらうことで持続可能なビジネスモデルの構築をボトムから作り上げてもらおうと言うのが職人起業塾の最も大きな趣旨です。

 

 

新たな時代の職人を創出。

今は激動の時代の真っ只中、これまでの常識はことごとく通用しなくなって来ています。昨日までのアタリマエは今日の非常識であり、未来は今の延長線上に無いことを全ての事業者は認識するべきだと思います。

それは職人にしてもおなじ事。情報化革命によってもたらされた全てのコトが白日の元に晒されるこれからの時代は、嘘まやかし、表面的な取り繕いでは通用しない様になって来ます。

『本物の時代』の到来を怖がるのではなく、喜んで受け止められる起業への変換は、建築業界においてはやはりモノづくりの本質を守り育てる事が基本に成ると考えます。そんな時代に適応出来る新しい意識を持った職人をはじめとする建築実務者を輩出する事を職人起業塾は目指しています。

鹿児島開催を皮切りに、広島、東京、大阪と来年は広く塾生を募って参りますので、ご興味を持って頂けた方はお気軽にお声掛け頂ければと思います。

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